第2話-僕達の仲間“愁”
僕は気持ちを切り替えて家に入った
この家はオリジナルの能力者しか入れない場所。僕達の家。
要は秘密基地のようなものなのだ。僕達、能力者が集う場所、オリジナルだけの基地。
「他の皆は?」
「もうとっくにとーっくにいつもの部屋にいるよ」
「だから寝坊の件はごめんってば‥‥」
まだ根に持っているのは凛久は頬を膨らましていた
かわいらしい‥‥。
僕達は地下にやって来た
地下が会議室という名のたまり場だ
防音だし、広いし、広過ぎだし、
「皆-!お久ー」
僕は扉を勢いよく開けて挨拶をした
が、返事が来なかった。
部屋を見渡すと誰もいない
僕はまたか‥‥と思いながらも部屋に入る。
「とーうっ!」
頭上から聞こえた声を難なく避けて指パッチンすると、その声の主の着地時点に氷が張った
「やっべっ!」
それだけを言うと彼はズッテーンと豪快こけた
こけた時に後頭部を打ったらしく涙目で頭を抱えていた。
「まだまだだね愁(しゅう)」
「ちきしょー!」
「愁君頭大丈夫?少しジッとしててね」
凛久が愁の頭の手当てに入る
‥‥ホント懲りないよ、こうなるとわかってて
「いや、こうなるとわかってやったんだ。そうすれば必然的に凛久に手当して貰えるから」
僕は二人に聞こえないようにボソリと呟く
凛久を好きになるとか‥‥物好きだね~愁クンは。