再会
「えっ……? ジェイド!?」
マリーが寝込んでいる冒険者を見て驚いている。
ジェイドって……どっかで聞いたことあるような……
……あっ! マリーと一緒に護衛依頼を受けていた人だ!
しかも、マリーを口説こうとしてた人!
「なんだい、マリーの知り合いかい?」
「一緒に護衛依頼を受けたことがある人です。あ、皆さんも」
「久しぶりだね、マリー」
「お久しぶりです、マリーさん」
この人達も見たことある!
ジェイドと仲が良かった人達だ。
「ビルギットにアンヌも。久しぶり。どうしてここに? ジェイド達は大丈夫なの?」
「二人とも命に別状はないよ。ただ……アックスはもう……冒険者は続けられないかもね……」
ジェイド達は、ジェイドを中心としてアックス、ビルギット、アンヌの四人でパーティを組んでたんだけど……
前衛で壁役をしていたアックスがもう冒険者を続けられないかもって……
「そんな……アックスが……」
「マリー、悲しむのは後にしてくれるかい?」
「あ……すみません……」
「ビルギットかアンヌ、どっちでもいいけど、先にそこで寝込んでる二人の状況を教えてくれるかい?」
「……わかった。まずこっちのジェイドは腕の骨折と擦り傷や切り傷だね。そっちのアックスは……腕を斬り落とされちまってね。斬られた腕の回収もできなかった。血だけは止めてあるけど、それ以上はここでは何も……」
ビルギットがジェイド達の状況を教えてくれる。
「そうかい。それともう一つ。ジェイドの冒険者ランクを教えてもらえるかい?」
「なんでそんなことを?」
「あたし達は回復薬を持ってる。これを譲るかどうかの判断の為さ。君達が、特にケガをして寝込んでいるジェイドが、戦力になるのかどうか。冒険者ランクならわかりやすい基準だろう?」
「……ジェイドは金ランクだよ」
グリュエールがマリーをチラっと見た。
マリーもそれに気付いて、頷いている。
ビルギットが本当のことを言っているのか確認した……のかな?
「そうかい。金ランクなら戦力として申し分ないね。回復薬をあげるから、ジェイドに使ってあげな」
「……アックスの分は?」
「さっきビルギット、キミが言っただろう? 冒険者は無理だって。今は状況もわかっていないし、戦えないであろう人に回復薬を譲るほど余裕はない。わかるかい?」
「……ああ、わかるよ。ジェイドの分だけでも助かる。ありがとう」
「ほら、早く使ってあげな」
グリュエールが腰に着けているポーチから回復薬を取り出して、ビルギットに渡してあげた。
ビルギットがジェイドに回復薬をかけてあげている。
「その内、目が覚めると思う……それまで寝かしておいてあげたいんだけど」
「ああ、もちろん構わないよ。ちゃんと回復してもらわないと困るからね」
「助かったよ。ありがとう」
「ありがとうございました」
ビルギットとアンヌが頭を下げてきた。
「いいさ。ジェイドの目が覚めるまで、何があったのか教えてもらえるかい? 金ランクがいるパーティがゴブリンにここまでやられるなんて思えないからね。何かあったんだろう?」
「ええ、おそらくですが……」
アンヌの話は、マリーやモーティマだけじゃなく、グリュエールまでもが驚愕する内容だった。




