第34話 ダンジョン攻略2 ハチミツ
『ん、でもスキル持ちだね』
『そして名前からして石だね、ちょっと試してみたいことがあるんだけど』
『えっ なになに?』
『開幕で<ファイア>系皆で撃って、ストーンゴーレムが十分熱したら<ウォータ>撃って欲しいんだ』
『合図するよ、ではよろしく』
『なんかわかんないけど、分かったわ』
『了解ニャ』
『了解です』
『<ファイアウォール><ファイアアロー><ファイアアロー><ファイアウォール>!!!』
『ちょっと待ってね』
『よし、お願い』
『<ウォーターウォール><ウォーター><ウォーター><ウォーターウォール>!!!』
俺達が<ウォータ>を打ち終わるとストーンゴーレムがガラガラと崩れ出す。
『えっ あ 倒しちゃったの?』
『そうみたいだね』
『えっ なんでニャ』
『リーダー説明を?』
『うん、熱疲労って言ってね、高温に熱してから急激に冷やすと石や金属は脆くなるんだよ』
『ウーツゴーレムのときも、これやったらもっと簡単に倒せたかもね』
『『『・・・』』』
『うん言いたいことは分かるよ、昨日思い出したんだ、ごめんね あはは』
『先に言われちゃった・・・』
『なんでそんなこと知ってるニャ』
『そう、何でですか?』
『う~ん、感かな、さっ それよりドロップドロップ』
『あ~ そういえばスキルコピー出来なかったね、早く倒しすぎたかな』
『そか、それもあるかも』
『腕力強化でしたっけ、やはり使って貰わないとコピー出来ないんじゃないかな』
『たぶんそうニャ』
『なるほど、今度から気を付けよう』
ドロップは、魔石と鋼鉄だった、やはり通常モンスターは、こんなものなのかな。俺達は地下11階に進む、そこは、森の中だった。
『うわ~ 森ね、凄いわ太陽がある、ダンジョンの中よね?』
『そうニャ、ダンジョンは、大体10階事にフィールドが変わるニャ』
『しかし、凄いですね木々の匂いまでします』
『確かに凄いな、でもここなら食べれる物も見つかるかも色々<鑑定>していこうか』
『『『了解!!!』』』
『この先に敵が居ますね、よしそろそろ陣形を組もうか』
『そうね昨日練習したとおりね』
『分かったニャ油断しないニャ』
『魔法をうまく活用してですね』
『<ライトシールド>も使っていこう』
『『『了解!!!』』』
『ん、あれはキノコの魔物かな?』
『あれは、マタンゴニャ胞子を飛ばしてくるから注意ニャ』
俺達は、5匹いるマタンゴと戦闘になるが、多くても2回ほど攻撃すれば倒せたロックの両手槌は一撃だ。
『ん、キノコが落ちてるね<鑑定>してみよう』
【アンサー タマゴ茸:錬金術で回復ポーションの原料となる。食用としても美味。】
『へええ、やっぱり<鑑定>良いわね、持ってないときキノコ類は全然分からなかったもんね』
『うん、でも薬草とかで回復ポーション足りてるから食べても良いね』
『ん、また魔物ニャ、今度は、数が多いニャ』
『よし油断なく行こう』
ブブブっと羽の音がする蜂だ、で デカいしかも10いや15匹以上いるか流石に蜂は群れで行動するみたいだな、羽さえ燃えしてしまえば、楽そうな気もするが、最初だし普通に戦闘してみようかな。
『キラービーニャ、楽しみニャ』
『えっ なにが楽しみなの?』
『ニャハハ 後のお楽しみニャ』
『も~ 勿体着けるわね、後で教えてよ』
俺達は、陣形を組みキラービーとの戦闘に入る、各自<ライトシールド>を張り<エアウォール>で魔物を分断しミュウのムチが炸裂する、飛んでいる敵にはムチは有効だ、しかも羽を攻撃し下へ落としていく止めは俺とロック、ムーアがやった。
ロックは、うまく魔法を活用して戦っている<アイスロック>で羽を固めて下へ落とし、両手槌の先端に着いている斧部分で首を切断していく本当に凶悪な武器だ。
ムーアの戦闘は、とにかく早い機動力を生かして飛んでいるキラービーも首を切断していく、なんの抵抗もなさそうだダマスカス短剣の切れ味は凄まじい、時折<スタン>をうまく使い動きを止めている、うん皆格段に強くなっている。
俺も負けじと戦闘に入る最近練習している技、名前は双牙だ左右の斬撃をほぼ同時に叩き込む、上下左右角度は、様々だ決まればハサミで切ったようになる、硬い敵には使えないが良い感触だ。結構な数がいたが数分で戦闘が終わる。
『うん、皆かなり強くなったね』
『んふふ ありがと♪』
『僕もリーダーにそう言って貰えると嬉しいです』
『ニャー 照れるニャーー』
『いやいや、お世辞じゃないよ連携もうまく取れているし魔法も使いこなしてきているダマスカスも切れ味凄いね』
『ほんとニャー キラービーって結構硬い魔物なのにスパスパ切れるニャー、気持ち良いニャ』
『さすがロックね』
『いえ、そ 素材が良いんですよ、嫌だな照れますよ』
ロックが照れて顔が赤くなっている、しかし嬉しそうだ褒められてから顔が緩みっぱなしで見てても面白い。
『ニャ、出たニャ、楽しみだニャ』
『ん、これがさっき言ってたやつなの?<鑑定>してみよっと』
【アンサー ハチミツ:非常に栄養価が高く甘い、蜂蜜酒の原料になる。】
『わわっ こ これ蜂蜜なんだ、わ~い 大好きよ蜂蜜♪』
『ほほ~ 良いね、おやつが作れるね』
『ねーねー ちょっと味見して、みよーよ』
『賛成ニャアー、舐めるニャー』
皆の希望で少し味わってみる、あ 甘い!後味が重い蜂蜜なのに、これは食べた後、爽やかさまで感じる、こんなに美味しい蜂蜜は初めて食べたな。
『いやー これ美味いね、とっても美味しいおやつ作るよ、楽しみにしてて』
『ほ ほんとですか楽しみです』
『いやーん、楽しみだわ~』
『楽しみニャアア、幸せニャ』
やはり女性は、甘い物に弱そうだロックも甘党みたいで喜んでくれている。
『こりゃー 蜂探しか?あはは』
『狩りまくるニャアアア』
『んふふ んふふ』
『リーダー女性陣が、怖いです』
『あはは 結構ハチミツも落ちてたけど、これは?』
【アンサー ハチミツゼリー:非常に栄養価が高く希少。マジックハイポーションの原料になる。】
『お~ これは、高く売れそうだね』
『マジックハイポーションって、すっごい高かったはずだけど、へええこれが原料なんだ』
『凄いです、見たことないですけど』
『あたいも見たことないニャ、きっと高いニャ』
『大事に閉まっておこう』
俺達は、キラービーを見つけたら即座に狩った、毒針とかも落ちたけど売却用だ、蜂蜜もそこそこ溜まった、これは売らずにストックしておこう料理にも色々使えそうだ。
『あっ 色違いの地点があるわね、宝箱じゃないかしら』
『良いね、行って見よう』
俺達は、<マップ>に出ている地点へ向かう、<サーチ>対象が魔物・罠・宝箱・階段4つしかないから分かりやすい罠の色は、もう分っているから宝箱確定だ。
『この木の上みたいね』
『任すニャ』
ムーアは木を登っていく、何かを調べているようだ。
『あったニャ』
『ほほ~ 見ただけでは分からないようになっているんだね』
『<鑑定>してみるニャ』
【アンサー 宝箱:毒の罠が設置されている。】
『毒か、毒消しポーションもあるけど慎重にね』
『任すニャ <罠解除>!!!』
【ムーアが宝箱の罠解除に成功しました。】
『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』
『ニャハハ ありがとニャ』
『あっ 金貨ですね、しかも結構入ってますよ』
宝箱の中身は、金貨だった数えてみたところ50枚ある。
『丁度パーティ資金に良いんじゃないかしら?今回のダンジョンの用意でリーダー結構お金使ったでしょ?』
『ああ、そうですね鍋とか食材買ってくれてましたね』
『あたいも、それで良いニャ』
『ふむ、じゃパーティ資金にしちゃうねパーティ資金この袋に入れているんだけど実は、昨日使い切っちゃったから丁度良いよ、金貨50枚あれば結構持つね』
『あれ、もう一つ袋がある、なんだろこれ?』
『あっ それあれじゃないローニアさんからお礼に貰った袋』
『あっ あれかすっかり忘れてたよ』
『中身は、なんだろこれ見慣れないコインだな?』
『そ それ白金貨ニャ』
『へええ、これが白金貨か、4枚あるね丁度良い1枚ずつ渡しておくよ』
『僕貧乏だったから目の前で見るの初めてです確か金貨10枚分でしたっけ?』
『私も初めてよ、金貨10枚分だったはず』
『凄いニャ、あたいも貰って良いニャ?』
『うん、丁度4枚だし分けとこう』
『後は、お昼過ぎちゃったから、軽くおやつにでもしようか?』
『『『賛成!!!』』』
俺達は周囲が良く見えるところへ移動し休憩を取ることにした、俺は座りながら<アースメイク>でコンロ代を作りフライパンを置く、買っておいた小麦粉?に卵と水を加えてよく掻き混ぜる。フライパンに油を引いて熱してから掻き混ぜた生地を薄く引いて伸ばしていく大きさは、手の平ぐらいだ。
小さくて薄いので、どんどん焼いていく生地が無くなるまで焼き終わると2~3枚を皿に乗せハチミツをタップリ掛ける完成だ。
『はい、パンケーキだよ食べて!』
『うわ~~ 美味しそう、いっただっきまーす♪』
『リーダーおやつも作れるんニャ』
『リーダー本当に何でも作れるんですね』
『あはは そんなに難しいもんじゃないよ、ささ、食べて食べて』
『『『美味しい~~~!!!』』』
『うわ~ さっき舐めたときも美味しかったけど、この薄いパンに付けて食べたら最高ね』
『美味いニャー、とっても甘いニャーー』
『美味しいです、僕いくらでも食べれそうです』
『あはは ありがとうでも夕食もあるから、ほどほどにね』
『ところでムーアあそこのに見えている赤い実なにか分かる?』
『あ あれニャ? あたいは、知らないニャ』
『なるほど後で見てみよう』
パンケーキは全部喜んで食べてくれた、そこそこ焼いたんだけど好評だったようだ、また作ろう食器類は全部<クリーン>を掛けて収納する、しかし<クリーン>なんて便利なんだ。片付けが終わり先ほど気になった赤い木の実のところへ移動する。
『これこれ、鑑定してみるね』
【アンサー リンゴンの実:酸味が強くサッパリとした果実。食用可。】
『食べれるみたいだね、ちょっと味見してみよう』
『す 酸っぱいニャア、とても食べれないニャ』
『あら、結構美味しいわよ』
『す 酸っぱいです、僕は、苦手かも』
『ふむふむ、良いね全部摘んでいこう』
俺は皆に手伝ってもらいリンゴンの実を袋へ入れた。リンゴンって名前だけど、とても小さくて味もリンゴの味ではなくコケモモのようだ。酸っぱい果実なのでジャムにする計画だ、また皆に喜んで貰おう。