こおり
あついね
あついね
そんな二人の距離の間で
ひっそりと汗をかく
一粒の
氷のかけら
つめたいね
つめたいね
そんな二人の距離の中で
ひっそりと大きくなる
一粒の
氷のかけら
透明なもの
何も映しはしなくて
向こう側を透けてみせて
ただそこにあるプリズムで
あついね
も
つめたいね
も
揺らぐ
基準のない言葉
手作りの氷のかけらは
なかなか透明にはならなくて
少し濁っている部分が
向こう側を見せない優しさで
想像力を掻き立てて
溶け出すのは
ひびが入るのは
だいたいいつも
そんな所から
暑いから、少しだけ涼しさ。
ありがとうございました。