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世界一の魔術師? ですが本業は料理人ですので 〜転生料理人の異世界魔法生活〜   作者: クリップキラー
始まりは終わり、終わりが始まり
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物語の始まり...それは終わり

大きく変更...というよりも原型を1ミリも留めていないプロローグです。

物語は変わらないので安心してください。

 暗い暗い夜。静かな森の奥で、剣と剣がぶつかりあう音がする。


「もう終わりか!本当に大したことないやつだな!」


「うるさい!」


 森の奥の古い遺跡のような場所で2人の人影がものすごい速さで動く。大きな男は鎌を、小さな青年は剣を持って戦い続ける。

 2人が動く度に鎌鼬が発生し、2人の武器が重なる度に大きな衝撃が生まれる。


 互いに数多くの戦いを乗り越え、そして今、最高峰の戦いを繰り広げている。互いに一人で戦う、一騎打ち状態。どちらが勝ってもおかしくない。


 閃光が煌めき、暗い森の中がコンマ数秒に一度、明るく光る。

 鎌鼬は周囲の木をバサバサと倒していく。


 地面の雑草や花は吹き飛び、土があらわとなっている。


「俺はお前を許さない!世界を壊し、生命を弄び、俺の故郷とも言える世界そのものをなきものにした!挙句の果てにはお前は、この世界すらも奪おうとしている!許すわけには行かないんだ!」


 青年は怒りを露わにする。

 息は少し荒くなってきているが、目線は真っすぐと相手の目に向かって突き刺さっている。

 勝負に諦めていない。そんな表情だった。


「最後にはあんな非人道的な薬さえも使い、この世界は混乱に陥った!お前のせいでいくつの命が消えた!?百歩譲って世界征服の野望を認めたとて、あの薬だけは許されることではない!」


「ふふう。威勢がいいな。だが仕方が無いことなのだよ。すべては私の計画のため。あの薬も、あの男の犠牲も、あの国が滅ぶのも、すべては計画のうち。すべてシナリオ通り!ただ、少しシナリオと違った事態が起こった。お前の存在そのものだ!だがしかし、私はあと数日で神になる。あとはお前が消えればいいだけだ!お前が消え、そして私は手にする!最高の、最高な、神の記憶を、神の意志を、神の知恵を!世界を完全な状態で我がものとする!この世界の今の状態はまさに、完全体だ。すべての不要なものを消し合った上にできあがったシャングリラの完成系。そう、まさにアヴァロン。皆が求めたユートピアそのもの。エルドラドとも言える。完全に不要物を消し去った世界。さしずめそう、神世界シンセカイとでもいうべきか!」


 大きい方の男が鎌を振るう。黒い鎌だ。闇に包まれ、刃はよく見えない。

 そんな鎌が高速で青年めがけて飛ぶ。

 それをまだ小さな青年が剣で受け止める。


 閃光。


 その光は、見たものの目をダメにしてしまうほど強いが、それでもなお二人の戦いは終わらない。


「何が!神世界だ!犠牲を払って生まれた、ここはまさに地獄に違いない!こんな世界、俺が、俺がきれいさっぱり元に戻してやる!」


 と、青年は言葉を交わしてはいるものの、一秒に何発も鎌による攻撃を仕掛けてくる男に対し、青年は防戦一方。

 受けてばかりで攻撃に転じることができない。

 男の高速連続攻撃が青年を容赦なく襲う。

 青年は、全て防ぎきることはできず、腕や足、頬のあたりにはもうすでに幾つかの怪我を負ってしまっていた。


 それを見た男は、いった。


「しぶとい。しつこい。本当にじゃまな存在だ。まだ戦うというのか?勝機があると思っているのか?そもそもここは、お前の世界じゃないだろう?どうだ?私の仲間にならないか?今なら料理人として雇ってやってもいい。ちょうど仲間の一人や二人居てもいいかと思ってたところだ。戦闘員でもいいが...まあそんなのはあとで決めればいい。なんでもいい。最悪料理作るだけでいいから。もう長いこと、あの時のような料理は食べていないんだよねぇ」


 呆れた表情で青年に向かっていった。

 その表情からは、自分が負けるかもしれない、と思っているようには見えない。

 負けない。と、確信しているのだ。

 少なくとも、この青年との戦いで自分が負けるだなんてことは考えていないし、その考えは今後も続いていくのだろう。

 何しろ男は最強だったのだから。


「誰がそんなこと!たしかにこの世界は本当の俺の世界じゃないかもしれない。それでも俺はこの世界で生きてきた。この世界を壊すと言うなら、俺が先にお前を殺してでも阻止してみせる!お前こそが真の悪!俺はお前を許さない!神の皮を被った悪魔が!」


 青年も動いた。これまで持っていた剣を捨て、背中から刃が赤く光る剣を取り出した。

 赤い光は徐々に大きくなっていき、男の大きさと同じくらいの剣になった。

 大剣だ。それを扱っている青年の二倍サイズはあるのではないか?

 とさえ思えるほどに大きな大剣だ。


「はあああ!」


 思い切り青年は剣を振るった。

 赤い光が弧を描いて男に向かって移動していく。


「遅い!遅すぎる!魔法の使えないお前なんて、まるでカメのようだ!」


 鎌で男はそれを受け止める。

 そのまま弾く。すかさず男のカウンターが入る。


「クソッ!今日はお前を生きて帰すわけにはいかないんだよっ!」


 青年は赤い剣をこれまでにないほど早く振るっていく。


 速度はどんどん上がってく。が、一向に男の体に当たることはない。当たるのは男の鎌だけ。

 すべて受け止められているのだ。


「はっはっは。出来るものならやってみろ!私が負けるなどありえない。この神の力でお前も闇に葬ってやる。そう簡単にあの世に行けると思うなよ?八つ裂きにして封印してやる!あの男と同じようにな!」


 その言葉を聞いた青年は一瞬動きが固まる。

 何かを思い出したのか、コンマ数秒動きが止まってしまった。

 その隙を男は見逃さなかった。


「スキあり!終わりだぁあああ!っはっはっはっはっは!」


 大きい男の方が鎌を大きく振りかぶって青年を切る。

 世界は闇に包まれている。一瞬の静寂。剣がぶつかり合う金属音はしない。


 数秒後、その代わりに男の大きな高笑いが、周囲に響き渡るが、その声を聞いた者は誰もいなかった。


「真実は...!確かに私の敵であり、味方でもあった!あの男同様に、またお前も、同じ運命をたどる。亡霊として一生さまよっていればいい」


 謎の言葉を残し、男はその場から立ち去った。


 そして世界は..........









 ある時世界に次元を超えた生命が誕生した。その生命はいつしか成長し青年となった。


 いずれ青年は世界の全てを知り、そして世界の真相に嘆き悲しみ、復讐を誓う。

 今度の世界は守り抜くのだ...と。

 

 仲間とともに青年は世界を守る為、自分の為、復讐のために戦う。


 その先に平和があるかすらも分からない。だが世界が最悪の方向に進まないように、そういう願いで戦い続ける青年の物語。


 魂の流れを決めし神の7つの力。全て集う時、神は生まれる。








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