大会2日目 前編
今回は2つに分けた話です
9月20日、句読点の修正を行いました。
大会2日目。
今回の大会での決勝進出チームはAクラス6チーム、Bクラス2チームが進出。ココ最近では、Bクラス以下のチームが進出することなんて、なかなか無かったが、なんと今大会では2チームも出場。片方は勿論俺達のチームだが、もう片方は、ソニック、カルエル、ナスのチームだった。超意外。
「お前ら3人が仲良かったとはな」
「そんな~わけないよ~」
「そ、そうよ。人数合わせで組まされただけよ。私たちは」
結構否定してる。そんなにナスと一緒が嫌なのかなぁ?
「それにしてもよく勝ち残ったな」
「ふふ。僕の貴族パワーで勝ったのさ」
なんだよ貴族パワーって。あれか?お金と権力を存分に使って相手を買収するとかいうやつか?
「バカ言わないでよ!この変態貴族!勝ったのはソニックのお陰でしょ!あんた開始10秒で死んだじゃない」
軽く怒った感じと、馬鹿にした感じと、やれやれって感じが混ざった顔でナスを見る。顔はいろいろ入り交じった感じがあるが、目はもう軽蔑してますって感じだ。
しかし変態貴族とは……流石に言い過ぎなんじゃ……?
「ああ……僕は変態さ!もっと言ってくれ!君の言葉が心に響くんだ」
ん……前言撤回。変態でした。
「きっもち悪!」
こう言ったのは、後ろにいたフランだ。アッシュも少し顔をしかめてはいたが、、、最後にこう言った。
「貴族ってみんなああいう感じなんだよな……」
まじか!ナスが王都には溢れてるのか!?
「あ~っと。もうすぐ試合だよ~」
「ああ……行かなきゃな」
ーーーーーーーーーー
1試合目。
相手はAクラスの奴。例の3人組の奴らではない。あんま強そうじゃないな。そう思っていたら、観客席から、
「アイツらを終わったな」「可哀想に。来年彼らは絶望してこの大会に出なくなるな」「Bクラスのあいつらには充分楽しませてもらった」
etc..俺達を哀れむ声が絶えず聞こえてくる。そんなに強いのだろうか?こいつらが。
(強いっちゃあ強いぞ。あのチビデブよりちょい強いくらいだけど)
そうか。今日は俺が戦っていいみたいだけど、こんなやつに使うのは勿体無いな。
「やっぱり、この試合は2人のどっちかが戦っていいよ」
「いいのか!?Cクラスのやつにはあまり楽しませてもらえなくてね。僕が戦っていいか?」
お前力じゃあAクラスでも満足出来やしねぇよ。そう突っ込みつつも、アッシュに
「行ってこい」
と、言って、戦場へ送り出した。
1人目。開始直後に相手が水龍を放つ。水属性の龍じゃなくて、水の龍な。文字通り。が、
「アイス」
アッシュの一声でその龍は固まり、割れる。
そしてアッシュは、あえて敵と同じ水龍を出して敵を撃破。あえて敵よりも格上だということをしっかりと示した。
2人目。アッシュは開始直後に周囲を炎上させて終了。3人目も、思った異常に呆気なかった。
後でわかったが、この相手チーム、Aクラス最強のチームだったとか。アッシュの前にはすべてがゴミのようだったが。
1試合目は数分で終わった。
そして2戦目。ついにこの時が来た。例の3人組だ。
「よくここまで……生き残ったね……はは」
こいつらにはいつもの覇気がない。
「ぼ〜くらは……きみ~達を〜甘く見ていた~んだな」
「あの人たち……君たちを見て油断してた」
うおっ!こいつ初めて喋ったぞ!なんかヒョロいやつ。
「ま、本気を出した僕らにかなうわけが無い。聞いた所では君。そう。ガリュー君。君は一回も戦わず、偉そうなことを言っているらしいね。もしかして君はお飾りなんじゃないか?」
「主君に何を言う!」
「落ち着けフラン」
「まあ……僕達はヒョロンを一番手に出すつもりだけど、君はやっぱり高みの見物をするのかい?」
「ガリュー君はお飾りじゃない。これまでの戦いでガリュー君が戦っていたら、手の内を明かしてしまうことになるからね」
「まあ~。じゃあ~そこの~がりゅうとか~言う奴と戦うのか~」
「どうせお前が全員倒すんだ。最終的にはヒョロン。お前が戦うことに変わりない」
え?このチビデブがヒョロン!?じゃあっちのヒョロいのがチビッタ!?まじか。逆だろ!
「主君。試合始まります」
「ああ。いくよ」
1戦目。相手はチビデブ。やっぱりこいつがヒョロンで間違いないようだ。
ヒョロンの口が開く。
「へへっ!やっとこいつと戦えると思うだけで気分がアゲアゲだぜ!すぐ死ぬなよ!僕を楽しませろ!」
うおっ!なんだこいつ。戦闘始まると急にスイッチ入るやつだこれ。ソニックな喋り方からいきなり変わったぞ。
試合開始のゴング。
ヒョロンが火の玉を飛ばす。その数30ほど。
「ははっ!中級魔法だぞ!それも30発!このレベルの攻撃はAクラスでも守りきれない!」
残念でした。
「ステルスバリア」
火の玉は俺の前で弾ける。
「なんだとっ!!」
「獄炎」
俺の中でも結構上位種の魔術。獄炎。目には目を火には火をだ。火の玉とは比べ物にもならない炎が全体を焼き尽くす。氷ガトリングは使わなかった。なんとなく。リーダーにだけ使えばいい。
「ふぅ」
ヒョロンはその場で倒れた。
2人目。チビッタだ。
試合開始
「…………死ね」
お、、、おお。
チビッタが走る。走りながら呪文を唱える。呪文を唱えるという事はつまり、大規模な魔術か、特殊な魔術である可能性が高い。
「させるか!」
すかさず氷の柱を飛ばす。速度重視。相手には視覚強化でもしないと見えないであろう超高速弾。腕に着弾。ヒョロンのうでが弾け飛ぶ。
「ぬう……?」
何が起こったのか。それは俺とアッシュとフランしか理解出来ていないだろう。すかさずもう1発。
「んぐ…………」
ヒョロンは倒れた。
「さあ。残りはお前だけだぜ。降伏したっていいんだぞ」
「な……ヒョロンまで……」
3人目。最後のリーダーだけ。
「そういえばお前のな名前は?」
「名乗る必要は無い。お前はここで死ぬのだから」
あーあ。作っちゃいましたね。死亡フラグ。まあ、何にせよここに入れば死なないんですけどね。
試合開始。
「イケぇぇぇええええ!」
奴は叫んだ。空から無数の氷の弾。ヒョウだ。が。
「ステルスバリア」
俺の上でヒョウは砕け散る。
「なぜだ!」
ああ……そうか。見えないんだ。俺のバリアは。
さあ。俺の本気だ。
氷の柱を生成。
「ガトリング!」
手。足。膝。肘。肩。正確に打ち抜く。
「あ……あが……」
「トドメだ」
腹。奴は倒れた倒れた。
ざわつく会場。
決まったな。俺の勝ちだな。
4000ユニーク超えました!
これからもよろしくお願いします!
つぎくるでも投稿しました!
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