2話 舞?いいえ未来です
ピンポーン!!
「はーい」
ピンポーン!!
「ちょっと待てって」
ピンポーン!!ピンポーン!!
「うるせぇ!!!!!」
「宅配便です」
「…………」
「…………」
ガチャ……
(あぁああああ!!!!やっちまった!!知らない大人の人に怒鳴った挙げ句、裸同然の姿で応対するなんて!!)
一方宅配便のお兄さんは……
(幼女の裸……………我が人生に悔いなし………バタッ)
鼻血による大量出血であの世へ飛び立とうとしていた。
ピンポーン!
「次はちゃんと誰か確認しないと」
『お兄ちゃんドアの前で誰かが血まみれで倒れてるんだけど……』
「ゴミ箱に突き刺しといて」
『わかった』
「冗談はさておき家に入って」
『了解〜』
「お邪魔しま〜す」
「ちょっと待っててくれ、お湯沸かすから」
「わかった」
数分後
「はいお茶」
「指入ってますよ」
「えっ!?」
「嘘です」
「ですよね」
「それより、服だよ!!」
「福田?」
「誰だよ!!」
「そのツッコミはお兄ちゃんの同じキレがある。あなたお兄ちゃんね」バーン!!
「だから最初からそうだって言ってるだろ。それに『バーン!!』ってなんだよ。ジョ○ョかよ」
「からかうのはここまでにして服買いに行こうか」
「最初からそうすれば良いものを……」
「それより、とにかく私のお下がり持ってきたからそれ着て」
「ありがとう」
「どういたしまして」
「じゃあ着替えてくるから少し待ってて」
「わかった」
俺は2階の自分の部屋に入っていった。
閑話休題
うん、俺の中で何かが崩壊したよ。
「お兄ちゃんすごく可愛い!!」
「あ、うん………」
「嬉しくないの?」
「男だった者からしては凄く複雑な気持ちなんだよ!!」
「確かに……」
「とにかく今はそのことは置いといて、服のことだよ!」
「あっ、今のままじゃ服ないもんね」
「うん。できれば5着は欲しいかな」
「確かにそれぐらいがちょうど良い数かな」
「じゃあ買ってきて」
「お兄ちゃんも行くんだよ?」
「えっ?」
「下着も買わなきゃならないんだから、測らなきゃだめでしょ」
「でもこの格好誰かに見られるなんて……」
「大丈夫誰も気づかないって」
「そうかなぁ?」
「そうだよ。だから早く行くよ」
「おい引っ張るなって」
「お兄ちゃんが遅いのが悪いんでしょう?」
「だって……」
「だってもへったくれもないでしょう。さ、早く行くよ」
「ぐ……」
「あ、お兄ちゃん外では舞って呼ぶから」
「えっ?なぜに?」
「だって、その姿でお兄ちゃんは無理があるでしょ」
「確かに……」
「それに、今の姿だとお姉ちゃんっていうより妹だし」
「あっ……」
「ってことで舞で」
「でも知り合いにあったら俺が舞ってバレるんじゃないか?」
「ふむ……じゃあ未来って呼ぶ」
「どうしてそうなった?」
「舞を逆にして今、それに関連する言葉で未来」
「なるほ」
「私結構センスあると思わない?」
「知らね」
「そこはあるって言ってほしかったのに……」
「俺はそういうことは正直に言わないタイプなんだ」
「じゃああるって思ってたの?」
「あっ……」
「お兄いt……未来ってそういうとこ抜けてるよね」
「う、うるさい!!」
「ふふ、恥ずかしがっちゃって可愛いなぁ」
「もう!早くショッピングモール行くよ!」
「あ、そういえば」
「ん?」
「お兄t……未来の一人称は俺じゃなくて私にしといてね」
「えっ……」
「露骨に嫌そうな顔をするんじゃない」
「だって……なぁ?」
「私って言わないと一緒に買いに言ってあげないよ?」
「うぐ……わ、私……」
「うん、それで良し」
「はぁ……」
「ため息ばっかついてると運は逃げちゃうよ?」
「俺には元から運なんてないんで逃げません」
「そういうとこだよ?」
「はいはい」
「もぉしっかり人の話は聞かなきゃだめなんだよ?」
「はいはい」
「むきぃ!!」
俺たちはじゃれ合いながらショッピングモールに入っていった。
ブクマ・評価をしてくれれば投稿ペースがあがる!!きっと……。
なかなかVRMMOの話に持っていけねぇ……。