第142話 報復
<クオン視点>
俺は早速オーラが持って帰ってくれたリップさんの報告書に目を通す・・・・・やはりあのクソ貴族ロクなもんじゃない、いくつかの店に資産を分けているようだが根こそぎ回収してやる。
クソ貴族繋がっている貴族達のリストはこれか・・・流石に何をしたかまでは調べる時間が足りなかったようだが、どうせロクなもんじゃないだろう、これはユマ王女に投げるとして。
従業員もほぼ全員無理やり連れて来たようだ・・・俺が考えたプランじゃ生温いか、怒りが沸々と湧いてくる。
『ちょ ちょっとクオン殺気が出てるよ、そんなに酷いの?』
『ああ、絶対に楽には殺さない生き地獄を見せてやる・・・』
俺は領主様へ今日は疲れたので、そろそろ宿屋に帰って休む事を伝え領主様の宿屋を出る。
『オーラリップさんを襲撃した者はどうだった?』
『うむ、鑑定したところ殺し屋だった、いくつか質問したが生かす価値はない』
『分かった、アジトはどうだった?』
『少人数の組織のようだが、まだ数名アジトにいるようだ』
『分かった』
<クラントーク>オン!
<皆少し聞いて欲しい、俺に絡んできた貴族の事は皆知ってると思うが、その貴族の事を色々と調べて貰ったら予想通りロクでもない奴だった>
<そして今から大掃除をしようと思う、掃除と言えば聞こえは良いが、やる事は只の人殺しだ特にクソ貴族には生き地獄を見せてやる予定だ>
<今からサークルメンバーで向かう所だが、その前に今日少しアーチカさん達に手伝って貰った事もあり皆に少し俺達の裏も知って貰おうと思ったんだ>
<俺達も今まで人殺しは極力してこなかった。しかし、殺さない方が強制労働や奴隷になり辛いと人生になると思ったからだ>
<でも生きている価値の無い奴が多すぎる、俺達は昨日「バグ」という女子供でも楽しんで殺す事を生業としていた組織を156人を消滅させた血の1滴も残さず焼き尽くした、おそらく今まで生きて来た痕跡すら残ってないだろう>
<俺は自分の事が正義なんて正しいなんて思っていない、只、俺が許せない奴を殺すだけだ>
<もしクランメンバーの中に今から俺達と掃除がしたい者がいれば言って欲しい、参加なんて言葉は使わない、来たとしても俺は感謝なんてしない、理由も聞かない、どちらを選ぼうと今までと同じだ>
<只これからクランを抜けたい人が居れば、いつでも抜けれるので俺に伝えて欲しい以上だ>
<クオン様集合場所はどこですか?私達メイド11名です>
<うふふ クオン君結構固いのね、こっちはベクター様と2名よ>
<王都に居て良かったですぞ、場所を教えてくだされ>
<クロワさんも王都へ居たんですか>
<フォフォ 商人ですからな、どこへでも行きますぞ>
<あはは 3班に分けますクオン・ミュウ・アーチカ・キキル・ソーマ・ベクターさんが1班、ロック・ムーア・ラスク・ココ・ミミ・ウルカ・ロアさんが2班、オーラ・ライカ・ルルカ・エポック・シタ・レイア・クロワさんが3班>
<マップ表示します。クソ貴族邸の場所は赤点、クソ貴族の店が青点、殺し屋が黄点>
<クロワさんのスキルを<状態異常無効><感知五感之極><自然回帰>に変更しますオーラとライカはサポートを>
<<了解>>
<1班が殺し屋殲滅、資産回収>
<2班がクソ貴族の店舗で資産回収、従業員は眠らせて簡易ルームへ>
<3班がとりあえずクソ貴族の従業員確保、眠らせて簡易ルームへ、資産回収>
<各班現地集合!集まり次第開始、1班が終われば2班の手伝い、最終はクソ貴族邸に集合>
<つまりクソ貴族には丸裸になって貰います以上>
<了解!!!>×19人
俺はミュウと殺し屋のアジトへ向かいメイドさん達とベクターさんを待った。
『よっと、いや~早く走れるって良いね~』
『あはは ベクターさん早いですね』
『お待たせしましたクオン様』
『了解これで揃ったね、念のために鑑定してから殲滅しますメイドさん達は気絶させて転がしておいてください』
『資産は根こそぎ回収します、空き家にしてやりましょう』
『これは、おまけ<クリア>!!!』
『ほほ~ 凄いな全く見えないね』
『す 凄いですミュウ様』×3人
『んふふ さあ行きましょ』
俺達1班は殺し屋のアジトに忍び込み殲滅を開始する敵は5人一応<鑑定>した所やはり全員殺し屋とハッキリ出ている、リップさん達も殺し屋だったそうだが<鑑定>では殺し屋とは出ていない。
おそらく犯罪者を殺しても殺し屋には成らないのだろう、俺の意思が<鑑定>に反映しているだけかもしれないが、そこまで詳細に調べる気にはならない。
『パパパンッ!!!』
『お~ 連射出来るようになったんですね』
『私も毎日練習してるからね、ちなみに<サイレント>も掛けてあるから此処以外には音も漏れてない筈だよ』
『なるほど、良い組み合わせですね』
『こりゃー 俺の出る幕はないですね俺は死体の処理していきますね、それと全員殺し屋でした』
『了解しました』×3人
俺は殺し屋達の武器防具を収納し<エアウォール>で囲ってから死体を焼き尽くした以前と同じように、この世には何も残さない。
5人だけだったので殲滅も直ぐに終わった後は片っ端から資産を回収しこの場を後にする。
次に2班の店舗に合流し手分けして資産を回収していった、もちろん資産は隠してあったが俺達から隠しても無駄だ、従業員は眠らせてから取り合えず簡易ルームに入って貰う。
資産を回収するだけなので直ぐに終わりクソ貴族邸に向かう、到着しクランメンバー全員と合流した。
状況を確認すると資産は全て回収しクソ貴族と執事を別にして従業員は同じように全員<スリープ>で眠らせて従業員は簡易ルームに入って貰っているそうだ。
俺はパンツ1枚しか着ていないクソ貴族と執事を叩き起こした。
『グハッ き 貴様何をした?』
『よく眠れたか?大会では色々としてくれた見たいだがご苦労だな』
『グゥゥ 私にこんなことをしてタダですむと思うなよ?お前達全員家族に至るまで皆殺してやる、楽に死ねると思うな、徹底的に痛めつけてから殺してやるからな』
クソ貴族は、まだ状況を理解出来ないのかパンツ1枚で怒声を上げている。
『なあ、お前少し聞きたいんだが何故そんなに傲慢なんだ?』
『ぶ 無礼者め旦那様に向かってお前だと不敬にも程があるわ』
『だまれ!早く答えろクソ貴族め』
『私は貴族だぞ?メルダ・ゲランク伯爵だ!傲慢だと?バカ者が貴族である私の言う通りにするのが当然であろうが、ド田舎者はそんな常識も知らんのか?』
『私の貴重な時間をお前のようなバカ者に使うのも勿体ないわ、さあ早く服を出さんか無礼者め』
『・・・・・なあ何故貴族なら偉いんだ?お前自身いったい何をしたから偉くなったんだ?お前は貴族の家に生まれただけだろう?』
『領域に住む領民を守り経済を発展させるのが仕事なんじゃないのか?お前は本来なら守るべき領民を相手に好き放題してるだけだろう?』
『ましてや俺は領民でも何でもないぞ、何故俺にまで偉そうに出来る?』
『煩い!平民の分際で伯爵である私に意見する気か?話にならんわ』
『お前は偉いのだろう、自分で何とかしてみろよ今から良い事を教えてやる』
『お前が雇った殺し屋はもう王都には存在しない』
『お前が所有している店舗はもう王都には存在しない』
『お前が雇っていた従業員はもう王都には戻らない』
『お前と関係がある貴族達は王族からの徹底的な取り調べを受けるだろう』
『最後にお前の邸宅も今から王都から消える』
『オーラ邸宅に強めのシールドを張ってくれ地面にもな』
『うむ、そうだな10重ぐらいで良いか?』
『ああ、十分だ』
『<ライトシールド>!!!』
『ミュウ頼む』
『んふふ 分かったわ』
オーラが張ってくれたシールドは大会で使っていた物とは比べ物にならない程の強度がありそうだ、しかも10枚張ってくれたオーラも今からミュウが繰り出す魔法の威力を察してくれたのだろう、ミュウは少しだけ集中した後魔法を放つ。
『行くわよ!<黒炎>!!!!!!!!!』
ミュウが放った魔法<黒炎>は一瞬、そう一瞬の炎だった。クソ貴族の邸宅は綺麗に燃やし尽くされ、そこには何もなかった、石造りで燃えるとは思えない邸宅が塵も残さず更地になっている。
その光景にはクランメンバーも唖然として言葉も出なかったようだ。
『なっ なんだと貴様達いったい何をした私の邸宅をどこにやったのだ?』
『だから消えると言っただろう?これでお前はもう丸裸だ家も金も権力でさえ綺麗に消え失せた。さあ、お前は偉いのだろう何とかしてみろよ』
『そうだ平民の俺はお前の事が嫌いだから少しだけ嫌がらせをしてやろう、今から俺の言う事を良く聞いておけ』
『今からお前は俺達に関する事を誰にも伝える事が出来ない』
『今からお前は今着ている下着以外触れる事が出来ない』
『今からお前は、少しでも栄養がある飲み物や食べ物に触れる事が出来ない』
『以上の4つを破ろうと考えただけで死んだ方がマシだと思える程の激痛がしばらく続く』
『そこの執事も俺に色々と言ってくれたな主人と同じようにしてやろう』
『ま 待って下さい私は主人の命令で仕方なくやったのです』
『なっ お前私に逆らうのか?』
『どこまでも醜い奴等だ眠れ、起きた時地獄が始まるから楽しみにしとくんだな』
『<スリープ>!!!』
俺は眠らしたクソ貴族と執事に<魔法陣>を打ち邸宅があった所へ転がしておくことにした。
『これでお掃除完了ね』
『自業自得とは言え哀れな奴等よ』
『ニャハハ いい気味ニャ』
『そうね死んだ方がマシでしょうね』
『リーダーこれから、どうするんですか?』
『ああ、王女の所にも行かないといけないんだよミュウ着いてきて貰って良いかな?』
『良いわよ♪』
『え~っと、残りの人で簡易ルームに入って貰ってる従業員を解放して貰って良いかな?』
『ああ、それはワシ等でやっておこう』
『一応<鑑定>と<真偽眼>であの貴族のように悪い事やってないか調べておくわ』
『なるほど、その方が良いね後は殺し屋とクソ貴族から回収した資産は従業員に分けようと思うんだ』
『ふむクオン君、いきなり大金を渡しても本人達の為にならないよ』
『そうですね、じゃ1人金貨500枚ぐらい渡して残りは王都の孤児院に寄付しよう』
『それでも多いと思うけど、まあ良いか・・・あの貴族に雇われていたなら苦労してただろうからね』
『貴金属系統の資産は私が買取りますよ、現金の方が良いでしょう』
『クロワさん、ありがとう』
『身寄りのない従業員は連れて帰るニャ?』
『ああ、<エンゲルラント>に連れて行って職と住む所を考えるよ』
『俺とミュウが回収した資産は共有<アイテムBOX>に入ってるから現金を集計して、他はクロワさんに査定して貰って、俺達はリップさんの所へ寄ってから王女に会って用事を済ませてくるよ』
『うむ、こちらも今日中に送れる従業員は送っておこう』
『よろしく、じゃミュウ行こう』
俺は一応リップさんにも直接現状を説明するために向かう事にした。
『しっかし、ミュウちゃんの魔法凄かったわね、もう私師匠なんて呼ばさないわ・・・』
『全く恐ろしい威力だったね、あれが神火属性か・・・』
『でも、あの<黒炎>を抑え込んじゃうオーラ君のシールドも大概よね』
『ふむ、確かにあれには骨が折れるが、まだ全然本気ではないのでな』
『えっ!!!』×14人
『・・・全く君達に掛かったら簡単に王都も更地に出来るんだろうね』
『ニャー 簡単じゃないニャー本気でやっても数分は掛かるニャー』
『・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ムーアちゃん』
『ファファファ さあ私達も、やる事をやりましょうぞ』
◇ ◇ ◇
<クオン視点>
『んっ 着いたわこの家ね』
『なるほど、目立たない良いアジトだね行こうかミュウ』
『はーい』
『コンッ コンッ』
『だ 誰っ?』
『こんばんわクオンです』
『く クオン?、は 入って』
『『お邪魔します』』
『リップさん達大変だったみたいだね』
『ええ、まさかあのアジトがバレるなんて思わなかったわ、それとお礼を言っておくわ、あのメイドさん達を送ってくれてありがとう助かったわ』
『ああ、あれは本当にたまたまだったんですよ、報告書取りに行って貰っただけなんで』
『あんなに強いメイドさん達にお仕え頼むなんて、襲ってきたのは私達や「バグ」とは違う本物の殺し屋だったのよ、それが簡単にバタバタと倒して行ったわ』
『あはは、そりゃー俺達のメイドさんだもの鍛えてあるよ』
『・・・それと大会見に行ったわ優勝おめでとう!貴方達本当に飛んでもないわ』
『あはは ありがとう俺もリップさんが応援に来てくれてるの知ってたよ』
『あ あの手を振ってくれてたの、やっぱり気付いてたの?あんなに遠くから人込みの中に居たのに』
『んふふ まあ良いじゃない、本題に入りましょうか』
『そうだね、リップさん少し聞いて貰ったとは思うんだけど明日から<エンゲルラント>に皆連れていくけど家族とか大丈夫かな?』
『ほ 本当にそうなるのね、私達に家族は居ないから<エンゲルラント>に行くのは大丈夫だけど私達はどうなるの?』
『ん~ とりあえず最初の内は料理屋で働いて欲しいんだよ』
『えええっ』
『普通の料理屋なの?』
『まさか、俺が普通の料理屋なんてしないよ』
『そう、やはりね・・・』
『こらっ クオンそんな誤解を招く言い方したら駄目でしょー』
『えっ どういう事なの?』
『ああ、なるほど勘違いさせちゃったか、普通の料理屋じゃなくて、めちゃくちゃ美味しい料理屋さんだよ』
『すっごい料理が上手い人を王都で見つけてさ<エンゲルラント>に勧誘したんだ、それで俺達が店舗とか全部用意するんだけど1人だからリップさん達5人にも手伝って欲しいんだよ』
『えっ そ それじゃー 仮の職業じゃなくて本物の料理屋の従業員をやれって事?』
『そーそー マリンさんって言う人なんだよ』
『貴方達の専属殺し屋じゃないの?』
『あはは そんな訳ないじゃないか』
『私が補足説明するけど、もう貴方達の疑いも晴れたわ。私達が貴女達に危害を加えることはもうないのよ』
『それと王都に居たら危ないのよ、きっと貴女達はこれからも狙われるわ、その点<エンゲルラント>に来てくれたら私達が守れるしマリンさんを守って貰えるしで、お互い良い事でしょ』
『リップさん達もまだまだ弱いから俺達がちょっとだけ鍛えるかもしれないけど、報酬も今までどおり払うし家も用意するよ』
『本当ならどうするか考えて欲しいんだけど今回は死なれそうだから悪いけど強制なんだ、ごめんね』
『んふふ 大丈夫よ、<エンゲルラント>は良い所よ冒険者ギルドマスターも商業ギルドマスターも領主様も良い人達ばかりよ』
『そーだ食べ物も置いていくから明日俺達が迎えに来るまで、悪いけど此処から出ないでね』
『それと、貴女達今まで結構無理してきたんじゃない?5人共結構古傷があるでしょ?』
『・・・仕方なかったのよ殺し屋やってきたんだもの、そりゃー危ない事もあるわ』
ミュウはリップさんの所まで行くと、全身の魔力の流れをみて古傷を探しているようだ。
『リップさん右膝痛かったでしょ?それと唇の傷特徴あるから消しとくね』
『な 何故分かるの?それに唇の傷はかなり前の傷だからもう消えないわ』
『えっと、貴女達の名前聞いて良いかな?』
『・・・私はヘアーです』
『私はノノウです』
『私はアイズです』
『私はイリヤです』
『よく見たら、皆綺麗だし胸おっきいね』
『お 俺を見るな、選んだ訳じゃないだろ?』
『も~ ほんとかな~』
『えと、ヘアーさん頭部と腹部に古傷あるわね、たまに目眩とかしなかった?』
『そ そこまで分かるの?』
『ノノウさん、かなり顔を殴られた事があるわね女の顔に酷いわ』
『も もう傷も治ったし、何故分かるの?』
『アイズさんは見た目じゃ分からないけど左目殆ど見えてないでしょ?』
『は はい、もう何年も前からなんですが』
『イリヤさんは背中に矢でも受けた?後は耳ね』
『・・・はい、逃げる時に受けた事があります』
『も~ 皆無理しすぎよ、こっちへ集まって』
ミュウが皆の古傷を言い当てるのが不思議なのか怪訝そうな表情でミュウの周りに集まる、ミュウは全身を巡る魔力の流れで診察をしているようだ、俺と人体の話をしてから色々な人を見て気付いた事らしい。
『行くわよ、ジッとしててね』
『<ハイエストヒール>!!!』
ミュウの<ハイエストヒール>がリップさん達5人を包み込み耳等の欠損箇所を修復し、魔力が滞っていた箇所を癒す、古傷も段々と薄くなり、やがて消えて行った。
『う 動くわ右膝が・・・痛くない』
『う ウソでしょ・・・あ 頭が数年ぶりにスッキリしてるわ』
『私もずっと重かった頭痛が』
『目が左目が見える・・・』
『わ 私の右耳がある・・・ど どうして欠損していたのに』
『ミュウさん今の魔法で5人全員を治療したって言うの?』
『そうよ、見てたでしょ?皆もうあんまり無理しちゃ駄目よ』
『こんな仕事してたから走るのが段々遅くなってくるのが、ずっと不安だったの・・・ありがとう』
『こんなにスッキリした気分は久しぶりよ、ありがとうミュウさん』
『私もずっと鈍痛がしてたんだけど顔の傷が治ってなかったのね、ありがとうミュウさん』
『あはは 冗談みたいね、まさかまた見えるようになるなんてね、ありがとうミュウさん』
『私もずっと髪で隠してたんだけど、やっぱり気になるのよね・・・凄く嬉しいわありがとうミュウさん』
『んふふ どういたしまして♪』
『皆良かったね、じゃ俺達は少し用事があるから、もう行くけど明日迎えにくるよ』
『クオンの料理すっごい美味しいから期待して良いわよ、じゃ明日ね』
少しだけ寄って説明するつもりが結構長居してしまった急いで王女様の所へ行こう。
『ねえ、私これからどうなるのか不安だったけど、あの子達になら騙されても良いわ』
『うふふ そうね、しっかし殺し屋から料理人か人生どうなるか分からないもんね』
『あはは 私もこんな傷顔で客商売なんて出来ないと言おうとしたけど言えなくなったわね』
『見てよ、体中の古傷が全部なくなってるわ、あの魔法飛んでもないわよ』
『そりゃー 耳とはいえ欠損箇所まで修復しちゃうような魔法なんだもの、しかし凄いわよね~』
『リップが大会を見に行って悪魔のような強さだって言ってたから怖かったけど、とても信じられないわ』
『いいえ、あの強さは、まさに悪魔のようだったわ、でも不思議ね悪魔のような強さだったけど私感動したの、でも今日は天使の様な魔法見せてくれちゃって、何だか分からなくなったわ』
『でも全員の意見は一致したようね、明日は<エンゲルラント>へ向けて出発よ』
『『『『了解ボス!!!』』』』
『・・・もうボスって言っちゃ駄目』
『『『『あはははははは』』』』