5ー3 ハイキャンプ
「だいぶオークの数も削ったしそろそろハイオークにも手を付けていきたいな。」
言い方が物騒だが間違ってはいない。ハイオークが群れになって巣を作っている。とか言うし6匹近くは居ると踏んで行動した方が良さそうだな。
「それにしてもギルドの目の前の森だって言うのに結構暗くてジメジメしててなんか嫌ね。」
「確かにねー。でも肝試しにはちょうど良さそうじゃない?」
ヒカリは肝試し?と首を傾げていた。
よし、いいぞ。こっちの世界には肝試しって文化が無いって証明されたぞ。
ビビりな俺的には絶対あってはいけない文化だしな。
「止まれ。」
エレボスが片手を上げ、止まった。
ズシン。ズシン。
オークが近くを歩く時よりも何倍も大きい音が聞こえる。
恐らく奴らのお出ましだろう。
バキバキバキバキ。
木を片手で折りながらハイオークが現れた。
「全員距離を取り、攻撃体勢。」
俺はハイオークの目の前に立ち、インドラは後方。 ヒカリは左方。 エレボスは右方に展開する。
ハイオークは斧を振りかぶり「「スマッシュ。」」の体勢になる。
しかし俺は一歩早く新しい剣術を発動させていた。
右斜め下から左斜め上に切り上げ、その勢いは使えば使うほど増していき、いつしか地を割くとも言われる剣術。
威力は「「スマッシュ。」」に引けを取らない高火力。
「「スレイヤー。」」
「「スレイヤー。」」は無事成功し、ハイオークが発動させた「「スマッシュ。」」と激突した。
キリキリと剣が悲鳴を上げながら俺とハイオークは微動だにしていない。
いや、俺の場合は今少しでも動くと押し切られる…。剣術を使っているから少し楽だが余裕は無い。
「ごめん、誰か助けて。やばいわ。」
俺のヘルプに対してエレボスが反応し、ハイオークの横っ腹を「「肩並行斬。」」で切りつける。
ハイオークは少し顔をしかめ、力が緩んだ。俺はその隙に距離を一旦取り、剣の柄をハイオークに向け、滑るようにすぐさま加速しハイオークの懐に飛び込んだ。
今日はまだ使いなれてない剣術をどんどん打つか。
「「空断。」」
剣が通過一瞬だけ空間を切断、分断し、切断した箇所に大ダメージを与える「「空断。」」
しかし「「空断。」」は失敗に終わり、ただ斬りつけただけになった。
「「バックスライサー。」」
エレボスの「「バックスライサー。」」でハイオークの背中を2連撃斬りつけ、ハイオークを何なく倒した。
「さて、暗くなってきたしそろそろ戦闘は控えるぞ。ただ…こんだけオークがいるとなるとテントの中にいるのは危険だな。見張り付けてたとしてもなぁ。よし、木の上で寝泊まりするぞ。」
それ落っこちるお馬鹿さんが居そうなんだけど。
((目の前にいるカッコつけが落っこちるに一票。))
(俺も入れるから二票だな。)
俺たちはそう会話しながら木の上に登った。
それにしてもあんだけ狩って、今日だけで30体近く倒したのに木の上からみるとまだ何匹か見える。
「ほれ、こんな状況じゃ自炊も出来ないから携帯食だ。」
エレボスからカ●リーメイト的な携帯食を渡された。がこれはひどい。パサパサで口の中の水分は抜かれるし、口の中の水分を吸い取って口の中で固まったまま飲み込めない。
(それにしても木の上で一晩明かすってした事ないからわかんないけど辛そうだよな。)
特に比較的休日はお家にいるのが定番のユウキにとっては想像の出来ない事態だった。
「時間もまだあるしここはユウキの過去話をもっと聞きたいんだがどうだろうか。」
「確かに、あのバカ姉にバラされたからここでユウキの話を聞かないとフェアじゃ無いよね。」
俺は昨日エレボスに話したアルデバについてもう少し深掘りして話した。
アルデバは隣に住む一人っ子で俺の2個上で俺も近所の人もお兄ちゃん感覚で接していた。
運動神経は良く、やったこと無いスポーツもルールとやり方を教えると何でも上手く、サッカーに関してはジュニアに行ってる奴より上手かった。
さらに勉強もでき、テスト前になるとアルデバの家に行きテスト対策をやってくれた。
人脈も広く、人に頼るのが上手いが頼り方が上手く頼られた奴は嫌な顔など誰もしなかった。
一つ欠点があるとしたらモテるのに…モテるのに極端なまでの鈍感。
もう相手が答えを言っていると言うのに…。
よく漫画で見る鈍感主人公でも好きと言われれば分かるものだ。
まさかアニメの世界だけじゃなく現実世界でもあるとは思わなかった。
「まぁそんな感じかな。飛行機が墜落してアルデバはアメリカに帰る前に帰らぬ人になったってことさ。」
そんな風に話し終わったところで俺は異変に気づいた。
「なぁ。暗くなってきている森の中でこんなに騒がしいことあるか?」
まだ日は完全に落ち切ってはいないものの森の中はだいぶ暗い。なのに何だか人の声が聞こえるような…。
しかもここ最近で聞いたことある声が…。
「まさか今日の宿代が足りないからって薬草採取に来たのになんで私たちオークに追いかけられてるの?」
「知らないよ!っていうかこの森にオークは出ないはずなんだけど?」
暗い森の奥からやって来たのは犬王女と覆面の剣士だった。
宿代が足りないくらい紐じい生活してたんだ。あの2人。
「エレボス、悪いが手を貸してくれ。あれでも一応顔見知りなんだ。」
俺とエレボスは犬王女と覆面の剣士が自分たちが登っている木を通り越したタイミングで飛び降り、同時に「「ビクトリースラッシュ。」」でオークを2匹軽く倒した。
「あ、あんなあっさりオークを倒すだけの実力あると流石にタイマンで勝てないか。って諦められるよね。ん?どうしたの?」
犬王女はなんか俺の実力を認めつつ連れの覆面の剣士に気をかけていた。
それにしてもずっと納得してなかったのかな?
そして横に立ってる覆面の剣士はずーっと俺を見てくる。
「やっぱり優樹だよな?」
「人違いじゃないですか?」
急に馴れ馴れしくて反射で反応してしまった。
ステータス
浮島 優樹 Lv.1
能力 ??
技能 無し
剣技 肩並行斬→肩斬
ビクトリースラッシュ
スレイヤー
空断(未完成)
魔法【初級】
ファイヤー
ウォーター
アース
【中級】
ゲイル
ライジング
コリエンテ
クエイク
【準中級】
フリーズ
龍化 ドラゴンブラスト
ドラゴンブレイカー




