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第138話 王都武術大会!3


3試合目ロック、4試合目ムーア、5試合目ミュウとあっさりと片付け、いよいよオーラとキカクの戦闘が始まる基本はパーティ戦なので最後の1人が負けるまで勝負は続くらしい。


もちろんメンバー全員の仲間内異名をしっかりと調べておりロック(破壊神)、ムーア(神速)、ミュウ(魔女)と恥ずかしい事を晒された・・・


この事についてはエイトールさんと話をしなければならないだろう。



『まさか俺達が1回戦で負ける事になるとはな』


『しかし化物揃いだな何者だお前達?』


『フハハ 本当の化物はクオン1人よ、ワシ等はクオンに鍛えられた』


『そうか、あの少年がか世の中は広いな・・・』


『勝敗は決まっても全敗は出来ん、悪いが全力でいくぞ』


『フハハ 望むところ』



【さあ~ いよいよ1回戦第1試合も最後の戦いになりました、「サークル」からはオーラ選手、私共の情報によるとサークルの盾であり矛でもある「虚空」の異名を持つそうです、いったいどういう意味なのか』


【対するは「オーガハンド」のリーダーであるキカク選手、皆さんご存知のとおり「千手撃のキカク」その圧倒的な破壊力はサークルの盾を砕けるか】



『ほほ~ 化物達のタンク役なのか、硬そうだな』


『まあ、メインの仕事はポーターなのだがな』


『あはは なんだ面白い事言うじゃないか、行くぞ』



オーラは以前3重だった<ライトシールド>が神光属性に進化した事により<ライトシールド>を薄く強く5重にまで増やしていた、もちろん強度については数倍になっているだろう。


キカクは格闘をメイン武器としているのか見た目からも仰々しい手甲を装備しており鬼人の腕力を活かした連撃をオーラへ叩きつける。



『バカな・・・盾にすら届いてないだと!』


『ふむ、良く分かったなワシ等は<ライトシールド>を常に張っているのでな現在は5重に張っている、さあキカクよ本気で来い!!!』


『言われなくとも、今から繰り出すのが俺の最大にして最高の技だ受け切ってみろ』


『フハハ 嬉しいぞ、見せてやるワシの友が作った最高の盾を!!!』



オーラが普段抑えている魔力を解放し「青幻の盾」に注ぎ込む!本来の大きさになったアダマンタイトで作られた青幻の盾は幻想的な青い光を放ちながら半透明になる。


本選において始めて解放するオーラの魔力に観客席にいる魔導士達が驚きを隠せないでいる。


そして魔力によって能力を大幅に向上する幻の鉱石アダマンタイトも何人かは気付いているかもしれない。


キカクの両腕に装備された仰々しいまでの手甲が黄色い光に包まれていく、おそらく何らかのスキルの効果か。



『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ<千手撃>!!!!!!!!!!!』


『ドンッ!ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!!』


『ドカンッ!ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!』



それはまるで永遠に続くのかと思えるほどの凄まじい拳の連撃だった、そうそれは正に拳の弾幕。


オーラはキカクの凄まじいまでの連撃を受けながらも一歩も動かず耐えている。


どれぐらいの時間が立ったのだろう、余りの連撃のため砂埃が立ち込め視界が悪くなっている中、永遠に続くかとも思われた音がようやく止まる。


風が吹き砂埃が流されていくと徐々に二人の姿が映し出された。


そこには山のように動かず盾を構えたオーラと肩で息をしているキカクの姿があった。



【す 凄まじい連撃がようやく終わったようです、な な 何とオーラ選手受け切りました、あの凄まじいまでの連撃を受け切ったようです】



『フゥゥ~ なんと凄まじい連撃よ、まさかワシの5重<ライトシールド>を全て砕くとはな』


『礼にワシの技も見せてやろう!!!!!!!!』



オーラは盾に流した魔力をそのままに「双龍刀 青幻」にも魔力を注ぎ込んでいく、余りの魔力を注ぎ込んだためかオーラの防具も幻想的な青い光に包み込まれ、その姿は青い光と覇気を纏った戦士のようだ。


双龍刀を両手に持ち半身になり中段に構える。



『行くぞ!!!』


『クゥゥゥ』



千手撃を撃ち終わった疲れか「ゼーハー」と肩で息をしながらオーラを見ていたが、回避を選択しないほどの危険を感じ取ったのだろう必死にオーラと距離を取り舞台に設置されたダマスカス鋼の柱に飛び込む。



『フオオオオオオオオオオオオオオオオオオッ<虚空撃>!!!!!!!!!!!!!!!!!!』



オーラが繰り出した<虚空撃>はダマスカス鋼の柱に切り取ったかのような円形の大穴を開けキカクの眉間数センチ手前で止まっていた。



【なっ なんとオーラ選手、ダマスカス鋼で出来た硬い柱を抉り取った、し 信じられない破壊力です!』



『フーーー 参った俺の負けだ』


『フハハ 楽しかったぞキカク殿、再戦が楽しみだ』


『やんねーよ、もう「サークル」には近づかねえ』


『寂しい事を言うではないか・・・』



【おおっと審判がオーラ選手の<双龍刀>を持つ手を上げた、勝者は「サークル」オーラ選手だあ~~~~】


【しかし、凄まじい戦いでした、とても15歳とは思えない新人が現れました、まさにビッグルーキーと言えるでしょう】



オーラは戦いに満足したのだろう良い笑顔で自陣に帰ってきて俺達とハイタッチしていく。



『オーラお疲れ、どうだった?』


『フハハ 神光属性に進化した5重<ライトシールド>を全て砕かれたわ』


『へええ~ 私達なら倍ほど張らないと防げないわね』


『あの技に入る前に使っていた<チャージ>もしっかりとコピーしたニャ』


『ああ、あれ良い技ですよね力を溜めて一気に放出するみたいだから大技の前に使うんだろな僕にピッタリです』


『クフフ 使い勝手の良い技ですわ』


『<チャージ>からの<ジャイアントインパクト>か恐ろしいな、ロックは禁止だな』


『ちょ ちょっと待って下さいリーダーそれはないでしょう』


『『『『『あははははは!』』』』』


『よし次まで時間あるから少し休憩しようか』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』



       ◇     ◇     ◇


<ローラ視点>


嘘でしょ?平凡だと思っていた魔力が行き成り跳ね上がったわ・・・まさか「サークル」全員が魔力を抑えてるの?


龍人のあの子が膨大な魔力を持っているってことはエルフのミュウって子、いったいどれほどの魔力を隠しているのか?


只の遊びだと思っていたけど面白くなりそうね・・・



『どうしたローラ?』


『ふふ、ちょっと面白い者見ちゃってね』


『ああ、今のオーラって言う新人か不思議な青い光に包まれていたが大した力だったな』


『いえ「ゼン」違うのよ力だけじゃないの』


『へええ~ ローラが気に入るなんて珍しいな』


『ウフフ ええとっても興味が出たわ』


『・・・まあ、強敵は大歓迎だ対戦を楽しみにしておこう』



       ◇     ◇     ◇



俺達は次の試合まで時間があるので控室に戻って休憩しに行った。


アーチカさん達の所に行って見ようかとも考えたが観客に絡まれそうだったのでやめておいた。


控室と言っても本選出場者はパーティ事に個室を用意してくれた、中々の好待遇だ。


他の強者を見に行くって案もあるが楽しみを減らす事もないだろう。


次はリッカさんの試合に間に合うように見に行けば良いだろう。


こういう時のコーヒーは最高に美味いな、なんやかんやでメンバー全員コーヒーを飲むようになった、クリープと砂糖の好みはあるが・・・



『あ~~ 落ち着くわ良いわねコーヒーって』


『これ慣れたらやめれなくなりましたね~』


『ニャハハ でもロック砂糖を2杯も居れてるニャ』


『違うんだよムーア甘い物を食べるときはコーヒーをブラックで飲んだら美味しいんだよ』


『クフフ 確かにそれは言えますわ♪』


『フハハ 確かに美味いな』



コーヒーを飲みながら十分に休憩を取り、そろそろリッカさん達の応援に行く事にする俺達には<マップ>&<サーチ>があるので会場を見ていなくても見逃す事はない。


少し早めに出て選手用の観客席に座り待つ事にする、会場を見ているとアーチカさん達と一緒にローニアさんも見える、良かった王都に着いてから会えてなかったけど合流出来たみたいだ。


ベクターさん達は色々とやる事があるだろうし、後はマリンさんはどこかなっと<サーチ>・・・おーちゃんと応援に来てくれてる、どうやら引っ越しの段取りも終わったみたいだな。


んっ リップさん達も来てるな、俺達の事を少しでも知りたいのかな?リップさん達の今後もどうしようかな王都を出るまでに大掃除もする予定だけどリップさん達の仕事もなくなるだろうな・・・


あっ そーだ<エンゲルラント>に連れていって、真っ当な仕事に就いて貰おう5人だったし丁度良いか。


色々考えていたらリッカさん達「サファイア」の面子が舞台に出て来た、そろそろ始まりそうだ対戦相手は大して強くもなさそうだな、あれならリッカさん達の敵じゃないな。



『そろそろ始まりそうね』


『ああ、どうやらパーティ戦で行くみたいだな』



試合が始まると予想どおりリッカさん達が圧倒している、前衛に出たリッカさんとモランさんが止まらない、以前俺達と模擬戦をやったときよりも動きが良さそうだ。



『ふむ、早々に決着が付いたな。しかし、組み合わせを見ていると2回戦で「サジタリウス」と当たりそうだから本番は次か』


『ってことは次の試合で「サジタリウス」が出るニャ』


『う~ん、楽しみが減るんで余り見たくなかったんだがリッカさん達と当たるなら見ない訳にもいかないか』


『クフフ 確かにそうですわね』



この後にも「アマゾネス」の試合もあるので「サジタリウス」も観戦する事にした、流石にSランクパーティだけあって強そうだ鑑定はまだ使わないでおこう楽しみが減るしね。


リーダーは「ゼン」と言うらしい武器は大剣か、しかし相手が弱いのもあり全く実力を出していないまま勝負がついたようだ。



『なるほど、あれが「サジタリウス」ですか僕達が見たパーティでは一番強そうですね』


『でも全然本気でやってないニャー』


『そりゃーそーよ相手も弱かったしね』


『次はクラスタさん達だな、そういえばクラスタさん達の戦闘は見た事がないな』


『ふむ、女性だけのパーティと言う事もあり、人気が凄いな歓声が煩いほどだ』


『あはは 分かる様な気がするよ装備も露出が多いビキニアーマーとかだしな』


『クフフ リーダーの好みが分かりましたわ』


『ちょっと待てライカ、何も好きとは・・・嫌いじゃないけど』


『ニャハハ それは好きって言うニャ』


『まあ、否定は出来ないかロック』


『な なんで僕に振るんですか?僕は別に・・・嫌いじゃないですけど』


『フハハ ロック正直で良いな』


『も~ 皆エッチなんだから、さあちゃんと見とかないと試合が終わっちゃうわよ』



ミュウが言う通りアマゾネスの試合は圧倒的だった、何と言うか全員攻撃だな相手側は反撃する間もなく倒されていく・・・



『ふあ~ 問答無用って感じね』


『ああ、あそこまで行くと見てても気持ちが良いな』


『あっ 僕達もそろそろ時間ですね』


『ふむ、次は確かAランクパーティ「神獣の使途」だったな』


『ニャハハ 次はあたいの番ニャ、楽しみニャー』



アマゾネスの試合を見終わった後、俺達も次の試合に向かう舞台へ着くと対戦相手まだ来ていないようだ。


俺達は先に舞台へ上がりアーチカさん達に向けて手を振っていたら、対戦相手も来たようだ。


次の相手は「神獣の使途」と言うメンバー全員が獣人のパーティだ、俺はリーダーと話をするために前に出る。



『こんにちわ俺は「サークル」のリーダークオンです』


『ああ、こんにちわ「神獣の使途」のリーダーをやっているレオンだ』


『あはは 俺と良く似てますね』


『不思議だな君とこうやって話をしていると、とても今から戦うとは思えないよ』


『内のメンバーは若いけど結構戦闘狂ですよ、まあ俺もそうなんですけど』


『ああ、1回戦見せて貰ったよ俺達は最初から本気で行くさ』


『それでどうします?個人戦が良いですか?』


『いや、こちらとしてはパーティ戦を希望したいんだが?』


『分かりました、パーティ戦ですね』


『・・・やけにあっさり受けるな、良いのか?』


『ええ、俺達はどちらでも誰も拘ってないので』


『ハハハ では宜しくな』


『はい、宜しくです』



俺は皆にパーティ戦になったことを告げ戦闘の用意をする、よく考えたら俺達は人を相手にパーティ戦をしたことがないかも?



『皆、言っとくけどパーティ戦って言っても相手は人だから、ちゃんと手加減忘れないように』


『・・・そうだな。しかし、ワシ等が人を相手にパーティ戦なんてやって良いのか?』


『仕方ないでしょー 相手が希望してきたんだから』


『ミュウが一番注意しないと危ないですわ』


『いつもの調子でやったら殺してしまいそうですね』


『ミュウ注意ニャーー』


『ちょ ちょっと私もちゃんと手加減するわよ』



俺達は皆でミュウにジト目を向ける。



『わ 分かったわよ注意するわ、でもムチで手加減するの本当に難しいんだからね』


『『『『『大丈夫かな(ニャ)・・・・・』』』』』



【さあ、いよいよ本選も2回戦に移りたいと思います、1回戦ではお互い素晴らしい強さを見せてくれました「サークル」と「神獣の使途」の対戦です】


【そして何とパーティ戦です!皆さん注目しましょう】



『うお、「神獣の使途」相手にパーティ戦を受けたのか?新人だし知らねえんじゃねえか』


『ああ、たぶん知らない筈だ今回初出場だしな』



何か周りが何か言っているが<感知五感之極>のため良く聞こえる、要約すれば今回の相手はパーティ戦になると負けなしのようだ、それでレオンさんが俺があっさり受けたので驚いていたのか。


でも、レオンさんも知らないんだろうけど俺達に勝ちたかったら絶対にパーティ戦をやっちゃいけない。


俺達は個人戦なんて模擬戦ぐらいしかやった事がない常にパーティ戦だ、魔物達を相手に鍛えてきた技を味わって貰おうか。



『なーるほどね、可哀そうに』


『ニャハハ いつもどおりニャ?』


『ああ、いつもどおりだ』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』


【さあ、いよいよ2回戦が始まります、今審判から開始の合図が入りました】



俺達はいつもの戦闘隊形になり迎え撃つ事になる前衛はロックとムーアが交互に位置を変えながら進み左右にはオーラとライカが挟みこむ最後尾がミュウで俺は遊撃スタイルだ!


まず最初に出たのがロックとムーアだ、距離を測らせないように立ち位置を変えながら進む二人に対し、相手の攻撃がムーアに向かうがムーアは余裕を持って躱した瞬間、今までムーアが居た位置へミュウのムチが走り対戦者に叩き込まれる。


ムーアの背中からブラインドで迫りくるミュウのムチが見えなかったようだ、次々と仲間の背中からブラインドで飛んでくるミュウのムチに気を取られると変則的に繰り出されるロックとムーアの攻撃が躱せなくなる。


遊撃に回った俺はレオンを抑え込み、連携をさせなかったためレオン以外の相手は瞬く間に地面へ転がる事になる、確認してみると良かった誰も死んでない。



【えっ あああっ し 信じられません!!!あっと言う間に「神獣の使途」が壊滅している残すはリーダーのレオンのみ!】


【なんと、信じられない事にパーティ戦に強い「神獣の使途」を秒殺~~~~~~~~】



『な なんだと?お前達何をした?』


『ニャハハ 普通に倒しただけニャ』


『大体あたい達とパーティ戦なんてやっちゃ駄目ニャ、あたい達は魔物を相手に鍛えてきたから命を掛けたパーティ戦しかやったことないニャ』


『くそう・・・俺が動けていれば何者だお前達のリーダーは?俺が完全に抑え込まれるとは・・・』


『ニャハハ さあ来るニャー あたいが相手するニャ』


『なに?お前1人でか何故全員で来ない』


『あたいがジャンケンに勝ったからニャ』


『・・・何か分からんが1人で来るなら有り難い行くぞ』


【おっと、どうやら「疾風」の二つ名を持つレオン選手と仲間内では「神速」の異名を持つムーア選手との一騎打ちだ、お互いスピードに自信がありそうな対戦を楽しみましょう】


レオンはムーアと同じ短剣使いなため手数が多い攻撃をムーアに繰り出す。しかし、高速で撃ち出されるレオンの攻撃を悉くムーアは躱していく、完全に攻撃を見切り最小限に回避する技は一般人にはムーアの体を攻撃が擦り抜けて行くように見えるだろう。



【おおおおおお~~~ 両選手素晴らしい見切りです、高速で繰り出されるお互いの攻撃を躱す躱す躱す!!!当たりません、笑顔のまま回避するムーア選手には余裕すら伺えます】



『あ 当たらん、ムオオオオオオオオオオオオオッ』


『ヒュン、ヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュヒュン』


『ニャハハ 楽しいニャー もっとスピードを上げるニャ』


『クオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!』


『シュオン、ボッシッヒュンシシシシシシシシシシシシッ!!!!!!!!!!!』



会場には武器を振る風切り音だけがコダマし会場が静まり返る。


数々と撃ち出される攻防にお互いが全て回避する技術の高さに誰かが拍手を送ったのを皮切りに会場中からの拍手に包まれる。



『パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ』×会場中


『パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ』×会場中



【素晴らしい全く素晴らしい攻防です、私の眼では追いきれませんが、おそらくお互いにヒットしておりません】



『ゼーハーゼーハー・・・・・』


『ニャハハ もう疲れたニャ?』


『い 息も切れてないのか、なんてスピードとスタミナだ』


『アハハ スピードには自信があったんだけどな・・・今粉々に砕かれたよ』


『ニャハハ あたいが言うのも変だけどスピードに頼りすぎニャ、だから疲れるニャ』


『そろそろ終わらすニャー 』



ムーアにこれと言った構は無い、ぶら下げた両腕の先にあるムーアの武器「ファントムジャマダハル」が幻想的な青い光に包まれる。


明滅する青い光に包まれたムーアの微笑みがレオンに注がれる。



『ゾクッ ハハハ・・・怖いな、汗が止まらないよ・・・でも躱してみせるさ来い』


『ニャハハ <瞬>!!!』


『き 消えた・・・ど どこだ?』



【・・・・・・・・き 消えましたムーア選手、私の眼がおかしくなったのでしょうかムーア選手が一瞬消えレオン選手の背中合わせに立っております】



『な なにっ?』


『うおおおおおおおおっ い いったい何時の間に・・・』


『まだやるニャ?』



ムーアの<瞬>はレオンの両手にある短剣を狙ったのか刃の部分が根本から切断され地面へ転がっていた。



『あの一瞬で俺の武器を2本共斬ったのか・・・』


『参った、降参だ』



【おおっと審判がムーア選手の手を上げた勝者はムーア選手だああああ~~~】


【しかし、素晴らしい攻防でした負けたとはいえ私はレオン選手にも拍手を送りたいと思います】



『パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ』×会場中


『パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ』×会場中


『パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ』×会場中


『なー 聞きたいんだがお前達のその武器は何なんだ?』


『ニャハハ あたいの友が作った最高の武器ニャ』


『面白かったニャ、またニャー』



ムーアは戦いに満足したのか笑顔で自陣に帰ってくる天真爛漫なムーアの微笑みは見ていてこちらも嬉しくなるようだ。


俺達はいつものようにハイタッチをし勝利を喜び合う。



『良い勝負だったな、どうだったムーア?』


『最初の頃のあたいみたいニャー スピードのみ追い掛けて魔力の流れとか読んでないニャ』


『んふふ 私達もそうだったもんねー そう思うとクオンの訓練に助けられてばかりね』


『調子良いぞミュウ』


『あらっ 褒めてるのよ私は♪』


『でっ 肝心のあれはどうなの?』


『ニャハハ 「居合」って言うみたいニャどうやら初動のスピードがかなり上がる技ニャしっかりとコピーしたニャー』


『ほほ~ 流石に同じタイプの技だけあってムーア向きだな』


『<縮地>→<居合>→<瞬>か・・・どんどん不可避の技になっていくな』


『よく言うニャー リーダーに当たった事ないニャ』


『リーダーの<直感>はもう殆ど予知ですからね』


『んふふ 後2回戦ったら魔導書よ皆頑張りましょー♪』


『『『『『り 了解ニャ!!!』』』』』


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