表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
先祖返りの町作り  作者: 熊八


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

77/230

メイの結婚式

私達の里帰りから、しばらくたった頃。


メイは気持ちの整理がついたのか、

ゴランさんを恋人として紹介してくれた。


その時の婚約の許可を取った際に、


「あなたは、私がいないとダメそうだから、

 結婚してあげるのよ?

 感謝しなさい」


と、メイは言っていたが、

幸せそうな表情で言っても、説得力がなかった。


(以前から思っていましたが、

 メイはいったい、

 どこのツンデレヒロインさんでしょうか?)


私はそんな感想を抱いていた。


エルクは最初、

メイをゴランさんの実家に、

嫁入りさせるつもりであったが、

ゴランさんの実家が遠慮したため、

急遽、領主館の近くに、

二人の新居を建設中である。


メイも既に21歳になっており、

年齢を考えて婚約期間は、

2か月と短めに設定された。


そして2か月後。メイの結婚式が始まった。


私は、幸せそうに花嫁衣裳を着ている、

メイを見た後、

必死に勉強したゴランさんをねぎらうために、

彼の控室を訪れた。


「ゴランさん。

 ご結婚おめでとうございます。


 やはり、2年にもわたって勉強したのは、

 無駄ではなかったですね」


「おじい様! ありがとうございます!

 あなた様のおかげで、今の私があります!!」


ゴランさんは、

既に感極まって泣いてしまっている。

そんな彼に、私はさらに幸せになって欲しくて、

さらなる努力を勧める。


「メイは頭の良い殿方が理想ですから、

 さらに勉強すれば、もっと惚れてくれて、

 もっと幸せな結婚生活が送れるとは、

 思いませんか?」


「はい。私もそう思います」


「では、また勉強したくなったら、

 いつでも私を訪ねて来てください。


 もうそろそろ、

 高等学校も開校するはずですから、

 その内容も合わせて教えますよ」


「ありがとうございます! おじい様!

 必ずメイを幸せにして見せます!!」


メイを心から愛しているその姿に、

私はとても心が温かくなり、

泣きじゃくっているゴランさんを見てから、

そのまま退室した。


そうして結婚した二人であったが、

新居の建設が間に合わなかったため、

今は領主館の一室で、

幸せな新婚生活を送っている。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ