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世界一の魔術師? ですが本業は料理人ですので 〜転生料理人の異世界魔法生活〜   作者: クリップキラー
一幕 青年期 ライコウ王国脱出
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山道に迂回

数日ぶりの投稿です。

「悪いな。着くとか言ったけど、まだだわ」


俺がドラノと話し終え、客室の方へ戻り、数分が経ったところだ。もう既に荷物(オリハルコンをまとめ終え、到着を待つばかりだった。


「え?もう着くんじゃなかったの?」


カルエルが少し不服そうに言った。


「ルートの途中で工事があった。道路整備らしい。遠回りになるが、迂回ルートを通るように指示された。地図も渡されたから、道に迷うこともないだろうし。精精一時間くらいしか変わんないと思うぞ」


ドラノがそう言った。迂回するだけで一時間もかかるのか…


「まあ、山道になるから、少し揺れたりはするかも知れないけどな」


「.........酔う」


チビッタが口を開く。酔うって.....ちょっとは我慢しろや。


「我慢しろ」


Jrが言った。どうもチビッタはJrには従順らしく、どんな命令でも大体は逆らうことは無い。


「少し遅れるが、何も死ぬわけじゃないしな。少し寝とくといい。揺れてて寝てられないかも知れないけどな!」


ドラノが笑いながらそう言った。

ガハハハと大きい声で笑うハゲイケメンは、なんていうかオッサンっぽい。まだ20代くらいなんだろうけど。ビールと海とギャルが似合いそうなオッサンだ。


こうして俺達は、これまで通っていた街道から外れ、道とはお世辞にも言えない。いや、獣道と言えばいいか。とにかくちょっと馬車で通るには大変そうな道を通る事になった。


ーーーーーーーー


「う......ぐ......」


何十分くらい経っただろうか。もしかするとまだ数分しかたっていないかもしれないが、とても時間が長く感じられる。チビッタは顔を青く染め、我慢しろとか言っていたJrも吐くか吐かないかという危険な状態だ。

そういう俺も、船旅で慣れていると、油断していた結果、想像以上の揺れで三半規管が悲鳴をあげそうだ。


「おい....大丈夫か?お前ら.....休むか?」


数分置きくらいにドラノが部屋を移動してやって来るが、彼はそれほ酔ってはいない様子。三半規管が無いんじゃないだろうか。こいつは。


「......休ませてくれ........!」


チビッタの心からの叫びにより、馬車は停止。一時休憩をすることになった。

しかし今日はよく喋るなチビッタ。乗り物に弱すぎだろ。


(お前だって吐きそうなくせに、何偉そうな事言ってんだよ)


すいません....

とにかく、この休憩は俺にとっても嬉しい休憩だ。三半規管と脳を存分に休ませたい。


「あとどれくらいで着くの?」


カルエルが聞いた。


「安心しろ。あと十数分でこの道を抜けられる」


ドラノが答えた。

まじか。まだそんなにあんのか。ちょっとこれまでの旅で一番辛いかもしれない。

ほら見ろよ。チビッタなんてあと十数分ってのを聞いただけで、ちょっと昇天しかけてるぞ。


「まあそう落ち込むなって。関所に着きさえすれば、目的は達成だ」


「僕達の目的は、無事帰ることだ」


「あ、そうだったな」


ドラノは励まそうと言ってくれたであろう言葉も、アッシュのツッコミで完全にかき消される。


「まあとにかくほら、落ち込んじゃだめだ。先は長いんだ...」


ドラノがその先を言うことなく、口を閉じる。


「誰だ!居るのは分かってるんだぞ!出てこい!」


いきなりドラノがすごい剣幕で叫び始める。

すると、風を切る音とともに、何かがカルエル目掛けて飛ぶ。


「クソが!」


そう言ってドラノはカルエルを庇うように立つ。

ドスッっという音とともに、その何かが、ドラノの背中に刺さる。

それは、弓矢だった。弓矢は、ドラノの背中にしっかりと刺さっていた。


敵襲か?黒の追手か?傷ならカルエルが治せる。一先ず敵を倒すのが先決か。


「ソニック、アッシュ、敵だ!戦闘準備をしろ!ソニックは弓の速度を何とかするように、アッシュは敵を探してくれ!」


「わかったよ〜」「了解」


2人は指示通りに戦闘準備を行う。敵が誰だろうと、容赦はしない。


国境近く、森の奥で、戦いが始まった。



黒か?そうなのか?どうなのか?どうなんでしょうか?(笑)


いつも読んで頂き、ありがとうございます。なんとか、48000PVを突破!ユニークなんとか7600を超えました!有難うございます!


評価や感想、レビューブクマなどなど、みなさんにお願いしたいと思います。

クレームや、誤字脱字、その他質問等、何でも構いません!是非ともお願いします!


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