重大な報告
それから、二ヶ月の時が流れたある日。
リーツェの元に、白い虹霓竜、エルダーと黒い虹霓竜、アロニアが互いの相棒を連れてやって来た。
エルダーの相棒である、鳶色の髪の男が玉座に座るリーツェの前に跪き深く頭を垂れる。
それに倣い、アロニアの相棒の青紫色の髪の女も同じ様に膝を付いた。
「そんな挨拶はいいから、さっさと顔を上げろ」
リーツェにそう言われ、鳶色の髪の男、ウィルと青紫色の髪の女、カリタが顔を上げる。
「お前達の相棒は、あたしの契約竜の子供達なんだ。だから、お前達は畏まる必要ないと何度言えばわかる…」
リーツェが呆れた様にそう言うと、ウィルが苦笑する。
「そうは言われましても、女王陛下にそんな気安く話しかけられませんよ」
「女王だと思わなければいいだけの事だろう?」
「そんな無茶な…」
ウィルは困り果てた様な顔で、助けを求めるようにカリタに視線を送る。
カリタはその視線を受け止めると、肩を竦めさせて一歩前に出た。
「女王陛下、今日はとても重要な事をお伝えしに来ました」
カリタの言葉に、リーツェは眉を顰めた。
「重要な事…?なんだ、それは?」
「…アロニア、エルダー。私達に話してくれた事を女王にもお伝えして」
カリタがそう言って、一歩後ろに下がるとそれとは逆にアロニアとエルダーが前に出る。
【久しぶりだね、リーツェ】
アロニアが穏やかな声でそう言うと、リーツェも穏やかに頷く。
「そうだな。お前達にはいつも最前戦で戦ってくれているからな。…無茶をさせてすまない」
リーツェが表情を曇らせて言うと、エルダーが首を横に振った。
【国を守る為だ、それは仕方ない。…それよりも今、かなりまずいことになってる】
「まずいこと?」
リーツェの質問に、アロニアが重々しく頷いた。
【ボク達の弟である、灰色の虹霓竜モネが行方をくらませた】




