石とジャイアント
ほんとにすみません!また間違えてしまいました。
今度こそ...
何故か時間設定ができない...
そして石は...........掠り傷すらも付けることなく無情にもアッシュの手の骨を折った。アッシュの手から炎はもう出ていない。
「#〇△%^#*^!?」
言葉にならない悲鳴というのはこういう事なのか。と、思えるような悲鳴をあげたアッシュ。
咄嗟にカルエルが走ってきて治療を行う。
怪我は1分足らずで全回復した。
が、問題は|こっち(石)だ。硬すぎるだろおい。
しかも俺は見た。アッシュの手の炎が全部石に吸い込まれていくところを。
近くにいたからわかったけど、こいつ魔法吸い取る力があるのではないだろうか?
試しにアイススピアを打つが、石と当たって鳴る筈であろうカンッとかコンッとかいう音は一切鳴らず、アイススピアそのものが石に溶け込んでいくように消えた。
結論。
この石は、硬い+魔法が一切効かない=かなり最強
強度はどうだか知らないが、一応このまま行くとオリハルコンより最強な石...ということのなる。
ますますオリハルコンの株が下がっていく。タダでさえ魔法で溶かせると知って、株がダダ下がりだったのに。
「ダメじゃない」
カルエルがそう言った。
「ダメだね」
俺はそれに答える。
「...ダンジョン攻略すれば...開くはず」
チビッタがボソボソっと言った。
「よし!そうと決まれば行こう!ダンジョンなんて怖くない!」
さっきまで手の骨を折って泣きかけていたアッシュが、まるで何も無かったかのように開き直った。
「それしか無い...か」
Jrが諦めたようにそう言った。
「よーし。行こうじゃないかガリュー君!冒険の旅へ!」
「その冒険の旅の序盤から骨折っただろうが。お前はもう少し慎重にいけ。調子乗るまた怪我するんだから」
とは言ったものの、特に他に方法もなさそうなので、ダンジョンの奥に行くしか無さそうだな。果たして何をすれば攻略したと言えるのか知らないし、攻略したらこの石が消えるのかすらも怪しいが、進まなくては行けないようだ。
ずっとここに留まっているわけにも行かず、俺達は奥に進むことにした。
♢♢♢♢♢
「速いんですけどぉおおおお!!!」
全速力で走ってくるカルエル。その後ろにはアリの巨大化したような魔獣。ジャイアントアント...ジャイアントでいいか。
ジャイアントが凄い速さで走ってきている。その数3体。
見た目は普通に大きいアリ。気持ち悪い。人間サイズにまで成長した虫なんて見たくなかった...。
「見てないで助けてよぉおおおお!!!」
心からの叫びというのはこういう事か。
俺はアイススピア3本生成。全部1匹1匹の頭に向けて放つ。
アイススピアはアリの頭を貫通して、奥の壁に突き刺さ...らずに吸い込まれる。
アリはその場に倒れた緑色の液を垂らしながら死んだ。肉体は蒸発、よく分からない液体だけが残る。あれがあのアリの核か。
死に際まで気持ち悪い...。やっぱ虫はダメだ。
「はぁはぁ...アリに殺されかけるなんて...考えもしなかった...」
息を切らしたカルエルがやってくる。
何故こうなったか。
それは......
♢♢♢♢♢
「しっかし歩いてても何も出てこないな。逆に怖いな」
「そうね。ちょっと歩き続けて疲れたから休憩しない?」
「そうだな。ここで休憩にするか」
俺達は少し休憩を取ろうと、道の端で腰を下ろす。
「私散歩がてら奥の方見てくるね。やっぱり何も無いだろうけど。でも気分転換にはなるだろうし」
「ああ。俺達はもうちょっと休憩したら後から行くよ」
カルエルが散歩(こんな所で?)しに行きたいようなので、後から追いかけると言って、送り出す。
そして数分たち、休憩を終わりにして、皆が立ち上がったその時だった。
カルエルが猛ダッシュで走ってきたのは。
♢♢♢♢♢
「まあダンジョンだし、出るとは思ってたけど、こういきなり来られると困るな」
「いや、いたのよ!普通に奥の方に沢山!あのアリが大軍でいたのよ!恐ろしかった...」
カルエルがまるで地獄でも見たような顔をしてそう言った。
「まだ居るのかよ...」
とか言っているうちに、カサカサという音を立てて新たに数匹のジャイアントがやって来た。
すかさずアイススピアで倒す。
やはりアイススピアは突き抜けて壁に吸収される。
さっきわかったが、周りの壁もあの最強な石と同じく魔法無効らしい。
「とにかく、このままアリが来るの待ってても埒が明かないし、先に進んで巣を一網打尽にしてやろう」
俺達はそのままジャイアントの来た方へ歩く。
っていうかアザゼル。あの魔獣の名前何?
(さあ?俺も知らん。なんでも知ってると思うな。ダンジョンは俺にとって未知の領域だ。ダンジョンなんて入ったことないからな)
そうか。お前も初めてか。
(そんな事より核回収しとけ。一応倒した証になるはずだ)
了解。次から拾っとく。
レミナスさんが用意したポーション詰め合わせに空の瓶があったので、その瓶を使わせてもらおう。
「あ。あそこ。まだ遠いけど、あそこが多分巣だよ」
カルエルが遠くの方を指さす。じっと見つめると、すごい量のジャイアントがスクランブル交差点のごとく見事にスクランブルしていた。
これまでは通路のようなあまり広くない道が続いていたが、ここに来てようやく広めの部屋っぽい感じになってきている。
巣って事は女王も居るのかな?ちょっと色んな意味で怖い。
そう思いつつ、少しづつジャイアントの方へと近づいて行くのだった。
ご迷惑お掛けしました…
気がつけば77話超えてる!評価お願い致します!




