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第124話 サークルのメイド達


俺達はドロップ品を全て回収し3回目となるダンジョンコアの部屋へ入る、レチクルのダンジョンコアも<ルーム>のダンジョンコアよりも大きく成長しており綺麗だった。


しかし、他のダンジョンコアの部屋とは違い大きな水晶の柱が立て掛けてあった。


このクリスタルゾーンに来てから見た水晶の中でも1つの結晶で、ここまで大きな物はなかったので思わず手を触れて見た。


水晶にしては仄かに暖かく柔らかいような錯覚に捕らわれるような不思議な感触だった、俺はそのまま手を触れていると頭の中に声が聞こえてきた。



『まずは称賛しましょう、冒険者達よ!』


『うわっ 誰だ何処にいる?』


『私はレチクルのダンジョンを管理しているダンジョンマスターです』


『まさか、この水晶がそうなのか?』


『その水晶は私の意識なので私とも言えるでしょう』


『ここを攻略された方は久しぶりです、その若さで見事と言えるでしょう』


『ましてや先ほど戦われた魔物は数あるレアモンスターの中でも最強の龍種でした、中級ダンジョンでの龍種の出現率は非常に低く討伐されたのは貴方達が初めてです』


『ニャハハ あたい達はレアボスばかり出るから、珍しくないニャ』


『ふふふ それは<激運>スキルの効果でしょう、そのスキルを所持していることが非常に珍しいのです』


『ところで質問しても良いでしょうか?』


『踏破者の質問には答えなければなりませんね、どうぞ何でもご質問下さい』


『俺達は過去2回ダンジョン制覇しているのですが、ダンジョンマスターに話しかけられたのは初めてです、ここは特別なのですか?』


『いえそうではありません、今までも話しかけられていたのかも知れませんが貴方達が聞き取れなかったのでしょう』


『そうか<言語解読>のスキルを取ったからか』


『それもありますが、ダンジョンマスターの意識に触れる必要もあるのです』


『なるほど、ここの意識がこの目立つ水晶だったので、偶然が重なり話が出来たのか』


『その通りです、そこで私からダンジョン制覇報酬として魔法を1つプレゼント致しましょう』


『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』


『ふふふ 今から私が送る魔法は物質を透明にする魔法です、お役立てください』



その瞬間、俺達の頭の中へ直接何かが刷り込まれていくような感覚が起こり<神の声>が響き渡る。



【サークルが無属性魔法<クリア>を習得しました。】



俺達6人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。



『ありがとう、ひょっとして制覇したダンジョンにもう一度言ったら、この制覇報酬ってのが貰えますか?』


『それは私には分かりません、私は久しぶりに気持ちの良い冒険者に出会えて嬉しくなり、報酬を渡したくなりましたので』


『そうでしたか、ありがとう』


『それでは、また会いましょう冒険者達よ』



【サークルの<言語解読+1>が<言語解読+2>に成りました。】



『なんか不思議な感覚だったけど、魔法が貰えてラッキーだったわ♪』


『透明になる魔法って言ってましたっけ?』


『ふむ、<鑑定>で見てみるか』



【アンサー クリア:物質に光学迷彩をかけ透明に見える効果。】



『なるほど、<自然回帰>と併用したら誰にも気付かれないようになるかもね』


『ねーねー これ使ったら空を飛んで移動するのも平気になるんじゃない?』


『ニャハハ 確かに人目を気にしなくてすむニャ』


『そう考えると便利だな、良い物貰ったようだ』


『僕も武器防具に使えないか検討してみます』


『クフフ 見えない武器ってのも脅威ですわ』


『とりあえずこれでレチクルのダンジョン攻略も終了だな、皆に掛けていた制限を解除するよ』


『でも今の状態で武器を使うのも怖いわね』


『ニャハハ 慣れるしかないニャー』


『ここに来て3日目ですよね、メイドさん達もアーチカさんに任せてるし、とりあえず帰りますか?』


『ああ、そうしよう武器や魔法の訓練は各自で頑張ろうか』



俺達は3つ目となるダンジョンを制覇し久しぶりに家に帰ることにする、ロックの言う通り新たに雇ったメイドさん達の教育もアーチカさんに任せっきりだから心配でもある。


いつものように部屋に設置してある魔法陣に全員で乗り外へ転移する、時間は夕方って所かな。


もちろん此処からでも<ルーム>を開いたら本部に帰れるんだが、そこまで急ぐこともないので馬車で町へ帰ることにした。


3日ぶりにあるフラッ君達に甘えられながら家路に向かう、フラッ君達を見るとアーチカさんが世話をしていてくれた事が良く分かる、ブラシを掛けられてばかりのようなタテガミが気持ち良い。


フラッ君達が張り切ってくれたのか<エンゲルラント>の町へあっと言う間に到着し自宅へ向かう。



『ふ~ 久しぶりにお風呂に入りたいわね』


『ニャー あたいも入りたいニャー』


『あはは 俺もだよ、とりあえず本部に言ってお風呂に行こうか』


『『『『『賛成ニャ!!!』』』』』



俺達は<エンゲルラント>の自宅から<ルーム>を開き久しぶりにサークル本部に入るとアーチカさんとメイドさん達が見事に整列して出迎えてくれた。



『お帰りなさいませクオン様』


『『『『『『『『『『お帰りなさいませ御主人様!』』』』』』』』』』


『ただいまアーチカさん、そしてメイドさん達』


『『『『『ただいまー(ニャ) 』』』』』


『流石アーチカさん、見事な礼節だねアーチカさんに頼んだのは正解だったよ』


『ありがとうございますクオン様、しかしクオン様が連れて来られたメイド達がとても素直で優秀なため私の力ではありませんよ』


『そうですか、皆頑張ってくれてるんだね、ありがとう』



新たに雇ってメイドさん達は俺の言葉に嬉しそうに笑顔になりお辞儀をしてくれている。


皆酷い状態で此処へ連れて来たから心配していたが、もう全員落ち着いているようだ。



『俺達を出迎える必要はないんだが、お客が来た時に不快にさせないように礼節は覚えておいて欲しい』


『分からない事があれば皆アーチカさんに聞いてくれ、それと俺達は久しぶりにお風呂に行きたいんだが良かったら全員で入ろうか』


『クオン様、また私達と一緒に入ってくれるのですか?』


『あっ そういえば言ってなかったけど俺達が居ない間、ちゃんとお風呂に入ってたよね?』


『めっそうもございません清掃はきちっとしておりましたが、あんなに豪華なお風呂へ御主人様が居ないときに入ることなど出来ません』


『・・・ごめん言っておけば良かったね、これからは俺達が居ないときでも毎日入ってくださいね』


『しかし・・・いえ分かりましたクオン様がおっしゃる通りに致します』


『じゃ行こうか、皆に話しておきたい事もあるんだよ』


『分かりました皆に用意するように伝えます』



俺達はメイドさん達と一緒にお風呂へ向かう、メイドさん達も俺達が居ない間お風呂へ入ってなかったそうなので嬉しそうだ、前回と同じように水着を着用し全員で湯舟に浸かる。



『ふあ~ 最高だなクオン、ダンジョンでの疲れが嘘のように取れて行く』


『あはは オーラも風呂が好きになったな、やっぱり疲れを取るには風呂が一番だよ』


『ニャハハ 気持ち良いニャー』


『くぅぅ 私も贅沢になったものですね、もうお風呂の気持ちよさが忘れられませんわ』


『あ~ 最高よ、何て気持ち良いのかしら、アーチカさん達も気に入ったかしら?』


『はいミュウ様、最高です。しかし、メイドの私達がこんなに贅沢さして貰って良いのでしょうか?』


『んふふ クオンに身分制度なんて無いのよ?出会う人全員に礼儀を以って接するわ、だから奴隷でも王族でもクオンには同じなの』


『・・・冗談にしか聞こえませんが、冗談には思えません』


『でもね私からの忠告だけど仲間を侮辱されたり傷つけられた時のクオンは鬼よ!町だろうが国だとしても躊躇なく滅びるわよ』


『だから貴方達も仲良くしてね♪』


『おいおいミュウ言いすぎだぞ、幾ら俺でも国を滅ぼしたりはしないよ』


『『『『『・・・・・・・・・・・・・・・・』』』』』


『ちょっと待て、そのジト目はやめろ俺が嘘を言ってるみたいじゃないか?』


『王様が仲間を傷つけたらどうするのクオン?』


『・・・・・そうだな国でも滅ぼすかも・・・・・』


『『『『『あはははははは 』』』』』


『・・・・・ミュウ様とても笑えませんわ』


『クオンの庇護に入るって事は、そうい事になるって事よ』


『・・・・・・・・』×11人



アーチカさん達は神妙な顔つきで此方を見ている、ミュウの言っている事は拡大しすぎているためだろう、俺はこれからのことについてアーチカさん達に話をしようと思う。



『では俺からメイドさん達へ聞いておきたい事があるので聞いて欲しい』


『はい!』×11人


『まず全員の奴隷契約を解除したいと思います、その後やりたい事がある人は、メイドを辞めて此処を出て貰っても構いませんが、その場合秘密漏洩出来ないように<刻印>だけは付けさせて貰います』


『やりたい事もしくわ帰りたち所がある方は居ますか?』


『なっ 私達を雇ってくれるんではないのですか?』ラスク


『んふふ ラスクさん良く聞いてクオンは奴隷契約を解除するとは言ったけど、メイドとして雇わないとは言ってないわ』


『そんな奴隷契約を解除して雇うなんて・・・』


『そんなに不思議な事なのかな?俺が望む事は俺達の秘密を誰にも言わない事だけなんだけど』


『クオン様、普通なら絶対の信用をおける者しか奴隷契約無しに雇う事など致しません、そうでないと御主人様に逆らう事が出来てしまいます』


『あはは 逆らっても良いんだよ、此処でメイドとして働いて欲しいけど、やりたい事があればやれば良いし帰りたい所があれば帰っても良い、此処でメイドとして働いて貰っても休みには何処に行ってくれても良いしね給料も払うよ』


『そ そんな夢のような事が?』ラスク


『俺達は君達を奴隷商から雇って怪我も直したけど、それは君達に自由を上げただけだよ、これからは自分の意思に従って行動して欲しいんだ、もちろんとりあえずメイドとして働いて貰って、やりたい事が出来たら、その時に辞めて貰っても構わないよ』


『それを踏まえた上で、もう一度聞くけど、やりたい事もしくわ帰りたち所がある方は居ますか?』


『私は奴隷契約が無くてもメイドとして雇って頂きたいです』ラスク


『私も宜しくお願いします』×9人


『ありがとう、ミュウ頼めるかな?』


『んふふ 分かったわ<ディスペル>!!!』



ミュウがメイドさん達10人に放った<ディスペル>は以前の魔法とは違い、神無属性に進化したためか範囲魔法として使うことが出来るようになっていた。



『嘘でしょ奴隷印が消えていく・・・・・』


『こんな魔法まで使えるなんて・・・・・』


『あはは 本当に神様じゃないの?』


『これで全員奴隷印は消えた筈だ、これからは自由だよ』



メイドさん達10人は涙を流して喜んでいる、今まで余程辛かったんだろう事が伺える俺は此処に残って働いてくれるなら全力で楽しんで貰おうと心に誓う。



『ありがとう、本当にありがとうございます』×10人


『全員ここで働く事を希望してくれて嬉しいよ、じゃ本題に入るね』


『・・・ほ 本題って話をしたい事って奴隷印の事じゃないんですか?』


『うん、ここまでは決定事項だったから、ここからが本題だよ』


『今から俺が話す事は君達の人生を左右することだから、しっかりと聞いて判断して欲しい』


『ゴクッ・・・・・』×10人


『ちょっとクオン話を急ぎすぎじゃない?奴隷印を解除することだけでもメイドさん達には大事だったのよ』


『あれっ そうなのかな?』



メイドさん達は無言でコクコクと首を縦に振っている。



『じゃとりあえず話をするから返事は明日の夜まで待つ事にするよ、それで良いかな?』


『はい』×10人


『そこまで聞いて待たされても今日眠れなくなると思いますので・・・』ラスク


『あはは じゃ本題だ』


『俺は君達に死んで欲しくないんだ、だから強くなって欲しい』


『ええええええええええええっ 』×16人


『クオン、まさかメイドさん達も鍛えるのか?』


『も~ 私達まで吃驚するような事だとは思わなかったわ』


『でもリーダーメイドさん達にダンジョンでレベル上げは難しいと思うんですが』


『あれっ 皆忘れてるんじゃない?今クランに入ったら<ステータス>はどうなると思う?』


『『『『『あっ そうか(ニャ)!!!』』』』』


『なるほどね、今サークルのクランに入ったらCランク冒険者並みの強さになる筈だわ』


『ええええええええっ 』×11人


『ミュウ見積もりが甘いよ、俺の計算では少なくてもAランク冒険者並みの強さまでは明日中に持っていけると思う』


『はああああああああ!!!!』×16人


『つまり俺が言いたいのは、普通のメイドさんから1日でAランク冒険者並みの力を宿すことになる事への許可を貰えるかどうかって事だよ』


『あっ アーチカさんも入ってるから考えておいて』


『えっ あっ なっ す すみません理解が追い付きません』


『えっと、簡単に言うと明後日にはオークぐらいなら瞬殺出来る力を付けても良いかな?って事だよ』


『俺としては此処でメイドさんとして働いてくれるなら簡単には死なない力を付けて貰わないと困るんだ。守る事も出来ないからね、もちろん強さを求めるなら努力次第でAランク以上に強くなれるよ』


『悪い話じゃないと思うけど、返事は明日の夜に聞くよ、強くなってから元には戻れないから良く考えてね、あーそれと明日はお腹減らしておいてね』


『メンバーは今からベクターさん達の所へ行って、<刻印>の研究を聞きに行こうか』


『そうね、ロアさんの魔導書も楽しみだわ』



アーチカさん達を風呂場に残してベクターさんの所へ向こう事にした、銃と魔導書の<刻印>研究がどうなったのか楽しみだ。



『アーチカ様、私達はどうしたら良いのでしょう?』


『本当にクオン様は、いつも爆弾のような話をされますが、今回のは飛び切りですね』


『元冒険者の私から言わせて貰えれば、御主人様がおっしゃったことは冒険者になり一生掛けても辿り着けないような事です』


『私にはとても信じられませんが、実際に信じられない事を何回も見せて貰ってるだけに本当の事なのでしょう』


『で でもたった1日でAランクの冒険者並みに強くなれるなんて、そんな飛んでもない事が起こるの?』


『クオン様がおっしゃることは全て本当です、私は普通のメイドでしたが、たった1回食事をご馳走になっただけで魔法使いになりました、今回の件については、それ以上の事が起こるのでしょう』


『・・・・・・ひょっとして御主人様は神様の使いなのでは?』


『私もそうとしか思えませんが、クオン様に何度聞いても新人冒険者としかお答えになりませんでした』


『私の決心は決まってます、私の様な者がどこまで強くなれるかは、分かりませんがお受けしようと思います』


『あはは こんな夢の様な話を断る人が居たら見て見たいよ』


『うふふ 全くその通りだわ、それに御主人様になら例え魔物にされたとしても良いわ』


『そうね、考えるだけ無駄ね、私もお受けします』


『明日の夕方まで待たなくても全員の気持ちは決まったようですね、私からクオン様へお伝えしておきますね』


『ところで御主人様が明日お腹を減らしとく様に言ってらしたけど、ひょっとしたら?』


『ふふ きっと記憶が飛ぶぐらいのご馳走が食べれると思いますよ♪』


『ひゃっほーーーーー やっぱりですか♪』×10人


『うふふ 皆さん言葉遣いにご注意を』


『この3日間の料理も美味しかったけど、御主人様が作ってくれたあの奇跡のような食事が、また食べれるんですね』


『さあ皆さん今日は私達が食事を作りますよ、急ぎましょう』


『分かりましたアーチカ様!』×10人



       ◇     ◇     ◇



『ただいま帰りましたベクターさんロアさん』


『おかえりクオン君、皆もお疲れ』


『おかえり~ クオン君、それにサークルの皆もお疲れ様~』


『ふふふ たった3日でレチクルのダンジョンを制覇したのかね?』


『んふふ 頑張ったんだよ!』


『もう~ 本当に飛んでもない子達ね嫉妬も出ないわ』


『ところで研究の方は、どうですか?』


『あはは やはり気になるかね?私もロアも試作に移れるぐらい進んでいるよ』


『うふふ 私達も頑張ってたのよ~ 』


『『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』』


『じゃ明日の朝から試作品を作りましょうか』


『あはは 構わないよ私も楽しみだ』


『うふふ 私も何から作ろうかな~』


『あっ そーそー貴方達レベル相当上がったでしょ?クランを組んでいる私達にはステータスを見なくても分かったわ』


『そうだね、余りにも急激に上がっていくから、慣れるのが追い付かないぐらいだったよ』


『あ~ そっか、クロワさんにも迷惑かけちゃったかな?』


『クロワさんと言えば、マジックアイテムが出来てるよ』


『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』


『はい「インフアロー」と「エターニードル」それに通信オーブだ渡しておくよ』


『簡単に説明をしておくと両方最初に矢と針を筒に入れてから魔力を流して登録すると次回から同じ矢と針が魔力を流しただけで同じ物が生成されるようになっている』


『色々考えたんだが、矢と針の種類を変えたい時があるだろうから再登録出来るようにしておいたよ』


『通信オーブは分かるよね』


『ありがとうございますベクターさん、じゃ「インフアロー」はミュウに、「エターニードル」はムーアに渡しておくよ』


『ニャー 嬉しいニャーベクターさん、ありがとニャ』


『うわー すっごい嬉しいです、ありがとうベクターさん』


『あはは お礼はクロワに頼むよ、私も作成料を取るからね』


『んふふ 分かりました、クロワさんは次いつ帰るか言ってましたか?』


『ああ、明日こちらへ戻るらしいよ』


『おっ 丁度良いですね』


『んっ 何かあるのかい?』


『実は、ベクターさん達とクロワさんに強くなって貰おうと思いまして』


『ええっ 私もかい?』


『まさか私がメインでクオン君達の訓練を受けるんじゃないわよね、私でも死んじゃうわよ・・・』


『あはは 訓練は終わってからですね、とりあえず3人には冒険者ランクで言うAランク以上の力を身に着けて貰いますね』


『『・・・・・・・・・』』


『どーして決定なのよ』


『ロアさんは、少し強くなるだけじゃないですか、それなら良いでしょ?』


『も~ 本当にちょっとだけなのかしら、こういう時のクオン君怖いわよ』


『ロア姉さんはマシですよ、私達はこの3日間でクオンにめちゃくちゃ鍛えられたんだから』


『貴方達は現役でしょ、私は冒険者とっくに引退してるのよー』


『わ 私の意見はどうなるのかね?』


『あはは ベクターさんは絶対受けて貰いますよ、むしろ逃がしません諦めて下さい』


『ふ~ やれやれ一応ずっと脆弱な研究者で通して来たんだがね』


『話が決まれば皆にも明日の予定を伝えておくよ』


『ロックはベクターさんの銃の試作に入る前に例の物を頼めるかな?』


『分かりました、今日中に皆と相談したいですけど』


『分かった、今日中に原案を作ろうか自重しないよ』


『ミュウとアドちゃんは俺と栽培を手伝って欲しい、ああそうだ川と山、出来たら海の増設が先か』


『ムーアは防具を幾つか新調したいから今日中に決めて明日から製作に入って欲しい』


『分かったニャ、属性糸が試せるニャー』


『オーラとライカは弾丸の製作と食材の収穫と調味料の作成を手伝って欲しい』


『フハハ また新しい食材を作るのか?』


『ああ、いよいよ俺が一番欲しかった物を作る事が出来る』


『くふふ 楽しみですわ♪』


『あっ そうだ今日の料理考えてなかったな』


『料理ならいつもアーチカさん達が作ってくれてるから、きっと今日も用意してくれてるんじゃないかな』


『そうですね、なら今日はアーチカさんに、お任せしてみよっかな』



念のために食堂へ行くと既にアーチカさんが夕食の用意をしてくれていたので、空いた時間を利用して皆とロアさんの杖作成を検討することにした。



『やはり神木は魔力の通りが良いですね、これなら<魔之極意>も付与出来るかも知れません』


『うわ~ ってことは凄い杖になりそうね確か<消費魔力減少+10><魔力増大+10><魔法強化+10>の<統合>だったわよね』


『ふむふむ、神木と魔石それにスキルの効果で魔法威力10倍ぐらいまでは持っていけるかな』


『何とも、やりすぎの様な気もするが今のワシ等に比べたら、普通に感じるな』


『名前はロアさん専用だから「ロアの杖」で行こうか、後はベクターさんの銃の素材なんだけど』


『リーダー僕は太古の金属が良いと思うんですけど、どうでしょうか?』


『でもあれは、私達でも試していない未知の金属ですわ』


『ライカの言う通り確かに効果は分からないけど、何となく俺もいけそうな気がするよ』


『リーダーがそう言うなら間違いなさそうですわね』


『それに俺達が試そうと思っても、今の武器の完成度には手を加えられないと思うしね』


『では、銃素材は決まったとして弾丸の補充方法は予定どおりアイテムポーチからにしますか?』


『ふむ、<空間操作>のランクも上がってきたので、アイテムポーチから直接銃へ補充することも可能だと思うぞ』


『オーラ、俺がスケッチした銃のグリップ部分にアイテムポーチのような小さな空間を作るのはどうだろう?』


『どうせ弾丸の補充だけだから1000発ほど入れば十分だと思うんだけど』


『ふむ、グリップ部分は確かに小さいが、弾丸程度なら十万発ほど収納可能には出来るかもしれないぞ』


『それにグリップ部分なら<空間操作>で弾丸の補充も容易に出来そうだ』


『銃への<付与術>はどうするんニャ?』


『属性弾丸を重視するならロアの杖と同じように<魔之極意>、通常弾丸を重視するなら<加減之極意>ってところですか』


『う~ん、両方欲しい所だけど銃は危険な武器だから<加減之極意>を重視したいね』


『では属性弾丸の方に<魔法強化+10>を付けましょうか、通常弾丸には<突強化+10>で』


『複雑な構造なので<付与術>も分けれて便利ですわ』


『只弾丸は小さいので<刻印>を使わないと<付与術>が使えないと思うから、明日手分けして頑張ろうか』


『<刻印>のスキル上げに丁度良いではないか』


『あはは オーラ前向きな考えだな、それでいこうか』


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