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第160話 襲撃


翌朝、いつもより遅く目覚めた昨日はローラさん達が遊びに来てくれた事もあり少し飲み過ぎたようだ。


途中から仕事を終えたマリンさん達も合流し飲み明かした。


もちろんローラさん達も酔い潰れていたので個室に運び休んで貰った。


食堂へ下りると昨晩同じように飲んでいたメイドさん達が朝食を作ってくれていた。



『おはよー ごめん寝過ごしたよ』


『おはようございます御主人様』×11人


『おはよー ふあ~ 久しぶりに飲んじゃったわ』


『あはは ミュウが寝過ごすの珍しいね』


『ローラがご機嫌で付き合わされちゃったわよ、まあ私も楽しかったんだけどね』


『喜んでくれたなら招待した甲斐があるよ、まあコーヒーでも飲みながら待とうか』


『はい、ミュウ様もどうぞ』


『ありがとー アーチカさん』



ミュウと話をしながら皆が起きてくるのを待っていたらポツポツと集まり出し全員食堂に集まったので朝食にすることにした。



『ごめんなさい、お酒が美味しすぎて寝過ごしちゃったわ』


『でも、良いお酒って後に残らないのね~ あんなに飲んだのにスッキリしてるわ』


『良いお酒ってもあるけど、気付かなかった?あんなに気持ちの良い布団初めてだわ』


『あ~ 私もそれは感じたわ、多少高くても買って帰りたいぐらいよ<エンゲルラント>に売ってるのかな?』


『ニャー リーダー?』


『ああ、良いよムーア』


『分かったニャ、あの布団はあたいが作ったニャー だからどこにも売ってないニャ』


『はぁ~ サークルのメンバーって、どれだけ多才なのよ』


『ニャハハ 褒めてくれて嬉しいニャ、でも素材が特殊なので渡せなくてごめんニャー』


『いえいえ、手作りの物を欲しいなんて言わないわよ、でも売ったら高く売れるでしょうね最高の寝心地だったわ』


『ニャハハ ありがとニャー 』


『ところで、どうかなシャンプーとリンスの感想は?』


『えっ そーだ忘れてたって、嘘でしょたった1回でこんなに変わるの?』


『うわ~ ローラ髪が艶々になってるわよ、それに肌が凄く綺麗』


『ノンナもよ、自分の髪に触ってみて、昨日とは全然違うわ』


『ユムノの髪は長いから分かりやすいわ、これは是非買っていかないとね』


『そーいうと思ってお土産に用意しといたわ、お店に売ってるやつより上質のシャンプーとリンス、化粧水も付けといたわ』


『『『ほ 本当に?ありがとーーーーー』』』


『かなり嬉しいかも、今度王都に来た時は全力で接待するわ』


『でも同じレベルのお返しなんて出来ないわよ?』


『そりゃー私達にはこんなに豪華な接待出来ないけど、私達なりによ?』


『んふふ 良いのよ、殆どクオンの力だしね』


『でも、どうして肌までツルツルになってるのかな?』


『ああ、それは温泉の効果なんだよ別に用意した化粧水も同じ効果があるから使って見て』


『へええ~ あんなに気持ちの良いお風呂に、そんな効能もあるんだ』


『それでミュウ達って、いつも綺麗なんだノンナとユムノ引き連れて来て良かったわ』


『私はあまり興味がなかったけど、こんなに綺麗になるならローラが言ってた事が分かるわ、2人共若返ったみたいに見えるわ』


『メイドさん達も此処から離れられなくなるんじゃない?』


『私達は皆クオン様に助けられて雇って頂いた者達ばかりなので絶対に辞めたりはしませんが、人生で一番贅沢しているのは事実ですね』


『アーチカさん達にはメイドをやって貰っているけど皆サークルクランのメンバーなんだよ、ローニアさんは侯爵令嬢だしね』


『こ 侯爵令嬢ってクオンさん貴族の娘さんにメイドの仕事やらしちゃって良いの?』


『うふふ 私からクオン様に頼み込んで鍛えていただいてます、それに侯爵令嬢より此処の方が豪勢ですわよ?』


『あはは 確かに王族より贅沢してるわよ、全く飛んでも無いわ』


『しばらく<エンゲルラント>でゆっくりして行くんでしょ?帰るまで本部に泊って良いわよ』


『ほ 本当に良いの?凄く助かるわ』


『うわ~ 帰りたくなくなるかもね』


『やった、また鍛えて貰えるわローラお言葉に甘えて強く成って帰りましょうか?』


『ありがとうサークルの皆さん、ではお言葉に甘えて2~3日お願い致します』


『ああ、ゆっくりしていって俺達は色々と動き回ってるかも知れないけど、また自宅の方に来てくれたら此処へ案内するよ』


『私達マリントルネって店をやってるから、良かったら食事に来てサービスするわ』


『私もそこで商店をやってますから是非お越しください』


『ありがとう観光がてらに寄らせて貰うわ』



ローラさん達は色々と<エンゲルラント>を観光したいそうなので俺達も付き合うことにした、マリンさん達はお店に出掛けて先ずはフラッ君達に乗ってサークルの世界を案内することにする。



『・・・ス スレイプリル?何でこんなに凄い馬がいっぱい居るのよ?』


『あはは 俺達の友達なんだよ、さあ乗って先ずは果樹園に案内するよ』


『あわわ キャー私、伝説の馬に乗っちゃったわ』


『おっきー こんなに素敵な友達も居るなんて、どこまでも驚かせてくれるのね』


『うわ~ うわ~ こんなに素敵な体験まで出来るなんて、ローラに着いてきて良かったわ』


『こんなに大きいのに凄く走るのが速いのね、凄く安定感があるし風が気持ち良いわ』


『流石に冒険者ですね、乗馬も上手いもんだ』


『あはは 移動の時は馬車が殆どなんだけど馬にも乗るからね』



果樹園を巡り野菜畑から田園を見て回り海や山を見ながら乗馬を楽しんだ。



『あ~ 楽しかった最高の体験だったわ』


『乗馬を楽しむ事なんて無かったもんね、気持ち良かったわ』


『ありがとうございましたサークルの皆さん』


『いえいえ、じゃ次は<エンゲルラント>のお店に昼食を食べに行こうか』


『何から何まですみません、お言葉に甘えますね』



時間も丁度昼になっていたので真っすぐにマリントルネに向かいマリンさんの所へ行くと、どうやら1階のトルネ商会にお客さんが来ているそうなのでローラさん達には食事にしながら待って貰い会いに行く事にする。



『あっ クオン様こちらの方なのですが、私は断っているのですが言う事を聞いてくれなくて』


『貴方がこの商店の責任者ですかな?私は王都で商いを行っておりますラジオ商会のガメルと言います』


『確かに俺が此処の責任者のクオンと言いますが、どんな用件ですか?』


『実は、此方で販売している商品の販売権をお譲り頂けないかと相談しに来たのですよ』


『こう言ってはなんですがトルネさんも貴方もお若いようで、私共に任せて頂ければもっと上手く運用できますし儲けも出るでしょう』


『私共のラジオ商会は王都で一番大きな商会でしてな王族にも顔がきく、どうだろう十分なお金を支払うし決して損な話ではないと思うよ、君達も私達との繋がりを作るのは大きな利益になるだろう?』


『あはは その王都で一番大きなラジオ商会ってとこが俺達の商品を掠め取りにきたんですね?大きな商会ってわりにはセコイ真似しますね』


『何ですと?お前のような小僧がそんな事を言っても良いと思ってるのか後悔することになるぞ?』


『直ぐに化けの皮が剥がれましたね、大体販売権を譲ってくれと言いましたが作り方も分からないでしょう?それにいったい十分なお金とは幾らなんですかね?』


『ふん、小僧が販売権と言えば製作工程も入っているのが当然だろう?それに貧乏人らしく目先の金か?お前達が見たこともないような黄白金貨で払ってやるわ、分かったら謝罪してこの書類にサインをしろ今ならその不遜な態度も許してやろうじゃないか』


『でっ 黄白金貨が何枚なんですか?』


『フハハハハ やはり子供相手に商売の話は出来んな、お前達は知らないだろうが黄白金貨とは金貨1000枚の価値があるのだぞ?』


『貴方はバカなんですか?そんなこと知ってますよ、だから黄白金貨何枚なんだと聞いているんですよ?』


『なっ バカだと?無礼者が金貨1000枚も渡すと言っているだろうが分からないのか』


『あの差し出がましいようですが此処の売り上げだけで金貨1000枚なんて軽く超えてるんですが貴方正気ですか?計算も出来ないんですか?』


『あはは トルネちゃん世の中には、こういうバカも居るんだよ』


『ぐぬぬ バカにしおって、もう我慢ならんラジオ商会に恩を売れる機会を棒に振りおって、絶対に後悔させてやる後から謝ってきても許してやらんからな覚えておれ』



トルネ商会に訪れたガメルとか言うバカな商人は、それだけを言い残し足早に去って行った。



『・・・クオン様すみません、ラジオ商会って私も聞いたことがあります迷惑をお掛けすることになるかも』


『あはは トルネちゃんが気にする事ないよ、ああいうバカの相手は俺達でするから』


『んふふ 全然迷惑じゃないわよ、楽しみが増えたわね♪』


『フハハ クオンよ早速今日来ると思うか?』


『う~ん、どうだろう?まあ大きな商会らしいし、それなりに伝手があるんじゃないかな?』


『ニャハハ しかし、いい年してバカだったニャー 』


『クフフフフフ サークルにちょっかい掛けた事を思い知ると良いわ♪』


『でもトルネちゃんも知ってるぐらいだから本当に大きな商会だったら、消滅後に王都に負担が掛かるかもしれませんね』


『まあ、そこら辺は上手く調整しないといけないだろうなリップさんに動いて貰おうか』


『あ あの、し 消滅って・・・?』


『んふふ サークルに絡んで無事に過ごせる訳ないでしょー?死ぬほど後悔することになるのは、あのバカよ』



ローラさん達も待たせていることだし、とりあえず地下の食堂に行く事にした、ローラさん達に詳しい話は出来ないのでクラントークで話をすることにする。



『お待たせローラさん、どお此処の食事も美味しいでしょ?』


『ええ、もう信じられないぐらい美味しいわよ、拠点を<エンゲルラント>に移したくなってきたわ』


『『賛成!』』


『あはは ところで昼からも色々と<エンゲルラント>を案内したかったんだけど少し野暮用が出来たんだよ』


『あっ 気にしないで行ってきて私達なら適当に町を見ておくわ』


『ごめんね~ ローラまた夜に泊りに来てね』


『ありがとう、お言葉に甘えるわ』



さてローラさんに話はついたので、こっちの話を進めよう。



<クラントーク>オン!!!


<リップさん、働きながら聞いて貰って良いかな?>


<ええ、良いけど何か悪い予感がするわ・・・>


<あはは 流石リップさん、実は調べて貰いたい事があるんだよ>


<はぁ~ 私達が調べるって事は、また悪党が出たのね?>


<あはは 話が早くて助かるよ王都にあるラジオ商会って知ってるかな?>


<王都に居たんだもの知ってるわ王都でも指折りの商会の筈よ>


<そこのガメルってやつがシャンプーとリンスの販売権を譲れって言ってきてね、しかも高圧的に言って来たから断ったら後悔させてやるって言って帰っていったんだよ>


<あはははは バッカね~ 王都の商人のくせにクオンさんの顔を知らないなんてね、分かったわそいつを調べれば良いのね、でも此処はどうするのよ>


<アーチカさん話出来るかな?>


<はい、既にリップさん達の代わりに5人行って貰うよう話をしました>


<さっすがアーチカさん話が早いね、マリンさん少しリップさん達借りるね>


<なるほどね、こういう時の為にメイドさん達にも此処の調理器具の使い方覚えて貰ってたのね、此処は気にしなくて良いけど気を付けてね>


<後はローニアさん、ガデラスさんとこの生産工場に向かって貰って良いかな?念のために3人ぐらいで>


<うふふ 分かりましたわお父様の所は、しっかりと守りますね>


<残りのメイドさんは<エンゲルラント>の自宅をお願い>


<了解しました>


<よし、なら<マップ>にガメルってバカを表示しとくね>


<マップオープン>ガメルを<サーチ>!!!


<マリントルネに居る人も注意してね、全員不審者を見つけたら殺さずに捕まえておいて>


<了解しました>×18人


<サークルメンバーは、まだオープンしていない2階のレストランで相談しよう>


<<<<<了解ニャ!!!>>>>>



クランメンバーとの話も決まりローラさん達と別れてから2階のレストランに向かう、レストランは基本夕食のみなので昼間は閉まっているので丁度良い。



『さて、俺達は王都に行って少しラジオ商会って所を調べてみようか』


『かなり大きな商会なんでしょ、潰すのは簡単だけどどうするの?』


『まあ、まだ俺達に絡んできただけだからね、これから向こうの出方次第で決めるよ』


『も~ クオン悪い顔してるわよ』


『ニャハハ あのガメルってバカに同情するニャー』


『あはは もし何らかの方法で俺達に嫌がらせしてきたら今度は武力行使じゃなくてジワジワと追い込んでやろう』


『ほほ~ 具体的には、どうするのだ?』


『ま~ 俺達の商品を掠め取ろうとしたセコイ奴だからねラジオ商会の商品を誰も買わなくなるか、仕入れが出来なくなれば困るんじゃない?』


『フハハ それは良いな、何らかの方法でラジオ商会の大きな取引を潰していけば、そうなるだろうな』


『クフフ オーラも悪い事考えますね』


『ニャハハ リーダーに似て来たニャー』


『むぅぅ クオン程ではあるまい?』


『こらこら、俺がめちゃくちゃ悪い人間みたいじゃないか』


『あはは 僕達に敵対する人達にとっては悪魔に見えるかも知れませんね』


『よし、そうと決まれば情報収集しに王都へ行こうか情報屋も欲しいから王都のギルドマスターにでも聞いて見ようか』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』



       ◇     ◇     ◇


<ガメル視点>


『どうされたのですか旦那様?』


『どうもこうもないわ、あの小僧めワシが優しく商談をしてやったのに無礼にも程がある』


『なんと、私共の商談を断ったのですか?』


『断るどころかワシの事をバカ呼ばわりしやがったのだ』


『ふむ、どうやら若者にありがちな礼儀を知らない輩の様ですな、私に任せて頂ければ少しお灸を据えてやりますが?』


『ふむ、あの生意気な小僧共にはお灸どころでは手緩い、キツイお仕置きをしてやれ』


『はっ 分かりました旦那様このルボアにお任せを』


『ワシは気分が悪くなったので部屋で休むぞ、今日の仕入れは明日に回すので用意しておけ』



ガメルはそう言い残し、さっさと高級宿屋に向かい歩いていく・・・


ふ~ ガメル様も商人の癖にプライドが高くていかんな、仕入れの段取りも今日中にやっておかなければ、やれやれ余計な仕事が増えたものだ。


この店はマリントルネと言ったか、先ずは情報屋に調べさせるか。



『お前達、話は聞いていたな先ずはマリントルネの情報を集めてこい素性がバレる事がないようにな』


『分かりましたルボア様、いつも使っているゴロツキの方はどういたしましょう?』


『素早く動ける者を用意しておけ、私は仕入れの段取りをしてくる情報が集まり次第私の所まで知らせにこい』


『分かりましたルボア様』



旦那様の言いつけ通り仕入れの段取りをし、これで何とか明日中には全て片付くだろう、一息ついたところで部下が戻って来たので話を聞くことにする。



『ただいま戻りましたルボア様』


『先ずマリントルネの情報から聞こうか』


『はっ 情報屋から入手したところ、以前王都で開かれた武術大会での優勝者が経営しているそうです、パーティ名は「サークル」と言うそうです』


『それと商会の経営ではガデラス侯爵が関わっているとか、どうやら商品の生産を依頼しているようです』


『なるほど、そういえば圧倒的な強さで優勝したパーティが確か「サークル」だったな・・・おそらく同じ<エンゲルラント>の町に住む冒険者が優勝出来たので侯爵家との繋がりが出来たのであろう、どおりで若造の癖に鼻っ柱が強い訳だ、しかし強いだけではどうにもならない事を教えてやらねばならんな』


『<エンゲルラント>のゴロツキ共も手配して参りました、いつでも指示どおり動かすことが出来ます』


『ふむ、サークルに関われば損をすることを侯爵家にも教えてやろうか、ならば生産工場を潰してやるか、それとマリントルネに酒場があったなゴロツキ共にそこで暴れてくるよう指示しておけ従業員が怪我でもすれば少しは大人しくなるだろう』


『では、直ちにゴロツキ共へ指示して参ります』


『ああ、これでやっと私もゆっくりできる、後は頼んだぞ』



ルボア様に頼まれた用事も、ようやく終わり宿屋に戻り経過報告をする。



『ワッハハハハ そうかそうか、これであの生意気な若造も大人しくなるだろう、良い気味だ』


『しかし、曲がりなりにも侯爵家には悟られんようにな、尻尾さえ出さねば、どうとでも言い訳が出来るからな』


『明日にでも泣いて謝りに来るかもしれんな、ワハハハハ いや実に愉快だ良くやったルボア』


『お褒め預かりありがとうございます』



       ◇     ◇     ◇


<クオン視点>


俺達は<ゲート>を開き王都の近くにある人気のない所へ出た。



『何回体験しても<ゲート>って便利ですね~ 』


『ニャハハ あたい達は色々と便利すぎるニャ、バレたら大変ニャー』


『そうね、特に王族とかにバレたら良いように使われるでしょうね』


『クフフ もう大人しく従ったりしませんわ』


『その為にクオンは強さを求めていたしの』


『でも普通こんなに先の事まで考え付きませんけど流石リーダーですね』


『あはは 褒めても何にも出ないよ、それより王都のギルドマスターには色々と試されたから少し悪戯しようか?』


『『『『『賛成ニャ!!!』』』』』


『あはは 俺が言うのも何だけど皆好きだな~ 』


『んふふ クオンには負けるけどね♪』



俺達は久しぶりに来る王都の門を潜ってから<自然回帰>と<クリア>を使い完全に気配を消して冒険者ギルドへ向かう。



『クレアそろそろ休憩だろ?お茶にしようか』


『はい、ギルドマスター』


『こんにちわクレアさん今日は空いてますね』


『『なっ!!!!!!』』


『ク クオン様!!!いったい何時の間に?』


『あはは でっ 始めましてそちらがギルドマスターですね、いや会うのは3回目かな?』


『フフフ まさか目の前に来るまで気配すら感じさせんとはな参ったよ』


『ふ~ 驚きました、いつも驚かせてくれますねクオン様、もう実力を隠すのはやめたのですか?』


『あはは 武術大会で優勝しちゃったからね、以前程隠してないんだけど何か慣れちゃってね、まあ今日はギルドマスターに以前色々と試されたからお返しにね♪』


『アハハ それはすまないな、今日は1人なのか?』


『あれっ まだ気づきませんか?』



ミュウ達はカウンターの後ろにある丸テーブルに腰掛けギルドマスターに手を振っている。



『なっ い 何時の間に・・・フフフ まさか6人も全く気配を感じさせず侵入を許すとはな、恐れ入るよ』


『んふふ 綺麗な人ね内のギルドマスターとは大違いだわ』


『クハハ それに強そうだな模擬戦をお願いしたいぐらいだ』


『オーラここは流石に自重しないとですわ』


『そーですよミュウさんと同じエルフなんですね』


『ニャー ダークエルフかニャ?』


『ああ、その通りこう見えても君達よりかなり年上だよ』


『本当にエルフは年を感じさせませんね、綺麗な方が多いし』


『ク クオン様、ついに上級ダンジョン「ヘルクレス」に挑みに来られたのですか?』


『いや、今日は別件なんだけどクレアさんも綺麗だしスタイル抜群だね』


『そっ そんな、クオン様!!!』


『も~ クオンったら、会って直ぐに口説かないの』


『く 口説いてる訳じゃないだろ?素直な意見だよ』


『あはは その辺で勘弁してやってくれ、クレアは褒め慣れてないんだ、ところで別件とはどんな用事なのだ?』


『ちょっと王都で調べものがしたいんだけど情報屋を教えて貰えませんか?』


『・・・なるほどな、しかし手ぶらじゃあるまいな?』


『あはは ちゃんと用意してますよ、はいどーぞ』


『クフフ 用意が良いですねリーダー、それを渡しますか?今後何でも頼めそうですね』


『ニャハハ リーダー悪意があるニャー』


『ライカ、ムーア贈り物としては最高でしょ?流石に誤解されるわよ』


『でも1つ忠告するとしたら、もうクオンの頼み事は断れなくなるわよ?』


『おいおい、えらい脅しだな一体何を持ってきたんだ?』


『すみません皆が誤解を生むような事を言って、只のデザートですよ皆で食べて下さい』


『ふむ、デザートかまあ良いだろう最高の情報屋を教えてやろう』


『ありがとうございます』



ギルドマスターから情報屋の場所を聞いた。冒険者カードを見せてギルドマスターからの紹介と言えば話を聞いてくれるらしい。


聞きたい事は全て聞いたので情報量として金貨を1枚指で弾きギルドマスターに渡す事にする。



『では、行ってきますね~ これはほんのお礼です ピンッ 』


『パシッ フフ金貨か先ほどのデザー・・・き 消えた・・・まさか・・・』


『あはは クレア今度は私の目の前で完全に消えて見せだぞ、しかも6人共だ何とも恐ろしい奴等だな、気配どころか姿まで消せるとは、あの子達に命を狙われたら死ぬしかないな』


『わ 笑いごとじゃありませんよギルドマスター・・・でも改めてサークルの恐ろしさが認識出来ました、全くあの容姿で罠みたいな人達ですね』


『あはは 違いない、皆若いし可愛い顔してるからな絡みたくもなるだろう、絡んだら終わりだがな、あははははは』


『でもサークルの実力が見抜けなくて落ち込みもしましたが私なんかでは到底無理な事だったんですね、少し気が楽になりましたよ』


『ああ、あれは言うならば化物だ気にしなくて良いぞ』


『ギ ギルドマスター聞かれたら怒られますよ』


『そうだな、気を付けよう怖い怖い、あはははは』


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