第21話
朝起きたら――
ベッドですやすや寝てる紺野。
床で寝ている俺。
体が、痛い……。
紺野は、俺を好き放題したあと、満足して寝てしまった。
中途半端な状態で放置された俺は、その後悶々としながら横になって無理やり寝た。
なんなんだこの状況。
なんなんだこの女は。
とんでもないものに取り憑かれてしまったような……。
でも、寝ている姿は天使のようだった。
天使のように可愛い……俺の教え子。
その時、紺野が目を覚ました。
「先生……おはようございます」
寝ぼけた姿も可愛い。
「あ……私、昨日あのまま寝ちゃったんですね」
「うん……」
「すみませんでした!」
「大丈夫」
お前が満足しいてればいいんだ。
これから我慢させるわけだし。
「先生……私、ちゃんと先生と──したかったんです。あのあと……」
……それを言うな。
「いや、いいよ。それは気にしなくて」
「でも先生だってしたかったでしょ?」
「……」
すると、紺野が目の前にきて、キスをしてきた。
「先生に私の全部をあげます」
──必死に耐えていた。
今までずっと。
紺野と再会した日から。
なのにこいつは、いともたやすくそれを壊してくる。
紺野が服を落としていく。
目の前で白い肌が晒されていく。
あまりに美しくて目が逸らせない。
「先生の好きにしていいですよ」
一糸まとわぬ紺野が俺の手をとって、その手が紺野の胸に触れた。
柔らかくて温かくて、鼓動が手に伝わった。
――耐えられなかった。
紺野を抱きしめてしまった。
雪のように白い肌に唇を寄せる。
五感が研ぎ澄まされてゆく。
何もかも満たされる。
俺は己の欲望のままに、紺野の奥深くまで支配した──
* * *
「先生、自分を責めないでください。私、すごい嬉しいんです。先生もそうでしょ?」
あと二年待てばよかった。
そしたら、堂々と胸を張れる関係になれた。
でも、紺野も俺もこうなることを望んでいた。
「……うん」
出会ってしまった。
恋をしてしまった。
俺はただの“人間 ”だった。




