表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
美意識過剰  作者: 桜木 葉
34/67

ライバル出現!? ─4─

 


 おかしい。

 あの生物は一体なに?


 ブサイクはもっと陰キャラじゃないとアカンのんちゃうん?


 内に黒くてでっかいもん抱えてても、それを吐き出すなんてしたらアカンのんちゃうかった?


 だってアタシがブサイクやった時は……って……もしかして…


 ブサイクのツンデレが流行ってるとか?


 う~んわからない。後で四ノ宮さんに聞いてみよう。






「おつかれ~」

「お疲れ様です」


 あれこれ考えてる間に、就業時間になっていた。


 結局また、仕事なんてなんにもしていない。それでも部長はにこやかに、「高木さんおつかれ!」と声をかけてくる。


 一生懸命に仕事を頑張っていたあの頃には、決してかけてもらえなかった労いの言葉。他の男性社員も口々に誘いをなげかけてくる。


 それを見た女子社員達は、コソコソと耳打ちしたり目配せしたり。得てして女性は、モテる女を目の敵にしたがるもんだ。それは美人の宿命(さだめ)であり、因縁でもある。


 これが、美人の受ける洗礼ってやつか。


 奇妙な世界。だけど、アタシにとっては最高の……世界。


 せっかく堂々と顔を上げて生きていけるようになったんだ。甘んじて受け入れてやる。







「高木さん」


 艶のある低音ボイスが耳元に響き、一瞬にして脳が痺れる。


「海原さん!」


「ごめん。後ちょっと……20分ぐらい待っててくれる? 片付けてしまいたい仕事があんねん」


 両手を合わせてギュッと目を閉じる海原に、なんとも言えない愛しさが込み上げてくる。


「もっ、もちろんです! 20分でも2時間でも……なんなら2週間でも待ってますから!」


「ははっ、さすがにそんなにはかからんけど。じゃあさっさと片付けてくるから」


 海原の後ろ姿を見送りながら、アタシは溜め息をついた。


 ───まただ。また思いっきり尻尾を振ってしまった。美人はドーンと構えてなアカンのに……


「冷静になれ、麗美(アタシ)。犬なったらアカン。猫や……わいは猫や!」


 グッと拳に力を入れ、気合いを体内に存分に蓄えてから、アタシはロッカールームへとむかった。








評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ