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ジャンヌ・ダルク保護(前編)
2034(NF11))年9月8日。
ウチの商館にはいつもと違う風景が見える。《木野八子》と言う貿易商人が1枚10000ドル(1920年代の1US$の価値は今の日本円で言うと600円程度) の食器4点を提示した。出来栄え自体はいいのだけど...型が古い。まあ出来栄えに免じて1枚12000ドル(1920年代の1US$の価値は前述の通り) で買い取った。さて693年前、すなわち1431年に冤罪処刑され再臨した彼女は文盲であった故私が保護する事になった。こう言う教え甲斐がある娘は嫌いじゃない。空の部屋を与え生活させ(彼女から見て) 603年後の世界を見せた。(当然だが)ジャンヌから見て珍しい物だらけ、ラジオや端末の使い方を聞いてくる始末だった。