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第132話 王都ベンガル王国


コリアさんの洋服店に発注していた洋服が予定どおり1週間で出来上がったらしく今日受取りに行き、全員で試着会になった、それぞれが発注していた洋服に着替えてお披露目することになったが俺はスーツなんて似合わないから少し恥ずかしい思いをすることになった。


メイドさん達の洋服は、金貨1枚では安いと思えるほど洗練されたデザインで生地も良い様だ、女性陣のドレスについては皆スタイルが良いせいか胸元や背中の露出が多く魅惑的に仕上げられていた。


まずはメイドさん達に着替えて並んで貰い見せて貰う事にする。



『おお~~ 』×6人


『うわ~ すっごい可愛いわコリアさんの洋服店やるわね』


『あたいからみても良く出来てるニャ、皆似合ってるニャー』


『クフフ 皆スタイルが良いから男性陣が喜びそうだわ』


『うん、僕は洋服のセンスなんて無いけど皆凄く似合ってるよ』


『ふむ、ワシもセンスなどないが皆綺麗だぞ』


『ああ、皆貴族のお嬢様みたいだ』


『御主人様ありがとうございます』×11人


『クオン様、私達のために高い買物をして頂きありがとうございます』


『いやいや思ってたよりかなり安かったから気にしなくて良いよ、皆いつもメイド服だから洋服姿も良いね』


『う~ん、こういう洋服を着たら首元が寂しいわね』


『なるほど、ゴールドも宝石も余ってるし皆でネックレスでも作ろうか?』


『分かりました僕頑張っちゃいますよ』


『んふふ も~ こういう時の行動は早いんだからアーチカさんちょっと作ってくるわ少し待ってて』


『えっ あっ ミュウ様・・・行ってしまいましたか』


『あ あのアーチカ様、御主人様がネックレス作るっておっしゃってましたが、いったい?』


『はい驚くかもしれませんが、クオン様達は装飾品を製作してオークションにも出品されているので、おそらく私達のネックレスを製作しに行かれたのだと』


『えええっ 』×10人


『いつも驚かされますが御主人様達は何でも出来すぎるのでは?』


『私もクオン様にお会いしてから驚きの連続で慣れる暇もないほどです』


『あはは 獣人の私に親切にしてくれるだけで神様の様なのに神様以上って何て言うのか分からないよ』


『本当に不思議な御主人様ですねユニークホルダーって皆そうなのかしら』


『そんなことないわユニークホルダーでも皆獣人にまで分け隔てなく接してくれるとは限らないもの』


『そうね、クオン様達だからこそよねスキルや能力は関係ないわ』


『うんうん』×10人


『うふふ クオン様達に出会えた事を神に感謝しましょう』


『皆お待たせ装飾品を色々作って来たから、この中から気に入った奴を選んで被っても同じ奴を直ぐに作れるから、遠慮なく選んでね』



俺は速攻で作ったネックレスをテーブルに置いていき、アーチカさん達に選んで貰うことにした普段着用の洋服に合うように簡単な作りの物だから俺達なら作るのは簡単だった。



『・・・・・・・・・・』×11人


『こ これって本当に今作ったのですか?すっごく精巧な物ばかりなんですが』


『うん、こんなの簡単に作れるから、さあどうぞ選んで』


『は はい、ありがとうございます』×11人


『す 凄いです、どれもこれも何て綺麗な目移りします』


『あはは 私そういえばネックレス付けたことないわ』


『もちろん私もよ、自分に似合う物なんて分からないわ・・・』



メイドさん達は迷いながらも自分で選んだネックレスを身に着けて鏡を見ながら満足してくれているようだ。



『うん、皆とっても似合うよ、ついでに<付与術>で即死防御(1回)・HP回復・MP回復着けといたからね』


『王都での観光に向けて皆のスキルも<感知五感之極><自然回帰>を新たに付けておいたから慣れておいて』


『・・・・・・・ど どこまで過保護なんですか!』×11人


『あはは 念のためだよ』



メイドさん達の試着も終わり俺達もスーツとドレスを試着してみることにする。



『あらっ 思ったより男性陣のスーツも似合うじゃない、んふふ 恰好良いわよ♪』


『ニャハハ ロックいつもより可愛いニャ』


『ムーア僕も一応男なんだから可愛いはないでしょ』


『クフフ オーラも武骨な感じは変わらないけど凛々しくて良いわよ』


『ワシにスーツなど似合わんのは分かっておるわ』


『女性陣は皆セクシーだね皆似合うよ』


『あはは ムーアも大人に見えるよ』


『ロックあたいはドレス着なくても大人ニャー』


『ふむ、ライカは目のやり場に困るぐらいだな』


『クフフ ありがとう誉め言葉として聞いておくわ』


『御主人様達皆とってもお似合いです』×11人


『ありがとう皆』×6人


『でも、やっぱり俺はスーツなんてガラじゃないな』


『ニャハハ あたいは色んな洋服のデザインが見れて良かったニャ、もう全部作れるニャー』


『おおお~ 』×16人


『流石だなムーア頼りになるよ』



ようやく王都へ向けての用意(洋服だけ)も終わり、王都へは馬車で3日ぐらいで着くらしいので余裕を持って5日前に向かう事になった、応援に来てくれると言ってくれた人にも一緒に馬車で行かないか聞いて見た所ベクターさん・ロアさん・エイトールさんが一緒に行く事になった。


ローニアさんはリーバイ家で王都に向かう事になったらしく王都で会う事になった、ギルドマスターは護衛を兼ねて領主様と1週間前に馬車で向かうらしい。


メイドさん達も王都へ着いてから<ルーム>を開いて呼んでも良かったんだが旅行気分を味わうために一緒に馬車で行く事を提案した、幸い俺達の馬車は空間拡張しているのでかなり広いから全員余裕を持って乗れる。


最近遊んでなかったシロ・アドちゃん・カー坊もお出かけが分かるのか喜んでいる。


遊んでなかったと言っても、ずっとムーア・ミュウ・オーラの肩に乗ってるんだが・・・


武術大会だけありテイムした魔物は出場出来ないらしいので俺達が出場している間はメイドさん達の護衛をして貰うことになった。


武術大会はパーティ戦と言うこともあり出発日まで特に連携に力を入れて訓練しながら、まったりと過ごし、いよいよ出発日当日になった、エイトールさんとはギルドの前で待ち合わせし馬車を出す為に歩いて<エンゲルラント>の門から出る事にした。



『おはようございますエイトールさん』


『おはようございますサークルの皆様』


『さっ 行きましょうか』


『えっ 馬車で向かうのではないのですか?』


『ええ、そうですよ少しだけ歩きますね』


『は はい分かりました、今回は厚かましくも同席させて頂きありがとうございます』


『いえいえ、人数が多い方が楽しいので歓迎しますよ』



しばらくエイトールさんと話をしながら歩いて人気もなくなってきたので馬車を出すことにする。



『じゃここら辺で馬車を出しますね少しお待ちください』


『えっ 馬車を出すんですか?』



俺はエイトールさんには隠す必要もなくなったので<ルーム>を開いてフラッ君達の所で待っていてくれたメイドさん達とベクターさん達に来て貰う。


<アイテムBOX>から馬車を出してフラッ君達に繋げているとエイトールさんが驚きのあまり固まっていた。



『クオン君良いのかね?ギルドのお嬢さんが固まっているよ』


『あはは エイトールさんには、まだちゃんと説明してないんですよ』


『ク クオンさん、い いったいどこから?それに何台の馬車で行くのですか?』


『1台ですよ、まあ入って下さい直ぐに分かりますから』



何もない所から大人数が現れ馬車まで出て来た事に驚いているエイトールさんを馬車の中へ案内し、とても馬車の中とは思えない広々とした室内に更に驚いている。


予想どおりの反応だが時間はあるしエイトールさんには俺達の能力を少し説明し落ち着いて貰った。


今回大人数で馬車移動することもありロックとムーアに頼みソファーを20人ほどゆったりと座れるように設置しておいた。



『ふ~ まだ信じられないわ、此処が馬車の中だなんて・・・』


『あはは 俺達の自慢の馬車ですよ』


『・・・本当にクオンさんにはいつも驚かされますね、それにさっき見た馬ってスレイプリルのような・・・』


『よく分かりましたね流石にギルドの受付嬢って所ですか以前10頭ほどテイムして今では良い友達なんですよ』


『・・・10頭って、それがどれだけ凄い事か・・・クオンさんに行っても今更ですよね、それよりもようやく落ち着いてきました、そろそろ出発して貰って良いですよ』


『あっ もう出発してますよオーラが御者してくれてるんで』


『えっ 全く揺れてないんだけど・・・』


『あはは 御者席に行って見ますか?』


『は はい、お願いします』



エイトールさんの希望で場所の中から御者席に移って貰いオーラの隣に座って貰う。



『な なんてスピードなの本当にこんなスピードで走ってるのに振動が殆どないなんて・・・』


『フハハ 流石に御者席は少し揺れるが馬車の中では分からないだろうな』


『いったいこんなに凄い馬車どこで手に入れたんですか?』


『ふむ、クオンの設計で皆で作ったのだ、色々と規格外で秘密が多いのも分かるだろう?』


『うふふ そうですね本当に規格外ですわ、でも凄く楽しいです』


『フハハ そう存分に楽しんでくれればクオンも喜ぶ』



メイドさん達もこの馬車に乗るのは初めてで走ってる事が信じられないのか交代で御者席に座る事になりキャーキャー言いながら喜んでくれている。



『しかし、このソファーも凄いねクッションと良い肌ざわりの良い最高だね』


『ニャハハ これはダイアウルフの毛皮で作ってあるニャ、フカフカのフワフワニャ』


『うふふ このクッションはベッドと同じスプリングってやつね、とっても気持ち良いわ』


『良かったら部屋にも作りましょうか?』


『う~ん、君達といるとどんどん贅沢になっていって普通の生活に戻れるか心配になるよ』


『あはは 僕もそれは思いますねリーダーが色んなアイデアを出してくれて、どんどん住みやすくしてくれるので』



フラッ君達が引いてくれているこの馬車は普通の馬車に比べて飛んでもなく速く王都まで3日掛かる距離が夕方には着きそうな勢いで走っている。


他の馬車を抜きながら走っているので視線を集めてしまっているが、まあ良いだろう道中何事もなく進み昼頃になったので昼食がてらに休憩を入れることにした。


馬車を引いてくれていたフラッ君達も交代して貰うことにした、フラッ君達は残念がっていたが次は茶太郎達と変わって貰った。


他のスレイプリル達も変わって欲しそうにしていたので出来るだけ交代しながら王都へ向かう事にする。


フラッ君達にはお礼にニンジン等サークル本部で作った最高の野菜を食べて貰い俺達も食事を取ることにした。


馬車の中からでもカーテンを開けると外の景色が見えるのだが全員外へ出て景色を楽しんでいるので、せっかくだから<アースメイク>でテーブルと椅子を作り外で昼食を取ることにした。


馬車を止めた場所は街道から少し離れた草原で青々とした草花が綺麗で非常に景色も良いので丁度いいだろう。


昼食には<アイテムBOX>に入っている出来合いの食事を出しデザートにはチョコレートを駆使して作ったエクレアを出した。



『食事も美味しかったけど、何なのこれ?めちゃくちゃ美味しいんだけど』


『ああ、俺の国で人気のあったチョコレートを使ったお菓子なんだよ気に入ってくれたかな?』


『あ 甘いフワフワの生地の上に掛かっているチョコレートですか?とても甘いのにほろ苦さが残る不思議なお菓子ですね、中に入っているクリームもとっても美味しいです』


『あはは それはカスタードクリームって言うんだよ』


『ふむ、フワフワに焼き上げたパン生地の中にクリームを入れてチョコレートってやつを掛けているのかい、凄く手間暇かかっているね、凄く美味しいよ』


『も~ 相変わらず女殺しなんだから、メイドさん達見てよ皆ウットリしてるわよ』


『ちょ ちょっと貴方さっき食べたでしょ、これは私のよ』


『ああ、美味しい幸せだわ、あっ アイテムポーチに入れるのは反則よ出しなさい』


『コホンッ!!!皆さん』


『ハ ハイ!!!アーチカ様』×10人


『気持ちはとても良く分かりますが少々ハシタナイデスヨ・・・』


『申し訳ございません、余りの美味しさに我を忘れてしまいました、お許し下さい』


『あはは アーチカさん良いよ、いっぱい作ったから遠慮なく食べて、でも夜も御馳走だからそこそこにね』


『よ 夜もですか・・・ゴクッ』×11人


『食後には、これを飲んでくださいコーヒーって言うんですよ、好みで砂糖とミルクを入れて下さいね』


『ほほ~ 真っ黒だね、これもクオン君の国の飲み物かな?』


『はい、俺の国では殆どの人を魅了した魅惑の飲み物ですよ』


『ふむ、それは楽しみだね頂くよ』


『いただきます!!!』×19人


『ああ、真っ黒で飲み物じゃないみたいなのに良い香りね』


『ふ~ 何か落ち着く味だな、この苦味が心地良い』


『私はお砂糖2杯とミルク少し入れると、とっても美味しくなったわ』


『何か不思議な飲み物ね苦いんだけど、どうして美味しいんだろう?』


『しかし、次から次へと美味しい物が出てくるわね、本当に無限のレシピがありそうよねクオンの国は』


『あはは 食道楽って言葉もあったぐらいだよ』


『私も気に入ったよクオン君御馳走様、しかし流石スレイプリルだけあってとても速いね、もう7割ほど進んだんじゃないか?』


『ええ夕方には着くかと思ったんですが、もう少し早く着きそうですね』


『ふあ~ 凄いですね普通の馬車の3倍以上ですよ』


『久しぶりだからフラッ君達が頑張ってくれたみたいですね、ここからはゆっくり行きましょうか』



昼食を取り終わり、また馬車に乗り王都へ向けて進みだす交代でやっていた御者を俺が変わり、ゆっくりと走っていると前方の異変に気付く。



『茶太郎少し後ろへ行くけど、ゆっくり進んでおいてくれ』


『ヒヒィ~ン』



茶太郎は分かったと言うように返事をしてくれたので俺は馬車の中へ入って皆に説明をすることにした。


馬車の中へ入るとサークルのメンバーは既に異変に気付いており目配せで「分かった」と伝えてくれているようだ。



『本当に運がないようね』


『ニャハハ バカニャ』


『あはは 掃除になりますね』


『クフフ 同情致しますわ』


『30人ほどか』


『えっ 皆さんどうしたのですか?』


『うん、エイトールさん実はこの先で盗賊が居るみたいなんですよ』


『えええっ~~~~』×12人


『30人って盗賊の数ですか大変じゃないですか』


『う~ん、メイドさん達の良い練習になるかな』


『えっ クオン、私達でやんないの?』


『ああ、大した相手でもなさそうだからアーチカさん任すよ』


『うふふ 畏まりました皆さん用意してください』


『了解しました』×10人


『相手は盗賊だから遠慮はいらないけど殺さない様に手加減してね、その練習だから、そーだ盗賊達が持っている物は全部メイドさん達の報酬にするから頑張ってね』



アーチカさん達を含むメイドさん達は妖艶な微笑みを浮かべて楽しそうだ、レベルを上げて俺達が鍛えたメイドさん達はかなり強くなっており今度ダンジョンにでも連れて行こうかと思っていたので盗賊相手なら丁度良い相手だろう。


御者席へ戻りゆっくりと馬車を進ませ盗賊が出てくるのを待っていると10人ほどの盗賊が出てきて馬車が進めないように道を塞いでいるので馬車を止め話掛けてみることにする。



『すみません、何か御用ですか?』


『バカか?俺達は盗賊だ!馬車に乗っている者は全員出てこい、抵抗しなければ殺しはしない、逃げれるなんて思わない事だ』



俺はニコニコしながら盗賊と対応しアーチカさん達の様子をみる。



『弓兵が4人ほどいるみたいだからココとルルカが先に潰してください』


『『了解しました』』


『前方に20人、後方に10人ほどですか後方の盗賊にはラスクが指揮を取りキキル・ソーマ・ミミが対応してください』


『『『『了解しました』』』』


『残りのウルカ・エポック・シタ・レイアは私と前方の盗賊を殲滅します、練習したとおり力加減に気を付けて殺さない様にしましょう』


『了解です!』×10人


『クオン様いつでも結構ですわ』


『うん、良い指示だ、じゃ任せたよ』



アーチカさん達には<感知五感之極>のスキルを渡してあるので盗賊の把握は出来ているようだ、たった1週間の訓練だけど皆真面目に練習したようだ。


エイトールさんが不安そうにしているがメイドさん達は落ち着いているどころかどこか楽しそうにも見える、どうも内の仲間達は戦闘狂の気があるような気がしてならないな。


幸いそれぞれに渡したアイテムポーチから直ぐに着替えることが出来るので王都に着くまではムーアが作った防御力の高いメイド服を着たままだったので戦闘になっても安心だ。


アーチカさん達が優雅とも思える仕草で馬車から下りていき盗賊の前に立ちはだかる。



『うひょー お頭この馬車にして正解ですぜ、上玉ばかりじゃねーか』


『こりゃたまんねーな、メイドばかりだが護衛はいねーのかよ?』


『うふふ 私達が護衛ですわ♪念のためにお聞きしますが、今すぐ逃げるなら追いかけたり致しませんがどうなさいますか?』


『あはは 冗談だろ?お前達みたいな上玉ばかりなら何も積んでなくても普通襲うだろ?』


『・・・何が普通なのか分かりませんわ、逃げないのですね?』


『ギャハハ おもしれー嬢ちゃん達だな、お前達怪我さすんじゃねーぞ』


『当然だろ、こんなに上玉揃いのメイドを連れてるんだ金目の物も期待出来る、今日は良い日だ』


『しかし、皆美味そうだな、いったいどんな奴が乗ってるんだ?』


『あはは 貴方達も美味しそうだわ、興味があるのは持ち物だけだけどね乗っているのは神様よ!』


『訳分かんねー事いってるが、さっさと捕まえて引き上げるぞ』


『ココ・ルルカ!!!』


『『了解!!!』』



アーチカさんの合図とメイドさん達が一斉にアイテムポーチから武器を取り出しココの弓とルルカの風魔法が盗賊の弓隊に攻撃を仕掛ける。


ココのスキルは<秘中>が付いているため放った矢は必ず当たる反則のようなスキルだ、ルルカのスキルは<風之力>であり風属性の威力が跳ね上がりコントロールも容易になるらしい。


瞬く間に4人いた弓兵は倒され馬車の前方と後方に別れメイドさん達が盗賊の殲滅に移る。



『なっ なんだと!どこから武器を出しやがった?グハッ』


『ど どういう事だ、う 動けねえ』


『グギャ ドカッ ギャアア』


『ウ ウソだろ、グハッ』



馬車の後方に居た盗賊達はラスクのスキルである<重圧>により身体に何倍もの重力が掛かり動けなくなっており、簡単に気絶させられていた。


中でも恐ろしい強さを見せたのがアーチカさんだった、アーチカさんのスキルは<魔力変換>であり魔力を腕力等の<身体強化>に変換出来る物であり、Aランククラスにまでレベルを上げたメイドさん達の中でも群を抜いて強くなっていた。


彼女の持つ双剣により凄まじいスピードで盗賊達が気絶させられていく、他のメイドさん達も既に倒した盗賊を運んでいる人までいる、既にギルドマスターより強いかもしれないな・・・


念のために外へ出て確認していたメンバーも感心するほどの手際であっさりと討伐が終わり俺の所までアーチカさんが報告に来てくれている。



『クオン様、討伐完了致しました如何でしたか?』


『うん、見事だったよ只他の人と模擬戦するときは、もう少し手加減した方が良いね』


『んふふ 盗賊相手だもんね力も入るわよ』


『ありがとうございます、うふふ そうですね少し力が入りすぎましたね注意致します』


『他の皆も見事な手際だったよ強くなったね』


『ありがとうございます御主人様』×10人


『さて、ロープで括って集めようか』


『了解です』×11人



倒した盗賊達を一か所に集めてロープで縛り武器や防具等の持ち物も全て回収した。



『さて、武術大会があるせいか盗賊も集まって来ているのかな、アジトも殲滅しておこうか』


『フハハ そうだな折角の大会を盗賊などに邪魔をさせる訳にもいかんからな』


『ク クオン様、これで終わりじゃないんですか?』


『んっ ああ、時間もあるし殲滅しておこうか』


『一応アジトの場所も聞いて後何人ぐらい居るのか聞いておくよ』



俺は縛り上げた盗賊の1人を気絶から回復させ情報を聞く事にした。



『おい、起きろ』


『んんっ ああ、こっ これは』


『お前達は全員捕まえた諦めるんだな、それで少し聞きたいんだが、死ぬか話をするかどっちが良い?』


『わ 分かった何でも話す助けてくれ』


『素直じゃないか、ならアジトはどこにある?後盗賊仲間は何人ぐらい居るんだ?』


『アジトは少し離れた山の中だ口では説明できねえ、まだ仲間はかなりの数がいる何人ぐらいかは分からねえ』


『嘘は言ってなさそうだな』


『アジトの方角を指さしてくれ』


『む 向こうの山の中だ』


『なるほど、もう良いぞ』


『アーチカさん達、少し集まってくれ』



俺はアーチカさん達を集めて次の予定を説明することにした。



『え~っと、やはり武術大会で王都へ人が集まって来ているせいか、まだかなりの盗賊が居るみたいなんだよ、大体100人ぐらいかな』


『連戦だけど大丈夫かな?』


『は はい、大丈夫だと思います』


『少し馬車で進んでから、アジトまで歩いて行くね』


『あ あの倒した盗賊達はどうしますか?』


『うん、王都まで連れて行くよ』


『クフフ 連れて行くんじゃなくて引き摺って行くの間違いですわ♪』


『あはは そうとも言うね、じゃ行こうか』



俺は<マップ>&<サーチ>で盗賊のアジトと人数を既に把握していたため、馬車が通れる所までアジトまでは歩いて向かう事にした。


留守番にはベクターさん達とエイトールさんに残って貰い直ぐに帰ってくることを伝えた。



『やれやれ、さぞかし盗賊達には恐れられるだろうね』


『盗賊に襲われた人達の事を考えたら同情も出来ませんよリーダーは盗賊は徹底的に潰しますから』


『ロック言い方が・・・盗賊が減ったら皆喜ぶし、アーチカさん達の訓練にもなるし、お金まで儲かるんだよ!!!』


『・・・まあ、そうなんだけど私もクオンに似て来たのかな?』


『あはは ちゃちゃっと倒して王都へ向かうよ』



俺達はメイドさん達を連れて山の中へ入って行き<マップ>を見ながらなので直ぐに辿り着いた、相変わらず便利だ。



『クオン様の<マップ><サーチ>でしたか本当に便利ですね』


『ああ、これには重宝してるよ、さて見えるかな?あそこにある洞窟がアジトみたいだね人数は約100人ほどかな』


『分かりました行ってきますね皆も準備は良いですか?』


『はい、何時でも行けます』×10人


『1つだけアドバイスって訳じゃないけど洞窟の中なら罠もあるかもしれないから注意して』


『分かりました』



先ほどと同じようにアーチカさんの的確な指示により約100人も居た盗賊達も瞬く間に討伐され、笑顔で討伐が終わった事を手を振りながら伝えてくるメイドさん達が逞しく感じた。


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