第123話 レチクルのダンジョン攻略8 オーラの悲願
『ふ~ 何とか形には成って来たな』
『私も驚いたけど、もう昨日まで使っていた属性魔法とは別物だわ、違う属性を使ってるような感覚ね』
『私もそう思いますわ怖くて範囲系の魔法が撃てませんわ』
『僕はメイク系で生物を形作って操作する方が安全でしたね』
『ふむ、ボール系では、どこまで飛んで行くか分からんからの』
『ああ、そうだシロ・アドちゃん・カー坊も試しておいてくれ、たっぷり手加減してくれよ』
『『『クー ミュー ムー』』』
『おっ シロとアドちゃんも声出せたんだな』
『んふふ もう少しで私の名前が言えるところまで練習したのよ』
『ニャハハ シロもあたいの名前が、もうすぐ言えるニャ』
『あはは だからミューとムーなのか、よしじゃー試してくれ』
俺の頼みを聞いてくれた3匹?って言えば良いのかな分からないけど魔法を使ってくれた、カー坊が放った<炎ブレス>はどこかのドラゴンが放ったかのような巨大な物になり円筒状に森が切り開かれてしまった、クリスタルの木じゃなかったら大炎上になっていたかも・・・
シロが放った<真空鎌>はオーラが最初に放った<エアメイク>カッターのように辺りを薙ぎ倒し森が丸裸になっていく。
アドちゃんが放った<氷塊>は天空から氷山が落ちて来た、これには俺達も焦り必死で逃げた・・・・
『『『『『・・・・・・・・・・・・・・・・・・』』』』』
『『『・・・・・・・・・・・・』』』
シロ・アドちゃん・カー坊にも予想外の結果だったのだろう3匹共小さな口が開いたままポカンとしている。
『あー そういえば3匹共あんまり練習してなかったよな、悪い俺のミスだ・・・でも今ので分かっただろう俺達がテイムした者は俺達のレベルと同じになるみたいだから、帰るまでに練習してくれ迂闊に使ったら大災害になる』
3匹にも事の重大さが分かったのか小さな首を何回も縦に振って納得してくれているようだ。
『ふ~ しかし吃驚したわ、アドちゃん達も徹底的に練習よ!』
『ムー ミュー クー !!!』
それからの練習は3匹を加えて何度も練習し環境破壊を起こさない程度に習熟していった、満足そうな3匹の笑顔をみているとクリスタルツリーと言う名前のレアモンスターを発見した。
どうやらクリスタルトレントの希少種のようだ、トレントの3倍ぐらいの大きさで種族スキルに<クリスタルブレス>ってのがあるようだ。
『ふむ、カー坊達の練習相手に丁度良いんじゃないか?』
『んふふ 良いわねアドちゃんやってみる?』
『ニャハハ シロの初陣ニャ』
3匹には余程嬉しかったのか頷いてから意気揚々とクリスタルツリー目掛けて先制攻撃に移った。
いつもフワフワと飛んでいるアドちゃんとは思えないほどのスピードだ、やはりステータスも俺達と同じぐらいだと予想が付く。
シロについても、いつもパタパタと飛んでいるのに俺達でも気を抜いたら見失うほどのスピードが出ている。
その2匹に送れることなく走っていくカー坊も凄まじいなクリスタルツリーも3匹に気付いたのか<クリスタルブレス>で迎撃しているが、そんな攻撃が当たる訳もなく3匹が繰り出した<真空鎌>であっけなく粉々に切り刻まれ粒子となって姿を消していった。
【サークルが種族スキル<クリスタルブレス>を習得しました。】
【サークルの<激運+5>が<激運+6>に成りました。】
『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』
俺達6人は、3匹にハイタッチして喜びを分かち合う。
『んふふ 凄いじゃない、もう魔法の制御出来てるわね』
『しかし、種族スキルって魔法なのか?』
『魔力感知で見ている限りは魔法みたいね』
『そこら辺は不思議なところだけど、種族スキルにも技みたいなのも有る筈だよ』
『ニャハハ 細かいことよりドロップ品ニャ、神木水晶ってのが出てるニャ』
『おお、良さそうだな<鑑定>してみようか』
【アンサー 神木水晶:不純物の混じらない純粋な水晶であり魔力媒体に非常に適している。】
『うわ~ これ最高の杖が作れますよ』
『って事は俺達にはファントムシリーズがあるから』
『『『『『『ロアさんに良いね(ニャ)』』』』』』
『んふふ 皆考える事は同じね、でも水晶だけじゃ飾り気がないわ』
『以前いっぱいでた宝石なら余ってますけど?』
『さっきクリスタルツリー倒した時に出た魔石はどうかしら?』
『うむ、そういえば魔石にしては珍しく綺麗な紅玉だったな』
『なるほど、魔石は俺達もダンジョンコア用に欲しい所だけどロアさんになら譲っても良いね』
『でも魔石を装飾にして何か意味があるニャ?』
『僕はあまりやった事ないんですが魔石を装備へ埋め込むとスキルが着くことがありますよ』
『ほほ~ レア種の魔石だし良いスキルが付きそうだな、ではそれで良いんではないか?』
『うん、ロック試しに作ってみてくれる?』
『分かりました僕も楽しみです♪』
ひょんな事からロアさんへの良いお土産が出来たし引き続き、練習がてら進んで行くことにした、階層を下りる度に見たことがある魔物にも遭遇したが、此処の魔物は必ず体の何処かがクリスタルになっているようだ。
地下45階まで辿り着いたとき初見の魔物と遭遇した名前はクリスタルバイソンだ、どうやらマナバイソンの亜種らしいが俺のテンションが跳ね上がる。
何故なら最高級の牛さんだからだ、マナバイソンの噂は知っていたんだが取りに行く機会に恵まれなくて苦渋を飲んでいた魔物だ、まさかこんなところで会えるとは。
此処はダンジョンだからドロップ品でしか肉は手に入らないが、それでも見逃す手はない。
『どうしたのクオン?何か怖い眼してるわよ』
『俺が探していたマナバイソンの亜種だ、皆どうしても欲しいから手伝ってくれ』
『マナバイソンって最高級の牛肉って言われているあれか?』
『ニャハハ そりゃー気合入るニャー』
『うわ~ 群れで居ますね、ってことは』
『『『『『根こそぎ(ニャ)!!!』』』』』
俺達は数十頭の群れで行動していたクリスタルバイソンを逃がさない様に仕留めて行った、クリスタルの角が生えており強烈な突進をしてきたが近づく前に俺達の魔法で倒していった。
嬉しいことに、この階層にはクリスタルバイソンが多く、しかも大抵群れで行動していたため大量に狩れた、ドロップ品は全部肉で、日本で言うところのヘレ・サーロイン・リブロース・カタロース等様々な部位が手に入った。
レアドロップになるのか内臓系の肉もドロップしてタン・ハラミ・レバー等も手に入ったホクホクだ。
『あはは リーダーすっごく嬉しそうですね』
『ああ、見てくれこの見事なまでサシが入ったサーロインを、これで最高の料理が作れるぞ』
『『『『『ゴクッ 』』』』』
『クオンが、そこまで言う料理か楽しみだな』
『も~ やめてよ、また夢中になっちゃうわ』
『あ~ あのハンバーガーとかステーキみたいに楽しみですわ』
『あはは きっとそれよりも美味くなるよ、楽しみにしてて』
『僕もう駄目です涎が止まりません・・・』
『ロックしっかりして帰ったらビールもウイスキーも解禁よ!』
『おいおい、ワシまで涎が出てくるじゃないか』
『クフフ リーダーの料理は不可避の魅了魔法ですわ♪』
俺はダンジョン攻略中にも関わらず、もう帰ってから何を作るか考えてしまっている事に気付き、気合を入れなおす。
話をしながら進んでいると遠くの方でキラキラと光る物を発見し近づいて見ると湖の水とクリスタルが太陽の光に反射して光っていたらしい。
余りに綺麗だったので湖の畔で休む事にした。
『ふ~ しかし綺麗な所ね、クリスタルに水が溜まってるから水が無いように見えるわね』
『でも、何か生き物も居るみたいですね』
『本当ニャ、何か動いてるニャ』
『<鑑定>出来ましたわ、クリスタルシュリンプって言う見たいですね、クフフ美味しいみたいですよ?』
『よし、獲るぞ!!!』
『『『『『はやっ 』』』』』
美味しいと聞いて直ぐに俺も<鑑定>をしてみたが、どうやらエビらしいエビと言っても小さな物ではなく伊勢海老の大きなサイズで甲羅から全て透明で生け捕りにしたらピチピチと跳ねていた。
そのまま<アイテムBOX>に収納しようとしても入らなかったので針で〆てもらい次々と収納していった。
休憩ついでに良い拾い物が出来て満足だ寄生虫の様な物は、まだ異世界では見ていないが念のために<クリーン>を掛けておく。
こういった休憩時にはコーヒーが欲しい所だが、急がなくても良いかと思い、まだ栽培していなかったので帰ったら先に作っておこう。
爺ちゃんが持たしてくれた種の種類に呆れていたが、今は感謝しかないコーヒー豆もアドちゃんに記憶して貰っているので作る事は心配ないしね。
『じゃ、そろそろ進もうか、このダンジョンでも色々な食材が確保出来て嬉しいよ』
『あはは リーダーと居るとダンジョン攻略なのか訓練なのか食材確保なのか分かりませんね』
『んふふ きっと優先順位は食材確保が一番上よ』
『そう考えると、そのついでに私達をここまで鍛えるんだから凄いですわ』
『ちょっと待て、ダンジョン攻略は一応訓練目的だぞ!』
『ニャハハ 実際には格段に成長してるから嘘じゃないニャ』
『フハハ そういう事だな』
『う~ん、やっぱり誤解されているような・・・でも確かに食材目的も大きいからな、まあ良いか』
『『『『『あははははは 』』』』』
嬉しい事にまたクリスタルバイソンの群れを見つけたので狩りながら進んで行き地下48階に辿り着く、このダンジョンの終わりも近づいて来た。
もうすぐレチクルのダンジョンも終わりかと思うと、探索にも力が入り良い物が無いかとキョロキョロしていると今度はフルーツを見つけた。
名前はクリスタルフルーツと言うらしい、背の高い木に生っており大きさは夏ミカンぐらいかな?薄いクリスタルの皮を割って中を見てみると、やはり夏ミカンのようになっている、たっぷりと果汁が滴るのは良いのだが半透明でオレンジ色なので違和感が凄い。
もちろん全員で味見をしてみると、半透明な外見からは信じられないような甘みと爽やかさが口腔内を走り抜ける。
『驚いたな糖度と良い爽やかな後味と良い、これは良い物見つけたな』
『うわ~ うわ~ すっごく美味しいですわ♪リーダー私これ気に入りましたわ♪』
『あはは ライカって果物好きだよね、よしじゃー』
『『『『『根こそぎだ(ニャ) 』』』』』
背の高い木に生っていたので俺達は飛びながら採集していき、一番頑張っていたのは勿論ライカだ。すっごく良い笑顔でせっせと収穫していたミュウも気に入ったのか頑張っていた。
『皆も好きな物を収穫するときは良い笑顔だな、俺の事あんまり言えないんじゃないか?』
『クフフ 言い返せませんわ♪』
『んふふ だってこれ美味しかったんだもの頑張っちゃうわ♪』
『しかし、これも高く売れるんだろうな地下48階でこの美味さだしな』
『リーダーが食材を売らない事はもう慣れましたが、どれぐらいで売れるのか聞いて見たいですねー』
『ニャハハ あたい達は貴族より贅沢してるニャー』
『食に関しては譲れないけど、美味しい物と交換なら検討しても良いかな?』
『なーるほど、その手があったわね、クロワさんに聞いて見よっか』
『僕達の食材と交換出来るような物なんてクロワさんが困りますよ』
『そうかも知れないけど、良い情報が出てくるかも知れないしね』
結構な数が木に生っていたが本当に根こそぎ収穫し種もアドちゃんに覚えて貰った、これでサークルの世界でも栽培が可能になった。
そしていよいよレチクルのダンジョンも大詰めだ!地下50階ボス部屋の前に至る。
『いよいよレチクルのダンジョンも最後ね』
『やはりここにもダンジョンシリーズのアイテムがあるんでしょうか?』
『うん、もし今回の攻略で出なかったら、もう1泊して狙って見たいね』
『ふむ、クオンもかなりのアイテムだと思うか?』
『過去のシリーズを見ても変わりがないような物だから、間違いなく凄いアイテムだと思うよ』
『でも、その心配もとりあえずはボスを倒してからだね油断なく行こうか』
『ニャハハ リーダーはブレないニャ』
『クオンの事だから私達がいくら強くなっても、きっと言うわよ』
『クフフ でもそれがリーダーの強さだと思いますわ』
『あはは ありがとう俺もいくら強くなっても慎重さは忘れないようにしたいと思ってる』
『さあ、行こうか』
『『『『『了解!!!』』』』』
もはや恒例となったボス部屋に入ってからの<鑑定>に入り俺達は驚く事になる。
この異世界に来て、いつかは遭遇するだろうとは思っていた龍種が現れた、しかしステータスを見る限り龍種と言っても最弱の部類だろうと予想が付くがスキルが気になる。
見た目はクリスタルで覆われた5つ首のヒュドラだ、俺が知っているヒュドラなら凄まじい再生力で5種類のブレスって所か<鑑定>に移ることにする。
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【ステータス】
名前:クリスタルヒュドラ
種族:龍種(希少種)
LV:70
HP:700/700
MP:600/600
攻撃:470
防御:478
敏捷:469
器用:455
魔力:640
精神:480
スキル:<龍眼><龍気>
種族スキル:<五属ブレス><ブレス強化>
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【アンサー 龍眼:全てを見破る力があると言われており隠ぺいを無効化する能力がある。】
【アンサー 龍気:ドラゴンオーラと呼ばれる膜を張り攻撃・防御力が跳ね上がる効果。】
【アンサー 五族ブレス:5つの属性によるブレスを放つ事が出来る能力。】
【アンサー ブレス強化:ブレス系に属する威力を増大する効果。】
『むぅ、ついに龍種が来たか』
『俺も驚いたよ、まさか中級ダンジョンで龍種が出るとは思わなかった、ステータスを見る限り俺達の方が有利だけどスキルの効果がどれぐらいあるのか分からないね』
『武器の使用を解禁しますか?』
『いや、ここまで来たんだ、それは最後の手段にしよう』
『んふふ なら手加減する必要は無いわね』
『クフフ 魔法属性がランクアップしてから初めて本気で撃てますわ』
『俺の予想なんだけど5つの首から5種類のブレスを撃ってくる筈だ十分注意しよう、後は再生能力が高い筈だから驚かずに対処していこう』
『『『『『了解!!!』』』』』
俺達は初めて龍種との戦闘に入る、相変わらず魔法限定だが手加減は無しだランクアップした魔法を極限まで練り上げそれぞれが魔法を放つ。
クリスタルゾーンに入ってから、ずっと練習してきた制御した魔法ではない凄まじいまでの魔力を内包した魔法が放たれる。
それぞれが放つ属性魔法はヒュドラに当たる度にスキルにより強化された龍の鱗を吹き飛ばし確実にダメージを与えていく。
『むぅぅ 魔法属性がランクアップしてから初めて本気で撃つが、まさかこれほどの威力とは』
『自分で放っておいて怖いぐらいだわ、あのヒュドラを易々と貫いていく』
『でも、見て下さいドンドン再生していきますよ』
『リーダーの情報どおり飛んでもない再生力ね』
『ブレスが来るニャ!!!』
俺達の魔法により跳ね飛ばしたヒュドラの首も瞬く間に再生し各首からブレスが放たれる、扇状に広がって放たれるヒュドラのブレスは火・風・土・水・クリスタルのようだ。
スキルの力なのか各ブレスの威力は凄まじいが立体的に動ける俺達なら回避することは容易だった。ブレスが当たったダンジョンの壁が破壊されていく様でその威力が伺える。
ヒュドラの攻撃は全てブレスで構成されており、全力での攻防が繰り広げられる。ランクアップした事によりMPの消費量も増えたが、レベルアップによりMPの総量増大と<マジックドレイン>等でMP切れの心配は無かったが長期戦になる予想はついた。
それでも約30分ほど攻防を繰り広げて行くとヒュドラの再生スピードが若干遅くなってきた事に気付く。
『そろそろ止めと行こうか、まず5つの首を同時に潰してから範囲魔法で止めをさす、ミュウが止めの範囲魔法をしてくれ』
『『『『『了解!!!』』』』』
『<ファイアメイク>ウルフ!!!』
『<エアメイク>バード!!!』
『<アースメイク>スコーピオン!!!』
『<ウォーターメイク>ブラックダイア!!!』
『<アイスメイク>ニードル!!!』
各自メイク系で作り出された魔法によりヒュドラの首が次々と破壊されていき全ての首が無くなった。
『『『『『ミュウ任せた(ニャ)!!!』』』』』
『行くわ<サンダーボルト>レイン!!!』
ミュウの放った一撃で凄まじいまでの威力がある<サンダーボルト>が雨のようにヒュドラの胴体へ降り注ぐ、収束したその攻撃はヒュドラの硬い鱗を弾け飛ばし粒子へと変換していった。
【レベルアップしました。サークルがレベル53からレベル58に成りました。】
【サークルが特殊スキル<龍眼>を習得しました。】
【サークルが特殊スキル<龍気>を習得しました。】
【サークルが種族スキル<五属ブレス>を習得しました。】
【サークルの種族スキル<炎ブレス><クリスタルブレス>が<五属ブレス>に<統合>されました。】
【サークルが種族スキル<ブレス強化>を習得しました。】
【サークルの<激運+6>が<激運+8>に成りました。】
【サークルの<魔王の威圧+7>が<魔王の威圧+10>に成りました。】
【サークルの<魔王の威圧+10>が<龍王の威圧>に進化しました。】
俺達6人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。
流石に龍種だけありステータスが低い事を感じさせない強さがあった、討伐後オーラを見ると何か様子がおかしいと思えば震えながら涙を流しているのが分かる。
『どうしたんだオーラ?』
『フハハ すまん少し感動してしまってな、龍人にとって龍種を倒すと言うことは、己の強さを示す夢なのだ』
『龍種の討伐などワシはとっくに諦めておったのだ、落ちこぼれだったワシがクオンのパーティへ入れて貰い、いつの日か龍種に挑み倒すことが出来るのではないかと少なからず希望を抱いておったのだ』
『フフフ まさかこんなにも早くワシの悲願が達成出来るとはな、これが感涙と言うものか・・・』
俺達は、いつの間にかオーラを囲み感動を分かち合うように肩へ手を置いていた。
『『『『『おめでとうオーラ!!!』』』』』
『フフフ 泣かすではないか仲間達よ・・・』
『龍人として生まれ、育ち、これでワシも胸を張って生きていけるクオン・ミュウ・ロック・ムーア・ライカ、ありがとう、お前達仲間のお陰だ!』
『オーラこい!もう一度ハイタッチだ!!!』
『おう!!!』
俺達6人は先ほどより力強くオーラとハイタッチを繰り返し、オーラの喜びを称えた。
『クフフ オーラ龍素材も沢山ドロップしてますよ♪』
『ふむ、本当に沢山ドロップしたな喜ばしい事だ』
『白金箱ニャー 罠解除して<鑑定>ニャ』
『ダンジョンアイテム出ると良いですね~』
『んふふ 私達の<激運>は半端じゃないわよ♪』
『さーこい!』
【アンサー クリスタルヒュドラの牙:龍の力を秘めた牙。最高級の武器素材となるが特級の加工技術がいる。】
【アンサー クリスタルヒュドラの爪:龍の力を秘めた爪。最高級の武器や装飾素材となるが特級の加工技術がいる。】
【アンサー クリスタルヒュドラの皮:龍の力を秘めた皮。最高級の防具素材となるが特級の加工技術がいる。】
【アンサー クリスタルヒュドラの肉:龍の力を秘めた肉。龍の力を宿し全ての病が治ると伝えられている。】
【アンサー クリスタルヒュドラの鱗:龍の力を秘めた鱗。数ある龍種の中でも最高に美しい鱗。】
【アンサー レチクルの水晶(白金箱):無限に魔力を生み出す事が出来る魔力炉。】
『『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』』
俺達6人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。
『本当に来たーーーーーーーーー』
『うわ~ やっぱり凄い性能ね』
『私には、どう活用するのか分かりませんがリーダーの表情を見る限り、凄い事が出来るんでしょうね』
『俺も、まさかこんな性能とは思わなかったよ、でもこれがあれば凄い事が出来そうだ』
『ニャー またあたい達でも驚く事になるニャア』
『私もまた驚いちゃうんだろな・・・その凄い物って、もう材料が揃ったのかな?』
『いや、出来ればもう1つ欲しいね、軽くて丈夫な素材が大量にあれば言う事無しなんだけど』
『・・・クオンの頭の中では、もう完成が見えてるのね』