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竜使いのラーシャ  作者: 紅月
勇気と無謀と思惑
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騎士として

 エルドラもセルジュがカルミアと深い因縁があるのを知っているようで、少しだけ気遣わしげな表情をする。


【セルジュ無理なら一旦、外に出ようか?無理をする必要はない】


 ニクスも心配そうにそう言うが、セルジュは首を横に振った。


「すみません、大丈夫です。話を続けて下さい」

「わかりました。では、続けます」


 そう言って話を再開するエルドラ。

 セルジュは話をしきながら、そっとニクスに耳打ちをする。


「心配かけて悪い。でも、本当に大丈夫だから。な?」


 何か言いたそうな顔をするニクスの頭をセルジュは撫でた。


「今は騎士としての仕事を全うしたいんだ」

【…わかったよ】


 ニクスは観念すると、セルジュ達と共にエルドラの話を大人しく聞き始めた。


「ケルディ氏からニア嬢の捜索依頼を出された一時間後、ウィンター氏の邸宅にカルミアから映像付きの通信が入りました。そこに映し出された映像からは、縛られたニア嬢と拘束はされていないもののぐったりと横たわるダルテ氏。それから、竜の力を無効化する首輪を着けられ檻の中に入れられたニア嬢達の相棒である竜二匹が確認出来ました」


 エルドラの淡々と話す報告内容にラーシャ達は息を飲む。

 ニアは拘束されていているのに、何故ダルテはぐったりしているのだろう。

 まさか、大怪我をしていて動ける状態では無いのか?

 不安に駆られたラーシャが、質問しようと口を開き掛けるのと同時にエルドラが再び話し始めた。


「アルティの話を信じるならば、ニア嬢、及び二匹の竜は怪我は無く無事だそうです。…ただ、ダルテ氏は毒に侵されているそうです」

「毒って…どんな毒ですか!?」


 毒と聞いて、ベインは居ても立っても居られずに、ここが会議室で騎士の先輩達が自分を見ているのをすっかり忘れて叫び声を上げる。

 そんなベインの腕をナイラが席に着かせようと必死に引っ張る。


【ベイン、落ち着いてくだせぇ…!まだエルドラさんが喋っている途中じゃねぇですか!!】

「…っ」


 苦虫を噛み潰したような顔をして、ベインは押し黙ると椅子に座り込む。

 それを見て、エルドラは小さくため息をついた。

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