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第117話 レチクルのダンジョン攻略2 3体目の友達


『さてと、時間も良い時間になっちゃったから今日はここで野営しようか』


『『『『『了解ニャ!!!』』』』』


『せっかく取れたての小麦があるからパンを使った料理を作るよ』


『楽しみニャー きっと今までに食べたことがないような美味しいパンニャ』


『あはは 照り焼きハンバーガーとフライドポテトってやつ作るよ』


『この間作ってくれたハンバーグってのに似てるわね』


『そーそー ハンバーグをパンに挟んだ料理なんだよ』


『うわー またあの美味しい料理が食べれますわ♪』


『あれを更に料理するのか?さー言ってくれ手伝うぞ』


『あはは オーラはデルタ君の為に覚えたいんですよね』


『ワハハ バレたか、いやワシも料理が好きになって来てな、デルタも喜んでくれるしリーダーはどんどんレシピを教えてくれるし楽しくてしょうがないわ』


『んふふ 私もクオンに料理習ってるのよ♪この間一緒に取って来た魚で鰹節ってのを作ってるんだよー』


『なに?ワシはそれ聞いてないぞ』


『ニャアア 魚料理ニャ?ズルいニャあたいも教えて欲しいニャ』


『あはは 皆料理を好きになってくれて嬉しいよ、心配しなくても俺が知ってる料理全部教えるんで頑張って覚えて貰うよ』


『・・・リーダーのレシピ全部覚えるのは一生掛かっても無理かもしれないよ』


『そういえば調味料も手に入ったしレシピなんて無限に作れるかも・・・』


『『『『『凄すぎるわ(ニャ)!!!』』』』』


『これから無限のクオンって呼ぶわ』


『ニャハハ リーダーにぴったりニャ』


『確かに繰り出す技、発想、発明と無限を思わせるが、まさか料理レシピから取った二つ名とは誰も思わないだろうな、ワハハ』


『でも、聞いて納得の二つ名ですわ』


『おいおい、決まりなのか?』


『あはは 格好良いじゃないですかリーダー』


『まあ、良いけど・・・』



俺はこの異世界によくある二つ名の話に少し恥ずかしくなりながらも料理を進めて行く。


小麦は錬金術を使って粉砕し粉にしてから、イースト菌(持参)、卵、バター、砂糖を混ぜるのも錬金術で簡単だ。ひょっとしたら料理の方が<錬金術>を多く使ってるかもしれない。


発酵時間も時間を小刻みに進め待たなくて良いし、調理器具も充実してきた野営用とは思えない大きなオーブンでパンを焼き、皆に手伝って貰いながらハンバーグも出来た、ちなみにハーピーの卵とオークキングの肉だ!


皆器用なのでキャベツの千切りも見事だ、カットナイフを使ってるので指を切る心配もない。


あれいつの間にか本当に料理に特化してるような・・・いやいやたまたまだ決して俺のせいじゃない!


油は大豆から錬金術で精製して作り出来立てのフライドポテトに塩をふり<アイテムBOX>に収納していく。


飲み物はダンジョン攻略中なのでアルコールは避けて、ミカンから果汁100%ジュースを作った。


焼き上がったパンを輪切りにしてキャベツの千切り、卵焼き、ハンバーグを挟み醤油から作った照り焼きソースをたっぷり掛けて、どんどん<アイテムBOX>に収納していった。


全て十分な量を作り食べることにする。



『皆お疲れ、さー食べようか照り焼きハンバーガーセットだ!!!』


『『『『『おお~ パチパチパチ!!!』』』』』


『『『『『いただきーす(ニャ)!!!』』』』』



まず皆はハンバーガーを手に取り噛り付く、俺も久しぶりに食べるハンバーガーが実に楽しみだったが美味い、美味すぎる、俺の記憶にあるハンバーガーを軽く凌駕するような味に自分でも驚く。


まずパンが違う、なんて美味さだ此処の小麦って飛んでもないのかもしれない・・・明日もっと収穫することを心に誓う、他の食材も美味いが全てハンバーガーとして合わさった時の美味さは別格だ!!!


俺は周りを見る事も忘れフライドポテトに手が伸びるが、これにも驚愕する自分の知っている味ではない、オレンジジュースも含めこの世界で作ったら、俺でも吃驚するような味になる。


一人で感動を噛みしめているのに気付き、周りを見てみるとハンバーガーを1口噛り付いた所で皆固まっていた。



『『『『『お 美味しい(ニャ)!!!』』』』』


『なんて美味しいの・・・もうこれパンじゃないわ違う食べ物よ』


『美味しいニャー 泣けるニャー 実はパンって聞いて少し残念だったニャ、あたいが今まで食べてたカチカチのパンは何だったのか分からないニャアアアア』


『グオオオオ 泣けてくるクオン何てものを作るんだ』


『モグモグモグ、モググ、モググーモグーーーーーー』


『美味しい・・・リーダーの料理を食べる度に涙が出てくるわ、本当に美味しい物を食べると、こうなるなんて何人が知ってるのか・・・』


『実は俺も驚いてるんだ、俺が覚えている味よりずっと美味い、おそらく食材が良いんだと思うよ』


『私今から、もっと収穫してこようかな・・・』


『あはは 安心して明日もっと収穫しとくから』



余っても良いと思って大量に作ったハンバーガーを全部食べつくし、お腹いっぱいで皆倒れている。


俺も食べすぎたぐらいだ、こんなことならテントも出して寝る用意もしとくんだった。



『もう駄目、私動けないわ』


『フハハ ワシも少し食べすぎたようだが、これは仕方ないぞ』


『う~ん、ダンジョンで野営するときは料理も手加減したほうが良いかな?』


『『『『『駄目よ(ニャ)!!!』』』』』


『リーダー私頑張って動くから、そんなに悲しい事を言わないで』


『ライカそんなにか?』


『僕も動けます、大丈夫です、だから手加減なんてなしでお願いします』


『あはは 分かったよ、でも食べすぎないようにね』



しばらく休憩してから野営の準備をして眠りに着くことにする。


テントには俺達のベッドに加えてシロとアドちゃんの小さなベッドも作って有り、フヨフヨパタパタと飛び回り二人共喜んでいる。



『あはは ロックとムーアが作ったベッド気に入ってくれたみたいだな、かなり喜んでくれてるぞ』


『ニャハハ 作った甲斐があるニャ』


『僕も嬉しいですよ、話が出来れば意見も取り入れられるのですが』


『そういえば<言語解読>ってスキル覚えたじゃない、あれのレベルが上がったら話出来るようになるかもね』


『ふむ、問題はどうやってスキル上げするかだな』


『どこか書物が沢山あるところへいけば、スキル上げも捗りそうですわ』


『ふむふむ、なるほど魔法関連でも古代語とか分かったら便利そうだしね、今度探してみよう』



そんな話をしながら満腹感も手伝い一人また一人と眠りに落ちた。


相変わらず最高の寝心地を提供してくれるベッドに関心しながら目覚め爽快な気分になる。


辺りを見渡すとミュウも目が覚めているようだったので挨拶をする。



『おはよーミュウ』


『んふふ おはよクオン』



俺とミュウの挨拶で皆が起き出す、ロックも起きてムーアが残念そうにしていた全員と朝の挨拶をしてテントを収納し朝食の用意をする。


他愛のない話をしながら皆と朝食を作っていたらロックが騒ぎ出したので、何事かと思った。



『リーダーリーダー見て下さい』


『どうしたんだ、そんなに慌てて』


『うわー 凄いわ』


『んっ なになに』


『吃驚するほど早いですわ』


『フハハ ロックが騒ぐのも背負うがないな』


『ニャハハ ロック喜びすぎニャ』



そう昨日はウイスキーを収穫し終わり、その近くで野営にしたので、この場所から昨日全て収穫したウイスキーの木があった場所を見ると驚く事に全て元通りに復元されていた。


中身が空っぽじゃないかと思い確かめてみると、ちゃんとウイスキーが出るし重さからいっても満タンのようだ。


もちろんロックが喜んで全て収穫することになる。それからビールの木も昨日収穫した場所も復元されていたのでもう少し追加で収穫し、小麦に至っては昨日より時間を掛けて収穫した。


俺達はもう一度辺りを見渡したところ、もう何も新しい物は発見出来ず俺の感でも反応がなかったため地上に戻ることにした。


ダンジョンワープで戻ろうかとも思ったが、此処の上空も気になったので<ウィング>で戻ることにした。



『しかし<ウィング>を取ってなかったら、此処には来れなかったでしょうね』


『ああ、いつかこういう時に奴だつとは思っていたけど、食材確保出来るなんて最高の結果だよ』


『あはは 僕も同意です♪』


『も~ もっと魔物とかアイテムとか色々あるでしょ?』


『クフフ でも一番の報酬は空を飛ぶ爽快感かもですわ』


『確かにそうかもな、ワシもガラでもなく楽しんでしまうしな』


『んふふ 確かにそうね』


『ニャハハ 簡単に行けない所へ行けるようになるって楽しいニャ』


『あれっ あんなところに横穴がありますわ』


『本当だ、さっきの話じゃないけど期待出来そうだな行って見よう』


『んふふ 魔物の巣だったりして』


『フハハ 不吉な事を言うと本当になるぞ』


『も~ おちゃめな冗談でしょ』



俺達は誰も来れないような断崖にある横穴に辿り着き、中を確認することにした。


横穴は以外にも浅く入口から見ても奥まで見えていたが、その一番奥の方にワラが敷き詰められており小さな魔物が寝ているのが見える。



『ニャー ミュウの言う通りニャ』


『ミュウほら見ろワシが言った通りになったじゃないか』


『良く見てよ小さくて可愛いかもしれないじゃない?』


『とりあえず<鑑定>してみますわ』



【アンサー カーバンクル:超希少な生物。目撃例もなく詳細不明。】


*********************************************

【ステータス】


名前:???

LV:???

種族:???

HP:???/???

攻撃MP:???/???

回復MP:???/???

攻撃:???

防御:???

敏捷:???

器用:???

魔力:???

精神:???


潜在能力:<神秘>


種族スキル:<神秘の光>


*********************************************


『うわー <鑑定>レベル10でも何も分からないぐらいの希少生物みたいですね』


『しかも、潜在能力が<神秘>ってのも<鑑定>しても何も分からない』


『これでは危険な生物かどうかも分かりませんわ』


『何言ってるのよライカ<鑑定>より確実な方法があるでしょ?』


『クフフ 分かりましたわ、リーダーどうですか?』


『・・・俺はいつから<鑑定>以上になったんだ?』


『でも、危険じゃないよ、それどころか気になるしテイムしようか』


『あっ いつのまにかこちらを見てますよ』


『ニャー ミュウ正解ニャ、凄く可愛いニャ』


『んふふ でしょーでしょー、クオンもテイムするって言ってるし私とムーア以外が良いわね』



いつの間にか起きて此方を見ているカーバンクルは全身が綺麗な青色の毛並みに透き通った湖のような眼、ウサギの様な大きな耳にキツネのようなフサフサの大きな尻尾、リスのような体型だった。


しかし何といっても特徴的なのが、額に嵌め込められた盾のような形をした赤く大きな宝石が、全身の青色から際立つように輝いていた。


先ほどから大きなクリクリとした目で此方を見ている、俺達の観察が終わったのかぴょこっと立ち上がり、何と此方へ向かって歩いてきた。


一番近くに居たオーラの足元をクルクルと回ったかと思うと、足を伝って登っていき腕に抱き着いてジッとオーラの顔を伺っているようだ。


その間キツネのような尻尾は左右にフリフリと動いており、見ているととても愛らしい。


俺が危険はないと言ったせいかオーラも動かずにカーバンクルを観察していたが、困ったような表情をしている。


しばらくオーラの腕に抱き着くようにして顔を覗き込んでいたが、それからさらに肩へ登っていきマフラーのように首に巻き付き、また眠ってしまったようだ。



『クフフ どうやらオーラに懐いたほうですわ♪』


『あはは 気持ち良さそうに寝てますね』


『おい、クオンどうすれば良いのだ?』


『とりあえず言葉が伝わるか分からないけど、聞いて見て』


『ふむ、カーバンクルと言うそうだな、どうだワシ等と一緒に来るか?』



オーラの不器用にも思える誘いに反応したのかカーバンクルは頭を持ち上げ、頬っぺたの辺りをクンクンと匂いを嗅ぐような仕草をし「クー」と鳴き声を上げた。



【サークルがカーバンクルの<テイム>に成功しました。】


【サークルの<テイム+8>が<テイム+9>に成りました。】


【カーバンクルの潜在能力<神秘>が開眼されました。】


【カーバンクルが種族スキル<癒しの光>を取得しました。】



『おっ どうやら本当にオーラが気に入ったようだな』


『ワハハ こそばゆいが、ワシも気に入ったぞ、是から宜しくな「カー坊」』


『クー ククー♪』


『ちょっとオーラ女の子だったら、どうするのよ?』


『フハハ どうせ性別も分からないので良いではないか、本人も気に入ったようだぞ』


『クー♪』


『そうみたいだな、よしじゃー俺はクオンだ、宜しくなカー坊』


『も~ 適当なんだから、私はミュウよ、宜しくねカー坊』


『あたいはムーアニャ、宜しくニャ、カー坊』


『私はライカよ、宜しくねカー坊』


『僕はロックです、宜しくですカー坊』


『クー♪』



どうやら会話は出来ないが言葉はシロやアドちゃんと同じように理解出来るみたいだ、しかし不思議な生物だな<鑑定>でここまで何も分からないのも珍しい。


こうして俺達は新たな仲間を増やして先に進む事になった、ちなみにもう一度<鑑定>するとこうなった。


*********************************************

【ステータス】


名前:カー坊

LV:34

種族:カーバンクル(神獣)


潜在能力:<神秘>


種族スキル:<神秘の光><癒しの光><コクーン><炎ブレス><炎結界><雷体><放電><剛腕><剛体><収納>


*********************************************


『えっ ちょっと待って、種族が表示されてるわ』


『『『『『・・・・・・・・』』』』』


『シンジューニャ』


『どおりで<鑑定>でも分からない筈だ・・・』


『おい、クオン天罰とか無いだろうな?』


『あはは その時は俺も一緒に謝るよ』


『ふふふ、簡単に言ってくれる。しかしワシも気に入ったのは間違いないからな運命に身を任すか』


『んふふ 神獣って可愛いのね♪』


『いつか会話してみたいですわ』


『僕もテイムされてくれる友達が、いつか欲しいですね』


『あはは 奇遇だなロック俺もそう思ってたよ』



凄まじく長く感じた断崖も、ようやく地上が見えてきて降り立つと以外にも<神の声>が鳴り響く。



【サークルの<無属性>が<無属性+1>に成りました。】



『無属性もスキル上がるんだ、無属性持ってる人を他に知らないから分からなかったわ』


『ってことは<ダンジョンワープ>か<ウィング>も多様する必要があるってことになるわね』


『うん、確かに俺達にとって無属性魔法は生命線になりそうだし、きっちり上げとかないとね』


『では、ルールの追加をします、他の人が居ない所では徒歩禁止!!!』


『は 走るニャ?』


『ムーア分かってるでしょ?そーいうボケはしなくて良いのよ』


『でも、しばらくは無理みたいですわ』



ライカが言うように近くに他の人の気配がする、どうやら俺達は断崖を上がって来たから人目に付かなかったようだ。



『おーい君達そっちは危ないから、離れた方が良いぞ落ちたら間違いなく死ぬぞ』



親切にも危険を教えてくれて、声を掛けてくれているようだ、そんな方を無碍には出来ないため俺達も断崖から離れて挨拶に向かう事にした。


近づいて見てみると25歳ぐらいだろうか銀髪の引き締まった筋肉、長剣を携えていることから前衛ってことが分かるイケメンの冒険者だった、後ろの方にいる人達が同じパーティメンバーだろう女性も2人いるようだ。



『こんにちわ御心配お掛けして、すみません』


『あはは 例なんて良いよ、しかし君達のパーティは若いな、どおりであんなに危険な断崖の近くを歩いている訳だ』


『俺達は主に此処を拠点に活動しているパーティ「アクセル」って言うんだ』


『此処なら大抵の事が分かるんで遠慮なく聞いてくれ、俺はリーダーのディアだ宜しくな』


『ありがとうございます俺達はパーティ「サークル」です』


『俺はリーダーを務めているクオンと言います、まだ新人ですが宜しくお願いします』


『『『『『・・・・・・・・・・・・』』』』』


『あっ いやすまない実は君達のパーティ名と同じ名前で噂を聞いた事があって、少し驚いたんだよ』


『・・・・・すみません「サークルには近づくな」でしょ、俺達の事です』


『『『『『『えええっ 』』』』』』


『君達のような感じの良い若者が、いったい何をしたんだい?』


『ええっと、』


『クオン待ってくれ、ワシが説明する。実はワシはポーターをしていたんだが同じ冒険者にバカにされてな、それを見たクオンが怒ってそいつらと揉めてくれた時に、その噂が広がったんだ』


『あはは 本当にそれだけで、あんな噂が広まったのか?相手の冒険者はかなりチキンだったんだな』


『クオンは見た目からはとても想像出来ないほど強くてな、周りにいた者を全員威圧して噂にまでなったのだ』


『でもとても優しくて最高のリーダーなんですよ』


『ニャハハ クオン以上のリーダーなんて存在しないニャ』


『へええ~ 大した信頼ね、とても恐れられるほど強くは見えないけど、悪い人にも見えないわ』


『貴方達も良い人ですね、僕達の噂を知っている人が僕達を見たら噂がウソだと思って侮辱するんですけど』


『あはは その噂も君達が悪い訳じゃないだろう、俺達は気にもしないよ』


『ここで立ち話もなんだから、しばらく進みながらお互いの話でもどうかな?』



俺達は事前にこういう時は嫌な人間じゃない限り、同行することを決めてあったので視線だけを送り了承することにした。



『はい、俺達で良ければ、宜しくお願い致します』



俺達は先輩冒険者に対して礼儀を示すために全員で丁寧なお辞儀をした。



『いやいや、今どき珍しいぐらい丁寧な挨拶に此方の方が恐縮するよ』



実際アクセルの皆さんは、俺達のような若者に対しても丁寧に応対してくれて、とても話やすく色々な話をしながら進んでいく。


予想どおり正規の攻略ルートは断崖を迂回して奥へ進むようだ、もう少し進むと魔物と遭遇しそうだがアクセルの方達はまだ気づいてないようだった。



『少し大型の魔物が3体ですね』


『ああ、ちょっと待ってディアさんと相談するよ』


『んっ どうしたんだいクオン君?』


『はい、少し大型の魔物がこの先に3体ほどいるようなのですが、配分はどうしましょう?』


『俺が見た所なにも居ないようだが、クオン君は索敵スキルが高いのかな?』


『索敵が高いって訳じゃないですが3キロほど先に居ますね』


『本当に3キロも先の魔物が感知出来てるの?信じられないわ』


『んふふ 熊ぐらいの大きさみたいですよ』


『熊みたいってことはアウルベアか』


『それなら、何かの間違いだよアウルベアなら単体で行動している筈だ』


『そろそろ見えて来ましたよ、どうします?』


『なっ 本当に3体居る・・・不味いぞ1体でも苦労するのに、まさか3体も居るとは』


『それなら俺達が2体担当しますね、ディアさんどの個体が良いですか?』


『ちょっと貴方達、本気なの?アウルベアと戦った事ないでしょ、凄く強いのよ』


『不味いぞ、向こうも此方に気付いたようだ』



どの個体にするか聞いてない内にアウルベアと言う魔物が3体とも此方へ向かって来たので、俺達はとりあえずウォール系で閉じ込めることにした。


選んで貰う前にダメージを与える訳にはいかなかったので全員<ライトウォール>で閉じ込める事にした。


魔法が被ってもシンクロ魔法にならないように、此処に来てから練習していたためある程度同じ魔法を詠唱してもシンクロ魔法が発動するようなことにはならない様に出来た。



『ディアさん、とりあえず閉じ込めましたけど、どの個体にします?』


『『『『『・・・・・・・・・・・・・』』』』』


『君達は全員魔法使いだったのか、ふ~ あせったよ』


『信じられないわアウルベアを完全に閉じ込めるなんて、どんな魔力してるの?私には絶対に無理だわ』


『ディア、俺はサークルの噂を友人から聞いて詳しく知ってたんだが、おそらくこの子達は全員信じられないほどの実力を持っている筈だ』


『今の魔法を見るまでは半信半疑だったが、間違いない』


『・・・とりあえず話は後回しだ、クオン君一番左端の個体を担当しても良いかな?』


『分かりました少し離れますね』



俺達は左端のアウルベアだけ残して他の2体を討伐することにした、<ライトウォール>を解除し少し離れた所で無属性以外の魔法をドカドカ叩き込みあっさりと倒してアクセルの戦闘を見る事にした。


ちなみにアウルベアは3メートルぐらいある巨体でフクロウと熊を足して2で割ったような熊だった。


ドロップ品は羽皮とクチバシだったが、これもエイトールさんが教えてくれた高値で売れる素材だ。


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