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ゴブリンロード

本日4話目?


いつも有難うございます!

歩いていくこと数十分。

ゴブリンやらコボルトやらに出会う頻度が多くなってきた。そろそろダンジョンも難易度アップしてくるのだろか?


そんなことを考えているうちに、俺達は開けた部屋のような所にやってきた。

奥の方を見ると、大きな椅子のようなものに、大きなゴブリンが座っていた。


「ヨクキタナ。ワタシハコノダンジョンノキーパーノヒトリ。ゴブリンロードダ」


いきなりのボス格の登場に戸惑う。もうちょっとなんか前フリみたいなのがあって登場するものじゃないのか?


「ココマデキタニンゲンハヒサシブリダ。ズイブントワタシノナカマヲタオシテキタナ」


「...」


「ドウダ?タタカオウデハナイカ。イッタイイチデ。ドウダ?」


ゴブリンって人間の言葉話せるんだ。


(上位種もなればな。あくまで亜人だし)


それにしても魔族が一対一で戦いを挑んでくるとは。なかなか武士道のあるゴブリンだこと。


「誰が行く?」


「いやガリューしかいないでしょ!」


皆の意見が全部揃って俺が戦うことに。俺戦闘担当になってるんだけど…。


「オマエカ。アンシンシロ。シンデモホネダケハノコシテヤル」


「そりゃどうも」


「デハハジメヨウ。ヨウイ。カイシ!」


ゴブリンロードの掛け声とともに、俺がダッシュでゴブリンロードめがけて走る。


「カカッタナ。ボブゴブリン!デテコイ!」


ゴブリンロードは俺が近づいてくるのを見計らって、ボブゴブリンを呼ぶ。すると上から数人のゴブリンが落ちてきた。


(アレはボブゴブリンだ。ゴブリンの一段階強化された上位種だ)


どっちでもいいわ。


「卑怯者!」


一対一と言っていたにも関わらず、ボブゴブリンを呼んだゴブリンロードに対し、カルエルが怒りの声をあげた。


「マゾクニヒキョウナンテツウヨウシナイ!」


そう言って、腕を振るうゴブリンロード。

それを見たボブゴブリン達が俺を狙って攻撃をしてくる。


「バリア!」


咄嗟にステルスバリアを起動。その後怯んだところに正確に1発ずつアイススピアを放っていく。1、2、3と、順調に敵にアイススピアが当たり、一体一体を倒していく。


「ヌウ。ヨクヤルナ。ダガ、ワタシハソウカンタンニハタオセナイゾ!」


そう言って持っていた棍棒を振り回すゴブリンロード。

あいにく、受けられそうな武器は普通のゴブリンが持ってた錆び付いた弱そうな剣が数本だけ。つまりそんなもの持っていないので、転がって回避。


その後も何度も何度も棍棒を振り回し、その度に俺が避ける。


疲れたのか、一瞬のすきが見えたところに、すかさずアイススピアを飛ばすが...

持っていた棍棒でガードされる。


「棍棒が邪魔だな...」


俺は鎌鼬をイメージする。腕を風を切る横に振るう。その風は刃のように鋭く、棍棒をも切り裂いた。


ボスンという大きな音を立てて、棍棒の持ち手より上の方が落ちる。


「ヌオッ!?」


そのスキにアイススピアを御見舞する。

脳天に突き刺さったアイススピアはそのまま突き抜け、やはりこれまで通りに壁に吸収される。


「ガハッ...マダアンシンスルノハハヤイ...ワタシハキーパーノナカデモサイジャク...カナラズヤホカノキーパーガオマエヲ...」


そう言ってゴブリンロードは息絶えた。

普通にわれは四天王の中で最弱的なそういうありきたりなセリフはいて息絶えた。

しかしこれで一歩、ダンジョン攻略に近づいたな。


一応高くつきそうだからアイテム拾っとこう。

あ、でもあの棍棒はちょっと無理かな...大きすぎる。


(多分あの王冠でいいはずだ。恐らくだけどな)


俺はアザゼルの指示通りに、王冠を拾い上げる。

銅の王冠だ。もう黒ずんでいて、大した価値はなさそうだが、一応持っておこう。


「いやあ。卑怯なやつだったね」


と、アッシュが言った。


「どうせ勝てたんだし、無傷だからどうってことないよ」


「それは君が強すぎるだけだ」


Jrが突っ込んだ。


そんな話をしつつも、部屋の奥へ進んでいくが、その後に続く道が見当たらない。


「これどこ進めばいいんだ?」


「いや〜...わかんない」


「もしかしてやっぱ帰れないパターンとかないよね!?」


カルエルがちょっとパニクる。

皆で道を探していると、ナスがゴブリンロードの座っていた大きな椅子にぶつかって転ぶ。


「ンゴ!」


「何やってんだよ...ってあったじゃん」


ナスがぶつかった椅子が少しずれて、椅子の下から隙間が見える。


「これじゃない?」


と、いうことで、皆で力を合わせて椅子を押す。

そこまで重くはなく、すぐに椅子はずれて、下に階段が現れた。


「これだな」


俺達は先を急ぐため、すぐに階段を下った。



♢♢♢♢♢



「臭い...」


階段を降りると、ジメジメとした世界が広がっていた。

長い事放置されていたようで、カビ臭い。

一先ず明かりを灯す。


少し床にはカビが付着しているが、壁はピカピカだった。この壁...っていうよりもこの材質凄すぎるな。


と、そろそろこの壁についてのネタも尽きてきた所で、さらにまた広い部屋のような所に出た。


やはり奥の方を見ると、先ほどの椅子よりちょっと小さめな椅子に座った、コボルトの上位種だと思われる魔族がいた。いや、眠っていた。






今日もう一話行けるかどうか?

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