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世界一の魔術師? ですが本業は料理人ですので 〜転生料理人の異世界魔法生活〜   作者: クリップキラー
プロローグ 幼少期 死んで蘇る伝説のシェフ?
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バリア

9月20日、句読点の修正を行いました。

クラスが分けられたと同時に、寮の部屋も割り当てられた。2階の角の2人部屋で、ルームメイトはソニックという少年だ(俺も今は少年だが)。獣人族のナマケモノ族らしい。誰だよナマケモノにソニックなんて名前付けたのは?


余談だが彼はとてつもなく足が遅い。当たり前といえば当たり前だが...

比較的マイペースでゆったりした少年だ。結構優しい事で評判らしく、蚊の1匹も潰さないとか。

少なからずソニックという名前が似合っていない事は確かだ。


ソニックとは同じクラスだ。


「なあソニック」


「なんだい ガリュ〜君」


「君の魔力の強さは何級だったんだ?」


「僕は……11級だったよ〜。ギリギリでBクラスに入れたようなものさ〜」


えらく呑気な奴だ。語尾の伸ばしと俺の名前の伸ばしが面倒臭いことになっている。


「ガリュ〜君はどうだったんだい?」


「俺は……7級らしい。」


「7級か〜。すごいね〜 なんで7級なのにBクラスなの〜?」


「俺もそこがわからない。こっちが聞きたいぐらいだ。」


「まあいいや〜。これから宜しくね〜」


ほんとにマイペースな奴だな。



ちなみに今日はクラス分けがあったので、授業関係は一切ない。明日から実際に授業が始まる。担任の先生はヴァイア先生だ。ヴァイア先生は魔力の強さが3級のすごい先生だ。この学校でも3本の指には入るらしい。そんな先生の授業を受けられるのは運が良かった。




ーーーーー翌日ーーーーー


「みなさんこんにちは。私が皆さんB-1クラス担任のヴァイア先生です。今日から本格的に授業が始まるわけですが、なにか質問がある人は居ますか?」


「はい!はい!先生のタイプの男性はどんな方ですか?」


初回から意味のわからない質問をする生徒が居るとは……確にヴァイア先生は美人だが、タイプの男聞いても結婚は出来ないだろ。

質問したのはイケメン感漂う美少年(6歳でそう言うのもなんだが)だったが、中身はどっかのオッサンと何ら変わらんな。

因みに彼は人種族ウェルト・シャープナスなんでもイケメン貴族一家の長男らしい。きっとお父さんも女たらしだったんだろう。貴族だからあんまり口出しできないかも知れないな。


「私のタイプは少なくとも好きなタイプを聞いてこない人ですね」


ヴァイア先生のカウンターによってシャープナス……面倒だからナスで良いか。ナスは一発KOだ。


「では授業を始めましょう。みなさんはもう見習い魔術師です。自分の身は自分で守らないといけません。そこで、まずは護身術としてバリアを張る方法をお教えしましょう。」


バリア……使えるなら過去に戻って刺身包丁刺される直前に使いたかった…………


「まずは頭の中で魔力が自分を守る盾の形になるように想像しながら、魔力を放出していきます。イメージが強いほど形は美しく、放出する魔力が多いほど強度は増していきます。自分の好きな形に作れるはずなので、自分の好きなように想像してみてください。」


盾か。俺的には盾よりも全身をベールのように包む形がいいな。盾は一方向にしか守れないからな。


「では皆さん。やってみてください」


皆が一斉に目を閉じて盾を作り出す。中には赤い龍の描かれた盾を作る人もいる。意外と自由度が高いらしく、色や形、大きさまで人それぞれだ。


「ガリュー君。何故盾を作らないのですか?」


俺は既に盾を作っていたが、先生は気付かない。それもその筈。無色透明無臭のベールを作ったのだから。何故無色透明バリアを作ったか。それは前にいる女子の作った盾が、大きくて立派な銀色の盾だったが、大きい上に前が見えず、移動が困難だと思ったからだ。いくら身を守れても動きに制限がかかるのは良くない。更に、相手に悟られずにバリアを張れるのも実に良い。相手を油断させられる。


「先生。ちゃんと作っていますよ。」


「何処にも無いように見えますが、まさか無色の盾を作り出したんですか?」


「そうです」


やはりこっちの世界でも俺と同じことを考えた奴がいたのか。


「素晴らしい!無色透明の盾は想像力がとても必要で、なかなか作れるものではありません。想像力に長けた人のみがなせるワザですね」


確に作るのは簡単ではない。さっきサラッと作ったが、普通に盾を作るのと違い、色も形もないものを脳内で作り上げるわけだから、とても難しいかもしれない。場合によっては盾の枠だけが黒い線を引かれ、あとは透明という意味のわからない盾が出来かねない。


「では次は耐久テストをしましょう。番号1から順に並んでください。私がテストしましょう」


先生の言う通りに皆が順に並び始める。テストとは簡単で、生徒の作った盾に向けて火の玉を何発か撃つだけだ。教わったばかりの俺達なら、3発耐えられればまあまあいい感じらしい。


俺の前の人の番だ。先ほど大きく立派で邪魔な盾を作った少女だ。彼女の名前はカルエル。


「素晴らしいですねカルエルさん。7発も耐えられるとは」


このクラスの最高記録を更新だ。


次は俺の番だ。俺的には最高記録などには興味が無いが、長く耐えられるのはそれなりにいい事だとは思う。5発ぐらい耐えられるといいな。


先生が出す火の玉を無色のベールが守り切る。が、なかなかベールを割る事は出来ない。途中から面倒くさくなったのだろうか。片手でゆっくり火の玉を撃っていた先生が両手で2倍速で撃ち始めた。それでも一向に盾は割れず、先生は魔力を使い切り、倒れ込んでしまった。先生の撃った火の玉は100はゆうに越えている恐らく200は撃っているだろう。


魔力を使い切ると、その生物は一定時間行動不能になる。その状態を魔力切れというらしい。まさに先生が今その状態だ。本来火の玉200そこらでは先生の魔力を使い切る事はないはず。が、間隔を開けずに高速で魔法を使い続けた結果、燃費が悪くなったのだろう。


魔力切れになると意識があるまま体が言うことを聞かなくなり倒れ込む。仮に敵に襲われている時に魔力切れをおこすと、意識あるまま抵抗できずに殺されるだろう。普通に死ぬよりもタチが悪い。


先生は魔力切れになったが、俺はなんというか前より元気になった感じだ。少なからずバリアに魔力を使っているはずなんだがな。


先生が倒れるまでの間、約10分の間に一体どれだけの生徒の顎が外れただろうか。ここまでの最高記録は7発だったのに、いきなり100こえている訳だからな……


先生は5分ほどで体を動かせるようになった。ヨボヨボのおじいさんのような動きだが……


今回の授業は自習になった。決してバリア以外の魔術を使わないようにと生徒達に伝え、先生は医務室に行った。


先生が医務室に行った直後、カルエルが走って俺の方へ来た。

「わ、私を超えるなんてす、す、す、凄いですね」


「いやぁ。たまたまだよ。」


「わ、私ももっと頑張って、その……あの……ガリューに勝てるよう頑張りたいです」


「あぁ。うん」


それ俺に言う意味あるのだろうか。


こうして、バリアの授業は終わった。幸い、バリアの基本は全生徒に教えられたので問題ないらしい。

俺の無色バリアは結構強いことが分かった。まあ正直なところ強すぎて俺もビックリだったけど。



完全にどうでもいいが、ずっと無色のバリアって言うのもあれだから自分なりに名前を付けることにした。

完全に無色なのでステルスバリアなんて名前もいいと思う。

他に思いつかないからステルスバリアでいいや。






俺はこの時このステルスバリアの真の強さを知らなかった。




今日は4話目ですね


なかなか時間がかかりました。今日はここで終了です。明日の朝七時に更に更新予定です。

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