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第163話 王都第1王子


【時は少し遡り<エンゲルラント>に遊びにきていたローラさん達が王都へ帰ってきた】



<ローラ視点>


『う~ん、相変わらず馬車に乗ってるとお尻が痛くなるわね』


『あはは <エンゲルラント>では豪勢な暮らしだったからね~ 』


『あ~ でもあのベッド欲しいわ~ 天使の布団だったわよね?』


『言わないで、今日から普通の布団なんだから』


『あっ ゼン達よ、来てくれたんだ』


『『『・・・・・・・・・・』』』


『ゼ~~ン、ありがと迎えに来てくれたのね』


『・・・ロ ローラ達だよな?』


『んっ どーしたのよ?3人共驚いたような顔しちゃって』


『うふふ ローラ私達が綺麗になりすぎて、驚いてるんじゃない?』


『あはは まっさか~ 』


『『『・・・・・・・・・』』』


『えっ ひょっとして、そうなの?』


『だ だって綺麗になりすぎだろ?驚いたよ』


『へええ~~ ゼンから褒められたの初めてね、うふふ 凄いでしょシャンプーとリンスって言うのよ温泉でお肌も綺麗になったしね』


『しかし別人かと思ったぞ?』


『ケルン、エスモも見て見て綺麗になったでしょ?』


『『・・・ああ、凄く綺麗だ』』


『『えっ 』』


『も~ 調子狂うな~ いつもそんなこと言わないのに、でも凄いよねこれ』


『あはは 私は興味なかったけどゼン達の反応が面白かったわ』


『いや、ユムノ本当に綺麗になったぞ』


『えっ 私まで揶揄わないでよー 』


『いやいや、またローラが変な事言い出したと思ったけど納得したよ』



うふふ 想像以上の効果ね満足だわ♪本当に驚いてるんだものミュウに感謝ね。



『よう、ゼンじゃないか』



げっ 嫌な奴が来たわね・・・確か第1王子の護衛で王都を離れていた筈なのに帰ってきたのね。



『気安く話掛けるなお前達に用はない、さっさと行ったらどうだ?』


『あはは なんだ機嫌悪いな、聞いたぞ俺達が居ない間に出た武術大会でガキのような新人に負けたそうじゃねーか?』


『あははは せっかく俺達が居ない間に優勝しようとしたのに残念だったな、同じSランクとして恥ずかしいからCランクぐらいからやり直したらどうだ?』


『はぁ?バカじゃないの?サークルがどれだけ凄いパーティか見てもいない貴方達なんかに分かる訳ないでしょ?大体大会の出場メンバーみたら強さも分かるでしょ』


『うふふ 負け犬が威勢が良いじゃない、そんなに強いパーティなんていたかしら?私達が倒して上げるから、そのサークルって子供達連れてきたら?』


『おっ それは名案じゃないか、よし俺達が王子に頼んでサークルってガキ共を呼びつけてやるよ』



さ 最悪だわ、何故か性格の悪いこいつらを第1王子は気に入ってるみたいだし、もし本当にサークルに呼び出しなんて掛けたら凄く迷惑を掛けちゃうわ・・・



『お前達いい加減にしろ、そんなに戦いたいなら俺達が相手してやるから掛かって来い』


『やめとけゼン、いつも俺達から逃げ回ってるクズ共に行っても無駄だ、弱い魔物ばかり倒してSランクになったくせによ』


『なんだと・・・もう一度いってみろケルン?いくらお前達でも俺達に逆らったら只じゃ済まねえぞ?』


『あはは 本当にサークルって子供達を呼ばれたら困るもんね~ 必死なのよ』



・・・本当にこいつら何が楽しくて絡んでくるんだか、よくこんなに性格が悪いのが集まったわね、リーダーも最悪だけど、この女も最悪だわ、後ろでニヤニヤしてる奴等もだけど。



『ねえ、それよりやけに綺麗な髪してるじゃない?どっか行ってたみたいだけど何か買いにでも行ってたの?』


『あ 貴女には関係ないでしょ』


『あれれ、私にそんな口聞いて良いのかな~ 本当に王子が会いたがってたのよ、サークルってパーティ呼ばれたら不味いんじゃないの?』


『はぁ~~~~~ 本当に頭の弱い女ね・・・・・貴方達が子供って言ってるサークルは信じられないほど強くて、凄く良い人達なのよ、サークルに迷惑を掛けたら私達も許さないわよ』


『あはは 本当に必死ね、ふ~ん迷惑掛けたくないんだ、じゃその手に持っている物を置いていったら、やめてあげようかな』


『『『なっ 』』』


『バカじゃないの?どうして貴女なんかに恵んでやらなくちゃならないのよ』


『あっそ、じゃ王子に頼んでサークルっての呼び出して私達が遊んであげましょうか?サークルに迷惑が掛かるし貴方達が弱いのもバレるし大変ね』


『いい加減にしろ!お前達のような奴がサークルに勝てる訳がないだろう?あの圧倒的な強さを見てないから、そんなことが言えるんだよ身の程を弁えろ』


『あはは 本当に必死だな俺達が聞いた限りでは全員15歳の子供って話じゃないか?幾ら自分達が負けたからって持ち上げすぎじゃないか?』


『・・・これ以上言ってもバカな貴方達には分からないでしょうけど本当にサークルに迷惑が掛かるような真似だけは許さないわよ』


『分かったわよ、お土産貰ったら許してあ・げ・る♪』



グググ・・・頭空っぽのバカ女め、話に成らないわ・・・でもこのバカ達が王子を唆して本当にサークルを王都へ呼んだりしたらお世話になったクオンさんに大迷惑を掛けることに・・・



『このバカ女、これを恵んでやるからバカな真似しないでよね』


『あはははは 何言ってるのよ、そこの2人のも出しなさいよ』


『こ このクソ女、もう許さないわ』


『ま 待ってローラ良いわよ私達のも恵んでやるから、さっさと持って行きなさい』


『ノ ノンナ?このクソ女の汚い髪には勿体ないわよドブに使うようなもんだわ』


『ふふふ やぁ~っぱり、その手に持ってるのがシャンプーって奴なのね私も噂は聞いてたんだ~~』


『もう良いから、それを持って早く消えろ』


『うふふ 仕方ないから許してやるわ、さあ皆行きましょ自分の立場を守るのに必死なのも哀れよね~~』


『あはは そうだな、ゼン!今日は引き上げてやるが口の利き方に注意するんだな俺達には頼りになる第1王子のクシャ様が着いてるんだからな』



虎の威を借りなければ何も出来ないようなクズが、最後まで訳の分からない事を言って立ち去る。


とても私達と同じSランク冒険者とは思えないカス達ね・・・リーダーの名前がハクウだからってパーティ名も「白き羽」とか凄く似合わない名前を付けて喜んでる臼らバカ達め。



『ローラ良かったのか?あれ大事な物だったんだろ』


『良いのよ・・・<エンゲルラント>ではサークルに凄くお世話になったのに、あんな臼らバカ達の為に迷惑を掛ける訳にはいかないわ、でもせっかく私達に用意してくれたのにサークルには申し訳ないわ・・・』


『ああ~~~ 思い出してもムカつく・・・あのバカ女の赤茶けた汚い髪には勿体ないわ』


『本当に豚に真珠ね・・・でも確かにサークルだけには迷惑掛けたくないわね・・・』


『ふむ、本当にお世話になったんだな・・・恐ろしいほどの強さを持った子達だったが本当に良い奴なんだな』


『ええ、<エンゲルラント>で嫌というほどサークルの凄さを感じたわ本当に凄い子達よ、私がどんなに努力しても何一つ勝てないと思うわ』


『『確かに・・・』』


『あの子達は強さだけじゃないの、あれはもう超人ね』


『私には神様に見えたわよ・・・』


『おいおい、そんなにかよ?』


『ゼン、ケルン、エスモ・・・本当よ、あっ そうだ今度サークルが王都に来た時ヘラクレスダンジョンの案内する約束したんだけど良かったらゼン達もお願いしても良いかな?』


『ああ、もちろん良いぞ俺も会いたいしな』


『俺もあいつ等が魔物と戦ってるの見たいな』


『あはは 凄い無双っぷりが見れそうだしな』



       ◇     ◇     ◇


<ハクウ視点>


『あはははは しかし、いつも偉そうにしている「サジタリウス」の奴等が大人しくて笑えたな』


『うふふ ローラが<エンゲルラント>まで行って買ってきた物が奪えて気分が良いわ、あはははは ねー ハクウ本当にクシャ王子に言ってサークルとか言うパーティ呼んで貰おうよ』


『しかし、ゼンが言うように本当に強くて俺達が苦戦したらクシャ王子の印象が悪くなるぞ?』


『あはは 何ビビってるんだハクウ?俺達が15歳の新人パーティに負ける訳ないだろ?』


『そーよ、万が一そこそこ強くても私達に勝ったら第1王子の機嫌を損ねると言っておいたら大丈夫よ』


『おっ そりゃ良いな、どう転んでも俺達に損はないな、よしっ 良い機会だゼン達が俺達に二度と逆らえないようにしておくか』


『うふふ たのしみ~~ ローラの泣きっ面が早く見たいわ~♪』


『そうと決まれば早速王子の所へ行くか、王子の居ない間に武術大会で優勝したサークルの実力を俺達が試しますとか言ったら、あのバカ王子の事だホイホイ言う事を聞いてくれるだろう?』


『あはは 駄目よそんな事言っちゃ~ 私達のためにバカのままで居てくれないと困るんだから』


『『『『『『あはははははははははははははは』』』』』』



       ◇     ◇     ◇


<クオン視点>


ん~ 今日も気持ちの良い朝を迎え気分良く目が覚める、さって今日は何をしようかな。


俺は今日やる事を考えながら顔を洗い食堂へ向かうとメイドさん達がいつもの様に出迎えてくれた。



『おはよー 皆』


『おはようございます御主人様』×13人


『おはよー クオン君』×6人


『おはよう(ニャ)』×5人


『丁度良かったわ何の用か分かんないけど<エンゲルラント>の自宅にギルドマスターが来てるわよ』


『へええ~ 珍しいな・・・それだけに嫌な予感もする』


『まあ、気は進まないがギルドマスターなら朝食でも食べながら用事を聞こうか』


『はい、それではお連れします御主人様』



アーチカさんがギルドマスターを呼びに席を立つ。



『ねー クオンこんな朝早くから私も嫌な予感がするんだけど?』


『ふむ、急用ならもう少し慌てるだろうしな、何か問題が起こったのだろう?』


『あ~~ オーラもそう思うか?』



どうやら俺だけじゃなく皆悪い予感がするそうだ、しばらく待つとアーチカさんがギルドマスターを連れて来てくれた。



『朝早くからすまんな』


『おはようございますギルドマスター まあ座って下さい丁度朝食を食べる所だったんですよ、良かったら御一緒に如何ですか?』


『あ~ いやすまん、実は早急に領主様の所へ戻らねばならんのだ』


『ふ~ やっぱりですか、良いですよ先に話を聞きましょう』


『すまんな、実は領主様に頼まれたのだが王都の第1王子から魔道具で連絡が入ったらしいのだ』


『へええ~ それが俺達に何の関係が?』


『ああ、その内容なのだが先の武術大会が行われた時、第1王子は所用で出かけており居なかったので是非サークルの強さが見たいと言っているらしいのだ』


『・・・なるほど、それで俺達に王都まで来いと?』


『もちろん無茶を言っているのは領主様も分かっている、しかし相手が第1王子だと領主様も断り切れんのだ・・・領主様も出来る限りの事はすると言っていたので頼まれてはくれないか?』


『お断りします、そう領主様へお伝え下さい』


『むぅぅ やはりそうだよな・・・』


『はい、その第1王子とやらにはサークルにはっきりと断られたとお伝え下さい』


『しかし、クオンよそんな事を言えば領主様の立場がなかろう?』


『ふぅ~~ ギルドマスター 俺は領主様の立場を考えて、そう言っているのですよ?』


『もし、もしですよ第1王子が嫌な奴だったら、どうなっても知りませんよ?』


『むぅぅぅぅぅぅぅぅぅ 分かった朝早くから朝食の邪魔をして悪かった、もう一度領主様と相談しよう』



ギルドマスターは困った表情で去って行った、だがこれは簡単には受けれないしな・・・



『クオン良かったのですか?』


『ああ、ライカ何か本当に悪い予感がするんだよ』


『うわっ リーダーがそう言うなら本当に厄介事ですね・・・』


『ニャー もう少し待てば何も言わなくても王都に行ったのにニャー 』


『全くだ・・・』



ギルドマスターを送りに行ってくれたアーチカさんが戻って来たので皆で朝食を取りゆっくりしていると今度はギルドマスターは領主様を連れて来たようだ。


流石に領主様をサークル本部に招待するわけにはいかないので<エンゲルラント>の自宅に招くことにする。



『おはようございます領主様』


『ああ、おはようクオン君』


『領主様が起こしになるって事は、どうしてもですか?』


『・・・私も一度は断ったのだ、しかしクシャ王子は私の言う事などは聞いてくれんのだ』


『放置するって訳にはいかないのですか?』


『ああ、最悪<エンゲルラント>は王都を敵に回す事になるだろう・・・』


『・・・予想どおりですね、分かりました向かいますよ王都へ』


『私の力不足で誠に申し訳ない、このとおり謝罪する』



領主様は俺達に頭を下げて謝ってくれた。



『頭を上げて下さい領主様、でも1つだけ言っておきますね現時点で俺のリミッターは1つ外れました』


『本日中には王都へ向かうので明日には着くとお伝えください』


『く くれぐれも無茶だけはしないでくれよ』


『あはは お約束出来ませんね、さあお引き取り下さい』



俺は半ば強制的に領主様達を帰らせた、どうやら予想以上に腹が立ってきたようだ。



『不味い・・・不味いですぞ領主様、クオンの奴かなり怒ってますな』


『・・・うむ、だが仕方あるまい、もう私ではどうにもならなかったのだ・・・』


『私も王都まで付き添って行こうと思ったがクオン君は同行を許してはくれまい、そして自力で行ったとしてもクオン君達には追い付けんしな』


『しかし、噂通りのバカ王子ですな・・・自分がどれだけ恐ろしい者を呼びつけたか分からんとは』


『うむ、あの聡明な国王も子供には甘いのでな、何事も起こらなければ良いのだが・・・・・』



       ◇     ◇     ◇


<クオン視点>


『ふ~ 悪いな皆、明日の朝<ゲート>で王都へ向かう事にする』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』


『まあ、あれですよ上級ダンジョンのついでと思いましょう』


『でもクオン、相手は王子なんだから嫌な奴でも、ちょっとは我慢しないとダメよ?』


『善処するよ』


『も~ 皆もクオンが切れかけたら止めてよね』


『フハハ それは無理ってもんだろう?』


『ニャハハ そうニャ無理なものは無理ニャアー』


『おいおい、いくら俺でも仲間の言葉は聞くぞ?』


『んふふ クオンが本気で怒る時は私達の事だから嬉しくて止めにくいのよね・・・』


『クフフ ミュウそれが分かってて私達に止めろって言うの?』


『だって私1人じゃ、それこそ無理ってもんだわ』


『まあ、出来るだけ冷静に対処するよ』



俺達は今日中に王都へ向かうと言ったので今日はサークル本部から出ない様に決めた、実際は<ゲート>で行くから直ぐ着くんだけど辻褄を合わせておかないとな。


王都についたら、ついでに上級ダンジョンにも行く予定なので食事等の用意をすることにした。


メイドさん達にも王都の上級ダンジョンに行くのでしばらく帰らないことを告げる、地下70階まであるらしいので制覇するにしても時間が掛かりそうだ。


ひょっとしたら今の俺達でも苦戦するかもしれないし・・・おっと何か楽しみになってきたな。


俺は基本ダンジョンで取れた物を料理して食べるのが好きなんだが時間がないときもあるので大量の料理を作る事にする、そういえばマリンさんに約束していたカレーも作ろうかな。


既にカレーに使う香辛料は全て揃えており、まるで<錬金術>のような調合に入る料理スキルが高いせいか、香辛料を粉砕、調合の時点で最適な組み合わせが脳裏に浮かぶ、うんとても楽しいな。



『うわ~ とっても良い匂い何を作ってるのクオン?』


『うん、ダンジョン用の食事なんだけどカレーって言うんだよ俺の国でとても人気のあった食事なんだ』



何気なく後ろを見て見るとメイドさん達も匂いに釣られて集まってきていた。



『あはは 皆良かったら味見してみる?』


『は はい、お願いします』×12人


『み 皆さん、何時の間に?仕事はどうしたのですか』


『す すみませんアーチカ様、とても良い匂いがするので少し様子を・・・』


『申し訳ありませんクオン様・・・』


『あはは 良いよ、さっ 食べてみて』


『はい!!!』×12人



マリンさん達とトルネちゃんは既に店に出掛けていたので残っていたメイドさん達全員に味見をして貰った、うん皆とても幸せそうな顔をしている、どうやら美味く出来たようだ。



『お 美味しいです~~♪』×12人


『甘さ、辛さ、苦味、酸味・・・複雑な味なのに何て美味しいの、流石御主人様です』


『まだまだ、ベースを作っただけだから、これに野菜や肉を入れていくともっと美味しくなるんだよ』


『んふふ マリンさんが居ない所で作ったら彼女怒るんじゃない?』


『いやいや、味を盗むのも勉強だよ』


『なるほどね、私達はダンジョンに行っている間の良い暇潰しになりそうね』


『あはは それ良いね、帰って来たらマリンカレーを作って貰おうかな』



それから俺は3種類のカレーを大量に作りストックしておいた、もちろん作ろうと思えば何種類でも作れそうだが。


他の皆も久しぶりのダンジョン遠征の用意をして準備は整ったようだ、昼からは軽く体を動かし連携技の練習もしておいた。


俺達の切り札とも言えるシンクロ魔法も3人までに御背えたら疲れも酷くないので実戦に組み込めそうだ、とは言っても進化した魔法によるシンクロは例え3人であっても半端ない威力だったのでサークルの世界であっても、そうそう試す事は出来ない、下手したら地形が変わっちゃうからね。


今度無人島でも見つけて6人シンクロ魔法もやっておかないとな、飛んでもない威力になりそうだけど・・・・


軽く汗を流したので皆でお風呂へ行き食事を済ませ、まったりしているとマリンさん達が料理店を終えて帰って来た。



『えっ ええっ な 何よこの良い匂いは?』


『・・・・クオン君、クオンく~~~~~~ん!!!!!!!』


『んふふ 早速彼女にバレたみたいよクオン?』


『ニャハハ 流石マリンニャー』



マリンさんは俺がソファーから立つ前に俺が居るリビングに飛び込んできた。



『クオン君!!!いったい何を作ったの?何なのこのスパイシーな良い匂いは?ねえ?教えて~~~~~』


『あはは これは俺が居ない間の宿題だよ、以前教えるって言ったカレーを作ったんだ3種類置いていくから俺達が帰ってくるまでに再現してみて』


『うわ~~~ いよいよクオン君の修行も厳しくなってきたわね・・・良いわ望むところよ、クオン君が吃驚するようなやつ作っちゃうんだから、ねえだから早く見せて』


『ととっ まあ慌てないで、はい是がカレーって言う料理だよ』



俺は大きな寸胴鍋から一掬いずつ器に入れて3種類のカレーをマリンさんに渡した。



『あああ・・・何て鮮烈な匂い、匂いだけでも美味しさが分かるわ私が今まで食べた事がない香り』


『パクッ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・』



マリンさんは3種類の中で一番一般的なタマネギとジャガイモ、マナバイソンの肉で作ったカレーを一口食べて、完全に固まっている。


料理の中でも再現の難しいカレーを、どこまで真似るか楽しみだ、マリンさんならひょっとしたら飛んでもなく美味しいカレーを作ってくれるかもしれない。


『はっ ハァーハァー お 美味しい・・・何て沢山の香辛料を使ってるの?何て複雑な味・・・でも混然一体とはこの事ね・・・辛味・甘味・苦味・酸味・塩味、全部感じるけど何故美味しいの?』


『あはは あはははは 分からない・・・私でも分からないわ、最高よクオン君!私頑張るわ♪』


『喜んで貰えて良かった、ヒントには成らないかもしれないけど、このカレーを作る時に使った香辛料は全て渡しておくね楽しみにしてるよ』


『えっ 良いの?それなら簡単にならない?』


『あはは まあ試してみたら分かるよ』


『分かったわ、きっと再現して見せるわ』


『あまり根を詰めないで楽しみながら頑張ってね』



そして翌朝俺達はメイドさん達に見送られ王都へ向かう事になる。


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