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世界一の魔術師? ですが本業は料理人ですので 〜転生料理人の異世界魔法生活〜   作者: クリップキラー
前座 青年期 子分が増えていく
35/117

大会2日目 後編

9月20日、句読点の修正を行いました。

誰が予想しただろうか。この大会始まって以来、一度もこんな事はなかっただろう。

魔道大会決勝。俺達ガリューチームに対して、敵はなんとソニックチーム。そう。2チーム共にBクラスのチームである。

ソニックチームがここまでこれたのは、紛れもなくソニックの力だ。彼の特殊能力。周囲のモノの動きを超減速させる。それは無機物有機物関係ない。相手の魔法も遅くすればよけられる。相手を遅くすれば、簡単に止めをさせる。臨機応変に戦闘スタイルを変えつつ、何を遅くするかを瞬時に判断する。

ゴリ押し(と言っても、無理していたわけでは無いが)をしていたガリューチームと比べると、明らかに頭を使って勝ち抜いて来たと言えるだろう。


「まさかガリュ〜君達と〜戦うとはね〜」


「ああ。俺もビックリだ。こうなりゃ初戦から気合入れ無いとな」


「主君。相手がソニックじゃなかったら、気合い入れなかったんですか?」


「そういう訳じゃ無いけど」


変な所に突っかかってくるよな。こいつは。揚げ足取りもいいとこだ。


「頑張ろ〜ね」


「僕は女子を攻撃したくないので、フランさんは僕と当たらないようにしてくれ」


ナスは何時でもこの調子だな。この場に来て、緊張とかしないんだろうか?

ん?俺か?俺は数多くのコンテストをこなしてきた身いや……精神だ。身体は転生してて違うわ。とにかく俺は鋼のハートさ。


まもう直ぐ試合開始なので、移動する。


1人目。ナス。相手は俺。


ナスは少し怯えていた。過去にこいつを何回医務室へ葬ってやったか、俺も覚えていない。

さっきは平気そうだったが、俺が相手となると、話が違うようだ。


「くっ!まさか君が最初から来るとは思っていなかったよ。これじゃあ僕は本当の捨て駒になっちゃうよ」


ナスがぼやく。まあ、今更遅いのだがね。


「ウィンドカッター!」


ナスの得意魔術。風の斬撃が飛ぶ。が、やはりそれは俺の前で砕ける。風が砕けるって変だな。


「やはり無理か」


ナスはぼやき続ける。

さて。俺はどうしようかな。流石にこいつはクラスの仲間な訳だし。あんまり痛めつけたくないな。1発で終わらせよう。


「ダウンバースト!」


俺も風魔法を放つ。下に一気に落ちる風。竜巻の仲間のような感じだ。これは自然界でもたまに起きる、ダウンバーストという自然現象からヒントを得た魔法だ。

忠実に再現した、、、つもりだ。実際写真でしか見たことないから、なんとも言えないんだけどね。


ナスは崩れ落ちる。いや。風で地面に叩きつけられたと言った方がいい。

ナスは気絶。俺の勝ちだ。


2人目。カルエルだ。勿論相手は俺。


「私は勝てない。ガリューには勝てない。でも。ダメージを少しくらいなら与えられる。だからガリュー。全力で来てね」


こいつは俺の事を呼び捨てで呼ぶようになった。別にダメじゃないんだ。ただな、こいつ以外何故か俺を呼び捨てで呼ぶ奴が居ないんだよ。どっかの誰かは俺の事を主君とか呼ぶしね。


「ああ。頑張ってくれ」


試合開始。カルエルは動かない。ただそこに盾だけを作ったままで動かない。


1分後。まだ動かない。らちがあかない。こっちから行くか。


カルエルの盾はデカイ。前から見ると、彼女の身体は1mmも見えやしない。が、前からの話。後ろががら空きなんだよ。


足に魔力を込めてダッシュ。素早く後方へ回る。そして腕に魔力を込めて氷の柱を生成。そして放とうとしたその時。


ズダンという音と共に、俺に雷が落ちる。とっさにガード。威力が非常に高い。


やりやがったな。こいつ、俺が盾の後ろ側に来るのを狙ってたんだ。さっきの1分間で完全に魔力を貯めてたんだ。


「傷なし……今の1発は私の最高傑作だったんだけどなぁ」


「悪かったな」


今度こそ。


「アイススピア」


氷柱がカルエルを貫く。

しかし、クラスメイトを痛めつけるのは、いい気分ではない。


カルエルも倒れ、俺が勝った。


最後に、ソニック。


「やっぱり〜すっご〜いね」


こいつはあのチビデブみたいに戦闘時にモードチェンジしないね。


「それ程でもないさ」


しかし困った。ソニックの速度減速化対策ができていない。一先ず、あの能力の射程範囲外へ逃げないと。でも、逃げてるだけだとなぁ。でも何しても逃げられてしなうからな。


そんな事を考えているうちに、試合が始まった。


一先ず逃げた。足に魔力をかけて逃げた。が、ソニックはそれを見越して地面に攻撃。なぜ地面か?それはこの全力ダッシュの弱点に関係がある。このダッシュ。ちゃんと踏み込まないとできない。だから、地面のコンディションが悪いと使用不可なんだ。

流石ルームメイト。よく俺の弱点を見ている。

こうなったらあれをつかないとダメだな。

俺は空へ思い切りジャンプ。そして空中を蹴る。するとどうだろう。空飛べました。ってなる。有名漫画の、黒い足の同業者(コック)から考えた。勿論蹴りだけじゃ無理なので、風魔法で補助、さらに土魔法でちょっとした足場を作る。これが結構魔力を取られる。更に、ソニックの撃ってくる魔術をバリアで防ぎつつ、こっちも威嚇射撃。消費魔力がえげつない。と、アザゼルに言われていたので、これまでなかなか使わなかった秘技だ。


ソニックも一瞬驚いた感じはしたが、直ぐにいつもののほほんとした顔に戻った。


さて。どうしたものか。この状態も十分が限界。それまでにソニックをなんとかしないと。


そんな事を考えているうちにもう6分ほど経ってしまった。タイムリミットが近い。


ソニックの攻撃のレジストもきつくなってきた。


ソニックに魔法を使ったら遅くされてよけられる。じゃあ、よけられなくすればいいんじゃないか?


ソニックの効果が出ない範囲で破壊不能なドームを作り、少しずつ小さくしていく。そのうちソニックの効果範囲内になるが、逃げ場はない。ドームはゆっくりではあるが確実に小さくなっていく。後はそのままドームを閉じて潰す。潰すっつっても、死なないし大丈夫。


良し。これで行こう。


俺はドームを土魔術で生成。完全にソニックを閉じ込める。そのまま小さくしていく。俺は空から地面へ降りる。危なかった。あと一分チョイで魔力切れてたわ。


(お前じゃなかったら開始30秒で切れるだろ)


あっそ。お。急にゆっくりになった。

うわぁ……超時間かかりそう……



ーーー3分後ーーー


だいぶ小さくなってきた。あと一分くらいかな。


(おい!魔力あと少しで切れるぞ)


マジか!これもまあまあ魔力使うんだな……


耐え切れるか……時間との勝負。





<ズン>


岩と岩がぶつかる音。終わったか。潰すというのはどうも気分が良くない。死なないとわかっていてもだ...


(危なかった。あと7発ファイアボール出すだけでお前魔力切れるぞ)


まさかソニックがここまで強いとは……


「ガリュー君!やったね!勝ったよ!凄い!」


アッシュとフランが来た。


「ああ……悪い。魔力切れかけてやばいんだ。できれば後でにし……」


その時、空から黒い矢が飛び、アッシュを射抜いた。


「アッシュ!」


「!!!」

振り向く。


そこには、黒いフードに包まれた男達が数名。生徒をさらっていくところが見える。


「一体何が……」


「全教員戦闘態勢!黒だ!黒の襲撃だ!」


校長の一声で先生達が動く。

黒?なんだそれ?


「主君!後ろ!」


フランの言葉で振り向く。


そこには黒フードの男がいた。


「君は強い。黒に入るにふさわしい」


男は俺の首を叩いた。そして、俺は気を失った。


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