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第108話 スキル作成!


帰りの馬車は、ゆっくりと進んだためか少し時間が掛かったが<エンゲルラント>も見えて来た。


とりあえず報告のためにギルドへ行かないとか通信用のオーブも返さないとだしね。


町の手前で馬車を止め、馬車を収納してから町へ入る。



『エイトールさん、今戻りました』


『お疲れ様でした皆さん』


『これお預かりしていた通信用のオーブです、返しておきますね』


『はい確かに、それとギルドマスターから戻ったら部屋に招くように言付かっていますので』


『皆さん宜しいですか?』


『分かりました、皆マスター室へ寄っていこうか』


『『『『『了解!!!』』』』』



俺達は、ギルドの2階にあるマスター室に入るとギルドマスターが待っていてくれた。



『今戻りました』


『お疲れだったな、事後処理の者は朝送っておいたぞ』


『ありがとうございます助かりますよ』


『でっ どうだった?』


『はい、事前にお伝えしたとおりオークは約3百匹とオークキングが居ました』


『しかし、予想していたとはいえ、おっそろしい強さだな・・・』


『もう隠し通すのも限界なんじゃねーか?』


『それは俺も考えていますよ、そのために準備を進めています』


『でも、まだ早いですね』


『なるほど、まあそこら辺は抜かりはないよな』


『ところでオークキングは強かったか?』


『ミュウどうだった?』


『おいっ どういうことだ?』


『んふふ 私が相手したのよ♪』


『一人でか?』


『そうよ!私の村を襲うなんて許せないわ』


『・・・・・・・・・・・俺は、なんて言えば良いんだクオン?』


『あはは まあダンジョンボスよりは弱かったですね』


『おっそろしい奴らだな、そうだまたギルドカードを貸してくれるか?』


『まさか?』


『そのまさかだよ、仕方ねーだろ?急いで冒険者を集めたんだ、オーク3百匹倒したことが、領主様の耳に入ったんだよ』


『一度領主様とも、きっちり話をしないといけませんね』


『おい、脅すなよAランクなら、まだ大丈夫だ』


『Sランクは流石に目立つがな』


『俺達は、昨日Bランクになったんですよ?』


『おー すげー すげー スピード出世だな』


『ピキッ 』


『『『『『や ヤバい!!!』』』』』


『は 早く謝って』


『て 手遅れになるぞ!』


『わ 悪い言いすぎた冗談だ・・・』


『ふ~ まあ良いでしょう、領主様にお伝えください、次からは先に了承を取ってくださいと』


『分かった伝えておくから機嫌直してくれよ』


『あはは 嫌だな怒っていませんよ、今回はお世話になりましたしね』


『では失礼します』



ギルドの階段を下りていくとエイトールさんが笑顔で待っていてくれた。



『おめでとうございます、ではカードをお預かりしますね』


『も~ クオン焦ったわよ、こんなところで暴れないでよね』


『ああ、ミュウ、オーラ俺の演技に乗ってくれてありがとう』


『・・・本当に演技だったのか?少し殺気が漏れてたぞ』


『あはは 少し怒った振りでもしておかないとね』


『も~ 本当かな~ 』


『皆さんお待たせしました、これがAランクのギルドカードになります』



エイトールさんが持ってきてくれたギルドカードは金色に輝いていて凄く目立つカードだった。



『うふふ しかし凄いですね昨日Bランクのカードを渡したのに』


『今日は、急でしたから何も用意出来ませんでしたが、何かお祝い致しますね』


『いえいえ、エイトールさんには昨日もご馳走になったばかりなので』


『飲み物だけじゃないですか、そうだ今度食事でも行きませんか?』


『良いですね、分かりました連絡をしてくれたら、いつでも行きますよ』


『うふふ ありがとうございます』



俺達は今後の相談をするため家に戻ることにする。玄関に入るとアーチカさんが出迎えてくれた。


しばらく考えた後、魔草の世話を頼んでいたことを思い出した。



『すみませんアーチカさん、ありがとうございます』


『おかえりなさいませサークルの皆様、水をやるだけですから楽ですよ』


『今はアーチカさん一人ですか?』


『いえ私の他に2人来ております』


『では甘い物でも作りますからリビングに来るようにお伝えください』


『いえ、そんな』


『ニャハハ 遠慮は良いニャ、お陰であたい達も食べれるニャ』



アーチカさんをムーアが無理やり部屋へ連れていく。俺は厨房へ行き急いでバナナクレープを作る事にした。


他のメンバーも手伝いに来てくれて、俺が作るクレープをマジマジと見ていた。



『よし、完成だ!行こうか』


『うわ~ 美味しそうね楽しみだわ』


『さあ、食べてくれバナナクレープって言うお菓子だよ、オレンジの果実水もあるから飲んで』


『ほ 本当に良いんですか?』


『勿論だよ、さっ 食べて食べて』


『『『いただきます』』』



アーチカさんとメイドさん達は、おそらくは見た事もないであろうバナナクレープをパクッと一口食べてくれた。



『『『美味しい、美味しいです』』』


『良かった、さあ沢山作ったから皆も食べてくれ』


『『『『『いただきま~す!!!』』』』』


『あま~い、このバナナの実ってネットリとしていて甘くてとっても美味しいわ』


『このクレープってのも柔らかくて甘くて美味しいニャ、幸せニャ』


『モグモグ モグモグモグ』


『ほほ~ これは子供も喜びそうだな』


『くふふ 美味しいですわ♪』



う~ん欲を言えばチョコレートも欲しい所だけど、無い物は仕方ないか。


『アーチカ今日、誘ってくれてありがとう、とっても幸せだわ』


『この果実水もとっても美味しい、幸せ~ 』


『クオン様、とても美味しいです、ありがとうございます』


『喜んでくれて俺も嬉しいよ、沢山作ったからいっぱい食べてね』


『『『はい♪』』』



アーチカさん達は、とても満足して帰っていった、色々あったから忘れていたのが申し訳ないな。


預けていたアイテムポーチは、しばらく持っといて貰う事にした。


それから以前から懸念していた事が、予定外のランクアップで急がないといけない事に思案する。


その懸念事項について皆と相談するために、リビングに集まって貰った。



『少し皆と相談したいんだが』


『その顔は、不味い問題みたいね』


『ああ、以前から俺達の優先事項の上位に入っていた事なんだけど、今回のギルドランクが上がった事で急がないと不味い事があってね』


『いつにもまして、厄介な問題みたいだな』


『正直、厄介なんで後回しにしてたぐらいなんだけど、今回初めて新たなスキルを作りたいんだよ』


『<オールクリエイター>を使ってですか?僕達がスキル自体を作るのは初めてですね』


『このスキルを持っている人を探すのは大変だから、作った方が早いと思うんだ』


『でっ どんなスキルなのかしら?』


『ずばり<手加減>だ!』


『『『『『あっ なるほど(ニャ)』』』』』


『そっか、Aランクだもんね腕試しの模擬戦が増えるって事ね』


『そう俺達は基本、魔物しか相手してこなかったから手加減の必要もなかったけど、これからは必要になると思う』


『一番怖いのは、模擬戦で重症もしくわ殺してしまわないかって事だ』


『う~ん、そんなことないって言えないですね・・・』


『ふむ、レベルも急に上がったし、身体系の<統合>もあるし確かに必要だな』


『そうなんだけど、俺達のメイン武器でも殺さないぐらいの手加減が出来るようになるのは大変だと思う』


『俺でも厳しいから、皆にはかなり頑張って貰わないとね』


『『『『『・・・・・・・・・・・・・・』』』』』


『っと言う訳で、早速訓練に行こうロック練習用の的を作って貰って良いか?』


『ダマスカス鋼に魔糸の服を着せますか?』


『いいや、木材で作ろう木材の的を壊さないぐらいで練習しないと<手加減>なんて覚えられないしね』


『うは~ 今の武器で木材の的か・・・私も厳しいけどロック大変そうね』


『・・・僕出来るかな・・・・・・・』


『確かに<手加減>スキルでも覚えないかぎり、ワシ等には不可能だな頑張ろう』


『よし、なら以前訓練しに行った森へ行こうか、木材も大量にあるし』


『『『『『了解!!!』』』』』



それから俺達は、以前<ウィング>の練習をした森へ向かい木材の的を作ってから、まず<手加減>スキルを取得するために訓練を開始した。



『思いっきり軽く攻撃してみるニャー』



まずムーアが木材で作った的へ攻撃を繰り出す。ムーアなりに手加減をしたのだろうスピードは落としていなかったが、かなり力加減に気を配ったのが見て分かる攻撃をした。



『ザンッ ドスッ』


『・・・・・・真っ二つだな』


『ニャアアア ちゃんと手加減したニャー』


『とりあえず<手加減>スキルの取得を目指そう、スピードは落としちゃ駄目だよムーアのように力加減に細心の注意をして皆頑張って』


『『『『『了解!!!』』』』』



各自で悪戦苦闘しながら<手加減>スキルの取得に励むが、予想どおり熾烈を極めた。



『バッキィー ビュシュ ドガッ シュカ ヒュン』


『ああ、ストレスが貯まるうううううううう、ムチの手加減ってどうすれば良いの?』


『むぅぅ くそう何故、斬れるのだ・・・』


『あぅぅ 難しいですわ』


『風圧だけで壊れちゃうなんて・・・・』


『ニャアアア 当ててないのに斬れちゃうニャアア』


『後回しにしてたの分かるだろ?言っとくけどスピード緩めちゃ駄目だよ、全ては力加減だ!』



それからも練習を続けていく内に的の残骸が、夥しい数になってきても<手加減>スキルの取得は出来なかった。


時間も進んで行き夕方になってきたので今日の訓練は終了し、明日また頑張る事にした。


家に戻りリビングで皆グッタリとしている。



『ああ~ 想像以上に厳しいわ~ 』


『私も、こんなに難しいとは思いませんでしたわ』


『ワシも繊細な力加減など、試したこともないからの』


『僕も攻撃力と耐久力を重視して武器を作ってきましたが、まさかこんな事になるとは想像もしませんでしたよ』


『いっその事、手加減用の武器を作りたい気分です』


『ロック気持ちは分かるけど、今回の訓練は手加減だけが目的でもないんだよ』


『えっ どういう事ですか?』


『それは内緒にしたい所なんだけど』


『『『『『・・・・・・・・・・・』』』』』



うおっ 皆のジト目が突き刺さる。



『分かった、分かったから、そんな目で見ない!皆よく考えてみて今のアダマンタイトで作った超重量の武器で手加減出来るようになると言うことは、既に武器を自分の手足のように使えてる証拠だよ』


『なるほど武器の熟練度が最高に上がらないと、手加減など無理と言う事か』


『逆に手加減を覚えた時は、熟練度が最高になった証拠なのね』


『そういう事、そうなるには出来るだけ長い時間、自分の武器を持つようにするのも手だと思うよ』


『クフフ 手加減を覚えて強くなるなんて、不思議な事ね』


『僕なんか分かったような気がします』


『んふふ よーし明日こそ頑張るわ♪』


『とりあえず<手加減>スキルを取得したら、ギルドマスターにランク上げを手伝って貰おうか』


『『『『『それだ!!!』』』』』


『フハハ そうだな少しはこの苦労の責任を取って貰わねばな』


『んふふ 楽しみだわ』


『あはは 皆悪い顔してますよー』


『ニャハハ やっとギルドマスターと模擬戦出来るニャ』


『くふふ 楽しみですわ♪』


『って訳で明日も頑張ろうか』



俺達は普通の戦闘よりもかなり疲れていたらしく皆早めに眠って早朝から訓練に出掛けた。


訓練用の木材が小山のように積み重なる頃、ようやく俺達は<手加減>スキルを取得した。


俺達6人は、ハイタッチして喜びを分かち合う。



『や やったニャアアアアア』


『つ 疲れたわ・・・』


『ふ~ もう駄目ですわ』


『ようやくかワシも疲れたわ』


『僕もう腕がパンパンです』


『あはは しかし俺も疲れた、予想以上に苦労したね』



辺りは、既に暗くなってきたが俺達は疲れのため、しばらくは動けなかった。


それぞれの武器ランクは7~8だったが今回の訓練で全員カンストした、その甲斐もあって今までとは見違えるほど武器を自在に扱えるようになった。


しかし、まだ<手加減>スキルを取得しただけなので、これからスキル上げも頑張る予定だ、勿論これだけ急がないといけない理由を作ったギルドマスターには是非手伝って貰う事にする。


しばらく休憩し疲れを癒してからギルドへ寄り、ギルドマスターへ明日模擬戦に付き合ってくれるようエイトールさんへ頼んでから家路に着く。


もちろん明日は強制参加の旨も伝えて貰えるように言った。


その日は体力的な疲れと精神的な疲れが合わさり、ぐっすり眠れた。しかし、朝目覚めると快適ベッドのお陰か完全に疲れが取れ今日も頑張る気力が湧いてくる。



『おはよー 今日も頑張ろうか』


『おはよう、それを思うと少し憂鬱になるわね』


『ニャハハ でも楽しみもあるニャ』


『フハハ 逃げてなければ良いのだがな』


『くふふ 逃がしませんわ♪』


『ライカ怖いですよ』


『一応ギルドには居るみたいだから大丈夫かな』



俺達は昨日に引き続き<手加減>のスキル上げをするためギルドへ向かう、ギルドへ着くと以外な事にギルドマスターが待っていてくれた。



『おはようございますギルドマスター、快く引き受けてくれて嬉しいですよ』


『何がおはよーだよ、強制連行じゃねーか』


『ニャハハ でも居て良かったニャ、本当に強制連行になるところニャ』


『あれっ 領主様の護衛をしていた二人が何故ここに?』


『ザミラだ、今日は宜しくな』


『ジーナです、今日は宜しくお願いします』


『ふふふ、俺だけなら厳しいから助っ人に呼んだんだよ』


『うわっ ひっど死んでも知らないわよ』


『どっ どういうことだ?ザーランまさか危険な事なのか?』


『ザーラン殿、只の模擬戦と聞いてましたが、どういう事ですか?』


『おいおい、冗談はやめてくれよ』


『でもまあ、領主様にも責任があるし護衛の人が肩代わりしても良いのかな?』


『クオン殿、私達は模擬戦の相手をするように聞いているのだが?』


『ええ、そのとおりです時間が勿体ないから行きましょうか』



半信半疑な3人を連れて昨日の訓練場に到着し簡単な説明をすることにする。



『な なんだこの木屑の山は?』


『なんか俺は嫌な予感がするんだが・・・』


『ちょっと本当に模擬戦なんでしょうね?』


『あはは では、簡単に説明しますね』


『昨日お願いしたとおり3人には俺達と模擬戦をして欲しいんですが、俺達は手加減が苦手なんですよ』


『昨日から必死になって木材の人形で手加減の練習をしているんですが、ようやく慣れてきたので模擬戦で仕上げをお願いしたくて』


『・・・・・すまん用事を思い出した失礼する』


『んふふ 逃げれると思います?』


『ザーラン殿只の模擬戦だろう?』


『私もそう思うのですが?』


『すまん二人共どうやら大変な所へ連れてきてしまったようだ・・・』


『この子達は、この間たった6人でオーク3百匹とオークキングを倒しているんだよ』


『『えええっ』』


『う ウソでしょ?』


『確かに只者ではないと思っていたが、まさか・・・』


『すみませんが練習のため俺達がいつも使ってる武器を使わせて貰いますね』


『な なんだよ、その見た事がないような武器は?』


『あはは これが俺達のメイン武器ですよ、本気ならダマスカス鋼でも真っ二つに出来ますよ』


『嘘だよな?』


『なんなら、お見せしますよロックまだあるかな?』


『ありますよ、ちょっと待って下さいね』



ロックは以前試し斬りで使ったダマスカス鋼の的を設置してくれた。



『じゃ見といて下さいね』



俺達は本気でダマスカス鋼の的に一人ずつ斬りつけていき細切れになったダマスカス鋼を見て貰った。



『『『・・・・・・・・・・・』』』


『さあギルドマスターからお願いします、俺から行きますね』


『俺死なないよな?』


『あはは 俺達も必死に手加減の練習したんですよ、だから多分大丈夫ですよ』


『すまん謝るから、手加減してくれよ』


『冗談は、これぐらいにして行きますよ』



俺は昨日覚えた<手加減>スキルを全開にして攻撃に移る、幸い必死になって練習した甲斐があって打ち付け合ったギルドマスターの武器も壊れていない。



『良いですね、どんどん行きますよ』


『ぐぅぅ 生きた心地がしないんだが』


『キンッ キキキキキンッ キンッ』



10分ほど続けただろうか、慣れるまで少しずつやることにした。



『では、お二人にもお願いして良いですか?』


『どうやら願ってもない機会を与えてくれたようだな、お願いする』


『君達のような強者とやりあえるとは願ってもない、私も全力でお願いする』


『んふふ こちらこそよろしくお願いします』



それからは、メンバーを入れ替えながら何回も模擬戦をした。流石に身体能力は俺達の方が格段に上だったがギルドマスターは勿論、護衛の二人も基本がしっかり出来ているため俺達も勉強になった。


模擬戦を繰り返す事に<手加減>スキルも上がっていき、ある程度本気を出しても大丈夫になってきた。


俺達は対人戦をほとんどやったことがないため、段々楽しくなってきて何回も繰り返し模擬戦を繰り返しやって貰った。


どうしても人数的に俺達の方が余るので、段々メンバー同士でも模擬戦をやるようになっていき白熱していった。


丁度ムーアとライカの模擬戦の時に皆の目に止まり、しばらく観戦することになった。



『な なんてスピードだ、ほとんど見えん』


『私達との模擬戦は、そうとう手加減してくれていたんだな。世の中は広い、まさかこんなにも実力に開きがあったとは・・・』


『なんだありゃ、俺でもほとんど見えないぞ。しかもあれでも全力には、程遠いんだろ?』


『あはは 実はメンバー同士での模擬戦もほとんどやったことないんですよ』


『いや、出来なかったんですよ手加減出来なかったから・・・』


『でも今回の件で手加減の練習をしたから、これからは有意義な訓練が出来ますね』



それからも続けて模擬戦を行い、ついに<手加減>スキルもカンストしたとき<神の声>が鳴り響いた。


【サークルの<手加減+9>が<手加減+10>に成りました。】


【サークルの<手加減+10>が<加減之極意>に成りました。】


俺達は3人に分からない様にガッツポーズを取る。



『ああ~ 疲れたもう動けねーぞ』


『ハーハー 私も今日は、もう動けそうもない』


『フーフー すまない私も今日は、もう無理そうだ』


『ありがとうございました、お陰で手加減もかなり上達しましたよ』


『君達は素晴らしいよ、とても15歳とは思えん』


『ああ全くだ、君達ならいつかSSSランクの冒険者にも慣れるだろう』


『あはは ありがとう』


『ところでザミラさんとジーナさんの武器もボロボロになっちゃいましたね、今日のお礼に僕が手直ししますね』


『いやいや、これぐらい構わんよ』


『うむ、私達はいつもの事なんで』


『遠慮せず頼んでおけよ』


『ギルドマスターの武器もボロボロですね、よく壊れなかったものですね』


『ああ何故か俺との模擬戦では皆、手加減が足りなかったようでな』


『ギルドマスターの武器もついでに直しますよ、帰りに僕達の家に寄ってください』


『俺のは、ついでかよ!』


『『『『『あはは!』』』』』


『ところで君達の武器は、いったいどこで手に入れたのですか?』


『すみませんが、それは言えないんです』


『・・・なるほど、それは残念だ。せめてロック殿の武器を触らせて貰って良いだろうか?』


『リーダー良いですか?』


『ああ、でも危ないから地面に置いてやってくれ』


『分かりました、はいどうぞ。先端の斧部分には触らない様にお願いします』


『無理を言って申し訳ない、超重量に見えるこの武器が、どれほど軽いのか不思議だったんだよ』


『では、・・・・・・・なっ まさか・・・・・』


『どうしたんだジーナ隊長?』


『すまんザミラ持ち上げるのを手伝ってくれ』


『持ち上げれないのか?まさか、あれだけ軽々と振っていたんだぞ』


『・・・・・なんだと、二人でも持ち上がらんではないかザーラン手伝ってくれ』


『おいおい、冗談だろ?』


『せーの、うおおおおおおおおおおおおおおおお』


『む 無理だ、こんな化物武器をロック殿は軽々と振っていたのか?』


『俺達の武器は重いから、他の人では使えませんよ』


『こんな超重量の武器で私達と模擬戦をしていたのか・・・・』


『いくらドワーフとはいっても、いったいどれほどの力があるのだ』


『えへへ 僕達が手加減覚えるの大変だったんですよ』



ロックは地面においていたジャイアントインパクトを軽々と持ち上げ収納する。



『本当に化物だな・・・』


『も~ 化物は酷いんじゃない?』


『この事も内緒でお願いしますよ?』


『ああ、分かってるよ』


『勿論、我々も十分承知している、ありがとう』



それから3人を自宅へ招き武器の打ち直しをロックにして貰った。武器素材は、そのままにしたがサービスで硬度強化・自動修復・切断強化を付与することにした。


現在では<鍛冶師><イクウィップクリエイター>のスキルもカンストしているため、みちがえるほど良い武器に仕上がっていた。


撃ちなおした武器を見て3人が驚き固まったいる。



『なんだこれは、本当に俺達の武器なのか?』


『す 素晴らしい、本当に良いのですか?』


『ほほ~ 流石だな、これだけの手直しをしたのに重心が変わってない、いや良くなっている大した腕だ』


『えへへ 照れますね、重心は大事ですからね当然です』


『ジーナさんとザミラさんの重心も調整しておきましたよ、以前のは少しズレてましたから』


『なっ ・・・・・・・確かに振り易くなっている』


『ロック殿ありがとう、今日は最高の1日になったよ』


『こちらこそ、ありがとうございました』



3人はロックが撃ちなおした武器を手にして、喜んで帰っていった。


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