第35話 ダンジョン攻略3 サークルの実力
【パーティスキルの<鑑定+1>が<鑑定+2>に成りました。】
俺達4人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。
『結構、時間掛かったよね、やはり<鑑定>はスキル上がりにくいのかな』
『そうね、でも今でも十分な情報くれるから急がなくても良いかもね』
『ああ、でも何があるか分からないから、<鑑定>は、上げておこう情報は力だ』
『んふふ クオン君もう十分強いのに慎重さは、変わらないね』
『いや、まだまだだよ、もっと強くなる』
俺達は、どんどん進んで行き地下15階に来た、相変わらず森の中だ<鑑定>を使い色々見ていくと、このダンジョンに入ってから初めて他のパーティらしき人に会った。どうやら向こうも4人パーティのようだ男3女1の構成で女性だけが後衛っぽい一応<鑑定>もしておこう。
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【ステータス】
名前:グラン
LV:9
種族:ヒューマン
HP:55/55
MP:10/10
攻撃:43
防御:40
敏捷:41
器用:35
魔力:24
精神:26
スキル:<腕力強化>
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うん 他の人も<鑑定>したが普通の冒険者のようだが、一人ケガというか毒状態になってるな。向こうから近寄ってきた。
『すまない俺は、このパーティのリーダーをしているグランって言うんだが、パーティの一人が毒になってしまって困ってるんだ、俺達が用意してた毒消しポーションは、もう使い切ってしまってね、もし余っていたら売ってくれないか?』
『クオン君、私が行こうか?』
『なるほど、ずっと練習してたもんね』
『や~ね~ バレてたの?話が早いわ、見せて良いかな?』
『そうだな、少し珍しいかもしれないが、これからこんな機会もあるだろうから良いよ』
『んふふ 分かったわ』
『グランさん俺は、このパーティのリーダーをしていますクオンと言います、話は分かりましたミュウに治して貰います』
『なんの話をしているんですか?』
『うん、ロック、ミュウを見てて』
『グランさん、私が見るわ毒状態なのは、どなたかしら?』
『ああ、すまないこっちだ』
『すみません、木にポイズンフロッグが隠れていて気付かなくて、う 腕が』
『なるほど、ここね、ちょっと待ってね』
ミュウは、毒に侵された男性の腕を取り状態を見る。
『解ったわ <デトック>!!!』
ミュウの毒消し魔法<デトック>が発動し、男性の腕から毒で変色していた部分が治っていく、俺が人体の構造をミュウに伝えてから、ずっと練習してたようだ、この世界にも毒消しの魔法はあるそうだが使える魔法使いは、珍しいらしい。
『<ヒール>!!! さっ これで良いわ、どお?痛くない?』
『ど 毒消し魔法、す すみません痛くないです』
『んふふ そう、良かったわ』
『こ こいつは驚いたな、毒消し魔法が使えるのか、しかもその若さで』
『んふふ ずっと練習してたんだよ、治って良かったわ』
『いや、ありがとう感謝するよ、これは謝礼だ受け取ってくれ』
『今回は、ミュウが魔法で治したんで負けときますよ、気にしないで下さい』
『いや、魔法でも直して貰ったことに変わりはない受け取ってくれ』
『そうですか、では遠慮なく』
『クオン君は、まだ下へ進む予定なのか?』
『はい、一応用意はしてきたので行けるとこまで行こうかと思います』
『そうか俺達は、今日で3日目なんだが、もう少し進んでから引き返そうと思う』
『良かったら少し一緒に進まないか?』
『そうですか、では、少し待って下さい皆に聞いてきます』
俺はパーティの皆に今の話をして他のパーティと同行しても良いか尋ねる。
『私は良いわよ、楽しそうだし』
『あたいも良いニャ』
『僕も良いですよ、他の冒険者と話ししたことないですし』
『分かった、そう伝えてくるよ』
『グランさん皆の了承を得ました、よろしくお願いします』
『ありがとう俺のパーティを紹介するよ』
『毒に掛かっていたのは、ヨルドだ、そしてこいつがサンダ、次に唯一の女性がミオンだ』
『俺達は、左からミュウ・ロック・ムーアです』
『よろしくお願いします』
『よろしくニャ』
『よろしくお願いします』
俺達は、お互いに挨拶をし情報交換をしながら先を進む合計8名になった。
『えっ クオン君達は、今日ダンジョンへ来たのかい?』
『はい、今朝から入りました、でも野営の準備もしてきてますよ』
『あはは 悪い冗談だ、早くてもここまで2日は掛かるよ』
『それよりも、その荷物を運ぶ道具良いね、楽そうだ』
『あはは 内のロックが作ってくれたんですよ』
『ほ~ 良い腕だ』
『いえ、そ そんな』
『あはは そんなに謙遜することはない、本当に良い腕だよ』
『む 魔物だな、またポイズンフロッグか』
『1匹だし、あたいが行くニャー』
『うん、ムーア任せた』
ムーアは、ポイズンフロッグの近くまで行き、プンッっと音が聞こえるような回転斬りでポイズンフロッグの首を跳ねる、その動作は一瞬だ、しかし俺達は、いつものことなので誰もその速さに気付かなかった。
『な なんだと』
『なっ わ 私見えなかったわ、何をしたのあの子?』
ムーアがポイズンフロッグの魔石を持って戻ってくる。
『す すまない教えてくれ、ど どうやって今倒したんだ?』
『えっと、普通にニャ』
『・・・普通とは、すまないがやってみてくれないか』
『ニャ こうやって普通に斬ったニャ』
ムーアがさっきポイズンフロッグの首を斬ったような動作をする。
『み 見えないわ、回っているのかしら?』
『回っているように見えたが、残像でしかわからん・・・』
『な なんて速さだ・・・』
どうやらムーアの速さに驚いているようだ、これは少し抑えないといけないかなと思っているとキラービーと遭遇する。
『やったわ、キラービーよ行きましょ』
『狩るニャアーー』
『むぅ、キラービーか・・・って』
俺達は、喜んでキラービーに突っ込んで行く、皆ハチミツ大好きだ!
『あはは すみませんグランさん、内の面子はハチミツが大好きで、俺達も行きましょうか全部狩られちゃいますよ』
『あ ああ行こう』
少し手加減するように言おうとしたが、皆ハチミツパワーで蹂躙している・・・こりゃー不味ったかな。
な なんて奴らだ、あの毒を治してくれた少女ムチ使いか、あんな距離から、あの凶悪なキラービーを打ち落としている、なんて速さだ全然攻撃が見えないぞ、そしてあの荷車を作ったという少年なんて凶悪な武器だ、あの重そうな両手槌を軽々と振るうとは、魔法で動きを止めて一撃で仕留めていく魔法使いの両手槌使いだと、もう訳がわからん・・・
さっきの獣人の少女もおかしい魔物に近寄るだけでキラービーが切断されていく、いや体がブレているように見えるから動いているのか?み 見えん。
『グ グランあの子達ヤバいぞ、あれキラービーだよな?逃げようとしたら突っ込んで行ったぞ』
『わ 私も怖いわ近寄ったら、一緒に切られそうよ』
『いや、そんなヘマはしないだろう・・・俺達とは、スピードの次元が違うだけだ』
『見てみろ、あの戦闘をまるで演武か舞のようだ、どうやら俺達は、凄い者達に助けられたようだな』
『今日からダンジョンに来たと言っていたが、どうやら冗談ではなさそうだな・・・』
しばらくすると戦闘が終わった。どうやら俺達だけで倒してしまったようだ。
『グランさんすみません、魔物独占しちゃって、次は譲りますね』
『ああ、気にしないでくれ、それよりも皆若く見えるが年はいくつなんだい?』
『えっとみんな15歳ですね、見た目よりは若くないんですよ』
『・・・・・そうね、見た目は、もっと若そうには見えるんだけど・・・15歳なの?』
『十分みんな若いわ、そしてあの強さなの?』
俺は、小声で<パーティトーク>オンにしパーティ面子に話掛ける。
<皆聞いてくれ、どうやら俺達は、やりすぎたようだ>
<ええっ ちゃんと魔法1種類しか使ってないわよ?>
<僕も<スタン>だけですよ>
<あたい魔法使ってないニャ>
<ああ、どうやら動きが早すぎるようだ、もう少しゆっくり動いて倒そう>
<ちょ ちょっと待ってムチで、ゆっくりなんて振れないわよ!!!>
<ミュウ弓で>
<ロック優しく振って>
<ムーア回っちゃダメ>
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俺達は、戦闘であまり驚かさないよう相談し先を進もうとするがグランさんから、そろそろ引き返すと言う申し出を受ける。
『俺達も今日で3日目だからな、この階の出口付近まで戻ってから野営して戻るよ』
『なるほど、分かりましたお気をつけて』
『少しだけの同行だったが勉強になったよ、ありがとう』
『いえ、こちらも楽しかったです、良かったらこれを1つ持ってってください』
俺はキラービーのドロップ品であるハチミツを1つグランさんに渡す。先ほど魔物を独占してしまったから、そのお詫びだ。
『良いのか?これ結構高値で売れるんだぞ』
『内の者が好きなので、そこそこ溜まってるんですよ、どうぞ』
『なら遠慮なく、ありがとう』
『いえいえ、またどこかで会いましょう』
『ふ~ 行っちゃったね、しかし他のパーティと同行するのが、こんなに疲れるとは、思わなかったわ』
『でも、よく考えたらこの間まで、あたいもさっきのグランさんほど強くなかったニャ』
『そうですね僕達は、急激に強くなったから、そこら辺は注意しないとですね』
『今の俺達のステータスなら、おそらくレベル16ぐらいの実力は、あるはずだでも実際はレベル8だからね』
『そうね、分かったわ他の人が居るところでは、動きにも注意ね』
『では、先に進もうか俺達も次の階段ぐらいで野営の準備になりそうだ』
『『『了解!!!』』』
『あっ そうだそろそろ食べれそうな植物や動物がいたら狩ってね、夕食は用意してきたけど節約になるし現地調達のが楽しい』
『確かにそうね、さっき鳥が居たから久しぶりに弓で狙ってみるわ』
『僕も植物探してみます』
『あたいも探すニャー』
俺達は進みながら今日の食事の材料を探し、野営できそうな地点に着く。