第158話 新店舗「マリントルネ」開店!
いつもの様に気持ちの良い朝を迎える、今日はいよいよ新店舗「マリントルネ」の開店日だから早めに起きて食堂へ向かう、色々と準備に力を入れたから思った以上に楽しみだ。
昨日の話のとおり今日は皆早めに起きて食堂に集まってくる、皆も楽しそうだ俺が朝の挨拶をすると皆元気よく挨拶してくれる。
『昨日早めに起きようかって言ったけど、皆早いね~ ひょっとして皆も楽しみだったのかな?』
『当たり前ですよ、私なんて楽しみすぎて寝付けなかったんですから』×マリン
『私もです、今日の事を考えて何度も目が覚めました』×トルネ
『あはは 2人は特に楽しみだったのかもね』
『ク クオン様大変です!!!!!!!!!』
『えっ どうしたのアーチカさん?』
『お お店が大変な事になってます!!!!!!!!!』
『ウソっ 私が力を込めて<ライトシールド>を張ったのよ、まさかあれが破られたの?』
『い いえ、ミュウ様そうではなくて凄い人が並んでいて、大通りがいっぱいになってます』
『ええええええええええええええええええええええええええええっ!!!!!!!!!!!!!!』
『マ マジか?こんなに朝早くからアーチカさん何人ぐらい並んでたか分かる?』
『正確には分かりませんが既に数百人は並んでいるかと』
『うわっ 大変だ・・・おそらくシャンプー目当てと思うんだけど、ミランダさん本気で宣伝してくれたようだな』
『皆ゆっくりしているところ悪いんだけど急ごうかローニアさん家に戻ってガデラスさんに言ってシャンプーとリンスをありったけ持ってきて』
『分かりました急いで行ってきます』
『マリンさんとリップさん達は急いで昼食の仕込みを作って、この分なら食堂も凄い事になるかも』
『わ 分かったわ』×6人
『トルネちゃん、今から店に向かうけど何人ぐらい並んでるか大体で良いから数えて貰えるかな購入制限を設けなければいけなくなるかも』
『人数が多すぎたら1人1本までに規制するよ、ちなみに各何本ぐらいストックしてたっけ?』
『はい、500本ぐらいです私も急いで行ってきます』
『うん、クロワさんも着いて行って貰って良いですか』
『了解ですぞ、いやはや大変な事になりましたな』
『・・・・・ヤバいな全然足りないかもアーチカさんメイドさん達でシャンプー、リンス、化粧水を追加で作成して貰って良いかな?』
『分かりました、先ず材料を仕入れてきます』
『分かった店で落ち合おうか』
『サークルメンバーはお客さんの警備に回ろうか』
『『『『『了解!!!』』』』』
俺達はアーチカさんの話を聞いて大慌てで「マリントルネ」へ向かうと着く前から大勢のお客さんが大通りに出るまで並んでいるのが見える、ほとんどのお客さんが女性であることから、やはりシャンプー目的か。
既に300人ほどの列になっているだろうか王都でもこんなに人が溢れかえってなかったので凄い光景だ。
早速俺達6人でお客さんの列を整え大声で1人各1本までと伝えていった、もちろん文句を言う人も居たが、この人数を見て納得して貰った。
行列を膨れないようにロックにロープを張って貰い、お客さには2列に並んで貰った、これ以上増えれば対処出来なくなるのでトルネちゃんに伝えてシャンプー、リンス、化粧水の販売を開始して貰う。
当初は棚にも置いてあったのだが取り合いを避けるため全てカウンターの中へ移動し販売することになった。
カウンターにはトルネちゃんとクロワさんに入って貰い受け渡しをして貰い俺達はお客さんの誘導に当たった。
『お客様お待たせしました、今から販売を開始致します』
『わ 私が1番よ3本セットで買うわ』
『私も3本セットでお願い、ちょっと押さないで』
『早くしてよ、私も3本セットでお願い』
『順番に販売しますから前の人を押さないで下さいーー』
商店は1階にあるのだが少し階段を登らなければならないので転んで怪我をしないようにメンバーに張り付いて貰いお客さんの誘導に当たった、ちなみに各1本銀貨4枚で3本セットなら金貨1枚で販売し、お得感を出し少々高めの値段だが売れるように工夫したつもりが予想外に飛ぶように売れていく。
逆に皆3本セットで買っていくから在庫が足りるか心配になってきた。
『クオン様お待たせしました追加をお持ちしました』
『助かったよローニアさん、在庫が切れそうで焦ってたんだよ』
『うわ~ 凄い事になってますね、全部かき集めてきましたが、これでも足りそうにないですね』
『そうなんだよローニアさん、アーチカさん達が作ってくれている物も運んで貰って良いかな?』
『分かりました直ぐに取ってきますね、お父様にも急いで作成して貰える様に頼んできました』
『うわ~ ありがとう助かるよ』
っと忙しく販売をしているとリップさんから<クラントーク>が入る。
<クオンさん、食堂がお客さんで溢れかえってるんだけど誰か助っ人に来れない?買物が終わったお客さんが果実水を飲みに来てるの大慌てで果実水作ってるんだけど手が足りないのよ>
<おおっと、そっちもかミュウ食堂の方に助っとお願い>
<分かったわ今最後尾にいるんだけどお客さん全然減ってないわよ>
<分かったオーラ、俺と警備代われる?俺もシャンプー作り行ってくるよ>
<ああ、行けるがクオンが作っては不味いのではないか?>
<言葉は悪いけど思いっきり手抜きで作るよ>
<アーチカさん、そっちはどお?>
<はい、今出来た物をローニアさんに渡しました、此方にも来て貰えたら助かります>
<直ぐ行くよ、皆忙しくなっちゃったけど頑張って!!!>
<了解!!!>×25人
◇ ◇ ◇
<ミュウ視点>
『マリンさん来たわよー』
『助かるわ、今朝食頼まれてサンドイッチ作ってるのよミュウさん果実水を配って貰って良いかな?』
『分かったわ、しっかし此処も満員ね、ドンドン配ってくね』
『リップさ~ん、助っ人来たわよ果実水配っていくわ』
『た 助かるわ、今一生懸命作ってるから、こっちのをお願い』
『んふふ こっちも大変ね~ 』
『笑いごとじゃないわよ、もー 必死なのよ』
『あはは 行ってくるね』
『お待たせしました果実水です!ってリッカさんとマミさんじゃないですか』
『み ミュウさん?どうして此処に居るの?』
『そっか知らないよね、このお店サークルクランが経営してるの今日が開店日なのよ』
『えええっ そ それじゃー 上のお店もそうなの?』
『ええ、そうよ、あっ マミさんもシャンプー買ってくれたのね』
『サークルってあんなに強いのに、お店まで開いちゃうんだ、どこまで凄いの?シャンプーの前評判凄かったのよ』
『あはは それってクオンが作ったのよ、私達も愛用してるんだけど』
『ク クオンさんってどこまで凄いのよ、それでサークルの女性達は髪艶々だったんだ、私もリッカ誘って来て良かったわ♪』
『んふふ 今度落ち着いたら、また来てサービスするわよ』
『ほ 本当ですか?来ます絶対来ますね』
『じゃ またね』
『『頑張ってね』』
『しっかしサークルって凄いわね、こんなに素敵なお店も経営しちゃうんだね』
『お店の雰囲気も良いけど、この果実水って美味しすぎない?』
『そう、それ私も思ったわ、めちゃくちゃ冷えてるし爽やかな甘みの果実水なんのフルーツ使ってるんだろ?』
『それに他のお客さんが食べてるパンすっごく美味しそうだわ、食べてる人達が歓声を上げてるもの』
『まあ、あのクオンさんが手掛けてるのなら納得の味ね、今度パーティも連れて来ようか』
『さんせーい!此処の料理も是非食べてみたいわ、きっと美味しいわよ』
◇ ◇ ◇
<クオン視点>
早朝から予想外のお客さんの対応に四苦八苦しながら昼を回ったぐらいで、ようやくお客さんも落ち着きだした、作りまくったシャンプーがもう殆ど無くなってしまった、もう材料もない・・・
『ふ~ ようやくお客さんも落ち着いて来たね』
『ファファファ 大変でしたな』
『私も忙しすぎて感動する暇もありませんでした』
『わ 私もまさか、こんなに走り回るとは思いませんでしたわ』
『あはは お疲れローニアさん何回も往復させてごめんね』
『いえ、楽しかったですわ、私こんなに必死になったの初めてかも知れません』
『ニャー 疲れたニャー お客さん多すぎニャー』
『あはは でも開店日は大繁盛でしたね、流石に明日からは売上も減るだろうしガデラスさんの生産工場で賄えるんじゃないかな』
『フハハ 連日こうでは冒険にも行けなくなるわ』
『こんにちわ~ 凄い人でしたね』
『あっ ミランダさん、どうやって宣伝したんですか大変だったんですよ』
『うふふ 私はお得意様の奥様何人かに私の髪の手入れがシャンプーとリンスだって伝えただけですわ』
『うは~ 女性のネットワークって凄いんですね~ 』
『私だけじゃありませんわ、トルネさんや働いている女性の髪を皆ジッと見てましたよ、それを見たお客さんが確信を持って買っていったんだと思いますわ』
『シャンプーとリンスに目を奪われてましたけど、他の品揃えも凄いですね何点か商業ギルドに回して欲しいぐらいです』
『すみませんミランダさん、此処にある商品はお客さん用だから駄目なんです』
『分かってるわ、でもゆくゆくはトルネさんと取引させて下さいね』
『はい、実は何点か目を付けている物があるので、また商談しに行きますね』
『んふふ 流石ね、もう次の事に目を付けてるんだ』
『えへへ 私頑張ります!でも本当は楽しくって仕方ないんですワクワクしますね♪』
『あはは 頼もしいよ俺達は基本的にトルネちゃんやマリンさんに全て任せるけど頼み事があったら何時でも言ってね』
『はい、クオン様ありがとうございます』
商店の方が落ち着いてきたので地下へ下りて、これから夜に掛けて本番になるマリンさんの様子を見に行くことにした。
『おっ こっちも落ち着いてきたね』
『ええ、クオン君の言う通り早めに来て正解だったわ、まさかメニューにない軽食まで作る事になるなんてね』
『クオン君と考えた昼食も既に何食か出して好評よ♪』
『ちょっとマリン、あれは好評ってもんじゃないわよ、皆凄い勢いで食べてるもの、まあ気持ちは分かるけどね』
『あはは それは良かった、でも本番は予約客だけど段取りは出来てる?』
『ええ、完璧よ今日のお客さんは領主様の要望から金貨100枚コースになったわ、吃驚するような金額だけどクオン君から貰った素材なら、これぐらいが妥当なのよね腕が鳴るわ』
『ガデラスさんが紹介してくれた、お客さんも同じコースで良いのかな?』
『ええ、確認は取れてるわ後はクオン君の予約席はオーナーのエイトールさんとタリリちゃんね』
『ああ、オーナーには金貨1000枚コースにしようか最上位の料理も披露しておかないとね』
『うふふ 分かったわ、きっと吃驚するわよ』
『んふふ 楽しみなんだけど見学する訳にもいかないし後で感想でも聞くわ』
高級レストランの席は個室が5室あり1部屋4人まで座れるようになっている、それに最大6人まで座れる丸テーブルが1番景色の良い窓際に4つ配置してある。
高級感を出す為に最大でも30人程を定員とし、込み合わないゆったりとして空間になっている。
その中でも1番景色の良い特上席にエイトールさんとタリリちゃんの2人に座って貰う予定だ、さぞや並ぶ料理も目立つ事だろう。
高級レストランでは全て銀食器でありグラス系も全て凝ったデザインにしてある、エイトールさん達の金貨1000枚コースはダマスカス食器で統一し更に高級感を出してある。
金貨100枚コースではマリンさんと検討した結果次のメニューになった。
・よく冷えたフォグレプワイン
・サーモンマリネのイクラ添えオリーブソース
・ハーピーのコンソメスープ
・マナバイソンのタンシチュー&レチクル産小麦粉を使ったロールパン
・白身魚の香草塩釜蒸し
・マナバイソンのガーリックサーロインステーキ
・サークル産フルーツ盛り合わせ
・ホットラッチアイスクリーム
金貨1000枚コースでは次のメニューになる。
・よく冷えたフォグレプワインorサークル産アップルジュース
・クリスタルシュリンプサラダ
・マウントラヴァタートルスープ
・スノークラブ&ミルク貝のシャンパン蒸し
・クリスタルバイソンのシャリアピン風サーロインステーキ&バターライス
・クリスタルフルーツ&サークル産フルーツ盛り合わせ
・クイーンアントの極上蟻蜜を使ったフワフワホットケーキ
・サークル産ピーチシャーベット
ステータスが上昇する素材を避けて値段に釣り合った素材で仕上げてみた、以前作った事がある料理も醤油等の調味料が充実したこともあり味は格段に良くなっている。
エイトールさんには開店記念に食事を御馳走すると伝えてあり衣装の方はサプライズでムーアが用意してくれた。
そんな話をしていると冒険者ギルドの仕事を終えたエイトールさんとタリリちゃんがマリントルネに来てくれた。
『こんばんわ~ お言葉に甘えて来ちゃいました』
『いらっしゃいエイトールさん、タリリちゃん』
『今日は私まで招待して頂いてありがとうございます』
『久しぶりだねタリリちゃん、今日はいっぱい食べていってね』
『うん、ありがとう凄く楽しみにしてたの』
『早速こっちで着替えるニャー』
『えっ 着替えるってどうしてなの?』
『少し豪華な食事にしたから、衣装も合わせて貰ったよ』
『まっ まさか高級レストランの方なの?ウソでしょ、此処で良いわよ』
『ニャハハ もう駄目ニャー 全部用意してあるニャ』
『えっ ちょ ちょっと待って~~~~~~~~』
エイトールさんとタリリちゃんはムーアに別室に連れて行かれ帰って来た時には綺麗なドレスに身を包んでいた。
『『『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』』
『うん、すっごく綺麗だよエイトールさん、タリリちゃんも凄く可愛いよ』
『えへへ、私こんなに可愛い洋服着たの初めてです』
『あ あの~ 褒めて貰って嬉しいんだけど私なんかが場違いのような・・・』
『んふふ この店のオーナーが何言ってるのよ?』
『フハハ マリンさん達が気合を入れて作っていたのでクオンの料理に匹敵するかもだぞ、楽しんでくると良い』
『オーラさんまで・・・分かりました、遠慮なく頂きますね』
エイトールさん達が着替え終わる頃、領主様が招待したお客さんも続々と来店して来た。
やはり貴族の方達なのか馬車で来られたので、店の裏に作ったスロープから2階まで馬車のまま登ってきて貰い室内で下りて貰えるようにしたので雨の日でも濡れずに来店出来るし誰にも見られずに来店出来るようにしてある。
店への出迎えにはリップさん達が回ってくれ、お客さんを席まで案内して貰った。
領主様も招待客と同時に来られたので後はリップさん達に全て任せる事にした。
『領主様、ご来店ありがとうございます』
『うむ、クオン君は居るのかね?』
『はい、クオン様は下の食堂におられます』
『後で会いに行くと伝えてくれたまえ、今日は楽しませて貰うよ』
『はい、こちらへどうぞ』
『おお~~ なんと美しい!素晴らしい店ですなオルサ公爵、まさかこんなにも豪華な店だとは流石に情報が速いですな』
『フハハ、いや私の知り合いの店でしてな招待客を頼まれたので皆さんに声を掛けさせて貰ったんですよ』
『そうでしたか、それにしても金額を聞いた時は驚きましたが今納得出来ましたぞ』
『いや~ 実に良い景色ですな<エンゲルラント>の町が一望出来るではありませんか』
『そうですな、此処まで大きな窓ガラスは私も見た事がありませんな』
『お待たせいたしました当店自慢のワインでございます』
『なんと見事なワイングラス・・・窓ガラスと良いグラスと良い、嘸かし腕の良い職人の作でしょうな』
『私も見るのは初めてでしてな、さあ乾杯といきましょうか』
『ワハハ いやはや食事を楽しみにきたつもりが目も楽しませてくれますな、では』
『・・・・・・むぅぅ 驚きました・・・・なんと芳醇な香り深いコクこんな極上のワインがあったとは』
『オルサ公爵、この店は知り合いの店と言われましたが、いったい何者なのですか?』
『どうやらお気に召したようですな、その知り合いですが人前に出るのを余り好まなくてですな秘密なのですよ』
『う~~~む、只者ではありませんな只の金持ちでは、ここまでの物は用意出来ますまい』
『それよりも、食事が来ましたぞ楽しみましょう』
『そうですな、ワインがこれでは料理にも期待が出来るでしょう』
いよいよ2階の高級レストランもオープンしマリンさんが次々と料理を作っていく、っと言ってもアイテムブレスレットのお陰で冷めることがないので今日のお客さん用の料理は、もうすぐ作り終えるみたいだ。
アイテムブレスレットを共有化したお陰でリップさん達も出来ている料理を出して並べるだけなので非常に便利だ。
『ふ~ やっぱり高級食材で料理すると気合が入るわね堪能したわ♪』
『おつかれマリンさん、どうだった?』
『食材も素晴らしいけど調理器具が凄いわ、今までの何倍も美味しく早く出来るなんて夢のようよ』
『それに加えてアイテムブレスレットが反則級ねタイミングを計らなくて良いから楽すぎるわ』
『良かった俺もこれから新しい食材を見つけるのが楽しみでしょうがないよ』
『クフフ クオンの野望が着々と進んでますわ♪』
『あはは やっぱり料理は自分で作るより作って貰った方が新鮮で良いんだよ、さー これから頑張って美味しい食材取ってくるぞーー』
『んふふ も~ 本当に嬉しそうに言うんだから本当に美味しい物が好きなんだから』
『あはは リーダーだけじゃなくて、もう僕達もそうじゃないですか』
『フハハ 全くだ、もうワシ等は保存食なんて食えんぞ』
『ニャハハ オーラもデルタ君のために美味しい料理覚えたしニャー』
『お陰で孤児院の子供達も舌が肥えてきたかもな、それもクオンのお陰だ感謝する』
『全部オーラが頑張った結果じゃないか、俺も美味しい物を食べる喜びを分かって貰えて嬉しいよ』
時間も進み、そろそろ最後の料理も出した頃だろうか、<クラントーク>で聞いて見ることにする。
<リップさん、そろそろ最後の料理ぐらいかな?>
<ええ、さっきデザートを出したから、そろそろ帰られるお客さんも出てくると思うわ>
<エイトールさん達は喜んでくれてるかな?>
<そりゃー あんな豪勢な料理なんだもの出す度に驚いていたわ、でも周りが貴族ばかりだから緊張してるみたいよ>
<あはは 料理のお披露目もあったからね、今度は個室にしておくよ>
<それが良いと思うわ、でもこれもオーナーの仕事の内なのね、少し様子を見てくるわ>
<宜しくお願いするよ>
『オーナー 今日の料理は如何でしたか?』
『ええ、とても美味しかったわクオンさんに匹敵するぐらいに、でも緊張しまくりよ?』
『うふふ オーナーの仕事らしいですよ』
『も~ どこまで担ぎ上げるんだか・・・でもこんな良い思いをさして貰ってるんだから文句も言えないわね』
『ほほ~ あの方がオーナーらしいですなオルサ公爵』
『フハハ どうやらそのようですな先ほど話をした私の知り合いは表に出るのを嫌いますからな、おそろくオーナーもあの方に頼んだのでしょう』
『それにしても、あれはクリスタルフルーツですな、まさか市場にも出ていない食材が出てくるとは、この店の上限はまだまだ上にありそうなのが驚きですな・・・私共の料理が金貨100枚と聞いているが、金額を考えると恐ろしい』
『あまり高すぎるコースを進めるのも気が引けましてな今日は金貨100枚コースにしましたが、金貨1000枚コースもあると言ってましたな』
『なんと!金貨1000枚とは私共でも中々手が出ない金額ですな、いやはや全く何者なのか・・・かなりの冒険者を雇っているのは間違いないでしょう』
『しかし、今日の料理も感動する程美味でした、金貨100枚では安いと思うほどに。一度この店で最高のコースを食してみたいものですな貴族としてのステータスになるでしょう』
『フフフ 私も驚いているのですよ招待しておきながら、まさか此処まで美味しいとは思いませんでしたからな』
『今日は実に良い体験をさせて頂きました感謝しますぞ』
『私はお客の招待を頼まれたのですが、招待客にもお礼を言われては得しかありませんな』