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竜使いのラーシャ  作者: 紅月
勇気と無謀と思惑
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提案

「もう、駐屯所に寄ったならベインとロベリエにはもう会ったでしょ?なら、今度はセルジュに会いに行かない?そこに前話したソルっていう友達がいて紹介したいし。その後はニアにも会わせてあげたいし」


 ラーシャが楽しそうにこの後の予定をつらつらと練っていると、ルーキスが呆れたような顔をする。


【さっきまで、昨日の疲れが取れないから昼まで寝るって言ってたくせに】


 ラーシャは、ムッと頬を含ませるとルーキスの眉間をグッと押す。


「それとこれとは別。せっかくアルスが会いに来てくれたんだもん。寝てる場合じゃないでしょ!あ、もちろん街も案内するから安心してね!」


 ラーシャがそう提案すれば、アルスは表情を明るくする。


「ありがとうございます!ソルさんのお家って装飾品の職人の工房なんですよね!?工房も見学出来たら嬉しいです!是非、参考にさせていただければ幸いです。師匠にもジルジは装飾職人をはじめとした職人が多くいるから、沢山学んで来いと言われていまして。お休みを四日ほど貰ったのでそれを工房見学に当てようと思っていたのですが、ラーシャとセルジュのご友人ならお願いしやすいかと…」


 一気に早口で捲し立てるアルスに、ラーシャは一瞬呆気に取られたが、すぐにストップを掛けた。


「わ、わかったから落ち着いて!!」

「はっ…!私とした事が…すみません…。つい、好きな物の事となると早口になってしまって…。師匠にも気をつけるようにと言われていたのですが」


 赤面しながらアルスが言うと、オルフェは呆れたように笑う。


【アルスは仕事の事になると、いつも夢中になっちゃうんだよ】

「お恥ずかしい限りです…」

「アルスは相変わらずね。…よし、じゃあ行こうか!!」


 ラーシャがそう言って勢いよく席から立ち上がると、アルスも席から立って頷く。


「よろしくお願いします!!」

「任せといて!…でも、その前に…」


 ラーシャはテーブルの上のコップや皿を片付ける。

 間違いなくこのまま出掛けたらシューリカから大目玉を喰らうのは確実だ。

 食器を洗い、シューリカに出掛ける旨を伝えるメモを残すとラーシャはアルス達と共に街へと繰り出した。

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