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プロローグ 「阻止するっ!」

この瞬間まではまぁ、倒されてあげようかなぁと思ってたんだ。

でも——


「この戦いが終わったら、私、結婚するんだ」

「阻止する!」






俺はラクタ・ロエンという一人の平民だった。

不釣り合いなくらい美人だった妻を流行病で失った俺の自慢は、娘のユリアだった。

男手一つで育てたというのに、大人しく健気な優しい娘に育ち、しかも母親に似て美人なものだから、あちこちから結婚の申し込みが舞い込んだものだ。

娘を嫁になど行かせん! と思っていた俺はそれらを全て跳ね返していたが。


さて、そんな時だった。

俺は病気になり、これまたアッサリと死んでしまったのだ。

ユリアがどうしても気がかりで、死んでも死にきれないと思っていたら、なんと。


ふと気づくと、俺は魔王に転生していた。

しかも、ユリアが人間側の英雄として、勇者だの聖女だの呼ばれていたのだ。


人間の期待を一身に背負い、何人かの仲間を連れてやってきたユリアはずいぶんと立派になっていて、泣きそうになったのは秘密だ。


しょうがない、こうなったらやられてやるか。


そんな気持ちでいた俺だが——。


「この戦いが終わったら、私、結婚するんだ」


なんて言葉が聞こえてしまった今。


「阻止するっ!」


娘ラブの父親としては、止めるほかないだろう?




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