ここ何処?
「なんで閉めるのさ!」
カルエルは怒る。
「いやあ……ちょっと驚いてさ……」
「ガリュ~君~。ぼくが敵を~ゆ~っくりにさせ~るから~。1人倒して~、1人捕まえて~」
「あ、ああ」
そういえばソニック喋ったの初めてじゃね?まあいい。やるか。
さっき吹っ飛ばしたので、ドアは押すと倒れた。
「大人しく中に入ってろ!もうすぐ替えのドア持ってきてやるから。怪我したくなきゃ中にいろ!」
番人Aが言った。
「そうだもど………………r」
番人Bが何か言おうとしたようだが、最後まで言うこともなく、ソニックの能力発動。即座に一人を殴り飛ばし、さっきのオリハルコンで即座に一つの手錠を作り、番人Bを逮捕。
「ガリュ~君。ナイスだよ~」
「おう」
で、この後どうしようかな?こいつ(番人B)の話を聞くべき?
「ほら!ガリュー!ぼさっとしてないで早くコイツから話を聞きなさいよ!」
カルエルが強い口調でそう言った。
「了解。ソニック、そいつの速度戻して」
ソニックが頷くと、番人Bは速度を取り戻す。
「んだ…………?」
先ほどのセリフの続きを言った後、置かれた状況に唖然。
「あんた。ここはどこ?あんたらは黒なの?なんで私達を攫った訳?早く教えないと、命は保証しないわよ!」
カルエルは脅しが上手ですな。ここにハンドガンがあれば、立派な脅しの神になれるかも知れない。
「ちょ、ちょっと強いからって、、、調子に乗るな!すぐに応援が来るんだからなっ!」
やれやれ。こいつはカス臭漂ってるな。
「ガリュー!やっちゃいなさい!」
え?何を?脅せばいいの?やっちゃうよ?
俺は氷の柱を作り、番人Bの右耳左耳をかすめて後ろの壁を突き破る。
「ひっ!」
「分かった?死にたくないなら速くしてよね」
カルエル悪役みたいになってね?まあいいか。
「わかったわかったわかった!もうわかった。!だからもういいから!もうわかったから!だから……やめてくれ!」
番人B案外脅しに弱い。
「じゃあ教えてくれる?」
「俺達は黒だ。ここはアヴァロン西部……ライコウ王国の黒のアジトだ。攫ったのは……戦力強化狙いだ!」
ごめん。ライコウ王国って何処?アヴァロンって第2大陸だったっけ?
(まあ、簡単に言うと、船1日ぐらいで着くくらいの場所だったと思う)
この世界の乗り物でそんなんなら、近いな。
(馬鹿言え!船だぞ!魔法船だぞ!)
魔法船?何ですそれは?
(海の上を通るなら、魔法船しかないだろ!あ、お前は知らないのか。多分だが、お前の知ってる飛行機とかいうやつと同じような速さは出るぞ)
船が魔法船に変わるだけで全然ちげぇじゃんか。飛行機1日ってエグすぎる。アメリカ日本間でさえも14時間だったと思うんだが……
「そんな馬鹿な……ライコウ王国だと?脱出できても、それじゃ戻れないぞ!」
アッシュが本気でヤバイって顔しながら言うところ見ると、相当やばそうだけど、魔法船に乗れば一日なんだろ?
(無茶苦茶高ぇんだよ。金が異常に必要なんだよ)
「アッシュ。ヤバイのは大体わかったけどさ、ここに一国の王子がいるわけだし、王国の方に頼めば何とかならないもんなのか?」
「そんな事したら僕が殺されるよ。多分会っちゃくれないだろうしね。ライコウ王国は他国との交流を全く受け入れていない。何故だか知らないけど、ライコウ王国は他国を毛嫌いしているんだ。その上、大陸が違うから、最悪奴隷行きも有りうるよ」
キャビアンJrも深刻な表情を浮かべている。
ライコウ王国って鎖国してんの?
ひとまず、ここを抜け出したとて、お金が無いんで帰れまへんってことか。
「今はここから抜け出さないと。そういう話は、無事にこっから逃げられたらな」
ひとまずまとめる。このままじゃらちがあかない。
「おい。番人B。」
「ば、番人B?」
「お前だよ。出口は何処だ?」
「言うわけないだろ!」
俺は番人Bの黒フードに氷の柱を3発放つ。
「ひっ!わかったって!あっちだよあっちだ!早く俺を開放してくれ!」
番人Bは右側を指さした。その先には、上へと続く階段があった。
「いきましょ。ガリュー!皆も速く」
カルエルは行動が早いな。なんていうかアクティブな奴だ。入学当初と全然違う。
そうして俺達は、番人Bを置いて、上へ登った。
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