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ジャイアントとゴブリンとコボルト

時間通りに更新できそうです!

静かにそっと岩陰に隠れながら歩いていく。

そうしていくうちに、ジャイアントとの距離がある程度狭まってきた。

これ以上近寄るのは色々な意味でやばそうなので、ここから攻撃を加える。精神的にも、物理的にもこれ以上近づくと死ぬと思う。


今回はスクランブル交差点並にアリがいるから、アイススピアで1匹1匹と倒していくのは困難...不可能だ。仮に出来ても数十分かかってしまう気がする。ほんとにすごい量いるからな。数百匹いる。多分だけど。

なので、アッシュと相談したところ、竜巻でも起こしてしまえばいいのではないだろうか?という話に落ち着いたため、ジャイアント達の中心に大きな竜巻を作ることにした。

風魔術はナスの得意分野なので、ナスにやるか?と聞いたところ、倒し損ねたら怖い。といって、ガリューがやってくれと頼まれた。


自分たちも吹き飛ばされないように岩にしがみつきながら、大竜巻をイメージする。小さな風の渦が少しずつ収束していって、大きな竜巻になっていくようなイメージだ。


ジャイアントの中心では小さなつむじ風が生まれる。そのつむじ風は少しずつ渦巻く早さが上がっていき、大きな竜巻となる。


ごうごうと大きな音を立てて周りの全てを吸い込んでいく。

俺も魔力で強化して岩にしがみついてやっと飛ばされない。という感じで、とてつもなく威力が高い。

というか、前世でも今世でも竜巻見たの初めてかもしれない。

まさか初竜巻が自分で創り出した竜巻とは...。それもこんな目の前で見ることなんて望んでないし。一歩間違えりゃ死ぬっての。


因みに天井に風が着くと魔力吸い取られるので、できるだけ上には行かないように調整はしている。床は何故か大丈夫なので、竜巻としての状態あはギリギリ保っている。


数十秒岩にしがみついていると、少しづつ風の勢いが収まってきて、さらにもう少しすれば普通に立っていられる状態になった。すごい風圧だった。


ジャイアント達は一匹残らず蒸発し、風によって中心に集まった液体だけが残った。さっき見たやつと同じだ。見た感じ毒ではないような気がするが、よく分からない。


残った液体だけを(元々それしかないけど)瓶に入れて、先に進むことにした。

数は結構いたが、こうも早く片がつくとは思わなかったので、結構いい戦いだった。まあほぼ戦ってないけど。


「結局アリについてはよくわからなかったね」


「まあ仕方ない。全部倒しちゃったらな」


「あの竜巻は凄い。僕の数倍...それ以上に威力がある」


などなど、皆が色々な感想を言う。

このダンジョン、分からないことは山ほどあるが、これだけは分かった。ここはちゃんと魔獣やらなんやらが居るってことが。それも結構な数がな。


俺達はこれまで以上に気を引き締めて進み続ける。あと、さっきのカルエルのようにならないように、一人での行動は控えるようにしよう。と、皆で話し合って決めた。



♢♢♢♢♢



アリの大軍がいた所から数十分ほど歩いた。これまで特にモンスターとの遭遇はない。なんだか、警戒しすぎて疲れたのと、警戒しても何もいなかったのでバカバカしいな。と、思ってついつい脱力してしまう。だが、油断禁物。油断した時が俺の最後かもしれない。そう思うと少しは頑張れた。

歩いている途中で、人骨を見つけて多少びびったが、それ以上の発見もそれ以下の発見もなく、あのジャイアント達の存在がまるで嘘だったかのように静まり返っている。響くのは俺達の足音だけ。俺達も特になにか話すわけでもなく、静かにただ歩いているだけなので、緊張感が出ている。まるで一人称視点のアドベンチャーゲームをやっているような感じだ。ホラーはごめんだが。


病院も学校もそうだけど、薄暗くて静かだと大抵何でも怖い。まさに今の状況もだ。


だが、静かなお陰で、小さな音でもよく聞こえる。

水がぴちゃぴちゃと滴り落ちる音が数回聞こえた。風が吹き抜ける音も聞こえる。

そんな風に耳を澄ませていると、なんだかよくわからないが、話し声のような声が聞こえた。

俺は魔力で強化して耳を澄ます。

人間の言葉ではないようで、何を話しているかは分からないが、この道の奥の方の角のを曲がった辺で、そのような音がしていることが分かった。


皆にジェスチャーで敵の存在を知らせ、バリアを張りながらゆっくり静かに進む。足跡もできるだけ出さないよう、さし足抜き足忍び足だ。

問題の角までやってくると、その話し声は耳を澄ませ無くてもよく聞こえる。やっぱり何話してるかは全然分からないけど。

角のギリギリまで行って、皆の方を向く。


「合図で出るぞ。いくぞ。3、2、1」


小さな声で合図を出し、一気に飛び出てアイススピアを数発乱射する。


「ぐギャ!?」


という悲鳴を出して、そこにいたゴブリンは倒れた。いたゴブリンは3匹。


「なんだ。ゴブリンか...」


緊張感溢れる中でまさかのゴブリン数匹だけというなんとも拍子抜け感のハンパさに、ちょっとばかり油断していたその時、悲鳴を聞いて近くにいたゴブリン達が数匹...匹じゃ無くて人か?まあいい。ゴブリンが来た。すぐに臨戦態勢になり、アイススピアの準備をして、アイススピアを放とうとターゲット確認をする。

だが、ゴブリン達は戦ってくるのかと思いきや、俺達の姿を見るとすぐに帰っていった。正確に言うと急いで逃げ帰って言った。


かなり動きが素早いので、なかなか逃げていくゴブリンを個々での撃破は難しそうだ。現に今も戦う前に逃げられたしな。


ゴブリンなら大したことないと、気にせず奥の方へ進んでいく。どうやらこのダンジョン、渦巻き状の一本道なようで、分かれ道がなく、ただただ角をぐるりと回っているようだ。最初の階段をスタートとして、ぐるぐるとただただ渦巻きのように中心に向かって歩いているようだ。


そしてそのまま歩いていくといきなり、黒い影がいくつか上から落ちてくる。


「ぬおっ!?」


見てみると、ゴブリンに似たような魔族?のような奴だが、どうもゴブリンと少し違う。なんかこう...全体的にゴブリンより細くて弱そうだ。ゴブリンより弱いとかスライムくらいしか想像出来ないけど。


(コボルトだ。速度や隠密性に優れた、ゴブリンとほぼ同等の力を持つ魔獣だな)


ゴブリンと同じか。

俺はアイススピアを数発飛ばす。


が、数発は当たって数人減ったが、まだ何人かは避けて生き残っている。

アイススピアを初めてよけられたな。本当にすばしっこい奴らだ。上から降ってきたのも入れると、まじで忍者みたい。そのままドロンとか言って消えたらもっと忍者みたいだわ。


(素早さは魔族でもかなり上位だが...自らの攻撃はあまり威力がないから、弱っちいし、知能が...)


そうか。ゴブリンとほぼほぼ同じだな。

と言いつつ、アイススピア連発で倒しきる。

死体は蒸発しない。魔獣では無いという証。だがあまり見たくは無いものである。


(杖拾っとけ。多分それがギルドに持ってけるアイテムの筈だ。ゴブリンにとっての剣だからな)


アザゼルの助言通り、杖を拾っていく。

しかしなんで杖?


(魔法をコボルト達は使えるからな。短刀とか杖とかを持ってることが多い。ゴブリンだって剣じゃなくて棍棒を持ってるやつもいるし、必ずその武器を持ってるとは限らないんだよな。魔獣とは違うし)


まあそういうもんか。人間が剣持ったり槍持ったりするのと同じってわけか。


今回のコボルト襲撃で、上の方も気をつけて進まないといけないということが分かった。

四方八方気にしながら、俺達はさらにダンジョンの奥へと進んでいく。



評価お願い致します!

果たしてまた一時間後に更新できるだろうか?

恐らく本日あと数回は更新できるはずです。

よろしくお願い致します。

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