第十八話
side ケニー
俺にはすぐに分かった。これは何か異常事態が起きてるってな。森の空気はいつも以上に清廉な空気を纏って俺の肺に届いた。そしてあまりにも静かすぎた。地面を踏みしめながら一歩ずつ歩いていくと簡単に森の深部までたどり着けてしまう。
おかしい。何がおかしい?何かがおかしい。疑念が徐々に確信に変わっていく。俺は何かを見落としている。癖で浅く息を吸って吐くと、本来そこにあるはずの痛みがないことに気がついた。
「瘴気がない…?」
俺はそのことに気がつくと、急いで村の連中にそれを告げた。連中も半信半疑だったが、静まり返った森を見て血相を変えて慌てだした。瘴気が無くなって一番困るのは狩人である俺だ。魔物を倒して生計を立てるなんてやくざな生き方だからだ。村の連中は手を付けられていない森の資源を見ると、それを奪い合った。狩人の意見なんてはなから耳を貸す気もねぇ。
隣村から来た商人の話によると、同じことが複数の村で起こっているらしい。あるものは魔物が夜に行進して北に向かった所を見たと言った。北。北と言われて一番ピンと来るのは廃坑のことだった。先々代のレイス家が管理していた金鉱脈はゴールドラッシュをもたらし、今の領土拡大につながった。だが、今は廃れているはずだ。
俺は狩人だ。モンスターの立場になって考えろ。もし朝起きて瘴気がなくなってたらどうする。移動するだろうな。本能が指し示す瘴気の場所に。モンスターが北に集まったらどうなる。たいていの場合は潰しあうだろうが、今回は規模が違うし、間違いなく裏で糸引いてるやつがいる。
「ダンジョン…。いや、まさかな」
俺は直接確かめることにした。どうせ魔物のいない村に狩人なんか必要ない。馬に乗り、清涼な空気の中を駆けた。
俺の予感は的中していた。廃坑にはモンスターが住みつき、大量の瘴気が廃坑内にばらまかれていた。俺は状況を飲み込み、リスクとリターンを天秤にかけた。まだ出現したてのダンジョン。間違いなくリターンの方が大きかった。
狩人なんてうらぶれた職業をしていて今日ほど神様に感謝した日はない。周りを見渡すと徐々に勘のいい付近の村の奴らが集まっていた。そいつらを口八丁で丸め込み、俺が主導してダンジョンに潜り込んだ。
踏み込んだ先は完全に未知の領域だった。地下なのにそうとは思えないほどの広々とした空間。見たこともない魔物たち。そして、瘴気をつかさどるこの魔法の石。妖しく光るこの石は誰が呼んだのか魔晶石と呼ばれることになった。
広々としたダンジョンにはそこら中に宝がおちている。その噂は瞬く間にレイス領に広がり、気がつけばダンジョンの前にはそこらの村なんかよりも何倍も栄えているキャンプ地ができた。
一足先にダンジョンに来た俺は先行者利益でがっぽり稼いでやろうと思ったが、ミリス神聖国の猛者が集まる中で俺の存在感は薄れていった。いまでは掃いては捨てるほどいる冒険者のうちの一人だ。だが、それでも先行者利益のおかげで当分はくいっぱぐれそうにはなかった。
俺がダンジョンを見つけてから四日で人は信じられないくらい増えた。その大きな要素としては瘴気を失った地域の冒険者たちが新しい稼ぎ場を求めて集中したことが挙げられる。おそらくジル・レイス領の北部の冒険者たちが一斉に集まっているのだろう。さらにこのダンジョンは首都南部にも位置しているため、うわさを聞き付けた兵隊や高位冒険者までもが徐々に集まり始めている。
俺は第一発見者として名ばかりのリーダーを押し付けられた。その仕事内容はこのキャンプをでかくすることだ。具体的にはミリス神聖国中にダンジョンの存在を宣伝して人を集めたり、商人が来やすいように人を雇って道を整備するなど多岐にわたる。
キャンプが大きくなればなるほどこの底なしのダンジョンから得られる利益は大きくなる。そして俺の地位もどんどん確かなものになるだろう。
今日の仕事は他国からの攻略者へのダンジョンの案内だが、これも実験的な取り組みの一つだ。他国から人が増えればキャンプはもっと大きくなる。
ダンジョン前につくともう既に今日案内する他国からの攻略者たちは揃っていた。
「よぉ。待たせたな、ひよっこども」
長いブラウンの髪を後ろで纏めた軽装の女剣士が少しむっとした様子で言い返してきた。すっと通った鼻筋と二重の大きな瞳が凛とした雰囲気を醸し出している。
「まだダンジョンができてから四日でしょう?それほど私たちと差はないですよね」
小生意気な口調のこの女剣士は新米勇者だ。名前は確かルナだったな。
「うるせぇ。こちとら毎日ダンジョン潜りながらキャンプの運営までしてるんだぞ」
大きなとんがり帽子をかぶったまだ年端も行かない黒髪の少女がぶつぶつと言う。
「まさか、遠征先で飛ばされた場所にたまたまダンジョンが出来たなんて…。さらに上からそれの調査を命じられるとかついてなさすぎ。ありえない。はやく帰って研究したいのに」
こっちはマイカ魔法大国、魔法協会から派遣されてきた代理人で沈黙の紺碧だ。二つ名がついていることからランクはA以上であることは間違いない。
「はっはっは。即席パーティにしては豪華だな」
重装備をした俺より頭二つ分大きい男が言葉を発した。見上げると、顔は甲冑で隠れており、その表情は伺うことはできない。図体のでかいこいつの名前はライナー。スコッティ連合国の中将でもある。どでかい大盾を背負っている。
「…」
そして最後に黒いローブを纏った怪しげな男。フードで顔を隠している。調べたところによると魔神教とかいうイカレた組織の関係者らしい。俺も最初は魔神教との関わりは断つべきだと主張したが、キャンプの幹部陣に魔神教の息がかかった奴が多くいて強引にねじ込まれた。
事前にこいつらの情報を集めといて良かった。どいつもこいつも国の中枢に関係するような化け物ぞろいだ。おそらく、ダンジョンのうわさを聞いて各国が偵察に精鋭を派遣しているんだろう。今回俺がうわさを流したのは魔晶石についてだ。高位冒険者だったころのコネを活かして各国の知り合いに手紙を送って噂を流した。想像以上に精鋭たちが来るのが早かったが魔晶石が狙いに違いない。
おそらくミリス神聖国に派遣されていた精鋭達が早馬で集まったんだろうな。
こいつらに魔晶石を一つずつ握らせて、その有用性を示すことができれば、キャンプには各国からも人が集まる。
まあ、これだけの戦力があれば一階層どころか二階層も踏破できるだろう。死ぬことはよっぽどが起こらない限りまあないはずだ。俺は手を叩いて注目を集める。
「今回は二階層までの探索ルートを共有する!各自見つけた魔晶石は自由に持ち帰っていい。ただもちろんのことだが戦闘の際には死力を尽くしてもらう。斥候は俺ことケニーが行う。質問は?」
沈黙の紺碧が発言する。
「一階層はどれくらいの広さ?できれば早く帰りたいんだけど」
「隅から隅まで探索しようとしたら3日はかかるな。最短ルートをたどれば1日で帰ってこれる」
「そ」
沈黙の紺碧はそういって爪をいじりだした。このガキは本当にやる気がないらしい。
「よし!準備は良いな。行くぞ!」
一階層は不気味な灰色のトレントで埋め尽くされている。葉がほのかに発光していて、それが光源になっているのが気味悪い。このトレントはこちらから攻撃しない限り敵対しないが、最大の特徴としてこいつらは動く。行く手を遮り、退路を塞ぐというわけだ。
ではどうやってこいつらをかいくぐり二階層まで行くかと言うと、簡単な話、モンスターを狩りまくる。モンスターを狩りまくるとトレント達は恐れをなして逃げていく。すると二階層に続くまでの道が見えてくる。基本的に後戻りする際は火を使いトレントを追っ払って帰るほかない。
この森は通称血迷いの森と呼ばれている。トレントが血を吸って成長するという謎の変異を遂げていて、時折灰色の葉と葉がこすれ合って、笑っているように聞こえた。トレントが動いているということに気がつかなければ一生外に出られないため、血迷いの森という名前になった。
この森はトレントが分かりやすく道を作り、迷宮の奥へ奥へと侵入者を誘う。実のところ二階層までの道を見つけられたのは昨日が初めてだった。一階層は未だ拡張途中であり巨大だ。全体を踏破するのは今は出来ない。そんなことよりも新しく発見された二階層にさっさと強者を呼び込んで、新しい資源を見つけてもらう方が良い。
灰色の落ち葉にトラップが隠されていないか足元に注意しながら進むと、早速、モンスターと接敵した。ゴブリンの群れがくる。ゴブリン、ホブゴブリン、ゴブリンレンジャー、ゴブリンコマンダーと大量のゴブリンだ。密集した瘴気がモンスターを際限なく繁殖させているのだろう。全部で15匹いる。
俺が矢を番えようとすると、新米勇者ルナが腰に差した剣を抜いた。
「グリフォンよ。風鳴りの力を!」
ルナが詠唱と共に源力を剣に込めると、暴風がゴブリンの集団に吹き荒ぶ。体勢を崩されたゴブリンたちはルナの巧みな剣術を前になすすべなく倒された。ライナーが頭の後ろで手を組みながら茶化すように言った。
「ひゅ~。さすが勇者様」
ルナは苛立たし気に吐き捨てた。
「この程度に時間をかけるのは無駄です。ケニーさんさっさと案内を」
せっかちな勇者だ。俺は矢筒に矢を戻し先へ進む。相変わらず沈黙の紺碧はぶつぶつと文句を垂れているし、魔神教の男は喋らない。
その後に現れたフォレストウルフの集団もルナが瞬殺した。トレント達はルナの前に恐れをなして逃げ出した。森を抜けると下へと下る階段があり、当初の予定よりかなり巻いて二階層にたどり着いた。
二階層の特徴はなんといっても巨大な湖だ。湖の底には巨大な魔晶石があり、その光が海中を照らしている。巨大な魔獣が優雅に泳いでいるさまも見える。
「戦力過剰ということで今回は迅速に二階層までこれたが、今日はここまでにする」
「ちょっとまってよ。私まだ魔晶石貰ってないんだけど」
「俺もだな。ルナちゃん2個持ってるなら1個くれよ」
「嫌です」
「はっはっは。だよな」
「…」
「帰りで回収しよう。帰りの戦闘はライナーと沈黙の紺碧に任せる」
「ばっかじゃないの?行き道とおんなじ風に帰ったって魔晶石があるわけないじゃない」
沈黙の紺碧の言い草に俺の額に青筋が浮かんだのが分かった。
「じゃあなんだ?今から二階層を攻略しようっていうのか?」
「だから、そういってるのよ」
「おいおい嬢ちゃん勘弁してくれよ。こちとらわざわざこんな重装備で来てんだ。水の中に入ったって溺れるだけだぞ」
「そうですね。湖を渡るならそれ相応の装備が必要です」
「別の帰り道を選んで帰るぞ」
周りからの猛反発を食らって沈黙の紺碧は拳を握る。
「ピーチクパーチクうるさいわね!こうすればいいでしょう!」
沈黙の紺碧が片手を振り上げた。すると湖が割れて土の道ができた。それを見て全員が唖然とする。あの魔神教の関係者を名乗る男も口を開けているのが見えた。沈黙の紺碧が苦しげな表情を浮かべて言った。
「早く行きなさい!じゃないと帰り道出してあげないわよ!」
俺たちは湖の底に見えた階段を目指して走り出した。化け物じみたスピードのパーティーメンバーに遅れて階段に滑り込み、戸を閉めるとギリギリで湖に飲み込まれそうになった。
息を整え三階層に向けて階段を下りていくとライナーが感心したかのように言った。
「嬢ちゃん、いや、沈黙の紺碧殿。さてはもう既にS級の実力はあるな。なぜA級にとどまる?」
「別に?押し付けられるのが嫌なだけ」
カツカツと長い階段を下るにつれて俺の斥候としての勘が警鐘を鳴らす。これ以上はこのパーティーだとしても進めない。そう確信した俺はパーティーに止まるよう指示する。しかし何故か全員言うことを聞かない。小声で警句を飛ばす。
「おいっ!なにしてる!?」
ライナーが俺の肩を軽くたたいた。
「ケニー。道案内ありがとな。後は先帰ってていいぞ」
ルナが剣を抜く
「少し癪ですが、沈黙の紺碧のおかげで体力温存できたのには感謝しましょう」
沈黙の紺碧も後に続く。
「あぁ、私は魔晶石だけ回収したら帰るから」
俺は声を荒げた。
「お前ら!二階層までの行き道を知るのが目的じゃないのか!?」
ライナーが鼻で笑う。
「ふんっ。これだからおっさんは嫌いなんだ。野心というのがまるでない。いいか。俺も本当は二階層で帰るつもりだった。だが何の幸運か出来立てのダンジョンの未知の層に転がり込むことができた。このチャンスをものにできないで大将なんかになれるかよ」
「私は勇者としての責務を果たすだけです。私にふさわしいだけの栄光がいまここにあり、それをみすみす逃すわけありません」
「あんたたち帰りは泳いで帰りなさい。魔晶石見つけたら先に帰るわ。あんたはどうするの?」
「…」
「無視ね。まあ好きになさい」
俺は押し切られる形で三階層に到着した。三階層は異様なほど明るくシンプルな洞窟型のダンジョンだった。俺はここに化け物どもがうじゃうじゃいることを感知していた。それはおそらくパーティーの全員が分かっていたが、それ以上に追い求めるものがあったようだ。
洞窟の奥から牛の頭をした鬼がやってくる。ライナーは大盾を持って駆けだした。鉄球と鉄球がぶつかったような音が鳴る。ライナーは力任せに牛頭の頭を殴りつけると、牛頭は組み伏せられて動かなくなった。
「うっし。いっちょこんなもんか」
ルナとライナーは勇猛果敢に洞窟を闊歩する。沈黙の紺碧と魔神教の男がその後ろを。俺がさらにその後ろを死に物狂いでついていく。
冗談じゃない。こんなところから一人で帰れるわけないだろう。ルナが2体目の牛頭を倒した時、魔神教の男は徐に口を開いた。
「…こんなところで良いだろう」
「何?」
「ヘパイストス来てくれ」
男は片手で小さな黒い箱に言葉を発すると、牛頭の死体に触れた。そしてライナーを指さした。
「ライナー。スコッティ連合国の中将。連合国の階級は大将(10000DP)、中将(8000DP)、少将(5000DP)か」
次に沈黙の紺碧を指さす。
「沈黙の紺碧。マイカ魔法大国のA級魔法使い。階級はS(10000DP)A(8000DP)B(5000DP)C(3000DP)D(1300DP)。Aランク以上は二つ名ありだよな」
「…?なによ急に」
最後にルナを指さす。
「勇者(8000DP)。超越者の一歩手前だな。お前らは文句なしで強い。今の最高戦力である牛頭が大体7500DPだから、お前らにはこのダンジョンは勝てない。誤算があったとすれば、そこのケニーが優秀な人材だったことか。元高位冒険者で各国とのコネもあり、なによりキャンプを大きくするために非常に意欲的だ。それがダンジョンを作ってわずか一週間の間にこれほどの猛者たちを引っ張り出せたことに繋がった。まったく、これからもよろしく頼むぞ」
なんだこいつ。いきなりぺらぺらと語りだしやがって。ライナーが欠伸をする。
「ふわぁ。あんた察するところダンジョンマスターってやつかい?俺たちの強さを見て寝首かけないか潜入してみたって訳か」
男は肩をすくめる。
「いいや。潜入してみた理由は攻略する側ってやつを見てみたかったんだよな。そしたらお前ら一階層は半日で踏破するし、二階層はスキップするしで滅茶苦茶だよ」
ルナが戦闘態勢を取る。
「人間がダンジョンマスターだなんて悍ましい。今になって正体を明かしたということは降参するということでいいですよね」
男は首を振った
「それも違うね。これは挨拶だよ。お前らとは長い付き合いになりそうだからな。ほらもってけ、魔晶石だ」
振りまかれた魔晶石の中には黄色や緑、赤など変わった色をした魔晶石があった。
「ふーん。これが学会派が隠してる魔石ってやつね。やっぱりこのダンジョンは学会派の人間と関係があるようね」
ライナーが退屈そうに答えた。
「それで、このままだったらお前を殺すけどどうする?」
「残念ながら俺も無策で飛び出てきたわけじゃない」
先ほどライナーが倒したはずの牛頭が通路の奥から出てくる。さらに先ほどルナが倒したはずの牛頭がゆらりと立ち上がった。
「デッドリーパラサイトは死体に寄生するモンスターだ。本来大型のモンスターには寄生できないが、吸虫の1種、ネマトビボツリオイデスという12mの寄生虫と合成することでオールマイトパラサイトに合成された。寄生された牛頭は8000DPといったところか」
現れた牛頭は魔神教の男、ダンジョンマスターを守るように立ち塞がり、威嚇をしている。
「まさかそんな死体で私たちに勝てるとでも?」
ダンジョンマスターは両手を広げて俺たちにモンスターの名前を宣言した。
「ここで初お披露目といこう。炎帝(10000DP)とドラゴンドレイク(10000DP)の合成モンスター。炎の神ヘパイストスだ」
通路の奥から炎の球がとてつもない勢いでこちらに向かっている。俺たちはその化け物の超越した存在感を感じ取り一瞬で判断した。こいつとまともに戦えば死ぬ。ライナーは牛頭を強引に押しのけてダンジョンマスターの首を取った。しかし引っこ抜かれた首は愉快そうに高笑いをした。
「はっはっは!ヘパイストス殺すなよ!」
「地味に初戦闘なんだよな。昂るぜ」
ヘパイストスと俺たちの実力の差は明らかだった。炎の神と称されるだけの力があった。圧倒的な火力と渦巻く火の嵐から、俺たちは命からがら逃げ出した。その場の全員が手加減されていたことを理解していた。ライナーが重装備を脱ぎながら、言った。
「あっはっは!こりゃ勝てねぇわ!」
沈黙の紺碧がぎろりとライナーを睨む。
「…あんた、よくへらへら笑ってられるわね」
ライナーは恐ろしい速さで沈黙の紺碧の細い首を掴んだ。
「ぐっ!」
「おい、クソガキ。ぶっ殺されたくなければその口閉じな」
「おいおい、勘弁してくれ!そんなことしてもどうにもなんないだろ!」
ライナーは沈黙の紺碧を解放する。
「げほっ!げほっ!あぁ!やってやるよ!でくの坊!」
「だからやめろって!」
俺の静止は何の役にも立たず一触即発の空気になる。ルナが静かに口を開いた。
「プルル王国の勇者たちをここに招集します。月光の勇者として私は責務を果たすだけです」
そういってルナは去っていった。場が白けて、ライナーと沈黙の紺碧はそれぞれ自分の役割を果たしに行った。
それからもうすぐ三週間が経つ。レイス領もきな臭くなってきた。
一番不思議なのが、あの悪徳外道領主がダンジョンの存在を放置していることだった。あの領主ならすぐに囲ってしまいそうなものだが、それ以上に優先すべき何かがあるのだろうか。
俺にはどのみち明日のパンを買うための金を稼ぐほか道はない。
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