第19話 楽しい採掘、辿り着く頂き、サークル結成!
第19話 楽しい採掘、辿り着く頂き、サークル結成!
『それは僕が作ります、任せて下さい!!!』
『く~ 頼りになる、分かった任せるよ』
『おっ 此処も採掘ポイントあるね採っていこう』
『あっ なんか出たわ』
『それ原石じゃないですか?めったに出ないんだけど』
『へえ~ これがそうなんだ、これなんの原石なの?』
『いや帰って調べないと、僕にも直ぐには分かりません』
『ロック、あれあれ、あれだよ』
『あっ そっか、いきます<鑑定>!!!』
【アンサー ルビーの原石:高純度のルビーの原石】
『お~ ルビーだね、おめでとう』
『わーい、わーい♪』
『グスッ ウッ ウッウッ 僕が・・・僕が、<鑑定>を使える日が来るなんて、グスッ』
『ロック、まだ世界一の鍛冶師になるための1つの手段だよ、辿り着くとこは遥か彼方にあるはずだよ』
『はいそうです、まだまだ先です、遥か彼方・・・』
『確かルビーって、錬金術で魔力増幅武器が出来たよね?』
『確かに本に載っていたような、帰ってもっかい読んでみよう』
『しかし、素材が色々取れると、作れる物も増えてワクワクするね』
『んふふ 私なんてルビーよ、頑張って魔法用装備にしちゃうんだ、あー楽しみ♪』
クオンさんとミュウさんは本当に楽しそうに採掘をしている!僕は今どうなんだろう父さんときた採掘は楽しかった。
楽しくて楽しくてワクワクした、そう今の彼達のように、取れた素材で何を作るか、いや取れる前から取れたら、あれこれ作ろうと考えていた・・・
僕は僕は世界一の鍛冶師しか考えていなかった、この2年間ずっと・・・楽しかったか?とんでもない辛かった人生で一番辛かった。
父さんは口癖のように言っていた「どうだ鍛冶師は楽しいだろう!」そうだ、そう言っていた。
僕は僕は間違っていた・・・・・必死になりすぎて、とても大事な事を忘れていた。
そうだ、鍛冶師は楽しいんだ!!!これからはクオンさんミュウさんのように、いやそれ以上に楽しもう。
あはは 僕はなんてバカなんだ、でも遅くはない・・・ありがとう、ありがとう君達は僕に【プラス】の能力以上に大事なことに気付かせてくれた。
見ててくれ父さん、僕はきっと辿り着く!!!
『あはは ロックも、楽しいんだな、良い顔してるぞ』
『うん、クオンさんミュウさん僕も楽しい、最高に楽しいよ』
『んふふ ロック君に楽しいこと教えて貰っちゃったね♪』
『あはは なんか良い武器のアイデアが浮かんで来ました、さー 行きましょう』
『お~ロック、ノリノリだな~ 行くか』
『うんうん、私ももっと取るぞ~』
『っと魔物だ、ヤミコウモリ・ヤミサソリ・魔犬か、じゃ担当は決まりだな』
『了解!!!』
俺は魔犬 ミュウはヤミコウモリ、ロックはヤミサソリに分かれ個別撃破していく!ああ、とても良い感じだ、俺達は戦闘採掘を存分に行い、いつのまにか荷車もいっぱいになっていた。
途中レベルも上がった。神の声が響く。
【レベルアップしました。クオンがレベル4からレベル5に成りました。】
【レベルアップしました。ミュウがレベル4からレベル5に成りました。】
【レベルアップしました。ロックがレベル4からレベル5に成りました。】
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【ステータス】
名前:クオン
LV:5
種族:ヒューマン
HP:90/90(+60)
MP:100/100(+70)
攻撃:75(+51)
防御:72(+48)
敏捷:73(+47)
器用:85(+55)
魔力:80(+54)
精神:79(+55)
ユニークスキル:<+>
個別能力:<直感>
ユニークパーティスキル:<能力開眼><ウィンドウ><クリエイター>
パーティスキル:<神の声><ステータス><マップ+1><サーチ+1><鑑定>
<イクウィップクリエイター>
戦闘スキル:<剣技+2><格闘+1>
特殊スキル:<錬金術><鍛冶師>
回復魔法:<ヒール><ハイヒール>
攻撃魔法:<火属性+1>〈ファイア〉〈ファイアアロー〉
<水属性>
装備:布のバンダナ・皮の軽鎧・皮の籠手
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もちろん採掘も銅鉱石・銀鉱石・鉄鉱石・黒鉱石・ルビーの原石と大量に取れた。
荷車のお陰で今回は倒した魔物すべてを持ち帰れる。
荷車には注文もしていなかったロープを引っかけるフックが付いており、荷車に山積みになっている魔物も落ちないようにロープで括りつけている。ここまで予想していたとは頭が下がるね。
帰り道、俺達は3人で荷車を引きながら今後の予定を決める。
『早速帰ったら、取れた鉱石をインゴットにしたいですね』
『うんうん、でも鍛冶用の炉がないよね、アラバスでは親方に借りるってのも出来るけど』
『旅の間でも鍛冶が出来る簡易な炉ってないのかな?』
『う~ん、難しいですね、かなり高火力にしないとなんで、どうしても大型の炉になりますね』
『ねーねー 昨日見た火属性の魔石なら高火力になるんじゃないかな?』
『それ試してみる価値はあるかもね』
『いえ、魔石に溜める魔力が持ちませんよ魔法使い3人はいないと・・・ ん 3人?』
『んふふ ええ魔法使い3人居るわ♪』
『あ あああ、出来るかもです』
『でも炉がないです』
『ん~ それなんだが土魔法で作っちゃおう!』
『えっ あの土魔法って』
『ロック君にも、覚えて貰うわ』
『最優先にやるのは属性魔法の習得ね!』
『おっと、売り切れるかも知れないから、大きめの火属性魔石買いに行こう』
『先にギルドに行って、これ売らないとですね』
『『それだ』』
『『『あはは!!!』』』
『それと新しい装備作りたいので、何体か売らずに取っておいて良いですか?』
『『良いとも~!!!』』
俺達3人はロックの武器・防具の発案を聞き、皆で相談して決めた。ちなみに俺はコウモリの羽が欲しかった。
そしてアラバスの町へ着いた、門兵さんが荷車の魔物に驚き、人の視線を集めてしまいながらギルドへ向かう。
そりゃー これだけ山積みしてたら、皆見るよね。
『すみません、討伐報酬と魔物の買取お願いします』
『はい、お疲れ様でした。承ります』
しかし、ギルドの受付嬢はどこもレベルが高い美人揃いだ、担当してくれたのは可愛いと言うより、綺麗なお姉さんだ、サラサラのロングヘアーで銀髪碧眼、スタイルも良い。
『少し数が多いので、外で見て貰って良いですか?』
『は はい?分かりました』
受付のお姉さんが、荷車の魔物を見て固まっている。う~ん そりゃ驚くよね。
『すみません、では裏の倉庫で査定致しますので、運んで頂けますか』
『分かりました』
俺達は3人でギルドの裏にある倉庫へ向かう、大きな倉庫で荷車ごと入れた、そこで全ての魔物を下ろし、素材をいくつか貰い受けたい旨を伝え了承を得る。
『おまたせしました、魔犬15匹・ヤミコウモリ20匹・ヤミサソリ10匹になります』
『ここから討伐報酬・魔石・お持ち帰られる以外の素材買取をして、総額金貨85枚となります』
『ヤミサソリの素材が現在不足しており高価買取いたしました』
『そして3人共ギルドポイントが溜まったのでFランクからEランクに成ります、更新致しますのでギルドカードを提出してください』
『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』
俺達はそれぞれ報酬を受取り、ギルドカードを更新して3人で宿屋へ向かい、ロックの歓迎会を兼ねて夕食を共に取ることになった、3人部屋は無かったので俺とロックは2人部屋、ミュウは1人部屋を取る。
狩りと採掘のため、もう結構な時間になっていたので、すぐに夕食とエールを3人分2人部屋へ持ち込んだ。
『おほん、それでは新しいパーティメンバーの歓迎を祝して 乾杯!!!』
『『乾杯~!!』』
『プハー ワインも良いけどエールも中々良いね~』
『ええ喉が渇いてたから、おいし~♪』
『ヒック、僕お酒飲むの初めてです』
『あはは これが冒険者だ!!!』
『もう、クオン君おやじ~』
『ヒック、でも美味しいです あはは』
『えっと明日なんだけど、狩りは1日お休みして属性魔法習得と火属性の魔石購入し、今後に備えようか、今日の魔物素材も明日には引き取れるみたいだしギルドに取りにいかないとだ』
『そうね、丁度良いと思うわ』
『はい、僕も鍛冶の段取りついたら、装備の作成に入りたいです』
『俺もミュウも鍛冶はやったことないから覚えるよ』
『ロックも明日から魔法・錬金術を覚えて貰おうかな』
『あっ 錬金術も、やってるんですね僕も是非覚えたいです、いつか属性武器・防具も作ってみたいし』
『んふふ 忘れたの?【プラス】の効果でロック君も錬金術覚えてるわよ』
『・・・そうか僕も出来るんだ、しかし、どう考えても【プラス】凄いですね』
『【プラス】は俺のスキルだけど、潜在能力に反映するみたいだから実は皆の方が凄いのかも』
『んふふ いえどっちが掛けても成り立たないから、出会って初めて効果を発揮するのよ』
『そーだ、それでねパーティ名考えたんだけど「サークル」ってどうかな?』
『ん それはどうして?』
『最初は【プラス】って名前どうかなって思ったんだけど、今言ったように出会って初めて効果を発揮するじゃない?』
『皆を繋ぐ輪って意味で「サークル」それに左手に浮き出るマーク、あれサークルだから丁度良いかなってね』
『なるほど2重の意味で良いかも』
『僕も良いと思います。名前の響きも良いです』
『よし、ではこのパーティの名前は「サークル」で決定だ!!!』
『では「サークル」結成を祝して、もう一度かんぱーい!!!』
『『かんぱーーい!!!』』
『ヒック、ヒック』
『あはは ロック君酔っちゃったかな?』
『あはは 僕なんか良い気分です~ こんなに楽しい気分になったのは久しぶりです』
俺達は笑い、語り、大いに楽しんだ。そしてミュウが言った「サークル」の意味「出会って初めて効果が発揮する」そう、その通りだ俺は今まで友達と呼べる人は居なかった、何故居なかった?俺は分からないまま眠りに落ちる。