第29話 オリオンのダンジョン
『この奥に魔物がいるようだ、散開して各個撃破よろしく』
『『『了解!!!』』』
<マップ>に表示されているとおり魔物がいる、どうやらスライムのようだ、俺達は何事もなく個別に倒していく、ムーアも覚えたばかりの<ファイア>を、うまく使えているようだ。
『魔法って楽しいにゃーー♪』
『んふふ 凄いわ、もう問題なく使えそうね』
『僕もそう思います、遠距離攻撃便利ですよね』
『あっ 凄いなスライムが消えていく、これがダンジョンか』
『へええ、魔石は、結構ドロップするのね、所々に落ちてるわ』
落ちている魔石を皆で拾い集め、どんどんダンジョンを進んでいく、どうやら宝箱も罠も無さそうだ。
『あっ 下へ降りる階段があったニャ』
『宝箱探しますか?』
『まだ1階だから無いと思うニャ、下に降りるほど宝箱と罠がある確率が上がるニャ』
『なるほどね、じゃ、どんどん進みましょ』
どうやら1階はスライムしかいないようなので、地下1階へ降りる。
風景は1階と変わらないな、まだ序盤だし、どんどん進んで行く。また魔物の表示があるが、今度は数が多そうだ。
『また魔物だが数が多そうだ、皆、油断せず行こう』
『『『了解!!!』』』
『あっ ポイズンスライムだニャ、毒を持ってるから魔法攻撃のが良いニャ』
『『『了解!!!』』』
『<ファイア><ファイア><アースメイク><ウォーター>』
『お~ 魔法攻撃ばかりだと派手だね』
7~8匹ポイズンスライムが居たが大体片付いたようだ、魔石以外に何かが落ちている。
『なんか落ちてますね、ってこれ毒消しポーションだ』
『ふむふむ、良いね拾っていこう』
『毒系のドロップするのかと思ったら、毒消しを落とすんだね良心的だ』
『この階もスライム系みたいだね、階段探して降りようか』
俺達は、どんどん進んでいく、このダンジョンの広さは1キロ四方ぐらいだろうか結構広い、相変わらず宝箱もなく地下2階へ降りるが、ここもスライムばかりだった、魔物を次々と倒して行き、地下5階に辿り着いた。
『ふ~ 結構時間掛かるわね、やっと地下5階か』
『本格的に攻略に来るときは、テントを持って泊りがけで来るニャ』
『なるほどね、確かにその方が時間節約になって良いね』
『今日は、素材探しに来ただけだから地下10階ぐらいまで降りて帰ろうか』
『『『了解!!!』』』
『次の広場にまた魔物だね、行こうか』
『あっ ゴブリンですね』
今度は、物理攻撃でゴブリンを撃破していく、まだゴブリンぐらいなら楽に倒せるので、あっさりと片付く。
『鋼鉄の短剣ドロップしました、溶かしたら素材にもなりそうです』
『なるほど、武器防具もドロップするのか、ミスリルの剣とか出たら良いのにね』
『もっともっと下層に行けばドロップするニャ、後は地下10階にはボスモンスター部屋があるニャ』
『確かゴーレムだったニャ』
『ふむふむ、じゃ今日は、それが目標で行こう』
『『『おーー!!!』』』
俺達は、どんどん進み地下9階まで来た、新たな敵はポイズンフロッグ、ワーム等が出てきたが魔石以外のドロップは無かった。
『そろそろ、次の階段だな』
『そうですね、階段の手前ぐらいに魔物がいますね10匹ほどでしょうか』
『ああ、行こうか』
『げっ 蜘蛛ね、しかも大きいわ・・・』
『大蜘蛛だニャ、この魔物は糸をドロップするニャ、中々いい服になるニャ』
『へええ、そう聞いたら倒さないとね、でも糸を吐きそうね捕獲されないように<ファイア>の用意しとこうか』
『以前のクロウラーと同じだな注意しよう』
『ん、1匹大きいのが居るな』
『異常種かな?』
『あっ 鬼蜘蛛だニャ、毒を持っている危険な魔物ニャ』
『なるほど、なら先に大蜘蛛を片付けてから全員で鬼蜘蛛をやろう、ミュウ先制頼む』
『分かったわ <ファイアアロー>!!!』
ミュウの<ファイアアロー>が蜘蛛達目掛けて飛んでいく、蜘蛛達も驚いたのか四方に逃げるが、何匹かは仕留めた。そのまま散らばった大蜘蛛を各個撃破していき、最後に鬼蜘蛛が残る。
『よし最後だ、囲もう俺から行くよ』
『『『了解!!!』』』
俺は鬼蜘蛛の側面から斬り付ける、鬼蜘蛛の胴体へ当たりダメージを負わせる、そんなに防御は硬くなさそうだ、次々と皆で攻撃をしていき問題なく倒せた。
『ふ~ やっぱり人数がいると楽ね』
『あっ 糸ドロップしましたよ』
『やったニャ、3つ落ちたニャ』
『<鑑定>してみるよ』
【アンサー 蜘蛛の糸:上質の蜘蛛の糸であり服の素材になる。】
【アンサー スパイダーシルク:希少な蜘蛛の糸であり、これで作った服は高い防御力を得る。】
【アンサー スパイダーシルク:希少な蜘蛛の糸であり、これで作った服は高い防御力を得る。】
『当たりが2つあるね、これ鬼蜘蛛が落としたのかな』
『うわー、あたいも見るの初めてニャ、これがあれば良い服が作れるニャ♪』
ムーアさんが上機嫌になる、中々出ないみたいだ、やはり異常種は強いけど色々美味しい。それからも10階で大蜘蛛が出てきて蜘蛛の糸をドロップし、素材がそこそこ溜まった。そしてボス部屋の前に辿り着く。
『へえ~ これがボス部屋か』
『そうニャ、中に入ると扉が閉まって閉じ込められるから注意ニャ、ボスを倒すとまた開くニャ』
『なるほど、準備は良いかな?』
『行けるよ~』
『僕も大丈夫です』
『行けるニャ~』
『よし、ゴーレムなら俺とロックで叩き壊そう、行くぞ!!!』
俺達がボス部屋に入るとすぐに扉が閉まる、奥の方にゴーレムが1体いるようだ。2メートルぐらいの大きさでがっしりと重量がありそうだ、土と言うより金属に近い容貌だ武器は持っていない。
『あっ あれは、レアボスだニャ、滅多に出ないのに・・・すごく強いニャ』
『直ぐには、襲って来ないようだから鑑定してみるよ』
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【ステータス】
名前:ウーツゴーレム
LV:20
HP:200/200
MP:0/0
攻撃:120
防御:150
敏捷:46
器用:36
魔力:9
精神:34
スキル:<身体強化>
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『う~ん、なかなか強いな、でも力押しみたいだから、ミュウとムーアさん遠距離から援護して』
『俺とロックで挟もうか』
『了解、僕が左奥に行くね』
『分かった、俺は右奥に行く』
『じゃ俺とロックが配置についたら援護してくれ』
『『了解!!!』』
俺とロックが走って配置に着くと、すぐにミュウの<アースメイク>が入る、地面からトゲのような物が何本か出てきてウーツゴーレムの足を止めると同時に俺は、ウーツゴーレムに近づき足目掛けて蹴りを放つ。
『ガツッ』
『クッ か 硬い』
『タアアアアアアアァァァ!!!』
ロックの掛け声と共にウーツゴーレムの足に両手槌がヒットする、ウーツゴーレムの足が横へずれ転倒する。
俺も足へダメージを与えるために上部から蹴りを放つ、かなりの硬度だが黒鉄で強化した靴を履いているので少しは、ダメージが入っているはずだ。
ロックも両手槌を上部から打ち下ろし、ウーツゴーレムの頭部に当たるが破壊には至らない。
ウーツゴーレムが起き上がろうとするので俺とロックは一旦、後ろへ下がる。
『<ファイアアロー>!!!』
『<エアカッター>!!!』
俺とロックが離れると、間髪入れず魔法で援護してくれている、幾度繰り返しただろうかウーツゴーレムは、横殴りの攻撃と左右の拳による打ち下ろし攻撃を仕掛けてくる。
攻防を繰り返し、どれぐらいの時間が立っただろうか。ゾクッ!!俺の背中に寒気が走る瞬間後ろへ向かって身を翻し飛ぶ、間一髪で俺が元いた位置にウーツゴーレムの蹴りが走る、初めて見る攻撃だスピードが速い。
冷や汗が落ちる、しかし同時に何か感のような物が閃いた!頭部だ頭部に<ファイア>系を集中的に当ててくれ。俺は、叫ぶ同時に魔法が飛ぶ。
『『『了解!!!』』』
『<ファイアアロー><ファイア><ファイアアロー>!!!』
『<ファイアウォール>!!!』
『ロック、俺がなんとかウーツゴーレムを転倒させる、頭部へ思いっきり打ち込んでくれ』
『了解!!!』
『<ファイアウォール>!!!』
俺は<ファイアウォール>を放ち、ブラインド代わりにウーツゴーレムの背後へ回る、今だ!!!全力で走りウーツゴーレムの重心が乗っている、足を目掛けて蹴りを放つ。
『ツゥゥ グハッ』
ウーツゴーレムはバランスを崩し、倒れ際に腕を振り回した。俺は両腕でガードし、横っ飛びに交わすがウーツゴーレムの腕が俺を捉える、そのまま地面をバウンドし、弾き飛ばされるが何とか耐えた。
ムーアさんが追い打ちで<アースメイク>を放ってくれたお陰で、ウーツゴーレムは真後ろへ倒れる。
『ロック!!!』
『任せて!!!』
『うぉぉぉおおおおおおおおおおお!!!!』
『インパクト!!!』
『ゴオオオオオオオカアアアアアアンン!!!!!!!』
ロックの掛け声と共に、凄まじい衝撃音が洞窟内を響き渡る、ウーツゴーレムは、頭部にヒビが入り中から球体のコアのようなものが外に出てきた。同時に神の声が鳴る。
【レベルアップしました。クオンがレベル5からレベル6に成りました。】
【レベルアップしました。ミュウがレベル5からレベル6に成りました。】
【レベルアップしました。ロックがレベル5からレベル6に成りました。】
【レベルアップしました。ムーアがレベル5からレベル6に成りました。】
【レベルアップしました。クオンがレベル6からレベル7に成りました。】
【レベルアップしました。ミュウがレベル6からレベル7に成りました。】
【レベルアップしました。ロックがレベル6からレベル7に成りました。】
【レベルアップしました。ムーアがレベル6からレベル7に成りました。】
【レベルアップしました。クオンがレベル7からレベル8に成りました。】
【レベルアップしました。ミュウがレベル7からレベル8に成りました。】
【レベルアップしました。ロックがレベル7からレベル8に成りました。】
【レベルアップしました。ムーアがレベル7からレベル8に成りました。】
【ロックがウーツゴーレムから<身体強化>を習得しました。】
【クオンの<格闘+1>が<格闘+2>に成りました。】
【ロックの<格闘+1>が<格闘+2>に成りました。】
【ロックの<槌技+2>が<槌技+3>に成りました。】
【ロックの<斧技>が<斧技+1>に成りました。】
【ミュウの<火属性+2>が<火属性+3>に成りました。】
【ムーアの<土属性+1>が<土属性+2>に成りました。】
【パーティスキルの<スキルハンター>が<スキルハンター+1>に成りました。】