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先祖返りの町作り  作者: 熊八


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2進数と論理回路

すぐにでも電卓の開発を行いたかったが、

そのためにはデジタル回路の基本となる、

2進数や論理回路と呼ばれるものの、

知識が必須になる。


そこで、

それらの専門書の執筆から始める事にした。


2進数の考え方については有名であるため、

知っている方も多いだろう。


0~9の数字の組み合わせで数を表現する、

通常の数え方が10進数である。


それに対し、

0と1だけを用いて数を表現するのが2進数だ。


そして論理回路とは、

2進数の計算を行う電子回路の事である。


電卓に必要な加算器や減算器も、

一種の論理回路だ。


これは、

AND,OR,NOTと呼ばれる3つの基本回路からなる。


小難しい専門用語を並べてみると、

ANDは論理積、ORは論理和、

NOTは否定と呼ばれる。


これらはNANDと呼ばれる、

一種類の回路だけでも代用が可能であったり、

同じ結果でも回路を単純化させる事ができたりと、

いろいろと奥の深い学問でもある。


残念ながら、そこまで深くは記憶していないため、

ごく基本的な内容だけを、

専門書にまとめる事にした。


以後は基礎研究課題として、

ダイガクに丸投げする予定である。


1年ほどかけて専門書を書き上げた私は、

今までに高等学校や、

ダイガクを設立した経験をなぞり、

先生役となる研究者の教育から始めた。


さらに1年ほどかけて研究者が育った時点で、

彼らと相談して教科書の編集作業を始めた。


こうして一歩ずつではあるが着実に準備を進め、

さらに2年が経過する頃には、

ダイガクに新たな学科を立ち上げる事ができた。


電気電子工学科と名付けられたこの学科は、

最初こそ人気のないマイナーな学科であった。


しかし、後にデンキ式デンタクが発表されると、

徐々に生徒達も増えていくのである。


「いつかは『プログラミング』可能な、

 計算機も作って、

 本職の『ソフトウェア』の学科も、

 作りたいですね」


いつかは情報工学科も設立してみたいという、

願望もあるにはある。


集積回路ができれば最高であるが、

あれにはかなり高度な技術の積み重ねが必須だ。


「おそらく『集積回路』が実現するほどの、

 時間をかける前に、

 力を付けた平民達による、

 革命が起きるとは思うのですが……」


私は一人、

領主館の自室でかなり物騒な事をつぶやいていた。

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