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竜使いのラーシャ  作者: 紅月
異変と激動と動き出す運命
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ルーキスを探して

「それにしても、ルーキスが勝手にいなくなるなんて珍しいな?」


 ベインの言葉にセルジュが頷いた。


「そうだな。いつもなら、絶対ルーキスはラーシャから離れないのに」


 二人の会話を聞いていた、ニクスが少し困ったような顔をする。


【王城だから、危険は無いと判断したんだろうね】

「それだって、ルーキスがラーシャに何も言わないなんておかしいでしょ?何かあったの?」


 ロベリエの質問にニクスは少し考えた後、観念したように口を開く。


【まぁ、ルーキスはこの場所が好きじゃないんだ】

【ルーキスはここに来たことあるんですかい?】


ナイラが驚いたように言うと、ニクス頷いた。


【もちろん。ボク達はここで生まれたからね】


 ニクスの言葉にその場にいる全員が驚いて目を見開いた。


【まぁ、本当に嫌いなのはあの二匹なんだけどね】

「あの二匹ってまさか…」


 気づいたセルジュにニクスは頷いた。


【ボク達の生みの親である金竜と銀竜だよ。…ルーキスはあの二匹に会いたくなくて逃走したんだよ】





++++++++++++++++++




 ラーシャはニクスが言っていた方向へ向かいながら、ルーキスを探す。

 こんな状況じゃなければ、美しい庭園を楽しむところなのだが…。


「ルーキス!どこ!?」


 大声で呼んでみたが、反応がない。

 奥の方にいると言っていたが、どれだけ奥へ行ったのだろう。

 流石にあんまり奥の方に行ったら怒られそうな気がする。

 早く見つけないと。


「ルーキスさーん、どこに行ったんですかぁー!おーい!!…はぁ。もしかしたら、ルーキスってば、先に戻ったのかな?」


 もし、そうならそろそろ戻らないと。

 その時、月朧の木々の向こう側に人影が見えた。

 どうするか悩んだが、とりあえずその人にルーキスを見たか確認をして見ていなかったら、セルジュ達の元へ戻ることにしよう。

 ラーシャはそう決めると、小走りに木々の間を抜けてその人物の元へ向かった。


「あの…!」


 木々を抜けるのと同時に声を掛けてラーシャは目を見開く。

 そこには青みがかった美しい黒髪を持つ少女が鼻唄を歌いながら、庭園に設置されたテーブルにお茶の用意をしていた。

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