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ユークリゥド

オーガが乱入した戦闘授業から1時間後俺は学園長室に呼び出されていた。

(そういえば入学時に学園長に会わなかったな。どんな奴だろうか)

そう思いながら学園長室の扉を叩く。

「入れ」

声はアルト寄りのソプラノか。おそらく女性だろう。

「失礼する」

一応声をかけながら中に入る。そこは机と椅子、ソファ、本棚があるだけの簡素な部屋だった。

「あなたがイチジョウ・シュウですね?初めまして。生徒会長兼学園長のユークリゥド・ヘルゼンです。以後お見知り置きを」

学園と同じ名前ということはこの人が創始者か?

「もう知っているようだが、一条修だ。ユークリゥドと呼んでも良いか?」

「ええ、どうぞ。おそらく既に分かっているでしようが今回お呼びしたのは先ほどのオーガの件についてです」

やはりか。わざわざ俺を探すのに手間を取らせたことを思うと少し罪悪感があるな。

「本来魔物はこの学園に入る前に警備兵によって発見、殲滅されるはずです。そして今日の当番である警備兵の方達は職務怠慢などしておりませんでした。これには多くの証言が得られています。そこで我々生徒会チームは何者かの手引きがあったのでは、と考えているのですがシュウさんは何か不審な人物を見かけませんでしたか?」

コロもそういえば驚いていたな。

「それらしき者は見かけてないし、それらしき気配も感じなかった。強いて言えば魔心が無かったことか。確か全ての魔物にはあるんだったな?」

魔心とは人間で言うところの心臓だ。場所は個体によって変わるため一目で見分けることは専用の能力がなければ不可能だ。

森羅万象でバラバラにした時それらしき石は出てこなかった。

「魔心が無い・・・?そんな魔物、見たことも聞いたこともありません。貴重な情報ありがとうございます。これで公的な用事はお終いです」

公的な用事は?私的な目的があるということか。

「ここからは私的なことです。シュウさん、我々の生徒会チームに加入しませんか?」

加入、ときたか。確かに興味はある。まず俺は本来この学園の説明をする時にコロと決闘してたからどういうことが行われているのか知らない。その事をユークリゥドに伝えた。

「まぁ、そういえばそうでしたね。それでは不肖、この私が説明をさせていただきますね」

「ありがたい」

「まずこの学園は卒業後すぐに戦に投入出来る人材育成のために建てられた学園です。その為成績もテストや座学よりも実習に重きを置きます。さらに実習をする必要が無いと判断された者のみチームを組みギルド登録をしてクエストを受けることが可能です。その成果も成績に加味されます。その為学園の外での活動が増えます。それを羨ましがり授業に励む生徒も居ますね」

成る程。

「なら俺はもうギルド登録をして良いはずだな。それに元の世界でも1人で戦っていたから1人の方がいい。チームではないと駄目とかあるか?」

足手纏いを連れるのはごめんだ。

「はい、あります。外での活動は危険を伴いますので2人以上でないとギルド登録出来ないようになってます。なのでシュウさんも相方を見つけないと・・・。ですから我々のチームに入らないかと誘ったのですが・・・」

「すまないが、あまり大人数は好きではないんだ。生徒会チームというくらいだから7~8人いるんだろ?」

「ええ、います。・・・困りましたね。これではあなたをギルド登録させるわけには・・・」

そこで横にいた女子生徒が口を開いた。

「ユークリゥド、あなたがシュウと組めばいい。生徒会チームには既にヒーラーがいる。だからあなたが抜けてもあまり影響はない」

いままで口を開かず立っていた為関わる気がないのかと思っていた。というよりも誰だ?

「イル・・・そうね、あの子は優秀だし任せてもいいかしら。じゃあシュウさん、私と組みましょう。私は攻撃魔法専門ですので役に立ちますよ?それに私はこの学園において歴代最強と言われてるので実力は問題ないかと」

なんだ。歴代ということは創始者ではないのか。しかし、最強か。

「あのコロと決闘したらどうなる?」

コロと同格以上なら文句は無い。

「相性が良いので近づかせることなく勝利できます。以前決闘したのでので断言出来ます」

あのコロを相手にか。かなり強いようだ。

「分かった。あのコロ相手に圧勝なら文句はない。これからよろしく頼む・・・ユークリゥド」

「はい。こちらこそよろしくお願いします。シュウさん」

学園最強のタッグが出来た瞬間だった。

いつもより相当長くなってしまい、申し訳ございません。遅れてる分と思っていただければ幸いです

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