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俺じだ 11ー9 呪いと力
「イザナミ。悪いけど魔装の弱点って分かるか?」
「お前、魔装なんかに押されてるの?」
悪かったな。魔装なんて初めて見るんだから。
「魔装のキャンセルは仙化の敵を相手してる時と一緒だ。周りの環境エネルギーを乱してやればいい。」
環境エネルギーを乱すか。龍。お前って仙化出来る?
((出来なくはないがお前の体に影響は出ない。))
出なくていい。次の攻撃で一気に懐まで潜り込むからその時に乱して。
((わかった。任せておけ。))
信用してるからな。
「こっちからは軽い付与で許してくれ。詠唱してる余裕が無いからな。」
まぁないよりかはあった方がいいかもな。
「お話はそれくらいで行くぞ。」
いや、そう言いながらもう突っ込んで来てる。
俺は本体の剣を右手でしっかり弾き、懐まで潜り込む。
((ほれ。仙化じゃボケ。))
ファイヤーバードの魔装がゆっくりと無くなって行くのが見えた。が、ファイヤーバードはゆっくりと後ろに下がっていた。
(ここしかない。)
俺は思いっきり、左手の剣を振り下ろした。