表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
禍つなる乙女~闇女神狂詩曲~  作者: るるリらら
1/3



 びょうびょう。

 びょうびょう。

 恐ろしいほどの音を鳴らし、風が荒れていた。

 夜空を飾る満月の中、小さな黒点。

「やあね、髪が乱れてしまうわ」

 満月を背に、足下の街を見下ろす少女は呟いた。

 かたかたと笑ったのは、少女が座る杖の飾り。王冠をつけたしゃれこうべ。

「うるさいわね…これでも女ですもの。少しくらい気にしてもいいでしょう?」

 少女の言葉に、しゃれこうべは再びかたかたと笑う。少女には何か聞こえているのか、むっとした表情を浮かべるが、それはほんの一瞬のこと。気持ちを切り替えるように、長息を漏らした。

「それにしても、この腐臭は我慢出来ないわ。早く行きましょう」

 ―『魔神(ディモリア)』の元へ。

 その声は、少女が発したとは思えぬ冷たさだった。

 一際強い風が少女の髪を乱す。その風を契機に、少女はその場から飛び去った。流星の如き速さで。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ