第159話 来訪者
記念すべき新店舗の開店もトルネちゃんの商店もマリンさんの料理店も大成功と言って良いだろう、サークルクランで大いに喜びを分かち合っていると地下食堂に領主様が挨拶に来てくれた。
『やあ、クオン君ギルドマスターから話は聞いていたが参ったよ、聞きしに勝る美味しさだね』
『ありがとうございます領主様、お陰様で客席も埋まり俺達も今喜んでいたんですよ』
『あはは、私も武術大会での報酬を渡すと共に招待した貴族連中にも感謝され良い事尽くしだよ』
『やはり、あの食材は君達が調達してきたのかね?』
『はい、サークルで調達してきました、領主様にはもう隠す必要もないですからね』
『ハハハ 全く君達は徹底して実力を隠してきたんだね。しかし対人の実力だけではなく魔物や罠にも対応しているとは君達には驚かされるよ』
『1階の商店も人が押し寄せて長蛇の列になったそうじゃないか』
『お陰様で順調な滑り出しになりました商品については、ベクターさんや商人のクロワさんが手伝ってくれましたので』
『なるほど、ベクターは兎も角、商人のクロワとは行商人として有名だな、どうやらクオン君は人脈もあるようだ』
『お二人には、いつもお世話になっています』
『サークルの存在は王都武術大会の優勝からマリントルネ店と良い<エンゲルラント>の発展に大いに貢献してくれて私も領主としてお礼を言うよ、私が王様なら勲章を授与したいぐらいだ』
『いえいえ、レストランの方は流石に高いですから紹介して頂いて本当に助かりました』
それから領主様は二言三言話しをした後引き上げて行った、レストランのお客さんも全員帰ったようだ、エイトールさんとタリリちゃんも食事には満足してくれたようだ。
『クオンお兄ちゃん今日はありがとう、とっても美味しかったです』
『マリンさんも凄いわね~ クオンさんの料理に匹敵するほど美味しかったですよ』
『うわ~ 最高の誉め言葉ね嬉しいわ、でもお世辞なのは分かってるから、これから頑張って精進するわ』
『食材の関係もあるしレストランの方は毎日やるのは厳しそうだね』
『ん~ 今ある食材だけでも1年ほど持つと思うわよ、それに自分でも獲りにいけるぐらい鍛えようと思ってるしね』
『ならレストランは2日に1回、大衆食堂は週に2回休みにしようか』
『えっ レストランは兎も角、大衆食堂は毎日開けなくても良いの?』
『ああ、休みも大事だよマリンさんなら料理の研究とか食材調達に行きそうだけどね』
『あはは そうねそういう時間も欲しいわね、分かったわ』
1階のトルネ商店もマリン料理店と定休日を合わせることにした、トルネちゃんも休みの日に行商とか行っちゃいそうだけどクロワさんと行きたがってたしね。
でもまあ、リップさん達とメイドさん達で店番をやって貰いクロワさんと行商に行けるようにした。
月日は流れ1月ほどたっただろうか店も大いに繁盛し、俺達も新しいスキルを徹底的に鍛えランクを上げていき全てのスキルがカンストしてレベルも80になった、そろそろ次のステップに移るころだろう。
カンストしていなかったスキルは<激運+9><龍王の威圧><真偽眼+5><言語解読+2><空縮地+5><龍眼+4><龍気+5><魔力変換+5><獣王之力+5><妖力解放+5><重圧+3><必中+5><力之音+4><癒力+8><風之力+3><和癒+6><物理結界+8><鬼気角+3><気功><捕縛><覇気><絶対味覚><高速演算><美之心得><マッピング><水中適応><水之心得><高速思考><変身>だったから結構頑張った。
ちなみに<激運+10>は<超激運>!<龍王の威圧>は<真龍王の威圧>になった、まだランクが上がるのかは分からない。
一番苦労したのが<龍王の威圧>と<覇気>であり精神統一し、内気や魔力のコントロールに明け暮れた。
そのお陰もありステータスに現れない防御力や攻撃力が格段に上がっていった、もちろんクランメンバー達も俺達と同じように、どんどんスキルを取得しランクを上げていき元々持っていたスキルは全てカンストしているほどだ。
そろそろクランメンバーを連れてダンジョン巡りをしても良いかも知れないし、せっかく皆で<水中適応><水之心得>を取得したので海に遊びに行っても良いな。
そんな事を考えているとき<エンゲルラント>にある家にお客さんが来たようだ、ずっとサークル本部にいると来客が分からなかったため<魔法陣>を組み誰かがくれば分かるようにしてある。
『んっ クオンお客さんみたいね』
『あっ 私が見て参ります』
『ありがとうアーチカさん』
来客の様子を見にアーチカさんが向かってくれた、しばらくすると帰って来て、来客はローラさんと言うらしい・・・
しばらく考えたが王都での決勝戦で戦った「サジタリウス」の魔導士ローラさんかな?
サークルメンバーとローラさんを見に行くと、やはり「サジタリウス」のローラさんだった女性3人組でリーダーのジンさんは居ないようだ。
『んふふ いらっしゃいローラさん、よっぽどシャンプーが欲しいみたいね』
『貴女が欲しいなら遊びに来てって言ったんでしょ?態々王都から来たんだからね約束は守って貰うわよ』
『ニャハハ そっちの2人も久しぶりニャー そう言えば名前聞いてなかったニャ』
『お久しぶりです、私は回復系魔導士の「ノンナ」よ』
『同じく戦士をやっている『ユムナ』です、武術大会では勉強になりました』
『んふふ ローラに付き合わされたのね♪』
『あはは 実は私もミュウさん達の髪や肌が気になってたのですが<エンゲルラント>の女性って綺麗な人多すぎません?』
『クフフ 此処では私達が販売している商品を愛用している人が多いせいかしら』
『なっ ちょっとミュウさん、此処では普通に売ってるんじゃないですか』
『嘘は言ってないでしょー 此処に来たらシャンプーとリンスを教えて上げるって言ったはずよ?』
『確かにそうね・・・それを使えば私達の髪も艶々になるのかしら?』
『んふふ せっかく来てくれたんだもんね売っている物より上質のシャンプーとリンスを渡しちゃおうかな』
『ほ 本当なの?もう冗談とかは無しよ』
『も~ 疑り深いんだから、まあ此処ではなんだし中へ入って』
『ところで戦士のユムナさんもシャンプーとリンス目当てなのかな?』
『私は圧倒的な強さを見せて貰った貴方達に会えるならと思って着いてきたの、良かったら訓練とか参加さして貰えれば嬉しいです』
『あはは 今なら訓練相手に困る事は無いと思うよ』
『ねーねー クオンどうする?』
『ん~ せっかく王都から来てくれたんだからサークル本部に招待しようか』
『さっすがクオン話せるわね、リーダーの許可が出たからローラ達を私達の本部に招待するわ』
『えっ 此処が貴方達の家って聞いて来たんだけどサークルって本部もあるの?こんな豪邸に住んでて贅沢な冒険者ね』
『クフフ 私達は殆ど本部で寝泊まりしてますから、本部が家みたいなものですわ』
『まっ どうぞ入って入って、お茶でも出すわ』
『あっ ちょっと本部に行くんじゃないの?』
『着いてきたら分かるわよ』
ミュウはローラさん達を連れて、まず<エンゲルラント>の自宅に入って貰い、そこから<ルーム>を開いてサークルの世界へ入って貰う。
初めて此処に来るお客さんには説明を兼ねてサークル本部が見渡せる緑の平原に囲まれた小さな丘に招待した。
『なっ ま まさか・・・嘘でしょ?貴方達空間転移まで使えるの?』
『んふふ 流石に良く知ってるわね、でも残念空間転移じゃないわよ』
『く 空間転移じゃなければ、どうして家の中からこんな場所に来れるのよ、おかしいでしょ?』
『んふふ 秘密よ♪』
『あ あの~ サークル本部って、まさかあそこに見えている大きなお城ですか?』
『そうですよノンナさん、さあ行きましょうか』
『お城が本部ってサークルって一体何者なんですか?』
『あはは そんなこと別に良いじゃないか、早く見て見たいノンナ、ローラ行こう』
『フハハ ユムナさんは好奇心旺盛だな、模擬戦が楽しみだ』
『ちょっとオーラまた抜け駆けしようとしてるでしょ?』
『そうですよ僕と模擬戦やりましょう』
『ニャー あたいが最初にやるニャー』
『んふふ 大丈夫よなんてったって王都のSランクパーティなのよ、きっと全員の相手をして貰えるわ♪』
『・・・・・ローラ私、えらい事言っちゃったのかな?』
『おめでとうユムナ、思う存分楽しめそうね「虚空」のオーラさん「破壊神」のロックさん「神速」のムーアさん目移りしちゃうかな?』
『何言ってるのよローラも逃がさないわよ私達強者に飢えてるんだから』
『だ 騙したんじゃないわよね?私達生きて帰れるんでしょうね』
『クフフ 大丈夫ですよ、生きて帰れるどころか帰る頃には綺麗になってますわ♪』
『んふふ「死神」の異名を持つライカに言われても説得力がないわよ、ライカも模擬戦したいんでしょ』
『そういうミュウもでしょ?』
『なら全員で遊ぼうか、久しぶりに鬼ゴッコにしようメイドさんにも参加して貰うよ』
『『『『『えっ ・・・・・・』』』』』
『・・・今日は皆死んだニャーーーー』
『ちょっとミュウどういうことなの?』
『あ~ ごめんねローラ生きて帰れるか分からないわ・・・頑張ってね』
『ちょ ちょっと説明が足りないわよ、そんなに危ない事は出来ないわよ』
『あはは 大丈夫ですよローラさん皆大袈裟なんだから、さあ先ずはお茶でも飲んで休憩してください』
ローラさん達にはアーチカさん自慢のお茶を出して寛いでもらい十分休憩を取ってから、久しぶりの鬼ゴッコをやることにした。
本部に残っているメイドさんも巻き込んで全員でやる事にした、アーチカさん達も毎日訓練に明け暮れているから格段に強くなっているだろう俺達としか訓練していないから良い機会だしね。
ルールを説明し先ずはメイドさん達とローラさん達で説明がてらにやってみることにした。
『な~んだ、簡単じゃない体のどこかにタッチしたら良いんでしょ?』
『はい、その通りです説明するより、やってみた方が早いので私が鬼をやりますね、私はメイド長をやっているアーチカと申します、では逃げて下さいね』
『私も魔導士だけど冒険者なのよ、それなりに鍛えてるから捕まったりしないわ』
『楽しそうじゃない、私は戦士をやってるから自信あるわよ』
『・・・なんか嫌な予感がするけど、まあやってみましょうか』
『うふふ では行きますね』
天気も快晴の中、広々とした美しい草原で鬼ゴッコが始まった、アーチカさんがスタートした瞬間ユムナさんの背後からアーチカさんが肩へのタッチに成功する。
『えっ う 嘘でしょ?なんてスピードなのよ』
『・・・やっぱりね、ひょっとしたらと思ったけどメイドさん達も飛んでもない動きね、さあユムナ本気で行くわよ』
『ふあ~ ごめん舐めてたわ、まさかメイドさん相手に本気にならないと行けないなんて全くサークルって怖いところね』
鬼ゴッコが始めって30分ぐらいたっただろうか、既にローラさん達は動けないぐらい披露し草原に寝転がっている。
『んふふ キツイでしょ?楽しいから限界まで動いちゃうのよ、私達もクタクタになるまでやるから動けなくなるのよ』
『ハーーハーーハーーーー キツイなんてもんじゃないわよ、何なの?あのメイドさん達って私達より強いんじゃない?』
『あはは メイドさん達もリーダーに鍛えられてますからね戦えるメイドさん達ですよ』
『言わなかったっけ?王都で盗賊連中を倒したのってメイドさん達なんだよ』
『聞いてないわよ、どれだけの強者が居るのよ全く信じられないわ』
『ゼーゼーーゼーーー あはは でも確かに楽しいわ、こんな訓練もあるのね』
『ハーハーハー 私でもキツイんだから魔導士の貴女達は仕方ないわ』
『あらっ メイドさん達も魔導士なのよ?』
『『『えええええっ 』』』
『さあ、俺達もやろうかローラさん達は少し休憩してて下さいね』
『よ 宜しくお願いします御主人様』×11人
『よし、行くよ』
ローラさん達には休憩して貰い久しぶりにメイドさん達の成長を確かめるのも兼ねて遊ぶことにした。
『・・・・・ねえ、ローラ・・・・私サークルの人達の動きがぜんっぜん見えないんだけど?』
『・・・分かってたけどサークルは規格外なのよ、』
『・・・・・幾ら何でもあんな動きに着いて行ける気がしないって、でも来て良かったわ私達もまだまだ強く成れるはずよ』
『相変わらずユムナは前向きね、こうなったら私にもプライドがあるわ綺麗になるだけじゃなく強くなって王都へ帰りましょうか』
『『あはは 賛成!!!』』
それからはローラさん達と何度か交代し疲れがピークまできたら<リフレッシュ>で回復してから訓練を続けた、途中から模擬戦になり総当たり戦になったがメイドさん達にも良い訓練になっただろう。
気が付けば夕方になっていたのでローラさん達には食事も用意し食べて行って貰う事にした。
時間も無かったので以前作った牛タンシチューとレチクル産コッペパン、ハーピーの卵で作ったカルボナーラを振る舞うと非常に喜んでくれた、気分が良くなったのでデザートにプチエクレアを出してからサークル産フルーツ盛り合わせを止めの様に出した。
気持ちの良い食べっぷりに喜んでくれたのが分かる、休憩してから皆でお風呂へ行こうと思ったがシャンプー等の使い方を説明することもありミュウ、ムーア、ライカにローラさん達をお風呂に誘って貰った。
<ミュウ視点>
『今日は、女性だけだから風呂着も要らないわね、さあこっちよ来て』
『ふああああああ 何なのよ此処はお風呂って言ってたけど、こんなに広いお風呂ってある?』
『ニャハハ 此処はリーダーの趣味で力を入れて作ってあるニャ、入ったら分かると思うけど最高ニャー』
いつもクオン達と入ってるから風呂着を着ないで入るのも新鮮だわ、でもこれが普通なのよね。
早速ローラさん達に一番景色の良い高台にある湯舟に浸かって貰う。
『あああああ~~~ 気持ちい良い~~~~ それに何て良い景色なの王様気分だわ』
『ねー ミュウさん貴方達いつもこんなに贅沢してるの?』
『ミュウで良いわよ私もローラって呼ぶわ、贅沢と言うかクオンの趣味なのよ食事もお風呂も、この本部もね』
『・・・・・クオンさんって、どこかの王族なの?』
『んと、そう言いたい気持ちは分かるけど平民よ』
『平民でこんなに贅沢出来る訳ないでしょ?』
『ローラ聞きすぎよ、此処に招待してくれた信頼を裏切っちゃいけないわ』
『そうよユムナの言う通りだわ、でも不思議な方よね見た目は少年のようにしか見えないんだけど』
『・・・ええ、ミュウごめんなさい聞きすぎたわ』
『んふふ 良いのよ気になるのは当然だわ、でもクオンは秘密主義者だから何を聞かれても答えられないわよ、そこそこの実力が着いてきたから、これでもマシになってきたのよ』
『何故そこまでの実力がありながら無名だったのか、ようやく分かったわ』
『そんなことより綺麗になりに来たんでしょ、シャンプーの使い方を教えるわ』
やはり3人共楽しみにしていたのかキャーキャー言いながら手順を説明して洗い終える頃、ツルツルした髪の肌触りに満足したようみたいね、私もそうだったな~っと懐かしい気分になる。
『はぁ~ 極楽だわ、お金払いたいぐらいよ』
『んふふ クオンの料理は高いわよ~~』
『あはは ノンナの言った事は冗談だから、でも私達も稼いでる方なのよ?』
『も~ ノンナあんなに美味しい物が安いわけないでしょ、でも何かお礼がしたいわね』
『ニャハハ リーダーは、お客さんには全力で御持て成しするニャ遠慮は要らないニャー』
『それよりクオン達とメイドさん達もお風呂に行って貰うわ、それからお酒でも飲みましょうかお客さん?』
『うふふ 良いわねお言葉に甘えるわ』
ローラさん達と雑談しているとクオン達がお風呂から上がって来たのでメイドさん達も一緒に皆で楽しくお酒だ~』
『お待たせ、じゃリビングに行こうか、お酒もビール、ワイン、ウイスキー、ブランデーがあるけど好きなの選んでね』
『え~っとワインしか分からないんだけど?』
『えっとね、ビールってのがエールの事よ、ウイスキーとブランデーは飲んだ事ないかもね、結構キツイお酒だから少しだけ味見してみて』
『はい、好きなのどうぞ』
『いただきまーす』
『ふむふむ、やっぱり女性はワインが多いですね僕はウイスキー飲んじゃおっと』
『あはは ロック嬉しそうだな飲む機会が出来て』
『えへへ 此処のお酒が美味しすぎるんですよ』
『お 美味しい~~ こんなに美味しいワイン飲んだの初めてかも』
『ねーねー このワインどこで買ったの?』
『ああ、これはダンジョンで取って来たんだよフォグレプワインって言うんだけど知ってるかな?』
『『『ええええっ し 知ってるわよ』』』
『それって幻のワインじゃない、これがそうなの?』
『めちゃくちゃ高いワインじゃない、私達なんかに出しても良いの?』
『もちろんだよ、今はサークルのお店にも出してるけど以前は身内でしか出さなかったからね、言って見ればお客さん用なんだよ』
『うわ~ こりゃ飲まなきゃ損ね、いっただきまーす』
『も~ ノンナったら、恥ずかしい事言わないで私達も稼いでる方でしょー 』
『でも、ローラ同じSランクでも、かなり稼ぎは負けてるんじゃない?』
『この本部見たら分かるわよ使ってる武器もあれ幻のアダマンタイトでしょ?』
『うわ~ 初めて人から当てられたかも凄いですねローラさん』
『こらっ ロック惚けないと駄目だろ?』
『あっ そっかリーダーすみません』
『まあ武術大会に来てた人には何人かバレてるだろうけどね、はっきりと認めると色々と不味い』
『うふふ 私達は誰にも言わないわよ、でも凄いわね本当にアダマンタイトなんだ、あんな不思議な武器他に思いつかないけどね』
『あの、戦士として一度触ってみたかったのですが見せて貰う訳にはいきませんか?』
『う~ん、それなら剣では一番軽いムーアの武器出して貰っても良いか?』
『分かったニャー これがあたいのファントムジャマダハルニャー 床に置くから刃の部分は触らないように注意するニャ』
『あ ありがとう、凄く嬉しいです、うわ~ 手甲と一体になってるんですね、試合のときは半透明で光ってましたけど、あれは魔力を通した状態なんでしょうか?』
『手に取って確かめてみると良いニャー』
『さ 触っても良いんですか、ありがとう私初めてです伝説級の武器に触るのは』
『・・・・・えっ そ そんなまさか・・・・・駄目だわ持ち上がらない・・・・・いったいこれは?』
『只単純に重いだけですよ、だからムーアは床の石畳に置いたんです』
『あ 貴方達そんな超重量の武器を振り回してたの?どんな力してるのよ』
『あ~ でもそんなに重いなら、あの破壊力も納得出来るわ、だってロック君あの巨人族吹っ飛ばしたのよ?』
『・・・・くぅぅ 駄目だわ片手剣なのに両手でも持ち上がらない・・・どれほどの破壊力があるのか考えたら恐ろしいわ』
『ニャハハ 危ないから、もう収納しておくニャ』
『いったい、どこの誰がそれを作ったのか・・・聞くのは野暮ね、全く何から何まで凄い人達ね』
『ふ~ 貴方達が王都へ来ている間、不思議な出来事が色々起こったんだけど、今日此処に来て全て納得がいったわ王都に住む一市民としてお礼を言っておくべきかな?』
『何のことか分からないけど不思議な事って良くあるよね、そんなことよりウイスキーとブランデーだよ氷を多めにしたから飲みやすいと思うよ』
『うふふ そうね詮索する気なんてサラサラ無いわ、ありがとう頂くわ』
『くぅぅ~~~~、喉が痛いぐらいね、でもすっごい良い匂い、かなり強いお酒ねドワーフのロック君が好きなのも分かるわ』
『えへへ そーなんですよ、僕はもうこれにメロメロです♪』
『巨大なお城に至高の食事にデザートは絶品!豪華なお風呂、最高のお酒、こんなに綺麗な女性達に囲まれて、しかも巨乳ばかりってクオンさんハーレム王みたいですね』
『確かにね~ そりゃー 可愛い顔してるし、あれだけの強者だもの分かるわ~ 』
『ちょっと待ってくれ、1つだけ大きな誤解があるぞ・・・それに、ちゃんと男性も数人いるだろ?』
『うふふ ところで本命はミュウなのかな?』
『ちょっとローラ貴女もう酔ってるの?何聞いてるのよー 』
『でもクオンさんが好きなんでしょ?』
『えっ あっ ううう』
『クフフ クオンに会って好きに成らない女性が居るなら見て見たいですわ』
『ニャハハ 「女性殺し」の異名は伊達じゃないニャー』
『こらっ お客さんに誤解を招く事を言わない様に、それにローラさん別に胸が大きな女性を集めた訳じゃないですからね、そこは誤解しないように』
『でも好きなんでしょ?あーあ・・・私ももう少し胸が大きくなりたかったな』
『・・・オーラ好きだよな?』
『今日もワシか?嫌いではないと言っておこう・・・なあロック』
『ず ズルいですよ僕にもですか、だいたい体の小さな僕から見たら大人の女性なら全員胸が大きく見えるんですよ』
『じゃ、ロックさん私も胸が大きく見えるのかな?』
『ローラさんも別に小さくないじゃないですか』
『キャー ロックさんのファンになっちゃおうかな』
『あはは 武術大会からモテモテだなロック』
『そ そんなことないですよ』
『そーいえば、やけに黄色い声援が飛んでいたわね特にアマゾネスのクラスタさんから?』
『フハハ ロック顔が赤いぞ』
『こ これはお酒に酔ったんですよ』
お酒も入った事からか段々と会話に遠慮がなくなってきて、メイドさん達を含め楽しく会話し夜も更けていく。