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ソーン・アルフと高龍

聖也らを探しながら学園内をぶらつく事30分。聖也たちと会った。

「よう、シュウ。その子が新しくお前のチームに入った子か?すげぇ可愛いな。・・・・・・えっと、花蓮どうした?そんなに頬を膨らませていででででで!!耳抓んな!取れる!」

聖也の言葉を受けてもなお耳を抓る。誰が見ても明らかな嫉妬だった。

「分かった!分かってるって!俺にとって1番は花蓮だって!今まで会った女の子の中でトップにエレガントなのは花蓮!」

言いながら恥ずかしくなったのか顔を伏せる聖也。言葉を受けた花蓮はおずおずと手を降ろす。どちらも顔は真っ赤だ。

「・・・・・・ちょっと頭冷やしてくる」

「・・・・・・俺も」

花蓮と聖也はそう言い別々の方向へ歩いて行った。残った2人は・・・・・・確か轟木ケイマと天木鈴だったか。

「あー、あんたらの事ケイマ、鈴って呼んでもいいか?それと俺の事はシュウで良い」

俺は専ら聖也と話しそこへたまに花蓮が入ってくることもあった為聖也は言わずともがな花蓮とも一定の友好は築いていた。ただいつも聖也と話す時一緒にいるはずのこの2人とはほとんど話したことがなかった。

「ああ、構わない。俺たちの間でも郷に入りては郷に従えに基づき下の名前で呼び合っている。それと・・・・・・鈴もそれで構わないそうだ。すまんな。鈴は昔から気が弱く人見知りなのだ。許してやってくれ」

鈴は俺が聖也と会った時からずっとケイマの後ろに隠れている。ケイマが言葉を切った時僅かに身を出しぺこりとお辞儀した。

「ああ、了解した。聖也と花蓮は行ってしまったがこいつの紹介をさせてもらおう。こいつの名はシーリア。ウルガンの亜人村で出会った」

「シーリア。よろしく」

いくらなんでも言葉少なすぎだろう。しかしケイマは寡黙な人間、鈴はどちらかと言えば物静かな性格だと聖也は言っていたからこの2人とは気が合うかもしれないな。

「聞くまでも無いかもしれないがそっちは聖也、花蓮、ケイマ、鈴で出るのか?」

「ああ。そもそもこちらの世界にチームに誘えるほど仲の良い者はいないしな」

このような話題の他に倒した魔物や最近活発に活動しているらしい『影』、新しい剣聖についてなど多岐にわたる話題を話した。

「・・・・・・それにしても聖也と花蓮、遅いな。何をしているんだ?」

そこでケイマ、鈴の懐からピーともキーともつかない音が鳴った。2人は懐から音を放つ赤い石を取り出し、耳に当てる。恐らく離れた者と話をする為の魔道具だろう。相手は聖也、花蓮だろうか。そう思いながら話し終わるのを待つこと数十秒後。ケイマ、鈴の顔色が急変した。そこで石を懐にしまう。ケイマと鈴が走り始めた為ついていく。その道中説明を受ける。

「マズイ事になったようだ。ここから離れた聖也と花蓮は途中から行動を共にし、学園の地下にある闘技場に行ったらしい。そこでしばらく2人で話していたら突如床が光り出しボルケーノ・ドラゴンが召喚されたそうだ。ボルケーノ・ドラゴンはAランクの魔物。2人いるとはいえ厳しい。しかし苦戦しながらも何とか倒したらしい。だが1体倒したら今度はレルチェスと呼ばれる虹龍の中でも名をつけられるほど特に強力な個体が召喚されたようだ。さらにその取り巻きとしてボルケーノ・ドラゴン、地龍などが複数体召喚。今は学園の教師総がかりで結界を掛けている。その中に聖也と花蓮は・・・・・・閉じ込められている」

この話を聞いて最初に抱いた思いはよく生きてたなという思いとよく連絡出来たなという思いだ。あの2人は見て感じた所まだ虹龍1体すらまともに屠れないだろう。そしてその2人と強力な魔物が外に出て甚大な被害が出ることを比べて被害を防ぐ方を重視したということか。まぁ当然だな。

「それは確かにマズイな。っと着いたか。しかしひどい人だかりになってるな」

恐らくは野次馬だろう。いや、幾人かは勝手に突入しようとして周りの人間に止められている。だが邪魔だな。少し散らすか。

「邪魔だッ!!どけッ!!」

剣気を込めて怒鳴ると数人がその威力に吹っ飛ぶ。そこまで強く剣気を込めた気は無かったんだが。何はともあれ道が空いた。そこを俺とシーリア、ケイマと鈴が駆け抜ける。その先には顔を真っ赤にしその姿で必死さを表す教師達がいた。あれが多分結界を維持している教師だろう。

「おい!今すぐその結界を解け!俺が突入して魔物を殲滅、聖也と花蓮を助け出す!」

俺の力を知っている教師達は素直に結界を解く。いや俺がXランクだからかもしれない。Xランクはあらゆる権限が大幅に大きくなる。流石にケイマと鈴、そしてまだあまり素性の知られていないシーリアは止められた。別れ際聖也と花蓮を頼むと言われ力強くうなづいて返す。結界に穴が空いたと判断した直後僅かな逡巡も見せず中に飛び込む。そこは魔物の巣だった。ケイマが言っていた魔物だけでなくレッダーウィング、テイゴスなどの様々な魔物がいた。そこはさしずめ魔物の楽園だ。ふと上を見上げると恐らく闘技場での様子を観客が細かく見る為であろう魔法のカメラがあった。もしかしたらここの様子、外に筒抜けなのではなかろうか。シュウの想像は当たり、外では中の様子が丸見えだった。

「ま、いいか。今はこの魔物の群れだ。さっさと片付けて聖也と花蓮を探さなければな。来い!八重桜!」

これは余談であるがあのXランク昇格の際からずっと定期的に久對羅を夜に呼び出し、話している。

「征くぞ!ハァァッ!!」

シュウの動きはまさに獅子奮迅の働きと言えた。刀の一振りで2、3体は屠り流派の技を出せば一気に10体ほど斬り飛ばす。この動きを外から映像として見ていたものは仰天する者と頷く者とで分かれた。仰天する者は眉唾だと思っていたシュウの実力に。頷く者はやっぱりシュウは強いなぁという思いからだ。ものの数分でSSランク以下の魔物を殲滅した。そこから魔物の様子が変わった。まるで何者かの指示を受けているかのように互いに連携を取り始めたのだ。今までは無秩序に突撃を繰り返し時に横の魔物同士で邪魔しあい時に仲間割れしていた。シュウにとってはあまり変わらないが。

「これは・・・・・・。急に魔物共の動きが変わったな。・・・・・・そこにいるのは分かっている。出てきたらどう、だ!!」

そこらに落ちている魔物の牙や爪を気配を感じる場所へと投擲する。するとクックックッ・・・・・・という君の悪い笑い声が聞こえてきた。

「よく僕の存在に気づいたね・・・・・・。これでも気配は消してたつもりなんだけどね。もうお察しがついてるかもしれないけど僕は『影』序列4位。ソーン・アルフだよ。この間君があったピュレオ様より1個下だ」

やはり『影』か。魔物が召喚されたことから100パーセント人為的な仕業だろう、そしてこんな聖戦前にこの騒ぎを起こしそうな悪趣味な連中は『影』しか思いつかなかった。

「取り敢えず今回は君の力量を測るのが目的でね。君の『全力』を見せて欲しいな」

こいつ、知ってるな。俺の鬼帝鎧を。あれを使った時周囲の眼は完全に潰したと思ってたが目残しがあったようだ。

「まぁさっきまでいたゴミ共で君の全力を引き出せるとは思ってないよ。この間セレストリュールを襲わせた時の虹龍だって時間を掛ければそのままの状態で掃討出来ただろうしね。あとはもっと強力な魔物か『影』の序列上位者をぶつけるしかない。そこで序列上位者で魔物使いである僕に白羽の矢がたったってわけさ。という訳で、付き合ってもらうよ!」

そう叫んだソーンの足元が今までにないほどの強さで輝く。するとそこから出てきたのは今まで見た魔物の中でも桁違いのオーラを纏う龍だった。

「この龍は龍帝ジルフォード。合計8体いる最強の龍種の1体だ。この8体を合わせて高龍と呼んでいる。今の所他種族に従ったり契約したりしている高龍はこのジルフォードだけだ。さぁこのジルフォードは強いよ?きっと君が全力を出さないと勝てない。さぁどうする?」

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