第一話【職業とスキルを得る】
ここは教会。
今日15となるものが入れ替わりに来て、スキルと職業をもらう祝福の儀を行う場所。
そんな場所にまた一人、15になるものが来た。
彼の名はダント。
これよりこの物語の主人公となるものだ。
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僕はダント。
今日15になるので祝福の儀を受けに来た。
「神父さん、祝福の儀をお願いします。」
「はい、お名前は?」
「ダント フォンです。」
「ダント君だね、君には、ほしいスキルとか職業とかあるかい?」
職業か… 。
僕は冒険したい、それ以外は何も決めてないな。
やはり騎士だろうか。
欲を言えば聖騎士だが、無理かな。
職業は、その人の訓練や性格や家柄等で決まるので、たかが平民の僕には聖騎士は無理だろう。
自分なりには苦労して訓練したが、それでも騎士が関の山だろう。
そうなると騎士、スキルは勿論強化魔法だ。
強化魔法は、普通の魔法と違いスキルでしか使えない。
だから、強化魔法を使えると、強くなりやすい。
冒険するには、強さが第一だ。
というわけで、
「騎士で強化魔法だといいです。」
そうかいと神父さんは優しく微笑んだ。
「お聞きですか?神よ、お聞きであれば彼の願いを…今、この人の子に…祝福の儀を!」
まるで別人になったような、なにかが乗り移ったような声で、彼は唱えた。
すると目映い光が指した、そして…。
「はい、完了。」と神父さんが言った。
「どうでした!?」僕は待ちきれなかった、一体何だったか。
神父さんは「ウ~ン」と唸ってから、意を決したように息を吸うと
「…君の職業は…農民だ。」
そんな!訓練の日々は…何だったんだ!
ちなみに、職業で得手不得手がハッキリする。
農民の得手は農耕逆に苦手なのは…戦闘。
だから、僕はこの職業だけは成りたくなかった。
「でも!」と神父さんが言うと
「君はスキルを三つも持ってるよ!」
え…。
スキルはほぼひとつ、10000人に1人という確率で二つだ。
だから、嬉しさと同時に戸惑いが出てきた。
「君のスキルは農耕(強)と鑑定と無敵だね」
何だ…農耕(強)って、農民最強になるかも。
でも鑑定は結構良いかも、名前とかからスキルまでわかる。
戦うとき、相手のスキルを知るのは大事だ。
そして…無敵?なにそれ?美味しいの?
「無敵ってなんですか?」と神父さんに問うと、
「それが、分からなくてね~君の鑑定スキルで、分かると思うよ」
そうか、そうだね。
後ろに祝福の儀を受けに来た人がいるし、ここは出て、教会のそとで鑑定するか。
こうして、僕は外に出た。