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第162話 クランでダンジョン


『でも私達よりずっと強いサークルが上級ダンジョンに行った事がないなんて驚きだわ、中級ダンジョンでも深部は強いんだけどね』


『俺達は訓練を兼ねてダンジョン攻略してましたから、ダンジョンは<エンゲルラント>の近くにある所しか行ってないんですよ』


『なるほどね~ まあヘルクレスに行くときを楽しみにしておくわ』


『あはは 思ったより早く行く事になりそうですけどね』



ローラさん達に上級ダンジョン「ヘルクレス」の話を聞いて俺達はドンドン興味が出てきて行くのが楽しみになってきた。


それから2日ほど観光した後ローラさん達は王都へ帰る日になり馬車乗り場で送る事にする、もちろんシャンプー・リンス・化粧水をお土産に持たせた。



『サークルの皆さん本当にありがとう、凄い経験をさせて貰ったわ』


『ひょっとしたらお土産話も信じてくれないかも?』


『あはは でもサークル本部の話とかは誰にも言わないから安心してね』


『今度はゼンさん達も連れて「サジタリウス」で遊びに来て下さい』


『んふふ 私達も上級ダンジョンのために近いうちに王都へ行くから、またね』


『ええ、楽しみにしてるわ、じゃ行くわありがとう』



ローラさん達は馬車から顔を出しながら俺達に手を振って王都へ帰って行った。



『ローラさん達、良い人達でしたね』


『ああ、たまにはこうやってお客さんが来てくれるのも楽しいな』


『んふふ そういやアマゾネスの方達も遊びに来るって言ってたわね』


『クハハ その時はロックに任せる』


『な 何で僕なんですか?皆ででしょー』


『ニャハハ ファンにはサービスしておくニャー』


『クフフ 諦めなさいロック、あれだけ分かりやすく好かれていたら当然ですわ』


『そ そんな好かれるって・・・』



ローラさんを見送った後、ギルドマスターが偶然通りかかったので話掛けてみる。



『おはようございますギルドマスター』


『ああ、お前達か丁度良いガメル達はギルドの地下牢へ入れて置いたが会っていくか?』


『ん~ 実際もうどうでも良いんですが最後の挨拶だけしておきますか・・・』


『しかし、馬鹿な奴だなよりによってサークルに手を出すとわな・・・』



俺達はギルドマスターの案内で盗賊等を確保しておくための地下牢に向かいガメル達に会う。



『やあガメルさん久しぶりですね元気そうで何よりですよ』


『なっ 貴様あの生意気な小僧ではないか、早くワシを此処から出せ』


『あはは 無理ですよ俺達に手を出したんだから諦めたらどうですか?ねえルボアさん?まさかバレないとでも思ったんですか』


『私は何もしていない誤解だ、早く旦那様を此処から出してくれ』


『無駄ですよルボアさんの指示でゴロツキ共を雇い生産工場とマリントルネを襲撃したことは明らか何ですから』


『そーそー それと良い事を教えておきましょう、俺達に手を出した報いに若旦那のヨフトさんも数々の悪行と一緒に大旦那のオコノフさんに突き出したから助けも来ませんよ』


『なっ なんだと若旦那様を、う 嘘をつくなお前達が如何こう出来るお方ではないわ』


『し しかし、何故若旦那様の名前を・・・』


『えっとね、私達に手をだした貴方達をラジオ商会ごと潰してやろうと思ってたんだけど、大旦那のオコノフさんが凄く良い人だったから少しラジオ商会の掃除をしてあげたのよ』


『あはは 若旦那のヨフトって悪党も貴方達が僕達に手を出さなかったら捕まらなかったのにね、まあ自業自得だね』


『ニャハハ お前達がこれからどうなるか分かるニャ?死ぬまで犯罪奴隷として重労働ニャ』


『たっ 助けてくれ俺はガメルの指示に従っただけだ、無理やり命令されたんだ』


『なっ 何を言うお前裏切るつもりかルボア』


『クフフ 何を行っても無駄ですわ、若旦那のヨフトと用心棒も一緒に死ぬまで頑張って』


『クッ くぅぅ 分かった金をやろうワシの全財産をやっても良い、それでどうだ?』


『クハハ 見苦しいぞ、死なずにすんだのを喜んだらどうだ?』


『では、ガメルさん達お元気で、あっ そーそー もし奇跡的に逃げる事が出来たら俺達が殺しに行きますので、もう一度会えるかもしれませんね』



俺はガメルにそう言い残し軽く<龍王の威圧>を放ち地下牢を後にする。



『まったく俺はお前達が恐ろしいわ!』


『あはは 俺達はとっても優しいですよ、相手次第ですが』


『ああ、分かってるよ・・・しかしどうやって王都にあるラジオ商会へ行ってきたんだ?早すぎないか?』


『あれっ 聞きたいんですか?』


『・・・いや、聞きたくない・・・頭が痛くなってきた、とりあえずお前達の頼みどおりにしたぞ、これは貸しだからな』


『ギルドマスターも、ちゃっかりしてますね分かりました借りときますよ』



ギルドマスターとの話も終わりサークル本部に帰ってくるとマリンさん達がリビングでお茶を飲んでいた。



『そっか、今日はお店休みの日だったんだね』


『そーなのよ、ねーねークオン君、新しい食材って無いかな?私の知らないレシピでも良いけど』


『あはは マリンさんはブレませんね、暇なら軽くダンジョンにでも行きますか?』


『えっ ほ 本当?やった自分で食材探しにいけるのね』


『ねー クオンそれならメイドさん達も一緒にどうかな』


『うん、サークルクラン全員で行こうか』


『ニャー リーダーダンジョンに行くなら罠を教えないと危ないニャー』


『そっか、流石に罠の訓練はしてないな・・・ムーア皆に教えて上げて貰える?』


『分かったニャー 任せるニャ』



俺は以前から考えていたメイドさん達のダンジョン体験のため<罠師>のスキルを全員に追加した、メンバーはメイドさん達12人、リップさん達5人、マリンさん、トルネちゃんで19人かな。


一応4パーティに分かれて貰い編成することにした、<罠師>のスキルがあればムーアも教えるのが楽だろう。


ダンジョンはコンパスのダンジョンに行く事にした、最初だからオリオンにしたかったけど食材を考えるとコンパスの方が良い物が出るためだ。


集まって貰ったクランメンバーに一通り説明し質問がないか募る事にする。



『しっかし、ダンジョンか~ 久しぶりだわ』


『ラスクさんは元冒険者だもんね、人数の少ない4人パーティに入って貰ったから頼むよ』


『ええ、分かりました御主人様。でも、まさかまたダンジョンに行く事になるとは思いませんでした、これも御主人様のお陰ですね』


『ってことは嬉しいってことだよね?』


『はい、勿論です元々好きで冒険者に成りましたので、でも実際は厳しい世界でした』


『確かにそうだね、俺は仲間に恵まれたから幸運だったよ』


『も~ 何言ってるのよ皆クオンに助けられたんじゃない?』


『いやいや本当だよ、俺が死なずに今まで来れたのは皆のお陰だ感謝してるよ、それだけに今度は俺が皆に返していかないと』


『あはは 僕も逆だと思うんですが嬉しいです』


『フハハ ワシもそう思うが、クオンがそう言うならお互い様で良いではないか』


『お互い様か良いねそれ、よしじゃーそろそろダンジョンに向かおうか<ゲート>を開くよ』



俺はコンパスのダンジョン近くに<ゲート>を開き人が居ないか確認してから全員を誘導した。



『ふああ~ しっかし反則級ですね』


『まったく、本当にクオン君に出来ない事ってあるの?』


『あはは 便利だよね重宝してるよ』


『こ このスキルって商人から見たら垂涎ものです』


『さっ 早く行こ食材が待ってるわ♪』


『ニャハハ マリンが罠に掛かりそうニャーー』


『あっ そうね気を付けないと・・・・』


『よし、じゃ簡単に説明するよムーアが言ったように皆罠には十分注意するように、浅い階層ではあんまりないけど宝箱とかあっても直ぐ開けない様にね』


『とりあえず地下10階のボスまでパーティ単位に分かれて進んで行くよ、各自いつもの訓練を思い出して頑張っていこう』


『サークルメンバーはクランの4パーティに分かれて着いて行ってくれ俺はラスクさんパーティに着いて行くよ』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』



皆に説明も終わりコンパスのダンジョン前に居る衛兵さんの所まで行くと何人か並んでいたので後ろに並ぶことにする、こちらは大人数だしメイド服や料理服なので目立つが、ムーアが作ってくれた防御力の高い装備なので冒険者装備よりはよっぽど良いだろう。



『お おい、なんだあれ?』


『おいおいおい、いったい何の集団なんだメイドさんが何故ダンジョンに来る?』


『お お前達余計な事を言うなよ、あれはサークルクランだ』


『なるほど・・・あれが王都の武術大会で優勝したサークルか』


『しかし、何でメイドを連れて来たんだ?ダンジョンでも世話をして貰うのかよ』



並んでいる他の冒険者から色々と噂をされているが俺達がサークルだと知っているらしく絡んで来ることはなさそうだったので皆と雑談しながら大人しく順番を待っていると、ようやく衛兵さんの所まで来れた。



『やあ、久しぶりだねサークルが此処に来るのは、しかし今日はまた団体さんで来たね』


『お久しぶりです、今日は内で働いてくれている皆の訓練で来たんですよ』


『ほほ~ 流石にサークルクランはメイドさんまで戦えるとは凄いね』


『まあ、自衛出来るようになるのが目的だったんですが、俺達が鍛えすぎたせいか皆強く成っちゃって』


『こ こんなに綺麗な女性達が強いのか・・・いやサークルだしなギルドカードもCランクか全く恐ろしいな』



衛兵さんが俺達のギルドカードをチェックし終え、いよいよコンパスのダンジョンに踏み入る。



『なー おい、皆綺麗だし可愛いし羨ましい限りだな』


『ああ、まったく信じられんよ・・・だがクオン君が強さを認めているぐらいだ恐ろしく強いのだろう』


『ふぅ~ 怖い集団だな、知らずに声を掛ける奴がいたら同情するよ』



コンパスのダンジョンは地下10階まで洞窟タイプなので早速分かれて探索に入ることにした、集合場所はボス部屋前にしたので広さは十分あるだろう、俺は元冒険者のラスクさん、商人のトルネちゃん、調教を持ってるエポックさん、狐獣人のソーマさんの4人パーティに着いて行く。



『うわ~ 私ダンジョンに入ったの初めてですが洞窟なのに明るいんですね』


『うん、不思議だけどダンジョン内は暗そうな所でも視界が確保出来るぐらいの明かりはあるんだよトルネちゃん』


『御主人様、魔物の気配がします』


『うん3匹だね俺は手を出さないから4人でやってみようか』


『『『『はい!!!頑張ります』』』』


『皆来るわよ<ライトシールド>を張って、魔法で先制してから左右に分かれて倒しましょう』


『『『はい』』』



ラスクさんは元冒険者なだけあり的確な指示を出し見ていても安心だ魔犬3匹が瞬く間に討伐されていく。



『あっ アイテムがドロップしました皮と魔石みたいです、こうやって冒険者の方は稼いでるんですね』


『うふふ そーよ危険な仕事だけど魔物素材や魔石がないと困るし、誰かが倒さないと魔物が増えすぎてスタンピートとかになったら多くの人間に被害が及ぶからね』


『そうですね確かに私達商人も冒険者の方達に支えられて商売をしてましたから、でも危険な仕事ですが面白いです冒険者の気持ちも今なら分かります』


『あはは 私達は御主人様に鍛えられてからね、さあドンドン行くわよ』


『『『はい』』』



トルネちゃんも冒険者の楽しみが分かってきたようだ俺も参加したくなってきたが我慢我慢。


魔物を倒しながらドンドン階層を下りて行き地下7階で変わった魔物に会う事になる。



『ラスク、あれって?』


『ええ、スライムのようね・・・でも白いスライムなんて珍しいわね』


『ふむ、鑑定してみるよ、ちょっと待ってね』



【アンサー ホワイトスライム:スライムから変異した希少種。スライム種では珍しい魔法を取得することがある。】



『どうやらホワイトスライムってレアモンスターみたいだね、変わった魔法を覚えるみたいだけど今は何の魔法も覚えてないみたいだから倒すのは簡単だと思うよ』


『あっ あの、私がテイムしてみても良いでしょうか?』


『えっ スライムだけど良いの?』


『はい、良く見たら可愛いし是非お願いします』


『御主人様、エポックがテイムしたいらしいのですが宜しいですか?』


『ああ、エポックさんには約束してたしね皆に任せるよ』


『良かったわねエポック行ってらっしゃい、でも一応気を付けるのよ』


『はい、ありがとう行ってくるね』



エポックさんがホワイトスライムに近づいていくと最初は逃げるような仕草をしたが、エポックさんが何もせずに見つめていたので興味が湧いたのかポンポンと跳ねながら近づいてくる。


エポックさんが手で触っても攻撃される事がなかったので、しばらく見ているとエポックさんが両手にホワイトスライムを抱きかかえて此方に戻って来た。



『皆ありがとう無事テイム出来たわ、見て見て可愛いのよ♪』



エポックさんが抱きかかえているホワイトスライムを良く見るとハンドボールぐらいの大きさだろうか両手からポンポンと跳ねてエポックさんの肩へ鎮座している・・・あれっ 可愛いじゃないか



『うわ~~ 可愛いです~~~~ 肩の上でポンポン跳ねてますね』


『あはは それに指で突いて見たけど感触が気持ち良いわねプヨプヨしてるわ』


『へええ~~ テイムしたらスライムも可愛いのね、それに白いスライムなんて珍しいし良かったわねエポック』


『えへへ ありがとうソーマ、やっと私にも魔物の友達が出来たわ、これから宜しくねプニー』


『あはは もう名前決めたんだ、可愛い名前じゃないか』


『私もテイムスキル欲しくなっちゃったな頑張って覚えようかな』



ひょんなことからエポックさんと約束していた魔物テイムが果たせて良かった、ロックとライカが羨ましがるな。


それからも順調に魔物を倒していき地下10階のボス部屋前に着く、途中ゴーレムも出てきたが剣でもスパスパ斬られていた俺達が初めて此処に来た時より強いかも知れないな。


俺達はホワイトスライムをテイムしていたので時間が掛かっていたのか、もう皆集まっており俺達が最後だった。



『えっ どうしたのそのスライムは?』


『可愛い~~~~~~~~~~』×全員


『えへへ 此処に来る途中に見つけたんでテイムしたの、念願のフレンドよ♪』


『へええ~~ 良いな~ 僕もフレンドが欲しいです』


『・・・スライムも可愛いわね・・・』


『まー そう寂しがらなくても、またきっと見つかるよロック、ライカ』


『ねーねー このホワイトスライムはアドちゃん達と共有してないみたいなんだけど?』


『ああ、【プラス】の恩恵がフレンドに出るのはサークルメンバーだけみたいだね』


『なるほどね、まだまだ【プラス】の能力も分からない事があるわね、今更だけど本当に凄いスキルよね』


『まあ俺にも分からないからね、クランメンバーがもっと増えたら新しい能力が発動するかもだし』


『ふむ、ワシ等もかなり慣れてきたが凄まじいな』


『まあ、その話は後にしてボス部屋を攻略しようか、6人しか入れないからマリンさんの料理パーティにお願いしようか』


『えっ 私達がボス部屋を攻略するの?』


『ちょ ちょっとクオンさん私達で倒せるの?』


『俺達が入った時は確かハイオーガだったかな?』


『そうですね僕のパワーキャップとリーダーの鬼哭鉢金がドロップしたとこですよね』


『あー そうそう何か懐かしいな』


『は ハイオーガって冗談でしょ?』


『んふふ 今のマリンさんやリップさん達なら大丈夫よ、ねー クオン』


『ああ、楽勝だと思うぞ<HP回復>持ってた筈だから集中攻撃で一気に倒しちゃって』


『・・・本気のようね、分かったわハイオーガぐらいブッ倒してくるわ』


『うはぁ~ まさかハイオーガと戦う事になるなんて私の料理道も険しくなってきたわね』


『あ あの私達が変わりましょうか?』


『大丈夫だよアーチカさん、メイドさん達にはもっと強い魔物をお願いするから』


『えっ は ハイオーガより強い魔物ですか・・・』


『も~ なにビビってるのよ?心配症のクオンが進めてるのよ?大丈夫に決まってるじゃない今の貴方達は桁外れに強くなってるのよ自信を持って』


『は はい、ミュウさん行ってきます』


『『『『『『がんば~(ニャ)』』』』』』


『頑張って応援してます!!!』×16人



       ◇     ◇     ◇


<リップ視点>



『で でかっ ・・・あはは 笑えるぐらい大きいわね?』


『ひゃ~~~ 普通のオーガも居るじゃない』


『まあ、やるしかないわね・・・私がハイオーガを相手しておくから普通のオーガをお願い、オーガを倒したら全員でハイオーガを倒しましょうか』


『だ 大丈夫なのリップ?』


『大丈夫よ幾ら大きくてもクオンさん達に比べたら雑魚も良いとこだわ、さあ行くわよ』


『そーね、ビビッてられないわね、よーし気合入った捌いてやるわ』


『リップ速攻で倒すから頑張ってね』


『ええ、任せて』


『『『『『『<ライトシールド>!!!』』』』』』


『たあああああああああああああああああああああああああああああああ』



私はハイオーガ目掛けて駆け出す、先ずは私に注意を引かなきゃね先制攻撃で足を狙い剣を袈裟斬りに振り切る。



『GAAAAAAAAAAAAAAAAAAA!!!』


『う 嘘でしょ?』



ハイオーガの注意を私に引き付けるためだけに斬りつけた私の攻撃により丸太のようなハイオーガの左足が斜めに切断されている・・・


私は左足が無くなったことで前方に倒れたハイオーガの首目掛けて反射的に剣を振り下ろしていた。


驚くことに私が振り下ろした剣によりハイオーガの首が宙を舞う、なっ なんて切れ味なの自分でやっといて驚くわ。



『リップ終わったわ、さあ・・・・・えっ 』


『『『『『・・・・・・・・・・・・』』』』』


『ちょっと、化物を見るような目で見ないでよ』


『で でもリップ1人で倒しちゃったの?』


『私が強いんじゃないわよ夢中で斬りつけたらダイコンみたいにスパスパ切れちゃったのよ』


『あはは 分かるわ~ 私もオーガを一撃だったから、全く凄い武器よね』


『・・・そうね私達もそうだったけど、ゴーレムもスパスパ斬れたしね本当に私達凄く強くなったのね全然実感ないけど・・・』


『うわっ 見て見て宝箱よ、うれし~~~~~』


『も~ マリンは元気なんだから開けちゃダメよ念のために箱事持っていきましょ』


『はーい、装備も出てるわ<鑑定>して貰うのが楽しみね』



私達はドロップした黒い宝箱や装備品、オーガの素材をアイテムブレスレットに収納しボス部屋を出る事にした。



       ◇     ◇     ◇


<クオン視点>


『お疲れさん、どお楽勝だっただろ?』


『ええ、吃驚したわロックさんの武器って本当に凄まじいわね』


『凄かったよーリップったらハイオーガを1人で倒しちゃったのよ』


『えへへ 嬉しいですね、でも皆さんが練習の時に斬ってる人形の方がよっぽど硬いんですよ?あれに比べたらハイオーガなんてダイコンより柔らかいですよ』


『『『『『『そうだったんだ・・・・・』』』』』』


『フハハ どうだ自信がついただろう?』


『あっ そうだ宝箱も出たんですが罠があるかもしれないので宝箱事持ってきました』


『ニャハハ おめでとニャー 宝箱の罠解除も教えるニャ』



良い機会なのでムーアに宝箱の罠解除方法を講義して貰った、そういえば罠だらけの隠し部屋が地下16階にあった筈なので練習に丁度良いだろうと思い、そこへ行く事にした。


ちなみに宝箱の中身は装備品でパワーリングだった、普通に出た装備品もパワーアンクレットで両方腕力が上がる装備だった。


それからも地下11階からの森林エリアで運よくケルピーのレア種であるスカイケルピーを見つけて討伐に成功したマリンさんが大喜びだった。


普通のケルピーも以前に来た時より沢山いたのでケルピー素材や肉も大量に確保できた素材の方はトルネちゃんが大喜びしていた、やはり希少な素材らしく高値で売れるらしい。


地下16階にある隠し部屋も見つけ罠解除の練習に性を出した途中から<罠師>のスキルを外して練習したところ全員<罠解除>と<罠感知>のスキルが取得出来たようだ。


結局今日1日は、<罠解除>に時間を費やす事になった罠解除の練習に来たんだが以前来た時のように一番奥に魔導書があるようだ。


鑑定したところ依然と同じでダンジョンワープの魔導書だった、俺達が持っている<ダンジョンワープ>を魔導書にすることに苦労しているが、魔導書で手に入れたらミュウが回数制限のない魔導書にすることが出来るので、これでサークルクランの皆にも覚える事が出来るだろう。


もちろん魔導書に掛かっていた罠は危険なものだったのでムーアに任すことにした。



『んふふ これで皆も<ダンジョンワープ>覚えれるわよ』


『こ これがサークル本部でクオン様達が移動している魔法ですか?』


『そそ、サークルの世界もダンジョンみたいな物だからね~ 移動が楽になるわ』


『わ~~~ パチパチパチ!!!』×全員


『あわわ 売ったら幾らぐらいになるんだろう・・・』


『あはは トルネちゃん、これは流石に売れないよ悪用されるかもしれないしね』


『そうですよね、大丈夫です見れただけでも嬉しいです』


『クフフ 見るだけどころか今から覚えるのよ?』


『さっ 出来たわコツさえ覚えたら簡単ね、皆早速使って見て』



手に入れたばかりの<ダンジョンワープ>の魔導書を皆で覚えていって貰う、ミュウも2度目なので慣れたのか問題なく全員覚えることが出来た。



『今日は此処までだね皆楽しかった?』


『うん、楽しかったし貴重な食材も手に入れたし大満足よ♪』


『も~ マリンったら、それよりも魔導書でしょ?どれだけ貴重な物か分かってるの?』


『分かってるわよ、これでいつでも食材を探しに来れるわ♪』


『あはは 僕と同じ事言ってる』


『そういえばロックも<ダンジョンワープ>を手に入れた時に言ってたな』


『では、練習がてらに<ダンジョンワープ>で帰ろうか』


『はい!!!』×全員



俺達は1階の最初にダンジョンの説明をした場所まで<ダンジョンワープ>で移動し外に出る事にした。



『わ~ わ~ すっごく便利です、うふふ たのし~~~』


『うふふ お嬢様がそんなにお喜びになるのは珍しいですね』


『アーチカ、もうお嬢様呼びは駄目って言ってるでしょ?こんなに凄い魔法が使えるようになったのよ感動しない訳がないじゃない』


『そうですね、本当に驚きの毎日です』



この日から俺達は、ちょくちょくダンジョン検索をすることになり、お店をしているマリンさんやトルネちゃんも交代で魔物素材や食材を確保していった、1週間ぐらい経っただろうか皆もかなり慣れてきたようだ、元々強さ的にはコンパスのダンジョンを制覇出来るぐらいだしね。


それでも念のために危険を感じたら<ルーム>を開いて避難することや、最低2パーティじゃないとダンジョンは禁止しておいた。


俺達が付き添わないでもダンジョンに来れるようになったので皆嬉しそうだ。


もっとダンジョンに慣れてきたらレチクルのダンジョンにも連れて行く事を伝えた所、皆も「フンスッ」って言葉が聞こえるぐらい頑張っていた。


皆がダンジョンを楽しそうに攻略しているのを見ていると俺達もウズウズしだし、そろそろ王都にある上級ダンジョンヘルクレスに行く事を決めた。


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