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第171話 新たな目的

俺達は3日振りにサークル本部へ帰ると、何時もの様にメイドさん達が整列して出迎えてくれた。


相変わらず全員美しいので、出迎えてくれると嬉しい気持ちになる♪


久しぶりに本部のお風呂へ入ってから、少し睡眠を取ろうとするとマリンさんが走ってきた。



『やあ マリンさん、ただいま♪』


『おかえりなさいクオン君、参りましたーーー 』


『えっ どうしたのかな?』


『どうしても、どうしてもクオン君が作ってくれたカレーの味が再現できないの・・・お願い助けてーーー 』


『あはは そう言えば、そんな宿題を出してましたね♪』


『カレーは奥が深いから、難しいんですよ♪』


『お願いしますー どうかどうかご教授下さいーーー 』


『あはは じゃヒントだけ教えちゃいますね』


『マリンさんの事だから、味で素材の分量は大体分かると思うんですけど』


『料理の工程で大きく味が変わるんですよ?』


『例えばカレーでは、タマネギを飴色になるまでジックリ炒めるとコクが出たりします』


『あーーー あの深いコクは、そう言う事だったんだ♪』


『更にルーを作ってから冷蔵所で3日ぐらい寝かすと、更にコクが出たりします』


『分かりましたー 早速試してみますーーー♪』


『ありがとーーー♪』


『はいはい、頑張って下さい♪』



俺が少しだけヒントを与えると、マリンさんは素敵な笑顔になり走って厨房へ戻っていった。



『んふふ マリンさんって絶対にクオンと同類だよねー♪』


『美食家と言ってくれないかな?』


『あはは 何よそれ♪さあ、お風呂で疲れを癒しましょうか』


『賛成~♪』×全員



皆でお風呂へ行き、3日振りの湯船を堪能した。


自分達で作ったにも関わらず、本部のお風呂は最高だなと改めて思う♪


風呂から上がると少し仮眠を取るために、各自自分の部屋に分かれた。


俺も少しだけ寝ようかとベッドに横になると、コンコンっとノックが鳴り誰かが来たようだ。



『クオンごめん、ちょっと良いかな?』


『ああ 良いぞ』



ミュウは自分も仮眠する前なのか、寝間着のまま俺の部屋へ来たようだ。


別にネグリジェの様に煽情的な姿じゃないんだけど、少しドキドキしてしまう。



『どしたんだミュウ?』


『う うん、ちょっとさ聞きたい事があって?』


『なんだ?』


『え えっとね・・・やっぱりクレアさんみたいな大人の女性に興味ある?』


『ブッ い 言っとくが俺は本当に有能な人材が欲しかっただけだからな?』


『で でもさ、クオンも男じゃない?』


『クレアさんってスタイルも良いしさ、そう言う事に興味があるのかなって思うじゃない?』


『例えそうだとしても堂々とミュウ達の前で誘う訳ないだろ?』


『そう言うのが目的ならこそっとオーラ達を誘って娼館にでも行くさ?』


『あはは やっぱり興味あるんだ?』


『無いって言ったら嘘くさいだろ?』


『クオンが居た国って成人が20歳って言ってたから、未だ女性には興味が無い可能性もあるのかなとは思ったんだけど?』


『興味はメチャクチャありますー 』


『もう、そんなに正直に言わなくて良いわよ?』


『正直に言っとかないと、変な誤解を生むだろ?』


『んふふ そうだよね♪』



ミュウは、とても素敵な笑顔をしたと思ったら軽くチョンとキスをしてくれた。


俺は驚き過ぎて顔が赤くなっていくのが自分でも分かる。



『えへへ 照れちゃうね♪』


『自分からやっといて、何言ってんだよ?』


『んふふ ねえクオン、手を出すなら私からにしてね?』


『ぶはっ ゴホッゴホッ な な なにを・・・』


『べ 別に急かしてる訳じゃ無いからね?わ 私ももうちょっと、ゆっくりが良いし?』


『でも我慢できなくなっても他の女性は嫌よ?せめてムーアかライカにしてね?』


『・・・こっちの世界の女性は、本当に寛容だよな?』


『クオンが居た国の方が変だと思うわよ?』


『クオンみたいな凄い男性なら、沢山の妻を取るのが当然なんだからさ?』


『まあ変な心配しなくて良いぞ、その時が来たら俺にはミュウしかありえないからな?』


『ほ 本当?メチャクチャ嬉しいんだけど♪』


『こらこら、あんまり可愛い事言うなって俺も男なんだぞ?』


『んふふ ありがとうクオン、愛してるわ♪』


『・・・もう一度キスして良いか?』


『そこは愛してるって言い返すとこよ?』


『また今度な?』


『もう意地悪なんだから♪』



ミュウは俺から軽くキスすると安心したのか、そのまま俺のベッドで寝てしまった。


やれやれ、疲れているとはいえ、こんなとこで寝られたら俺が寝れないだろ?


そんな事を思いつつ俺も疲れていたのか、ミュウの寝顔を見ながら寝転がっていると俺も寝てしまった。


目が覚めると、そこにミュウの姿はなかった、どうやら部屋へ帰ったらしい。


今は夕方ってところか、ちょっと寝すぎたな・・・


俺は伸びをしながらベッドから身を起こすと、顔を洗いリビングへ行くと皆も起きているようだ。



『おはようニャー もうすぐ夕飯ニャー♪』


『おはよー 皆早いな?』


『ワシ等も、先ほど来たばかりだ』


『フフ ここのベッドは一度寝ると起き難いですからね♪』


『おはよークオン・・・』


『ああ おはよミュウ』


『そ そういえばロックが居ないな、やっぱり寝てるのか?』


『ニャハハ あたいが起こして来るニャー♪』


『フフ クオンは分かり易いですわ♪』


『分かった、分かったから、それ以上言わなくて良いぞ?』


『はいはい♪』



今日はサークルメンバー全員が集まっているようだ、クロワさんやベクターさんは忙しい人達なので全員揃うのは珍しい。


久しぶりに全員での食事を楽しむことになった。



『おかえりクオン君、上級ダンジョンは楽しかったかい?』×ベクター


『はい、思ったより手応えがあって面白かったです♪』


『過去形って事は、まさか制覇したのかい?』


『流石ベクターさん、分かります?』


『うはーーー 』×サークルメンバー


『ん?どしたのかな皆?』


『はぁ~ クオン君、君は簡単に言うけど上級ダンジョン制覇なんて聞いた事がないわ』×ロア


『君たちは飛んでも無い偉業を達成したのだよ?』


『あはは なるほど、それで皆驚いていたんですね♪』


『御主人様凄いです♪』×メイド達


『ありがとう♪』


『それで全て納得できたよ・・・』


『なにがですベクターさん?』


『私が代表して言うとしようか、実は昨日から私達も大変だったのだよ?』


『えっ?』


『急激に力が上がってね?あはは 色々壊しちゃったよ?』


『ええっ あっ ま まさか?』


『君達ステータスを見ていないだろ?』


『み 見てみます』



俺はベクターさんに言われ久しぶりに急いでステータスだけを表示した。


*********************************************

【ステータス】


名前:クオン

LV:80➡350

種族:ヒューマン

HP:4890/4890➡18890/18890

攻撃MP:4895/4895➡18895/18895

回復MP:4895/4895➡18895/18895

攻撃:3311➡11711

防御:3304➡11704

敏捷:3307➡11707

器用:3313➡11713

魔力:3318➡11718

精神:3316➡11716


*********************************************


『えええええええっ』×クオン達


『レ レベル350?』


『ニャアア レベルが4倍以上になってるニャーーー 』


『くはっ 攻撃力が1万超えとは・・・』


『フフ 凄いHPになってますね♪』


『凄い何てものじゃないわよー 』


『あわわ』


『そうか・・・俺達はずっと戦っていたし<加減之極意>があるから気付かなかったんだ』


『いやはや、君達には何時も驚かされるよ♪』


『す すみません、まさか上級ダンジョンって、こんなにも経験値が多いなんて思わなくて』


『今思えば強敵ばかりだったものね・・・それにしても上がり過ぎじゃない?』


『もともと上級ダンジョンは経験値がとっても多いのよ?』


『それでも魔物が強いから、普通は中級ダンジョンで数を倒した方が稼げるんだけどね』


『・・・そうだったんですか、それじゃあロアさん達も上級ダンジョンに行ったらメチャクチャ稼げるんですね?』


『ええええええええええええっ』×全員


『ちょっと待ってクオン君、貴方まさか?』


『大丈夫ですよロアさん♪地下40階ぐらいまでならサクサク進めますから♪』


『ロア君・・・』×ベクター


『ま 待ってください私のせいじゃありませんよベクター様?』


『ああ しかし、もう手遅れだと思うよ私は?』


『んふふ 諦めてロア姉さん、だってクオンの目がキラキラなんだもの♪』


『あはは 皆で強くなりましょうか♪』


『うはーーー 』×全員


『私は昨日から急激に上がったステータスで、歩くこともままならんのだが?』×クロワ


『わ 私達もですよ?』×アーチカ


『ん~ 俺達もしばらく上級ダンジョンに通うことにしましたから、まだまだステータスは上がると思いますよ?』


『・・・・・・・・・』×全員


『あっ そうだ、それよりも実は皆に手伝って欲しい事があるんですよ?』


『また、飛んでも無いことを考えているとしか思えんのだが?』


『あはは 流石ベクターさん、分かります?』


『やれやれ、クオン君は恐ろしいね、次は何をする気なんだい?』


『実は俺達だけでは、ちょっと手が足りないので皆にも手伝って欲しいんですよ』


『メチャクチャお金も掛かりそうだから、クロワさんとトルネちゃんにも頑張って欲しかったりします』


『もちろんクオンさんの為なら頑張っちゃいますよ♪』×トルネ


『ほほ 私も微力ながらお手伝いさせていただきますぞ♪』×クロワ


『そだそだ、上級ダンジョンで取ってきた素材が大量にあるんで、またお願い出来ますか?』


『キャアアアアアアアア♪』


『ふおおおおおおおおお♪』


『『喜んで♪』』


『あの~ クオン様達なら、もう既にかなりの資金があると思うのですが?』×ローニア


『あ~ 少し計算してみたんですけど、それでも全然足りないんですよ』


『ふあ~ 一体何を買いたいのですか?』


『えっと 色々あるんですけどローニア家にも買い付けとか、お願いしようと思ってるんですよ』


『とりあえずは鉄とかミスリルとかアダマンタイトも大量に欲しいですね』


『後腕の良い鍛冶職人さんにも大量に発注したいものがあります』


『おいおい、クオン君また城でも建てる気かい?』


『ん~ この城ぐらいなら俺達6人で十分なんですけどねー 』


『・・・・・・・・・・・・』×全員


『だ 駄目・・・私また頭が痛くなってきたわ』×ミュウ


『ど どれだけ壮大な物を作る気ですかー 』×ロック


『フハハ もはやワシでは想像もつかんな♪』×オーラ


『ニャハハ リーダーの考える事は誰にも予想できないニャー♪』×ムーア


『フフ 本当に素敵な方ですわ♪』×ライカ


『私も頭がクラクラしてきたんだけど?』×ロア


『あはは 完成まで皆には秘密なのかい?』×ベクター


『いえ、残念ながら今回作る物は流石に秘密にしてたら完成しないんですよ』


『だから完成図を大まかに書いたスケッチしたのを皆に見せます』


『まだ全然詳細は出来てないんですけど、全体図はこんな感じです♪』


『ええええええええええええええええええええええええええええええっ』×全員



俺は今回作りたい物を全員に披露すると、全員が目を見開いて驚いていた。



『こ こんなの私達に作れるの?』


『それが未だ分からないんだよ、これからベクターさんとロックに手伝って貰って実験と計算をしていかないとだから』


『フフフ あはははは いや参ったよクオン君♪』×ベクター


『まさか、こんな壮大な物を考え付く者がいるとは驚きだよ♪』


『しかし、どう考えても必要な素材があるね?』


『流石ベクターさん♪実はその素材をヘルクレス上級ダンジョンで見つけたんですよ♪』


『ほほ~ 興味深いね?』


『とりあえず、これとこれですね』



俺はベクターさんにアルステン鉱石とミックロウ鉱石を取り出して見せた。



『フフフ なるほど、クオン君がこれの作成に踏み切ったのは、この鉱石を発見したからだね?』


『まさに、その通りです♪ずっと探してたんですけど、なかなか俺の求める物がなくて』


『どうですかベクターさん、可能だとは思いませんか?』


『未だなんとも言えないが、十分勝算はあると思うね♪』


『よしっ やったー 第1関門突破だ♪』


『しかし、計算に長けた人物の協力が欲しいところだね?』


『それは俺も思ってました♪でもメチャクチャ頼りになる人物がいたりします』


『ほほ~ 』


『実はトルネちゃんは最初から<鑑定>と<高速演算>スキルの所持者なんですよ♪』


『ええっ わ 私ですか?』


『なるほど<鑑定>だけではなく<高速演算>スキル持ちとは心強いね♪』


『では、後は役割分担といったところだね♪』


『ありがとうベクターさん、皆には申し訳ないけど協力して貰っても良いかな?』


『もちろんです♪』×全員


『でっ クオンよワシらは何をしたら良い?』


『俺達は、とりあえずアルステン鉱石を大量に確保したいな』


『なるほど、誰でも行けるところではないからの』


『あっ それでサジタリウスにお願いするつもりだったのね?』


『正解♪アルステン金属の板を大量に制作したいんだけど、流石にロック1人では厳しいから腕の良い鍛冶職人も欲しいんだ』


『フフ その手配をクレアさんに頼みたいのですね?』


『ああ 後はローニア家とロックの親方にも頼みたいな』


『うはー メチャクチャお金が掛かりそうですね?』


『だろ~ 今まで溜めた俺の金で足りそうもないから金も稼ぎたいんだ』


『なに水臭い事言ってるニャー あたい達のお金も出すニャー♪』


『フハハ どうせ使いきれんほどあるしな♪』


『フフ ここで一気に散財するのも悪くないですわ♪』


『わ 私達も協力させて下さい、光金貨なんて私達には必要ありませんから』×メイド達


『もちろん私も出資するよ、是非ともこれの完成を見てみたいからね♪』×ベクター


『当然私もよ?こんな面白そうな事を仲間外れにされちゃたまんないわ♪』×ロア


『ローニア家も限界まで出資させて頂きます♪』×ローニア


『フォフォ 私も1枚噛ませて貰えますかな♪』×クロワ


『皆ありがとう、こうなったら意地でも完成させないとな♪』


『あっ そうだ忘れてた・・・ベクターさん』


『なんだい?』


『借りてた賢者の石を返しておきますね』


『えっ?』


『な なんておっしゃいましたのクオン様?』×ローニア


『ああ 以前ベクターさんに賢者の石を借りてたんで、返すって話しです』


『け 賢者の石って、あの錬金術の最高峰と呼ばれる賢者の石なのですか?』


『そうそう♪』


『ええええええええええええええええええええっ』×全員


『まさか上級ダンジョンで手に入れたのかい?』×ベクター


『はい、3つ手に入れたので1つ返しておきますね』


『・・・・・・・・・・・』×全員


『いやはや、何時も凄い事を簡単に言うねクオン君は?』


『あはは 上級ダンジョン80階のボスからドロップした黄白金宝箱から出ましたから敷居は高そうですね~ 』


『はは それは実質入手不可能なのだがね?』


『流石に苦労しましたよ?俺達でもギリギリの戦いでしたから』


『せっかくムーアに作って貰った装備がボロボロになっちゃったからね』


『ニャハハ またもっと良い装備作るニャー♪』


『クオン君達でもギリギリの戦いとは、やはり上級ダンジョンは恐ろしいところなんだね』


『俺達の切り札を全部使ってギリギリでしたからね、でも次は余裕を以て倒してみせますよ♪』


『ま また挑むのかね?』


『俺達は、もっともっと強く成らないといけませんからね♪』


『もう呆れて何も言えないわ』×ロア


『んふふ ロア姉さんも頑張ってね♪』


『うふふ 私はもう十分でしょ?』


『逃がさないわロア姉さん♪』


『ベクター様、たーすーけーてー 』


『あはは 諦めたまえ♪』


『ベクター様までそんなこと言うーーー 』


『んふふ ベクターさんはクオンと同類だもんね♪』


『私はクオン君ほど人外ではないつもりだがね?』


『そ それはないですよベクターさん』


『あはははは♪』×全員



俺が作りたいものを実現するには、まだまだ問題は山積みだけど今の内から出来る事をサークルメンバー全員に手伝って貰い少しずつ進めて行くことにした。


とりあえずはサジタリウスの皆とクレアさんを口説き落とさないとだな♪


ローニアさんにも父親であるガデラスさんに仕入れを頼んで貰う事になった。


メチャクチャ資材が必要になるので少しずつ集めていこう。


今日はベクターさんに知恵を貸して貰い、皆と念密な打ち合わせをした。


翌日から早速また王都へ出掛けることにした。


王都へ着くと先ず冒険者ギルドへ向かいクレアさんに会いに行く。



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