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世界一の魔術師? ですが本業は料理人ですので 〜転生料理人の異世界魔法生活〜   作者: クリップキラー
一幕 青年期 ライコウ王国脱出
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森盛々

本当は新しい章...のつもりでしたが、あまりにも章の始まりっぽくないので、やめました。

森森森....。いくら歩いても森しか目に入らない。現代日本人なら、この森を見てなんと言うだろう。まさにジャングル。それもただのジャングルじゃない。大きい。大き過ぎる。そして何より、たまに魔物が襲ってくる。


「ふぅ。歩けど歩けど森しかないな…。たまにゴブリン出てくるし」


「いやぁ。森なんだからゴブリンの一匹二匹は出るでしょ」


俺の問いかけに、アッシュが常識だろ?と言いたげな表情を浮かべてこっちを見てそう言った。

ちなみに、スライムと肩を並べ、RPGでほぼ確実と言ってもいい程に最弱キャラである、かの有名なゴブリンさんを見たのは今回が初めてだ。

見た目は怪我のないゾンビ(小さめ)と言った感じ。

最初に遭遇した時は、結構な集団で走ってきたもんだから、もうどう見てもゾンビが集団で襲ってきたみたいでちょっとホラー映像だった。

一体一体は大したことなくて、正直パンチ1回で死ぬんじゃないかって位貧弱。勿論気持ち悪くて触りたくないので、何があっても遠距離攻撃しかしないんだけどね。


まあそんなゴブリンさんと出会う事の出来たこの森。

ライコウ王国の隣国。アルカナ公国の南に位置する国境側の森である。


公国というのは、本来〇〇公と呼ばれる称号持ちの人が治める国のことなんだが、この世界の国の支配者は基本的に塔を制覇した人間なわけで、そこで貰える王の器が王の証なわけだから、全部王国で良くないですか?という思いはある。まあこの世界のシステムは、地球のシステムとは全く違うから、言葉で説明出来やしないんだしな。


ドラノと別れて数時間。昼過ぎといったところだ。朝8時程に出国したんだったと思う。いくら歩きとはいえど、長時間の歩きは比較的しんどい。競歩の選手の凄さを再確認できた。

いくら森と言っても、商隊(キャラバン)の通り道だから一応道は馬車が通れるくらいにはなってる。

ちなみに、商隊という言葉は本当は無いらしいけど(本当は隊商)、面倒だから商隊で言っていく。


閑話休題。


まあ時間的にも、疲れは出てくるわけで、ちょっと一休みがしたいわ。と、カルエルが言ったもんだから、仕方なく休憩にすることにした。


ちょうどお昼時ということもあって、俺も昼食作りをしようかと思う。

そう思って袋から野菜を取り出す。あ、この野菜は、出国する間際にドラノが塩と一緒に持たせてくれた。量は一食分くらいしかないけど、まあ大丈夫でしょ。

そう思っていると、


「ちょ、ガリュー君?もしかして君料理するのかい?」


と、Jr。


「そのつもりだけど」


「水は?」


「魔法でなんとか」


「汚くないのか?」


「え?」


え?魔法で出す水って汚いの?


(いや、知らねえけど、普通に飲めるからいいんじゃね?)


あ、おっけー。まあ最悪高温殺菌ですな。


「大丈夫でしょ」


「何作るの?」


「まあ、野菜と塩しかないし、スープじゃないかな?」


「まあこの際、味はどうこう言わないけれど、鍋はどうするのさ?」


「あ」


俺は目線を下げる。そこにはオリハルコンがあった。

まず俺は目からビームで溶かし、風魔法で空気を操り、オリハルコンを何かそれらしい形にする。


完成。オリハルコン鍋。


「これで」


「.....」


ついでに包丁とスプーンを作った。流石に皿まで作るほどにオリハルコンは余っていなかったので、すぐそこの木を蹴り倒し、(オリハルコン)包丁でりんごの皮むきのように皿を作っていく。普通の木では漏れてしまうので、結構厚めのお椀にした。


「....」


(....)


Jrもアザゼル黙る。

何か言ってよ。


俺はそんな二人を無視して、野菜を切る。

切り終わった野菜を鍋に入れ、水も入れて茹でる。その後塩を入れて煮る。二十分待つ。


これで簡単な野菜出汁ができる。まあ大して美味くは無いだろうが、こんなんしかなかった(ドラノには申し訳ないが)から仕方ない。適当に盛り付けて完成。


大して美味しくない野菜スープ

(材料 塩、数種類の野菜)


まあ結論。美味しくはない。でも、身体を温められたので、そこら辺は良かったって事で。別に寒くないけど。


こうして俺達はまた、街に向かって歩き続ける事にした。





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