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第161話 ラジオ商会


第161話 ラジオ商会



俺達は早速ギルドマスターから聞いた情報屋の所に行くと雑貨店のような店みたいだ、中へ入ると以外にも若い女性が店番をしている、この方が情報屋なのだろうか・・・



『すみませんギルドマスターの紹介で来たのですが?』


『うふふ 驚いた・・・まさかサークルが私の情報を聞きに来たなんてね』


『んふふ 流石情報屋さんね、よくご存知で』


『そりゃーそうよ、情報屋じゃなくても貴方達なら知ってるわ、でっ 何が聞きたいの?』


『ラジオ商会について教えて欲しいんですよ、ガメルって言う人物もね』


『なーるほどね、あまり良い噂は聞かないわね、でもラジオ商会の大旦那は良い人よ?』


『・・・あの野郎あれだけ偉そうにしておいて下っ端だったのか』


『あはは どうやらガメルと何かあったのね、あいつはラジオ商会が大手なのを良い事に無茶な商談をやってるらしいから、その内クビになるんじゃないかな』


『その大旦那さんは具体的には、どんな人なの?』


『ラジオ商会を一代で築いたやり手の商人よ王都での人気も高いし信用もあるわ、悪い噂は聞いたことがないわね』


『では、ガメル以外に悪い噂がある人は居ますか?』


『う~~ん、そりゃーあれだけ大手の商会なんだから綺麗事だけじゃないんだろうけど無茶やってるのはガメルぐらいじゃないかな』


『なるほど、お礼を弾んだら本当の事を教えて貰えます?』


『・・・・・どういう事かしら?』


『黄金貨でどうでしょう?でも次も嘘なら上げませんよ?』


『うふふ ごめんなさい、ちょっと試したくなっちゃって、でもちゃんと帰すまでには言ってたわよ』


『貴方達と直接関係があるか分からないけど若旦那って呼ばれているヨフトって奴も評判が悪いわねガメルもそいつの手下みたいなものよ』


『ふむ・・・分かりました、約束通り黄金貨置いていきますが俺達が此処に来た事は内緒でお願いしますね』


『ええ、分かったわ貴方達若いのに大した者ね感心するわ』


『クフフ 1つだけ忠告しておきますが貴女がギルドマスターの紹介じゃなかったら、どうなっていたと思います?あまり人を試すのはお勧め出来ませんわ』


『わ 分かったわ、ごめんなさい』



俺達は欲しかったラジオ商会の情報も入手したので情報屋を出てから少し相談することにする。



『ねー ちょっと予想外だったけど、これからどうするの?』


『ん~ ついでにヨフトって奴も調べておこうかラジオ商会の大旦那って人が良い人ならトルネちゃんのためにも恩を売っておいて損はないしね』


『ニャハハ それならラジオ商会の場所も分かってるし早速行くニャー』



俺達がラジオ商会のヨフトを調べる話をしているとローニアさんから<クラントーク>が入る。



<クオン様、御報告がありますのですが宜しいですか?>


<大丈夫だよ、やっぱり来たのかな?>


<はい、お父様が経営しているシャンプーの生産工場に火を点けようとしていた不審者を5人ほど捕まえました、どういたしましょう?>


<ローニアさん達に怪我はない?>


<はい、ありがとうございます私達は無傷です戦闘になる事も無く、ラスクさんが1人であっと言う間に捕らえてくれましたから>


<流石に元冒険者だけあって安心だな、分かった不審者達は簡易<ルーム>に監禁しておいて、ローニアさん達はまだ安心出来ないから、そのまま待機で>


<分かりました>


<クオン君、こっちも来たわよ>


<マリンさん、大丈夫だった?>


<あはは こっちは食堂でメイドさん達に絡んできたの、速攻で制圧してくれたわ、え~っと7人ね>


<分かった、そいつらも簡易<ルーム>に入れといて俺達も調べものが終わったら帰るよ>


<クオンさん、そいつらは<エンゲルラント>のゴロツキよ、ガメルの付き人でルボアって奴が雇ったみたいよ>


<ありがとうリップさん、流石に情報が早いね引き続き頼むよ>


<分かったわ>



『さてガメルって奴もお仕置き決定だな』


『フハハ そうだなヨフトって奴と共に奴隷労働者にでもなって貰うか?』


『あはは ああオーラきっちり追い込んでやろう、ラジオ商会は大手だけあって支店が幾つかあるから手分けして情報を集めようかヨフトとガメルの不正書類とか見つけたら押さえておいてくれ』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』



       ◇     ◇     ◇


<ギルドマスター視点>


『さてと、クレアちょっと良いかサークルに情報屋を紹介したけど少し気になるので見に行ってくる留守を頼むよ』


『分かりました、そんなに癖のある人なんですか?』


『ハハハ 情報屋なんて皆癖が強いんだが、ちょっとお調子者でな変な事になってないか見てくるよ』


『なるほど、お気をつけて』


『ああ、行ってくる』



私はサークルに紹介した情報屋に行きドアを開ける。



『あらっ ギルドマスターじゃない、お客さんを紹介してくれてありがとね』


『・・・どうやら変な事にはなってないようね』


『あはは 何も無かったわよ、でもサークルのリーダークオン君だっけ?思ったより若くて可愛いかったから少し試したらあっさり見破られて怒られちゃった、あの若さで凄い子達ね~ 』


『なっ た 試しただと・・・はぁ~~~~ よく生きていたな・・・危うく死ぬところだったんだぞ?』


『えっ じょ 冗談でしょ?』


『冗談なんかじゃない、嘘なんかついたら仲間だと思われて当然だろ?あのクオンは敵には容赦なんて欠片もしないぞ』


『・・・あはは 綺麗な女の子にギルドマスターの紹介じゃなかったらどうなっていたか分かりませんよって忠告されたけど、あれって本当だったんだ・・・私危ない所だったのね』


『なるほど、私の顔を立ててくれたのか若いのに義理堅いやつだ命拾いしたな?』


『も~ そんな怖い子達を私に紹介しないでよね』


『腕の良い情報屋を希望していたんでな、私の紹介じゃなかったら死んでたか、もっと酷い事になっていたんだぞ良かったじゃないか?』


『・・・・・まあ、そうなんだけど、しっかし可愛い顔して怖いのね全然分からなかったわ』


『私でも全く気配を感じさせずに目の前に現れて肝を冷やしたぐらいだからな』


『うわ~ おっとろしい最高の暗殺者にも成れるじゃない?』


『ああ、彼らにとっては町や国を潰すなんて造作もないだろうな、ところで何を調べていたんだ?』


『ちょっとやめてよ、そんなこと私が話したら今度こそ殺されるじゃない』


『あはは ようやく分かったか、これに懲りたら人を試す事なんてしないことだな』


『はいはい、分かったわよ、でも流石にあの子達に警戒する気なんておきないわよ、それだけに怖いわね』


『あっ ひょっとして王都で起こった不思議な・・・』


『おいおい、深入りも早死にの元だぞ?』


『ブルルルル そ そうね私は何も知らないわ』



<クオン視点>



俺達は若旦那と呼ばれるヨフトの情報収集にあたり手分けして各支店を回り、また集まる事にした。



『しっかし、よくこんなに悪い事が出来るわね、私だけでもかなり集めてきたわよ』


『ああ、上手く隠しているつもりだろうがワシ等には<サーチ>があるからな』


『こいつはクズニャー 無理やり借金背負わせて奴隷も扱ってるニャ、まだガメルの方が可愛いぐらいニャ』


『クフフ この悪党もガメルって言うバカを飼って無かったらバレなかったのにね、悪い事ってこういうものね』


『これで証拠は十分ですね、このままラジオ商会に行きますか?』


『ああ、一度大旦那って人にも会っときたいしね』


『でっ どうするの?隠れて行くのかな』


『いや、今回は堂々と会いに行こうか俺達が王都に来ている事は、もうギルドマスターにもバレてるしね』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』



俺達は王都にあるラジオ商会に向かい大旦那さんに会いに行く事にした、情報収集に来たときにも思ったが流石に大手だけあって店も立派な作りで大きい。



『いらっしゃい、何をお探しですか?』


『いえ、買物をしにきた訳じゃないんですが大旦那さんは居られますか?』


『大旦那様ですか、貴方達は冒険者のように見えますが、どのような御用件でしょう?』


『う~ん、出来れば大旦那さんに直接話たいので、サークルのクオンが来たとお伝え願えませんか?』


『サ サークル・・・ひょっとして武術大会優勝者の!!!わ 分かりました暫くお待ちください』



流石に俺達の顔は覚えてなくてもサークルの名前は知っていたようで、慌てて大旦那さんに伝えに行ってくれた。



『お待たせしました、ほほ~ 確かにサークルのクオン殿ですな、私も会場で見てました若いのに驚くべき強さで感動致しましたぞ、私も是非会って話をしたいと思っておりました、ささっ どうぞこちらへ』


『いきなり訪問してすみません、お邪魔しますね』



俺達6人は高級そうな応接室のような所へ案内されお茶を振る舞ってくれた。



『俺達のような冒険者に丁寧な対応申し訳ありません』


『ハッハッハ いやはや冒険者と言う割には礼儀正しいですな、冒険者とはもっと粗野な者達と記憶しておりましたぞ』


『それで、今日は一体どんな用件ですかな?』


『はい、では簡潔に用件だけお伝えしますね、実は俺も<エンゲルラント>で商店をやっているのですが、こちらで働いているガメルと言う者が来店し、俺達の商品の販売権を売れと言って来たのですが断るとゴロツキを雇って嫌がらせをしてくる始末で』


『なっ なんとっ た 確かにガメルは内で働いている商人ですが、そんなに酷い事を・・・・・』


『商品の生産工場に火を点けようし、商店の方ではゴロツキが暴れてくれました幸いゴロツキ共は全て捕らえておりますが、大旦那さんに責任を取って貰おうと思い訪問させて頂きました』


『むぅぅ 確かに貴方のおっしゃるガメルは最近乱暴な商談をすると聞き、嗜めようと思っていた者なのですが、まさかそんなに酷い事をしていたとは・・・』


『クオン殿、謝ってすむ問題ではないが、内の商人が御迷惑をお掛けし誠に申し訳ない、このとおり謝罪致します』



王都でも一番大きな商会かもしれないラジオ商会の筆頭でありながら深々と頭を下げて謝罪してくれている、しかも俺達のような平民の冒険者に対してだ、俺達の話が本当かどうかも分からないのに・・・


本気で謝ってくれているのも俺達のスキルで分かるし、どうやら噂通り人に尊敬されるような方らしい。



『それほどの事をしたガメルは既に犯罪者です、私の手で役人に引き渡し貴方にもお詫び致しますので、どうかお許しを』


『謝罪を受け取ります。しかし、幾つか条件があります宜しいですか?』


『はい、私の出来る限りの事はさせて頂きます、どうぞ遠慮なくおっしゃって下さい』


『・・・本当に噂通りの方ですね大旦那さん、俺達の話を疑わないのですか?』


『ハハハ 私もこの年まで商人として生きて来ましたからな嘘をついてるかどうかなんて直ぐに分かりますよ』


『なるほど、年の功とは素晴らしいものですね、俺達が希望する条件は2つです』


『1つ目は、若旦那のヨフト絡みの者全員の処罰、もちろんガメルもです』


『2つ目は、その処罰は最低でも全資産没収及び犯罪奴隷として鉱山送りにすることです』


『なっ ガメルは兎も角、ヨフトもですと?い 一体何故?』


『聞きたいのであれば秘密厳守をお願いしたいのですが宜しいですか?』


『もちろん、秘密は守る』



俺は皆で集めた若旦那のヨフトとガメルの悪事の証拠を次々とテーブルに出していき大旦那さんに見せて行く。



『・・・・・まさか、此処まで酷いとは・・・・・しかし、何故?私が永年調べていても証拠が掴めなかった物をこんなにも?』


『それも秘密です、どうですか俺達の条件を飲んでくれますか?』


『フハハ 貴方達に多大な迷惑を掛けたお詫びが、その2つの条件ですか?どうやらラジオ商会は一生貴方達に頭が上がらなくなりますな』


『分かりましたラジオ商会のオコノフの名に掛けて、必ずその条件を満たして見せましょう』


『そうと決まれば急がなくてはいけませんな』


『どちらへ?』


『そのヨフトと言う者は悪知恵が働く者でしてな、貴方達が取って来たその帳簿がなくなっていることに気付けば、おそらく直ぐに逃げるでしょう、その前に捕らえなくては』


『それに用心深く、常に用心棒を連れているため捕らえに行くなら、相応の者を用意しませんと』


『なるほど、そこはサービスしときますよ』


『じゃ僕が行ってきますね』


『んっ ありがとロック、悪事に見合った対処してやってくれ』


『あはは 当然ですよ』


『ガメルは<エンゲルラント>に居るんで冒険者ギルドにでも渡しておきます』


『では、また会いましょうオコノフさん』


『ク クオンさん』



       ◇     ◇     ◇


<ロック視点>



さって最後の仕事だなっと、ササッと終わらせちゃおっと。


えっと、<サーチ><サーチ>っと、あっ まだ逃げないでいるみたいだ、欲が出ちゃったかな。



『く くそう、どうしてバレたんだ、もう少しでラジオ商会が俺の物になったのに・・・い 急げとりあえず逃げるんだ、なーにこういう時のために手は打ってある』


『でも若旦那、ガメルの奴は<エンゲルラント>に行ってますぜ?』


『ああ、あのバカはもう要らん何かに使えるかと思って飼っていただけだしな、あのバカに悪事を全部擦り付けて行くぞ』


『ハハハ なるほど、あのバカも使いようですね』



あはは 急いでるみたいだけど、ちょっと遅かったみたいだ、まあ逃げても僕達が探したら同じだけどね』




『お急ぎの様ですけど、どこかへ行くんですか?』


『なにっ お前どこから入って来た?』


『ちゃんと玄関から来ましたよ?』


『死にたいのか小僧?』


『ま 待て・・・小僧お前まさかサークルか?』


『へえ~~ 僕の事知ってるなんて流石大手の商人ですね』


『ぐぅぅ た 頼む見逃してくれ!金なら払う』


『若旦那、こんな小僧に金を払う事なんてありませんよ、サークルが強いとは聞いてますが、こいつが強い?あはは 冗談でしょ?』


『おらっ 小僧死ねっ!!!』



狭い部屋の中でナイフを振りかぶり僕に斬りかかって来た、でも笑えるぐらいスローモーションで流石に僕の武器を出す訳にはいかないので、ちょっと強めに腹パンを入れることにした。



『ま 待てっ   ドサッ   だから待てと言ったんだ・・・』


『た 頼む金なら好きなだけやろう、そ そうだマジックアイテムもあるぞ』


『あはは 無駄ですよ、貴方には少し痛めつけてやれって言われてるんですよ、貴方の為に苦しんだ人が大勢いるんだから諦めて罰を受けて下さい』


『い 嫌だ、俺は逃げる逃げてやるぞ』



往生際の悪い若旦那さんの膝に軽く蹴って逃げれなくした。



『ギャアアアアアアアア ヒィィ た 頼む見逃してくれえええええええ』



僕はもう聞く耳も持たず両足から両腕の骨を叩き折り動けなくすると泡を吹いて気絶したようだ。



『ちょっとやりすぎちゃったかな・・・でも被害者の事を考えたら足りないぐらいか』


『さって、仕事も終わったし帰ろっと』



僕は王都での最後の仕事を終えリーダーの所へ向かう、どうやら冒険者ギルドで待っていてくれているようだった。



『ただいま~ リーダーきっちり動けなくしてきましたよ』


『『『『『おかえりロック』』』』』


『ありがとロック、そーだ今話を聞いていたんだけど上級ダンジョンのヘルクレスにも鉱石が取れる所があるそうだぞ』


『ほ 本当ですか?うわ~ うわ~ どんな鉱石なんですか?』


『今クレアさんに聞いてたんだよ、ねえクレアさん』


『はい、非常にレアな鉱石なんですが属性鉱石が確認されております後はアルステン鉱石、ミックロウ鉱石と言ったまだ解明されていない金属も発見されております』


『うわ~ うわ~ リーダー凄く欲しいです』


『あはは ああ、少し落ち着いたら上級ダンジョンにも挑もうか』


『や やったあああああああああああ、すっごく楽しみです』



しかし、この異世界では聞いたことも無い鉱石が出るのか、いや知らないだけで地球にもあるかも知れないか・・・


まあ、ここまでロックが喜んでくれるなら、もっと早く行っても良かったな。



『・・・私達もっと強くなっちゃうのね』


『フハハ 今更だぞミュウ、頑張らねばバハムートに敵わないだろう』


『ミュウは、もう満足しちゃったの?』


『んふふ まさか、まだまだ魔法を極めちゃうんだから』


『ニャハハ あたいも新しい素材が欲しいニャー 』


『よし、じゃ皆帰ろうか、クレアさん今度王都へ来るときは上級ダンジョンに挑みますね』


『はい、その時はサークル担当の私が、もう少し詳しく説明しますね』


『ありがとう、じゃまたね』



俺達は<ゲート>を使うために王都の門から出て人気のない所まで歩いていく。



『ふ~ 行ったか何をしに来たのかは知らんが、凄い子達だな』


『うふふ 私は次に来るときが楽しみで仕方ありませんわ、ギルドマスターもまたクオンさんからデザートを貰えるように頑張って下さいね』


『ああ、エクレアだったか?信じられん程美味しかったな、私も是非また食べたいよ。しかし酒飲みの私が甘い物を欲しがるなんてな、確かに次の頼みも断れんな』



人気のない所まで来た俺達は<ゲート>を開き<エンゲルラント>に帰って来た、さってローラさんの事もあるしマリントルネに行こうかな。



『あっ リーダー、あのバカを捕まえに行かないといけませんね』


『そっか、すっかり忘れてたよ、ゴロツキ共も簡易<ルーム>に入れたままだったな』


『もう、ギルドマスターに頼んで衛兵に突き出すだけで良いんじゃない?』


『そうだな、ヨフトに比べたら小悪党だしな今回はそうしようか』


『ニャハハ でも一生犯罪奴隷として鉱山作業ニャ、良い気味ニャーー』


『まあ、ワシ等に手を出したことを後悔して貰おうか』



っと言う風に話も決まり冒険者ギルドに行きギルドマスターへ事情を説明すると、喜んで引き受けてくれた。


俺達が動くと大事になるから、これからもそうしてくれと頼まれたぐらいだ・・・


何か俺達の事を誤解してるような気もするが捕らえておいたゴロツキ達も引き渡し今回の件はこれで終わった。


色々と動いたので時間も過ぎ、もう夕方になってきたマリントルネに行ってローラさんと合流しようかな。


マリントルネに行くとローラさん達が既に来ていた、丁度良いので夕食も食べて行って貰おう。



『おかえりローラさん観光は楽しかった?』


『おかえりクオンさん、お陰様で楽しかったわ』


『ねー 夕食がまだなら此処で食べて行く?』


『そうね、此処の食事ってとっても美味しいから嬉しいわ』


『あはは ありがとう嬉しいわ、どうせなら2階で食べる?今日はレストラン休みの日だしね』


『そっか、マリンさんが良いなら2階のレストランも見て行って貰おうか』


『えっ 良いの?観光がてらに此処の噂も聞いたけど2階は高級レストランなんでしょ?』


『あはは 高級レストランなんだけどクオン君の食事で行ったら十分の一以下よ?』


『ひぇぇ やっぱり私達VIP扱い過ぎじゃない?』


『ねーねー ローラさん達って王都の上級ダンジョンに行った事あるんですよね?』


『ええ、何回も行ったわよ』


『うわ~ うわ~ 良かったら食事しながら僕達に教えて下さい』


『うふふ 良いわよ♪』


『あはは 実は上級ダンジョンで珍しい鉱石が取れるって聞いて、ロックが行きたがってるんですよ』


『な~るほどね、じゃ食事しながら話するわ』



ロックは上級ダンジョンの話が聞けると聞いて上機嫌になっている、眼をキラキラさせて本当に嬉しそうだ、どうやら次の予定は上級ダンジョン攻略になりそうだな。



『うわ~ なんて綺麗なの、飛んでも無い高級レストランじゃない?』


『あはは 今日はローラさん達の貸し切りだよ』


『・・・・・ねえ、一応聞いておきたいんだけど、此処って最低幾らぐらいするの?』


『ん~ 一般客で確か金貨100枚からだったかな?』


『ちょ ちょっと私達も稼いでるほうだけど食事にそんなに払えないわよ』


『んふふ 何言ってるのよお客さんからお金を取る訳ないでしょーー』


『あらっ えっと・・・確かクオンさんの食事に比べたら十分の一とか言ってたような・・・』


『も~ 値段の事なんて良いでしょ、<エンゲルラント>を満喫して帰ってくれたら良いのよ』


『・・・ねえ、さっきの話だけど、こんなにお世話になったんだから上級ダンジョンに行くとき案内させて貰って良いかな?』


『ほ 本当ですか、僕嬉しいです!!!』


『こらこらロック、ゼンさん達に悪いだろ?』


『うふふ クオンさん良いんですよ私達が頼めばゼン達も来てくれると思うし、それにサークルぐらい強ければ私達だけでも案内出来ると思うしね』


『確か上級ダンジョンって「ヘルクレス」って言うんですよね何階ぐらいあるんですか?』


『えっと、私達もそんなに深く潜れてないんだけど地下70階まであるって言われているわ』


『ふえ~~ 流石に深いですねローラさん達は何階ぐらいまで行ったんですか?』


『私達でも最高地下30階なの、魔物がめちゃくちゃ強くて30階のボス戦に向けて訓練中ってとこ』


『クフフ S級パーティでも強い魔物が出るなんて素敵な所ですわ』


『ああ、ワシも楽しみになってきたぞクオン』


『と ところで鉱石系は見つけましたか?』


『私達も噂には聞いてるんだけど、残念ながらまだ見つけてないわ』


『そっかーー ってことは地下30階以降にあるんですね』


『そこでしか取れない美味しい物ってありますか?』


『うふふ いっぱいあるわよ上級ダンジョンではね他にも出るような魔物も居るんだけど「色違い」って呼ばれていて同じ種類の魔物でも格段に美味しいのよ、その分強いんだけどね』


『それに「ヘルクレス」でしか取れない果物や野草類、とっても美味しいキノコが有名で高く売れるのよ』


『ニャアアア 魚はどうニャ?』


『私達が見たのは川や湖しかなかったけど噂では海の階層もあるそうよ、そこなら魚もいっぱい居るでしょうね』


『『『『『『・・・・・ヤバい行きたくなってきた(ニャ)』』』』』』


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