表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
VISION  作者: Mr.M
四章 殺人未遂事件

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

29/34

第29話 計画的な殺人

応接室の柱時計がボーン

と12時30分を告げた。


1人になった私は鈴木のことを考えた。

私に毒入りワインを飲ませるあの男。

『ビジョン』の中で、

私以外の人間もワインを口にしていた。

それなのに。

倒れたのは私だけだった。

つまり。

毒は私のグラスにしか入っていない。

鈴木は私の命を狙ったのだ。

その時。

私は恐ろしいことに気付いた。

これは衝動的な殺人ではない。

毒殺という手段が、

それを物語っている。

犯人は予め毒を用意していた。

つまり。

計画的な殺人。

一瞬で血の気が引いた。

なぜ私は見ず知らずの男に

殺されなくてはならないのか。

鈴木が私を殺す動機は何か。

動機。

人を殺人に駆り立てるような動機。

私は知らず知らずのうちに

他人から殺されるほどの恨みを

買っていたのか。


ふいにドアが開いた。

現れたのは

ボリュームのある白髪を

オールバックで纏めた

70歳前後の男性だった。

長い眉毛と口髭まで真っ白だった。

やや垂れ気味の細い目は

慈愛に満ちていた。

細身の体に黒いタキシード。

背筋がピンと伸びていて

年齢を感じさせない若々しさがあった。

「執事の本田です。

 今、歌川様がお一人で

 肉を焼いておられます。

 旦那様は少し遅れるとのことですので、

 先にバーベキューを

 始めていただければと存じます」

「ご、ご丁寧にありがとうございます」

私はソファーから立ち上がって

お辞儀をした。

「それから。

 笠原様とヒカル様もご到着されました。

 江藤がお二人をお部屋へ

 ご案内しております」

やはり笠原の同伴者は女だった。

名前はヒカル。

『ビジョン』の中で私の右隣に座っていた

あのピンク色の髪の女。

そこで私は1つ気になったことを質問した。

「あの・・

 2階の部屋は

 1つしか空きがないですよね?」

私の問いに本田は静かに頷いた。

「はい。

 笠原様とヒカル様は

 同室にお通ししました」

本田はさも当然であるかのように、

そう答えた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ